スマートルームミラー型のドライブレコーダーに関しては、おそらく一番最初に大々的に仕掛けて専門的に研究しているAUTO VOX製品が最も良さそうであると考えているのですが、先日ご紹介したデンソーテンが販売する「SOLING」と言うメーカーの製品がAUTO VOXの「X1 Pro」にそっくりであると言う情報を頂きました。

因みに「SOLING」とはベンツやトヨタなどの純正オーディオシステムを生産する中国の工場ブランドですが、調べてみるとなかなか面白い会社したので、気になる方は以下の記事を参照して下さい。

デンソーテンが販売する「SOLING(ソーリン)」と言うブランドについて

さて、今回はその「SOLING」が生産し、デンソーテンが販売するスマートルームミラー型の2カメラドライブレコーダーがAUTO VOXの「X1 Pro」と全く同じに近いのではないか?と言うお話です。

SOLING「SL3118SMD」のスペック

SOLING「SL3118SMD」のスペックをAUTO VOXの「X1 Pro」と比較すると以下の通りとなります。

X1 ProSL3118SMD
18.??発売18.??発売
液晶解像度 IPS 400×1600(64万画素)液晶解像度 IPS 400×1600(64万画素)
フロント:2304×1296/27.5fps
リア:1280×720/25fps
フロント:2306×1296/27.5fps
リア:1280×720/25fps
フロントのみLED信号対応
リアは東日本で同期
フロントのみLED信号対応
リアは東日本で同期
フロント:水平120°
リア:水平95~6°
フロント:水平117°
リア:水平95°
リアカメラケーブル9mリアカメラケーブル6m
microSD付属なしmicroSD付属8GB
microSD最大128GB(メーカー推奨64GBまで)microSD最大32GB
GPS付属(外付け)GPS付属(外付け)
駐車監視モード
衝撃検知衝撃検知
自動起動自動起動
専用ケーブル付属専用ケーブル付属
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

録画視野角の表記とリアカメラとの中継ケーブル、microSDカードの項目のみが異なると言ったところです。

 

いずれも純正交換型の液晶で、筐体だけでなく細かいパーツ類も全く同じっぽいですね。

【SOLING「SL3118SMD」】

【AUTO VOX「X1 Pro」】

リアカメラは筐体が違いますが。

インターフェイスもほとんど同じ

インターフェイスに関しても両モデルはほとんど同じです。

【SOLING「SL3118SMD」】

【AUTO VOX「X1 Pro」】

まぁ、細かい日本語の翻訳や選べる言語の種類が違ったりはしていますが。

イメージセンサーと録画解像度がおかしい

SOLING「SL3118SMD」の録画解像度は最高で2306×1296/27.5fpsとなっているのですが、イメージセンサーはフロント200万画素、リア100万画素と記載されており、2306×1296モードで録画してもイメージセンサーの画素数が不足するので、フルハイビジョン相当の精細感しか出ません。

まぁ、それは良いでしょう。

 

何が問題かというと、おそらくこう言った初歩的な間違いをするのは「SOLING」がドライブレコーダーが専門外であると言っているようなもんだと言う事です。

しかも、デンソーテンの名前を出して販売している訳ですが、デンソーテンは何もチェックしてない可能性が大きいと受け取れます。

ぶっちゃけ、初めは凄く好意的に見ていたのですが、これは痛恨のエラーだと思うなぁ…日本でデンソーテンの名前を使って売るならね。

AUTO VOXの「X1 Pro」とは画質の特性がやや異なる

AUTO VOXの「X1 Pro」はフロント400万画素のイメージセンサーですが、精細感はフルハイビジョンの上位クラス未満で、その代わり夜間の明るさに特化しているものの、白潰れ耐性は低いのが特徴です。

SOLINGの「SL3118SMD」はフロントに200万画素のイメージセンサーを搭載しており、仮にSONYのExmorが入っていたとしたらナンバー認識精度では「X1 Pro」と同等以上になる可能性があります。

SOLINGの公式サイトに掲載されている画像を見ると、フロントは夜間に明るさを絞ってナンバー認識精度を重視している印象です。

AUTO VOXの「X1 Pro」は非Exmorセンサーのドライブレコーダーの中では最も明るい部類ですので、味付けが全く違いますね。

一方でリアカメラについてですが、いずれも100万画素のイメージセンサーで「1280×720」の解像度です。

AUTO VOXの「X1 Pro」は明るさの絞りをやや強めにし、昼間の白潰れや後続車両のヘッドライトの絞りを効かせています。

SOLINGの「SL3118SMD」もリアカメラは「X1 Pro」と同じような調整をしている印象ですね。

まぁ、使ってみないと何とも言えませんが、リアカメラのセンサーが同じで似たような調整をしているなら、スマートルームミラーとしての使い勝手は同等かも知れません。

SOLING「SL3118SMD」のリアカメラは通常のバックカメラタイプ

SOLINGの「SL3118SMD」のリアカメラは「X1 Pro」と異なり、通常のバックカメラタイプとなっています。

この画像を見る限り、リアガラスに設置する場合にはステーを曲げたりしなくても水平方向に向かせる事が出来そうなので、車内に設置するならこちらの方がアドバンテージがありそうです。

駐車監視は衝撃検知録画

駐車監視についても同じ仕様で、衝撃後の起動で10秒の録画を行うタイプとなっています。

いずれのモデルも衝突の瞬間は映りませんし、10秒だとナンバーが映らない可能性もあるので、駐車監視向けではないですね。

なぜここまで似てしまうのか?と言う話

さて…、普通の方は違うメーカーのモデルがデザインからソフトウェアまでなぜここまでソックリなのか?SOLINGがAUTO VOXの製品をパクったのか?と疑問に思うかも知れません。

まぁ…、後発で仕掛けたのであればパクリはパクリですが、中国のドラレコ生産の仕組みを知ればこのような類似製品が出回り易い理由が分かるかと思います。

 

通常であれば自社工場を持っていない限り、メーカーは中国の別会社の工場で製品を組み立てます。

ケンウッドやユピテルもそんな感じでやってると思いますが、日本の大きいメーカーは企画段階で製品のデザインなどに関しては意匠登録を行っているはずです。

工場はパーツを組み立てるだけで、筐体やレンズ、チップセットなどはまた別の工場で生産した物を仕入れる訳です。(日本の大手メーカーの場合にはパーツ類も直接パーツ工場と契約して、組み立て工場に納入している可能性もある)

ソフトウェアについても、ソフトウェア専門の会社にアウトソーシングしているかと思いますが、意匠登録や下請け工場などをしっかり管理して企画が外に漏れないようにするのが日本の大手メーカーのやり方です。(まぁ、普通ですけど)

 

ただ、これが中国のメーカーになると事情が異なり、例えばAUTO VOXなどは自社工場で生産している筈ですが、筐体やその他のパーツ類は下請け工場から仕入れています。

例えば筐体を作る工場は型を作るのにお金が掛かりますので、1社専用のモデルの為に型を作ってしまうとコストが上がってしまします。

なので、発注するメーカー側も下請け工場には、よそで使っても良いと言う前提で作らせているのかと思います。

 

ドライブレコーダーはパソコンと同じで、ある程度決まったチップセットとイメージセンサー、レンズなどがあり、これらを組み合わせて製品化しています。

ドライブレコーダーの仕組みと、画素数・解像度を分かり易く解説!!

ある意味自作パソコンやBTOパソコンと似たような感じになるのですが、どこかのメーカーが売れ筋カテゴリーを開拓するとすぐに類似モデルで埋め尽くされるのはこの為でしょう。

…、という訳でSOLINGは諸々のパーツ類をAUTO VOXと同じ下請け工場にオーダーしている可能性が高いと言う事になりますね。

ソフトウェアも同じところで作ってるのか、そもそもオープンソースになってる可能性もなくはないですね。

PCの再生ソフトも然りです。

ブランドに対する考え方の違いだと思いますが、我々ユーザーから見るとメリットとデメリットがあり、製品の見た目やブランドだけでは良し悪しが分かりにくい反面、良い物が安く買えるチャンスも掴む事が出来ます。

まぁ、多分メリットの方が大きいですよ…なぜなら企画をブロックする為の余計な経費が使われませんし、中国全土で企画を共有して大量生産しているようなもんなので、安く物が作れますし、ユーザーは安く買えますから。

結論としてSOLING「SL3118SMD」はどうなの?

ここまで引っ張ってなんですが、SOLING「SL3118SMD」の良し悪しは良く分かりません。(笑)

多分…スマートルームミラーとしては「X1 Pro」と同等なのではないかと予測しますが、デンソーテンは売っているだけっぽいですし、イメージセンサーと解像度の変な組み合わせを見るとSOLINGはそれほどドライブレコーダーにこだわりがあるようにも感じられませんね。

価格はデンソーを通している分高くなりますし、純粋に製品のコスパだけなら「X1 Pro」の方が良さげです。

リアカメラを車内に設置する場合には「SL3118SMD」の方が楽ですけど。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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