2019年モデルのレーダー探知機もそろそろ各社の新モデルが出揃いつつあります。
レーダー探知機のWiFi機能は5~6年以上前から一般化が始まり、2019年現在では各社の主力のスタンダード~ハイエンドグレードでは全て実装済みとなっていますが、メーカーによってWiFi機能の役割が若干異なる部分もあります。
この記事では2019年モデルを中心に、ユピテル・コムテック・セルスターの各社のWiFi対応モデルの機能や運用面での違いと、おすすめモデルについてご紹介します。
ユピテル・コムテック・セルスターのWiFi機能・運用の違い
ここではレーダー探知機のWiFi機能について、ユピテル・コムテック・セルスターの3社共通の部分と、それぞれ異なる部分について項目を分けてご説明します。
3社共通するWiFi機能で出来る事
WiFi機能で可能になる3社共通の項目は、以下の1点のみです。
なお、ユピテルに関してはファームウェア以外のGPS・取締系のデータは全て自動ダウンロードの自動更新、コムテック・セルスターは自動ダウウンロードであるものの、GPSデータに関しては更新時に確認を促すアナウンスが出て、手動の操作が必要だったかと思います。(コムテック・セルスターは再起動の必要があるので)
3社で異なるWiFi機能で出来る事
WiFi通信機能を使う事で3社ともに各ユーザーの手動登録による取締りポイントの共有が可能ではありますが、このうちコムテックだけは手動登録の他に自動で他のユーザーのレーダー探知機が検知したレーダー波の情報をクラウドサーバーに送信し、それを他のユーザーと共有するシステムを採用しています。
直前で照射されるステルス式の取締りに対しては他社よりもアドバンテージがあると言えますね。
なお、最近発表されているユピテルの新モデルのようにレーザー式の取締りを検知するモデルはないので、この点は来年以降に期待しましょう!

WiFi対応レーダー探知機の各社のメリット・デメリット
2018~2019年モデルのWiFiレーダー探知機は、ユピテルがスタンダードグレード以上が全対応、コムテックは一体型が2グレード、セルスターは一体型が2グレードとミラー型が1グレードになります。
WiFi対応モデルの各社の特徴を比較すると以下のような違いがあります。
ユピテルのWiFiモデルの特徴
ユピテルのWiFiモデルを購入する場合のメリット、デメリットは以下の通りです。
◆メリット
①誤報が少ない
②測位が速い
③小型オービスのレーダー波探知に対応している
④最上位はレーザー式も探知可能である
⑤静電式タッチパネル搭載モデルが多く、操作性が良好
⑥インターフェイスが洗練されている
⑦全モデルでフルマップレーダースキャンが搭載されており、地図も見易い
⑧ミラー型モデル、セパレートモデルも存在する(現時点では2018年モデルまで)
メリットをまとめると、警報精度と対応取締り方式、運用面の利便性は2019年時点ではNo.1であると言えます。
◆デメリット
①WiFiモジュールを搭載していない為、別途OPの無線LANカードが必要になる。
②GPSデータに関しては年会費4,860円のity.クラブの有料プランに加入する必要がある。
③ドライブレコーダー連動モデルが存在しない
デメリットをまとめると導入コスト、運用コストともに高くなりがちであると言えると思います。
コムテックのWiFiモデルの特徴
コムテックのWiFiモデルを購入する場合のメリット、デメリットは以下の通りです。
◆メリット
①小型オービスのレーダー波探知に対応している
②4.0型液晶モデルは静電式タッチパネルを搭載している
③クラウドサーバー経由で、他のユーザーが受信したレーダ波を受信可能なのでステルス式に強い
④データ更新料は全て無料なのでランニングコストは掛からない
⑤ドライブレコーダーと連動可能
⑥バックカメラの映像を出力可能
メリットをまとめると、対応取締り方式はユピテルに次いで多く、ステルス式に強い。また、ドラレコ・バックカメラ接続などの拡張性に優れていると言えます。
◆デメリット
①誤報がかなり多い
②測位の安定的な速さと精度がイマイチ
③フルマップレーダースキャンには非対応
④レーザー式取締りの探知には対応せず、GPSのみでの対応
⑤WiFiモジュールを搭載していない為、別途OPの無線LANカードが必要になる。
デメリットをまとめると、警報と測位の精度が微妙で誤報が多い点に集約されます。

セルスターのWiFiモデルの特徴
セルスターのWiFiモデルを購入する場合のメリット、デメリットは以下の通りです。
◆メリット
①3.7型液晶モデルは静電式タッチパネルを搭載している
②データ更新料は全て無料なのでランニングコストは掛からない
③WiFiモジュールを内蔵している為、無線LANカードが不要
④全モデルでフルマップレーダースキャンが搭載されている
⑤ドライブレコーダーと連動可能
⑥バックカメラの映像を出力可能
メリットをまとめると導入コスト、ランニングコストともに低くなりがちで、ドラレコ・バックカメラ接続などの拡張性にも優れていると言えます。(本体価格は高い気がするので必ずしもトータルコストが低いとも言えないが)
◆デメリット
①測位の安定的な速さと精度がイマイチ
②小型オービスのレーダー波探知には対応せず、GPSのみでの対応
③レーザー式取締りの探知には対応せず、GPSのみでの対応
デメリットをまとめると、対応する取締り方式が最も少ない為、レーダー波探知の基本機能面が劣るという事になります。
3社の対応状況を表にまとめると以下の通りとなります。
ユピテル | コムテック | セルスター | |
---|---|---|---|
レーザー探知 | 〇 | × | × |
小型オービス探知 | 〇 | 〇 | × |
クラウド拡散 | × | 〇 | × |
ユーザー投稿 | 〇 | 〇 | 〇 |
フルマップ | 〇 | × | 〇 |
静電式タッチ | 〇 | △ | △ |
警報制度 | 〇 | × | △ |
測位精度と速さ | 〇 | △ | △ |
無料更新 | × | 〇 | 〇 |
WiFiモジュール | × | × | 〇 |
ドラレコ連動 | × | 〇 | 〇 |
バックカメラ映像 | × | 〇 | 〇 |
2019年のおすすめモデル
3月現在ではセルスターの2019年モデルは発表されていませんが、さきほどまとめた表の通り、レーダー探知機としての取締り対応能力を最優先して選ぶなら、ユピテルのレーザー式取締りを探知可能な2019年の最上位モデルがおすすめになりますね。

ただ、おそらく今年一杯はこの系統は値崩れしないような気がするので(来年以降に他社が対応するまでは)、コストと取締り対応能力のバランスで選ぶならユピテルの2017~2018年の型落ちモデル、またはコムテックの2017~2018年モデルをおすすめします。
各メーカーのモデルともメーカー別のページで個別のモデルについて解説していますが、ユピテルであれば2017年モデルの「GWR303sd」、コムテックなら2017年モデルの「ZERO 703V」辺りが本命かと思います。
※2017~2019年モデルはレーザー探知のユピテル最上位以外は機能的に大差ない為
現時点ではセルスターのモデルをおすすめする理由はあんまりないのですが、WiFiモジュールを搭載している事で導入コストが下がる事を期待するのであれば、2017年モデルの「AR-W51GA」も検討しても良いと思いますが、意外と価格が高かったりします。
なお、ミラー型モデル、セパレートモデルモデルに関しては別途項目を設けていますのでそちらをご参照下さい。


各メーカーの最新モデルのここ2~3年のラインナップと年次ごとの更新ポイントについては、以下の記事でまとめています。
■ ユピテル レーダー探知機 2019年モデルの違いとおすすめモデル
■ コムテックレーダー探知機 2019年モデルの違いとおすすめモデル
■ セルスターレーダー探知機 2019年モデルの違いとおすすめモデル
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)

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