※2019年1月28日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。

日本メーカーのドライブレコーダーのメーカーごとの特徴について知りたいと言うご要望を頂きましたので、この記事では中小のメーカーも含めてドライブレコーダーを販売しているメーカーごとの特徴についてざっくりとご説明します。

あくまでもメーカーの特徴ですので個別のモデルに関してはこの記事内のリンク先をご参照下さい。

なお、日本メーカーであってもほとんどのメーカーは中国・韓国・台湾の工場を使用しており、日本の工場で組み立てているのはおそらくユピテル・コムテック・セルスター辺りの一部のモデルのみかと思います。

組み立ての最終工程を行った国が生産国になりますが、パーツ自体の生産は全く別で使用されているパーツ類は海外製が多いです。

日本のメーカーはドライブレコーダー後発組が多い

5~6年前までの日本国内のドライブレコーダー市場は、ごく一部の国内メーカーを除いては、台湾や韓国のGPSやオーディオ機器メーカーなど、海外メーカーが主力メーカーとなっていました。

そもそも他国と比べると治安が良く、国民のモラルも高いと言われている日本ではドライブレコーダーの認知度も低く、業務用車両以外では一部のマニア層にしか売れないような製品でしたので。(笑)

大手のメーカーはマスにならない市場には手を出しませんので、当時はユピテル・コムテック・セルスター・アサヒリサーチなど、法人向けのモデルも生産しているところが、個人向けのモデルも合わせて販売していた他、台湾や韓国メーカーの製品が市場に多く出回っている状態でした。

 

そう言った状況から、2014~2016年にかけてはドライブレコーダーの認知度の上昇に伴い、パイオニアやケウンッドなどの大手カーナビメーカーが、その圧倒的なブランド力を駆使して単体モデルだけでなく、カーナビなどの周辺機器との連動性を売りにしたドライブレコーダーなども販売するようになっています。

大手のメーカーは莫大な広告費を使いますし、特にケンウッドなどは中国で大量生産したモデルを当時としては考えられない廉価で販売し始めた事から、急速にドライブレコーダーの認知度が高まるとともに、一時的に超大手優勢の情勢になりました。

当時はドライブレコーダーの性能や機能は現在ほど多様化しておらず、ユーザーの細かいニーズに応えなくてもブランドの力だけで売れる状況でしたので、ケンウッドが一時的にシェアを拡大する結果となっています。

2016年の半ばからはユーザーのニーズが多様化しているにも関わらず、「誰にでもおすすめ!」のモデルしか販売していなかったケンウッドが失速、逆にユーザーのニーズを細分化して捉え、多数のモデルを開発したコムテック・ユピテルが上昇し始め、最近ではこの2社のシェアが高まっている状況です。

ドライブレコーダー国内メーカー別の特徴

2019年1月時点でのドライブレコーダー国内注目メーカーは、以下の11社程度です。

①コムテック

②ユピテル

③ケンウッド

④セルスター

⑤パイオニア

⑥パナソニック

⑦TA-Creative

⑧アサヒリサーチ

⑨TCL スマートレコ

⑩オウルテック

⑪データシステム

 

次に各メーカーのドライブレコーダーの特徴とここ1~2年の方向性について説明します。

コムテックのドライブレコーダー

コムテックは元々はレーダー探知機を主力商品として販売していたメーカーですが、2016年以降は急速にドライブレコーダーのモデル数を増やし、現時点ではシェアNo.1のポジションを維持しています。

コムテックのドライブレコーダーの主な特徴は以下の3つのポイントです。

①ドライブレコーダーに求められる本来の能力である、事故の際の状況証拠の把握に特化している

②駐車監視の運用面での利便性が高い

③動画に強い補正を入れているので景色は綺麗に撮影できない

 

現時点では中国メーカーの製品がamazonなどの通販サイトで多く見られますが、コムテックのドライブレコーダーは中国メーカーでは見られないような強烈なHDR補正(2枚の画像を重ね合わせて見易くする処理)が最大の特徴です。

強烈なHDR補正を入れる事で昼間の逆光時の白潰れを抑え、夜間の先行車両のナンバープレートにヘッドライトが反射した状態でもナンバーを認識出来ると言う機能性を実現しています。

【コムテック HDR-751G】

【他社のモデル】

また、駐車監視の仕様に関してもエンジン連動で駐車監視モードの出入りを行い、復帰時の告知や降車・乗車時のドアの開閉に反応しないようなキャンセルタイマー、一時的に駐車監視を行う、または行わない場合のボタン操作の簡便性にも優れ、ユーザビリティに非常に優れています。

ただし、ユーザーのニーズに合わせて年次ごとに細かいマイナーチェンジを繰り返している為、仕様が分かりにくくドラレコが初めてのユーザーにはやや取っ付きにくいと言う一面もあるにはあります。

分かりにくいコムテックの駐車監視について機種別に解説

基本的にはハードウェアに大きな負荷を掛けるHDR補正を売りにしていますので、ブロックノイズが出易かったり、ナンバー認識精度を犠牲にしているモデルもあり、景色撮影には向いていないモデルが多いです。(一部を除き)

2019年時点での最新モデルでは景色もそこそこ綺麗に撮影出来るモデルもありますが、従来の補正能力が低下しており、旧モデル程は売れていないように見受けられます。

まぁ、乱暴な言い方をすると中華メーカーのドラレコと比べると全ての面で対極にあり、それがこの人気の最大の要因だと思いますね。

コムテックのドライブレコーダー各モデルの違いとおすすめモデル

ユピテルのドライブレコーダー

ユピテルは現時点ではコムテックと双璧をなす、国内ドライブレコーダーメーカーではNo.2の人気を誇るメーカーとなっています。

こちらも同様に元々はレーダー探知機やポータブルナビの分野でのシェアが大きいメーカーですが、現在ではドライブレコーダーの開発に最も力を入れており、モデル数に関してはコムテックをさらに上回る豊富なラインナップが特徴的です。

ユピテルのドライブレコーダーはモデル数が非常に多いのですが、全体の方向性と特徴を一括りにまとめると以下の通りになります。

①HDR補正を入れているモデルが主流だが、景色も綺麗に撮影出来るように強度を弱めている

②WiFi対応モデルや円筒型のコンパクトモデルなど、デザイン面での独自性が強い

③最近の流れでは夜間の明るさ確保に重点を置いたモデルが多い

④駐車監視の利便性は低いが、一部に業界で最も便利なモデルも存在する

⑤通販・量販・専門店などの販路が多様なので、よそでは作らないレアなモデルが存在する

 

ユピテルのドライブレコーダーは随分前からHDR対応製品が多いのですが、どちらかと言うと趣味性の強いメーカーで景色も綺麗に撮影出来るように強度は弱めてあります。

私自身は趣味でドライブレコーダーに入った人間なので、実用品ではあるものの遊び心も残してあるユピテル製品の方がコムテックよりも好みです。

駐車監視についてはほとんどのモデルが動体検知やタイムラプスへの出入りの手動操作を要求され、または駐車監視の際に衝撃感度を変更しないと走行時のままの感度になってしまうなどの問題点がありますので、コムテックなどに比べると利便性は劣ります。

ユピテルのドライブレコーダーの駐車監視の仕様について解説!!

2018年からは夜間特化型のSONYのSTARVIS技術に対応したイメージセンサーを搭載したドライブレコーダーが主力となっており、夜間の明るさでは全体的にNo.1のメーカーですが、白潰れに弱いと言うデメリットも指摘されており、直近では明るさをやや抑えたバランス型に舵を取っているようです。(バランスを追求すると、どこのメーカーも似たような特徴になっちゃうんですけど…)

ユピテルのドライブレコーダー 各モデルの違いとおすすめモデル

ケンウッドのドライブレコーダー

ケンウッドは2014年からカーナビメーカーの中では最も早くドラレコ市場に参入したメーカーです。

参入から1~2年はその知名度と資本力を活かしてドライブレコーダーの認知度を高めるとともに、おそらく当時はNo.1のシェアを獲得していたように思われます。

しかしながら、ケンウッドにとってはドライブレコーダーは多数の事業のうちの一つに過ぎず、コムテックやユピテルなどのように過去の技術の蓄積もなかった為、当時としては絶大なブランド力と大量生産による価格の安さで強引に突っ込んだモデルがバカ売れしていたと言うのが真相に近いと思います。

中国のOEM工場の既存の技術でケンウッド企画のドラレコを生産していた節があるので、機能的には独自性に乏しく韓国系の技術が元になり、独自に研究を重ねてきたコムテックなどと比べると仕様的に中華ドラレコと被り易いと言う特徴があります。(特に駐車監視の面)

また、コムテックやユピテル程にドラレコの売上に頼っていない為、ユーザーの目的や嗜好を徹底的に分析した上でのこだわりがあるモデルもありません。

ケンウッドのドライブレコーダーの特徴を列挙すると以下の通りとなります。

①まずまずの強さのHDR補正を入れている為、画質のテイストはコムテックに近いがコムテックほど強烈ではない

②駐車監視についてはエンジン連動型ではあるが、厳密には振動チェックで出入りさせている為、エンジンのオン・オフで即時切替にならない事がある

③上位モデルにはインターフェイスの使い易さに特化し、画質面でもそこそこバランスが良い万人向けモデルがある

④同社のカーナビ連動モデルが存在する

 

ただし、ドラレコ全体のレベルアップに伴い上位モデルにおいては画質も向上し、インターフェイス面での独自性が見られるようになって来ていますので、「使い易さ、分かり易さ、親切さ」と言う観点で考えるとケンウッドのモデルも捨てがたい部分があります。

また、同社のカーナビ連動タイプの1~2カメラモデルも販売していますので、連動型のモデルを検討しているのであれば一度は目を通しておいた方が良いでしょう。

ケンウッドのドライブレコーダー 各モデルの違いとおすすめモデル

セルスターのドライブレコーダー

セルスターはユピテル、コムテックとともにレーダー探知機メーカーとしてのイメージが強いメーカーですが、こちらも同様に法人向けのドライブレコーダーを継続的に生産してきました。

コムテックやユピテルが個人向けのドライブレコーダーの品揃えの拡充が早かったのに対して、セルスターは市場規模を見誤ったのかレーダー探知機との連動モデルにこだわり、一時的に該当モデルは爆発的に売れたものの、スタンドアローン型のドライブレコーダーに関しては他社に比べて性能・機能面で劣る部分が見受けられ(ハイスペック化が遅れた)、現時点でも人気はイマイチとなっています。

セルスターのドライブレコーダーの特徴を列挙すると以下の通りとなります。

①HDR補正を入れているが白潰れには強くなく、動画崩れのブロックノイズが多い

②駐車監視についてはエンジン連動型ではあるが、解像度が極端に落とされる

③上位モデルにはインターフェイスの使い易さに特化し、タッチパネルの操作性に特化したモデルがある

④価格が他社の同クラスより1~2ランク高く、コスパが悪い

 

ほぼ100%を国内工場で生産している事がセールスポイントになっていますが、元の技術はコムテックと同様に韓国系と見受けられ(色々業界内での話も聞こえてくるので)、最近のハイエンドモデルなどの仕様や性能面を見ていると、深く付き合っている韓国系のメーカーの技術がイマイチなんだなぁ…と感じるようになりました。

具体的には動画にブロックノイズが多かったり、ナンバー認識精度が低かったり、HDR補正は掛けているものの白潰れに弱かったりと、コンセプトがはっきりせず、ソフトウェアの処理もヘタクソな感じがします。

そして価格も他社の同クラスのモデルよりも1~2ランク高く、おそらくネット通販や量販店ではなく、営業でカーディーラーなどの販路を開拓し、法人やネットで物を調べない層をメインのターゲットに置いているような気がしますね。

セルスターのドライブレコーダー 各モデルの特徴をまとめて説明

パイオニアのドライブレコーダー

パイオニアは財務状況が悪い状態が続いたからなのか、大企業病で市場の変化について行けなくなって財務状況が悪化したのかは分かりませんが、ドライブレコーダー市場への参入がケンウッドよりも1年程度遅れており、ドライブレコーダーに関する独自の技術やコンセプトがないままにケンウッドの二番煎じの道を走ろうとした為に失敗し、ドラレコ市場でのマスにはなり切れていません。

パイオニアのドライブレコーダーの特徴を列挙すると以下の通りとなります。

①HDR補正を入れているモデルが主流だが、基本設計が古く他社モデルに画質が劣る

②スタンドアローンで失敗した為、ニッチなバックカメラを録画するモデルなどの穴を狙っている

③活路を求めてディーラー向けのモデルなどを販売しているが、コスパが悪い

④最近はもはやレームダッグになりつつあり、過去モデルの型番のみを変えて最新モデルとして販売している

 

ケンウッドの二番煎じでカロッツェリアブランドの力でスタンドアローン型をゴリ押ししようとしたのが2016年の春ですが、汎用モデルはほとんど売れておらず、現在はバックカメラ録画型のモデルやカーナビ連動型モデルを細々と販売している状況です。

因みに最近気が付いたんですが、WiFiモデルの技適認証表示が漏れているモデルがあったり、凡ミスも目立ちます。

今の状況だとなかなか良い製品を開発するのは難しいのではないかと感じますね。

パイオニアのドライブレコーダー 各モデルの違いとおすすめモデル

パナソニックのドライブレコーダー

パナソニックもパイオニア以上にドライブレコーダーの開発にはあまり積極的ではありませんでしたが、2019年1月現在では無理をせずにスタンドアローン型1モデル、自社カーナビ連動型の1モデルの合わせて2モデルでの展開となります。

最低限の構成ですが、特に汎用モデルの「CA-XDR72GD」については視野角・画質・インターフェイスともにかなり良いと感じました。

パナソニックのドライブレコーダー 各モデルの特徴をまとめて説明

TA-Creativeのドライブレコーダー

TA-Creativeは元フォーミュラレーサーでレース時のオンボードカメラに精通していた笠江友和氏が立ち上げたブランドです。

あまり大きな会社ではないのでラインナップは少なく、現時点ではスタンダードモデルの「TA-011C」のみの展開となっています。

「TA-011C」は高性能なチップセットの性能を活かして、「2560×1440」の高解像度モードと、「1920×1080/60fps」の景色撮影モード、「1920×1080/30fps」の強HDRモードを搭載した汎用性が極めて高いモデルとなり、価格も1万円を切っている為、コスパが高く人気モデルとなっています。

手のひらサイズの400万画素ドラレコ TA-Creative「TA-011C」のレビュー、評価

アサヒリーチのドライブレコーダー

アサヒリーチは「Drivemanシリーズ」というドライブレコーダーの生産・販売や、ハーレーダビッドソンの部品輸入販売、大手ブランドのビデオライト等のOEM製品の開発設計を行っている日本の会社です。

大手メーカーに先駆けて2010年からドライブレコーダーを販売し続けていることもあり、多くの官公庁にドライブレコーダーを販売している実績を持っています。

特に警察車両、いわゆるパトカーへの装着率が非常に高く信頼性の面ではおそらく業界No.1であろうかと思います。

警察車両モデルをベースにした「GP-1」などは、駐車監視の利便性を追求しており、フレームレートやタイマーなどの各種の細かい設定が可能です。

アサヒリサーチの各モデルは以下の通りです。

アサヒリサーチのドライブレコーダー 各モデルの特徴をまとめて説明

TCLのドライブレコーダー

TCLはスマートレコというブランド名で輸入車ディーラーなどを中心にドライブレコーダーを販売しているメーカーです。

前後2カメラ対応のモデルが多く、取り付けにある程度の知識と技術が必要なためどちらかと言うと通販ではなくショップでの販売がメインのようです。

基本的には高機能で使い勝手が良い反面、価格がかなりアッパーである為、新車購入時などの際に前後にドライブレコーダーを設置しようと考えている人向けのメーカーかと思います。

唯一テストした「WHSR-510」に関してはかなり使い勝手が良いと感じました。(2019年時点ではスペック的に割高な感は否めないが)

スマートレコ「WHSR-510」のレビュー、評価

オウルテックのドライブレコーダー

オウルテックは自作PCユーザーの間では知らない人はいないくらい有名なパソコンパーツメーカーですが、最近では他社同様にスマホ関連用品・カーエレクトロニクスの分野にも進出しています。

ドライブレコーダーについては2016年に発売されたフルハイビジョンモデル「OWL-DR04」が当時としてはかなりコストパフォーマンスに優れ、一時期はトップクラスの人気を誇っていました。

ただし、以降のモデルに関しては価格やオリジナリティがイマイチで残念な事になっています。

オウルテックのドライブレコーダー 各モデルの特徴をまとめて説明

データシステムのドライブレコーダー

データシステムはテレビキットやカーセキュリティ関連などのカーアクセサリーでもニッチなマーケットを得意としているメーカーですが、2017年9月におそらく同社としては初であろうドライブレコーダー「DVR3000」を発売しています。

データシステムはドライブレコーダーとしては後発メーカーなだけに、「DVR3000」は市場に埋もれるようなスタンダードスペックではなく、「2560×1080」の高解像度に対応し、3.0型の大型液晶を搭載していますので、高精細かつ大型液晶で車内で動画を確認したいという方におすすめのモデルかと思います。

データシステム 高解像度ドライブレコーダー「DVR3000」発売

また、2018年には2カメラモデルも投入して来ていますね。

データシステム2カメラドライブレコーダー「DVR3100」発売

ドライブレコーダーの日本メーカーのまとめ

以上、日本のドライブレコーダーメーカーについて11社ご紹介しました。

ここでご紹介したメーカーはある程度は過去の実績があったり、知名度が高いメーカーですのでドラレコ選びの参考になれば幸いです。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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