※2020年8月3日更新~2020年モデルとの比較結果を踏まえて一部内容を見直しました。

コムテックの「ZERO 807LV」は2019年6月に発売された同社のレーザー式取締の探知に対応したレーダー探知機のうち、「ZERO 707LV」とともに第一世代にあたる製品です。

2020年8月現在では既に後継モデルでレーザー受信性能が従来機の150%アップと謳われた「ZERO 808LV」が発売されていますので、2020年夏の受信比較テスを最後にテスト機から退役する予定だったのですが、「ZERO 808LV」のテスト結果が全くの期待外れに終わってしまった為、「ZERO 807LV」が2021年のモデル更新まで現役生活を続ける事になりました。

「ZERO 807LV」の概要

「ZERO 807LV」の基本仕様はこちらの表の通りです。

ZERO 807LV
19.06発売
4.0型
リモコン
静電式タッチパネル
連動ドライブレコーダー
相互通信ケーブル ZR-13
GPSで小型オービスの種類の識別
可搬式・半可搬式識別探知
レーザー光線照射探知
WiFi自動更新・取締データ共有(OP)
取締手動登録ポイントのユーザー間共有
WSD16G-807LV
フルマップレーダースキャンなし
GPS17.6万/取締6.0万

「ZERO 807LV」のセット内容とデザイン

「ZERO 807LV」のセット内容は以下の通りです。

①レーダー探知機本体

②リモコン

③マウント

④シガー電源ケーブル

⑤取付用品

⑥取扱説明書

私が過去に使用していたコムテックの2016年型4インチモデル「ZERO 802V」と比べると「ZERO 807LV」は静電式タッチパネル化した事で余分なボタン類がなくなり、スッキリしたデザインとばっています。

【ZERO 802V】

【ZERO 807LV】

3.2型の2017年モデル「ZERO 704V」と比べるとやや大き目ですが、そこまで邪魔に感じるほどでもありません。

因みにユピテルの3.6型最新モデル「A350α」と比較するとこんな感じです。

背面には照度センサーとレンズタイプのレーザーセンサーが装備されています。

【ZERO 807LV】

2020年モデルの「ZERO 808LV」では、このレンズ受信部分が平面化しています。

インターフェイスについて

インターフェイスについては、2017年モデルから大幅な変更が加えられていますが、コムテックのレーダー探知機は感圧式タッチパネル+リモコン操作を前提としたインターフェイスの作りになっています。

「ZERO 807LV」も静電式タッチパネルとはなっているものの、一部を除いては他のモデルと共通したメニュー項目となっている為、リモコンモデルを切り捨てたユピテルの様にタッチパネル操作に最適化はされていませんが、慣れるとそれなりに使い易く感じます。

基本操作は通常画面から画面の短押しで表示項目の選択画面

左右にフリックで表示テンプレートの切り替え

画面長押しでメインメニュー呼び出し

下から上へのフリックでサブメニュー呼び出しとなります。

タッチパネル操作に慣れてしまえばリモコンは使わなくなりますね。(リモコンは箱に戻しました)

社外品の無線LANカードの使用

社外品のSDカードについては手元にあった第三世代のFlashAirを用いて問題なく可能でした。最新は第4世代ですが、そちらでも問題ないかと思われます。

※64GB以上のものは読み込み不可との情報あり。

ユピテル・コムテックのWiFi対応レーダー探知機で社外無線LAN SDカードを使う方法

起動画面と音声のカスタマイズ

コムテックのレーダー探知機は起動画面と警報音を任意の画像・音声にカスタマイズが可能です。

設定方法は以下記事にて解説しています。

コムテックレーダー探知機の音声、オープニング画像のカスタマイズ方法

測位の精度と警報のタイミングのアルゴリズム

測位の精度と警報のタイミングのアルゴリズムに関しては、2017年モデルの「ZERO 704V」と全く同様でしたので、基本機能は従来のコムテックのレーダー探知機と同じと見て良いでしょう。

コムテックのレーダー探知機はフルマップレーダースキャン機能がありませんので、警報対象が走行中の道路の前方にあるのかどうなのかが分かりにくいのは相変わらずです。

また、警報対象が前方の右左折した道路上にある場合、比較的距離が近いにも関わらず警報されない事があります。

レーダー探知の感度と誤報について

レーダー探知の感度調整は、従来の取締りの帯域の「Xバンド」、小型オービスの「Kバンド」の個別に行う事が可能で、警報音も別々になります。

この辺りは旧モデル「ZERO 706V」などと同様ですね。

その他の機能も全く同じかと思いきや、多少の改善点もある模様です。

レーザーの探知能力以外の面での旧モデルとの違いとしては、警報対象によってアラームの種類を変更出来る点が挙げられます。

例えば「ZERO 706V」の場合には一括して「アラーム設定」であったものが、「ZERO 807LV」では以下の4種類となっています。

①オービス

②Xバンド

③Kバンド

④レーザー

警報の切り分けは、「捕まらない目的」での実用性の面ではどっちでも良い様な気もしますが、面白い機能ではあります。

センシス製固定式小型オービスでの警報の出方について

ここからのテスト結果は全て2020年の最新モデルとの比較です。

センシス製のKバンド24.1GHz帯を使用した小型オービスは可搬式と固定式の2種類が運用されていますが、狙ってテストが可能な固定式は埼玉県北本市と岐阜県大垣市の二箇所にしかありませんし今後も増える様子はありません。(従来のレーダー式オービス・ネズミ捕りのXバンドとは周波数が違います)

逆に可搬式は増加傾向だそうです。(以下朝日新聞の記事に出ている小型オービスはは価格帯から予測して、東京航空計器のレーザー式ではなくセンシス製のKバンドレーダー式だと、オービス評論家の今井さんが解説してます。)

■ 神出鬼没の可搬式オービス 速度違反どこでも取り締まり

今年度は未配備の山形、茨城、新潟、鳥取、山口、徳島、高知、鹿児島、沖縄の9県警に計10台を置く。すでに配備実績がある北海道や埼玉、千葉、岐阜、三重、大阪、兵庫、福岡、佐賀など18都道府県警にも計33台を追加する。費用は1台800万円ほどだ。

今回は先行して埼玉県北本市にあるセンシス製の小型オービスで2020年モデルの「ZERO 808LV」との新旧挙動比較を行いました。

テスト環境はこちらの通りです。

レーダー探知機の取り付け位置・場所にはどこが良い?

①レーダー探知機の相互電磁波干渉をできるだけ避ける為、間に1台分のスペースを開けた上でアルミ板で仕切り

②ドライブレコーダーはノイズが少ない2カメラのコムテックの「HDR963GW」と更にフロントにガーミンの「mini」を設置

③GPS警報はオフの状態でKバンドの感度はHIGH

④速度によってレーダー探知の感度を調整する「ASC」と「LSC」の設定は常時感度最高になるようにしています。

探知距離の測定時にはこちらの順に計7回、北本市の小型オービスを通過しました。

①ダッシュボード右に「ZERO 808LV」左に「ZERO 807LV」を設置

②ダッシュボード右に「ZERO 808LV」左に「ZERO 807LV」を設置

③ダッシュボード右に「ZERO 808LV」左に「ZERO 807LV」を設置

④ダッシュボード右に「ZERO 807LV」左に「ZERO 808LV」を設置

⑤ダッシュボード右に「ZERO 807LV」左に「ZERO 808LV」を設置

⑥ダッシュボード右に「ZERO 807LV」、「ZERO 808LV」は電源OFF

⑦ダッシュボード右に「ZERO 808LV」、「ZERO 807LV」は電源OFF

Kバンドレーダー波探知距離の集計結果はこちらの通りとなりました。

 ZERO807LVZERO808LV
1回目70m
110m
2回目120m
100m
3回目30m130m
4回目130m210m
5回目120m210m
6回目80m-
7回目-100m
平均92m143m

今回のテストでは筐体の設置位置の差による探知距離の優劣は認められず、それぞれ6回の計測距離の平均値は「ZERO 807LV」が92m、「ZERO 808LV」が143mと、新しい製品が1.5倍の探知距離という動画コンテンツとしては理想的な結果となりました。

レーザーと比べるとレーダー波は周囲の電磁波の影響を受け易く毎回の結果の誤差が大きいのですが、今回は5勝1敗で「ZERO 808LV」の勝ちとなりました。

また、探知距離だけでなくレーダー波の強度も「ZERO 808LV」が+1レベルの表示になっている状況が多く、この結果だけで判断すると「ZERO 808LV」のKバンド探知能力は向上したと言えます。

ただし、レーダー波の探知は毎回の誤差も多いので、この結果をどう捉えるかは見た方にお任せします。

 

※この後に実施した大垣でのテスト結果も合わせるとこの通りです。

ユピテルの「LS700」は毎回の誤差が少なく、平均値が中央値に近いのですが「ZERO 808LV」は周囲の電磁波の影響を受け易いのか毎回の誤差が非常に大きくなっています。

一方で「ZERO 807LV」は安定して探知距離が短いと言う結果です。

レーザー式取締機に対しての警報の出方について

こちらに関しては「LS700」「ZERO 808LV」「AR-W86LA」「AR-7」「LS10」「AL-01」との挙動を大阪府内の固定式取締機4台にて比較しました。

結果はこちらの通りです。

【2020年】最新版 レーザー探知機のオービス・小型オービス受信比較テスト

これは想定外でしたが、第1世代である「ZERO 807LV」のレーザー受信能力は「ZERO 808LV」どころか全機種の中で最高という結果になりました…。

対レーダー・レーザーの誤報の状況について

誤報テストに関しては電磁波干渉による影響を出来るだけ少なくする為、24.1GHz帯を受信しないセルスターの製品は除外し、「LS700」「ZERO 807LV」「ZERO 808LV」の3機種での比較を行っています。

結果はこちらの通りです。

都内テスト往路復路
LS700(最高)-42回-
LS700 L2以上--13回
ZERO 807LV55回29回24回
ZERO 808LV58回31回27回

【2020年夏版】「ZERO 909LS」「LS700」「ZERO 807LV」「ZERO 808LV」の都内での誤報テスト結果

先代の「ZERO 808LV」よりもやや誤報が少なめですが、この差は誤差の範囲でしょう。

「ZERO 807LV」の総評

今回の「ZERO 807LV」のテスト結果をまとめるとこちらの通りとなります。

 10キロあたりの誤報回数24.1GHz探知レーザー探知
LS700(最高)6.1回178m276m
LS700 L2以上2.3回122m
ZERO 807LV4.2回86m295m
ZERO 808LV4.5回118m223m

①レーザー探知距離は7機種の中で最も長く「ZERO 808LV」の1.3倍程度

②Kバンド探知距離はやや短く「ZERO 808LV」の7割程度

③10km当たりの誤報は4.2回と「LS700」のレベル2以上を警報の設定の2.3回と比べると2倍程度、「ZERO 808LV」とほぼ同等

結論としては導入コスト、ランニングコストを考慮しないのであればユピテルの「LS700」一択、ネットでは「LS70a」がおすすめです。

次点ではコムテックの「ZERO 807LV」の方がレーザー探知距離が長く、価格も安いのでコムテックの製品であれば「ZERO 707LV」「ZERO 807LV」のいずれかがおすすめとなります。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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