2019年のレーダー探知機業界の最もホットな話題は、最近増えつつあるレーザー式の取締りを探知できる最新モデルの発売ですが、今回はユピテルが4月に発売したレーザー対応モデルの「LS300」「G103」「A350α」「WR70」のうち、通販モデルの「A350α」の実機テストを行いました。

ユピテルのレーダー探知機は、2018年にインターフェイス周りの大幅な変更が行われており、この部分は2019年モデルでも概ね踏襲されているようですが、今回は以下の3つのモデルと合わせて走行テストと使い勝手などの比較を実施しています。

なお、セルスターのレーダー探知機は他社のレーダー探知機へのノイズ干渉が大きく誤報を誘発する為、今回は比較から外しています。(小型オービスのレーダー波探知にも対応してませんし)

「A350α」のセット内容とデザイン

「A350α」は簡易包装箱のネット専売モデルですので、セット内容は至ってシンプルです。

①3.6型液晶レーダー探知機本体+マウント

②シガー電源ケーブル

③両面テーブシート

基本デザインやサイズは旧モデルと変わらず、コムテックの3.2型液晶と比較すると以下の様になります。

インターフェイスの比較

「GWR203sd」などの旧世代のモデルと比べると、インターフェイスは格段に分かり易くなっています。

操作系について

操作系については、全面的に見直しがはかられており、静電式の液晶タッチパネルをタッチすると以下の4つのメニューツリーが表示されます。

①待受変更~待受画面をマップやOBDⅡ表示などと切り替える(以下から選ぶ)

②項目変更~OBDⅡ表示の各項目の内容を切り替える(グラフやメーターに表示させる項目を選ぶ)

③登録~手動でマイエリア・キャンセルエリアの登録/削除、ユーザー間共有ポイントの登録を行う

④設定~システムや警報、オプションの各種設定を行う

旧モデルでは以下の様に ツリーが細分化されているのは良いのですが、どの項目がどのツリーに属するのかが分かりにくかった上に…

【旧モデルではさらにページを送る必要あり】

細分化されたの小ツリーでもページを送らないと目当ての項目が出てないなど、やたらとツリーが多い割に階層も深く、目当ての項目を探すのに各ツリーへの出入りとページ送りを繰り返す必要がありました。

一方で「A350α」では、設定項目に入っていくと①システム、②警報、③オプションの3つの分かり易い括りとなり…

目当ての項目を探しやすくなっていますので、インターフェイスはかなり使い易く進化していると言えます。(個人的にはイラっと来るシチュエーションが減ったので高評価)

テロップの表示が見易くなった

ユピテルのレーダー探知機は画面の下部に公開取締情報などのテロップが流れるのですが、旧モデルにから字のサイズやフォントが見直されていますので、文字は格段に見易くなっています。(液晶解像度は変わらないと思いますが)

【A350α】

【GWR203sd】

フルマップのアイコンやアニメーション表示はゲームっぽい感じになった

もともとユピテルのレーダー探知機のフルマップ表示は他社と比べると直感的に警報対象が認識し易かったのですが、「A350α」(と言うか2018年モデル以降)ではさらにこの部分に手が入っており、アイコン表示がグルグル動いたり、警報にアニメーションのグラフィックが向上しているなど、より凝ったものになっています。

この辺りはユーザーの好みもありますが、見ていて結構面白いですし、個人的にはユピテルらしさが出ていて好きですね。

警報の対象までの距離が直観的に分かり易くなった

旧モデルでは全体的に表示がゴチャゴチャしており、警報対象までの距離を認識しにくかったのですが、「A350α」では重要項目をパネル内に表示するように改善されており、直観的に距離や警報の種類、走行速度などが把握し易くなっています。

社外品の無線LANカードの使用

「A350α」のWiFi機能は専用のOPの無線LAN SDカードが必要ですが、もはや定番となっている東芝の「FlashAir」も問題なく使用が可能でした。

今回は3年ぶりに第4世代の以下の「FlashAir」を購入しました。

レーダー探知機に挿入されているSDカードのデータを丸ごとコピーして「FlashAir」に貼り付けるだけで使えます。

測位の精度と警報のタイミングのアルゴリズム

ユピテルのレーダー探知機はもともと測位の精度が高いので2016年/2019年モデル間での体感差は認められませんでしたが、コムテックのモデルと比べると高速道路周辺での道路認識の精度が高くなります。

また、相変わらずコムテックのレーダー探知機は、進行方向の道路を右左折した先にある取締りに対しての警報が遅い、またはされない場合もありましたので、測位や警報アルゴリズムはユピテルが最も洗練されていると感じます。

GPSの収録地点に関してはコムテックは可搬式・半可搬式の小型オービスのポイントが多く、ユピテルはネズミ捕りのポイントが多い印象です。

たま~に、ここは割と有名なのでは?と思われるネズミ捕りポイントがコムテックのデータから抜けてる事があるんですよね…しかも光電管式なのでレーダー探知出来ないやつです。

レーダー探知の感度と誤報について

「A350α」は以下の3つのレーダー波による取締りを識別して警報を発する機能があるとされています。

①通常のXバンドのレーダー波

②Xバンドのステルス波

③Kバンドの小型オービスのレーダー波

今回は400kmほど走行していますが、ステルス波とKバンドの小型オービスのレーダー波の誤報には一度もお目に掛かれませんでした。

ただし、通常のXバンドのレーダー波については、旧モデルの「GWR203sd」よりも明らかに誤報が増えており、体感的にはコムテックのレーダー探知機と変わらない程度となっています。

今回テストに使用した4つのモデルでは「GWR203sd」のみ誤報が少なく、他の3モデルは全て同等の水準と言った印象ですが、それぞれ誤報が出る場所が異なるので単純に感度だけの問題ではないように思います。

今まで誤報が多い=コムテックのイメージでしたが、最新のユピテルのモデルはコムテック並みに誤報が増えたので、この点はちょっと微妙ですね。(市街地だと10kmに1回くらい?)

なお、ユピテルのレーダー探知機は2度目の走行時に自動で誤報をカットするIキャンセルと言う機能がありますので、通り慣れている道であれば誤報が出る事はないでしょう。

北本市の固定式小型オービスでの警報については、他のモデルが固定オービスと同様にカウントダウン警報のみであったのに対し、「A350α」では200m手前からレーダー波探知の警報も確認出来ました。

レーザーの探知の感度と誤報について

レーザーの探知に関しては400kmほど走行しても誤報は一度しか確認出来ませんでした。

誤報対策はしっかりなされているようですが、現時点ではレーザー式の固定オービスは大阪府にしか存在しておらず、その他は可搬式の小型オービスとなりますので実際の受信テストは行っていません。

コムテックのレーザー対応モデルである「ZERO 807LV」が手に入ったら大阪に遠征しようと考えています。

「A350α」の総評

レーダー探知機はインターフェイスのデザインや各種警報の音声など、メーカーによって特徴がありますが、ユピテル自体が以前からこれらの内容に最もこだわったメーカーでした。

「A350α」はレーザー探知だけではなく、インターフェイスや警報表示の分かり易さの面でも改善が見られますし、2017年以前のモデルからの乗り替えであれば結構楽しめるのではないかと思います。

私は過去にコムテックのレーダー探知機から入り、ユピテル、セルスターを追加していると言う経緯があるのですが、個人的な好みの面を言えばユピテルが一番好きです。

2014年モデルの「GWR91sd」から2016年モデルの「GWR203sd」に乗り換えた時はそれほど満足感は得られませんでしたが、「GWR203sd」から「A350α」への乗り換えはそれなりに満足感が得られました。

小型オービスのレーダー波やレーザー対応の部分もありますが、フルモデルチェンジに近いインターフェイスの変貌ぶりと言うのがその理由でしょうか。

価格帯的にはやや高めですが、そこまで激高いと言った感じでもないので、2016年以前のモデルを使用している方には結構おすすめですね。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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