こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
ユピテルからユピテルの第4世代レーザー探知機構を搭載したレーダー探知機、「A1000」「LS21」が発表されました。
2月に発売されているユピテルの2022年モデルのレーダー探知機は、旧機種のマップ更新版と言うマイナーチェンジモデルでしたが、今回発表されている製品はレーザー探知機構が第4世代にバージョンアップした、フルモデルチェンジモデルのようです。
「A1000」「LS21」の特徴
「A1000」は従来機では「LS330」などに当たる、一体型モデル、「LS21」はこれのレーザー受信部だけを独立させた製品です。
いずれも2021~2022年モデルの第三世代と比べて、直線での探知距離は変わらないものの、水平方向の探知範囲が、従来の40°から60°まで広がったとの事です。
また、従来の一体型モデルでは通信機能を使う為にOPの無線LANカードを必要としていましたが、「A1000」では無線LANモジュールが内蔵され、OPのカードが不要となりました。
これ以外のポイントに関しては従来機と同様で、私が最も期待していたコムテックの「ZERO 709/809LV」で実装されていた、Kバンドの誤報カット機能の実装は残念ながら見送られています。
第三世代までの評価のおさらい
今回発表されている第四世代の機種では、レーザーの探知視野が30°にアップしていますが、この改善を評価する前に第三世代の評価をおさらいしておきましょう。
直線での探知距離は600mオーバー
ユピテルレーザー探知モデルの第三世代では、直線においては600m台前半の探知距離を実現し、道路に勾配がない条件であれば、さらに長い探知距離が期待出来ます。
600m台の探知距離は、うっかりスピード違反に対する検挙を防ぐには必要充分なものである、と考えられますので、これ以上は直線探知距離を伸ばす必要性は薄いと考えています。
第三世代への脅威となる取締
第三世代までのレーザー探知機では、見通しの良い直線道路での取り締まりに対しては充分に対策出来ていると言えますが、次ようなケースが脅威となっていました。
【レーザー光が遮られ、受信部に当たらないケース】
【カーブの出口を目掛けて至近距離からレーザー光が照射されるケース】
このうち、「標識や電柱などによってレーザー光が遮られ、受信部に当たらないケース」では、受信部にレーザー光が当たっていない状態なので、受信部を増やして車両の左右に設置するなどの対策しか考えられません。
一方で「カーブの出口を目掛けて至近距離からレーザー光が照射される」ケースに関しては、「受信部の改良で探知距離が伸びるだろう」と考える方もいらっしゃるかと思いますが、実はそうはなりません。
カーブ出口で探知距離が短くなる理由
カーブの出口で探知距離が短くなる事例としては、阪南の固定オービスでのテスト結果が最も分かり易い事例となります。
こちらの事例では、どのレーダー探知機もオービスまで100mを切った辺りで一斉に探知していますが、おそらくレーザーの照射範囲はこのようなものとなっていると考えられます。
探知機側の感度がどんなに優れていても、光が遮られていては検知出来ませんので、こちらも探知機側の感度や受信範囲の調整では対処不可能なケースです。
水平検知範囲を広げる事の効果
レーザー受信部の検知範囲を水平方向に広げた場合、どのようなメリットがあるかと言うと、このような斜め方向から飛んできたレーザーを受信出来る事が考えられます。
ただし、阪南の事例のようなコーナーの内側はブラインドになっている事が多く、私はこの改善はほとんど無意味なもので、取締りに対する実質的な探知距離は、従来モデルとほぼ変わらないだろうと予測しています。
※内側がブラインドではないコーナーでは、取締りがドライバーから丸見えです。
無線LANの搭載
従来のレーダー探知機のWiFi活用状況は、ユピテル・コムテックが別売の無線LANカードを要求し、セルスターのみがモジュール内蔵でした。
モジュールが内蔵される事で、価格がOPの無線LANカード以上に上がらなければ、これは最も堅実な改善であると言えそうです。
まとめ
以上、「A1000」「LS21」の特徴について解説しました。
今年は疲れるので多分大阪には行きません。
しかも、大阪にある4つのレーザー式固定オービスは、このような設置環境になっていますので、これ以上のテストはあまり意味をなさないと考えています。
テストしても結果は従来機と同じになる筈なので、しんどい思いをしてまでやりたくはないです。
コメント
誤報カット機能が無いと食指が動きませんねぇ。
先日、久しぶりにLS700を設置した車を運転しましたが、なぜこんなところで?と思ったら、前方にマツダ車が。
普段、709LVを使用していると誤報が無いので。
LS700からブリッツの新型に買い換えようと思っているのですが、709LV並みなのかが気になります。
あと、ブリッツ純正の無線LANカードも品切れで、初期化アプリも提供されていないので。
水野様
個人的にはユピテルを推したい気分なのですけどね…。
ブリッツのは実は購入済みだったりします。
大阪には行きませんが、少し落ち着いたらKバンドの受信テストとコムテックのカードメーカーでどうにか出来ないか検証する予定です。
ユピテルで誤報カット性能が上がったら良いのですけどね。
ブリッツのテスト結果を楽しみにしています。
水野様
コムテック方式は何かやれない理由があるんですかね~。
レビューまでしばらくお待ちください。
LS720購入しようとしてましたが、A1000とLS21が発表されたので、待った方が良さそうですよね?
コースケ様
同じ価格ならA1000系のセパレートが良いと思います。
セパレートが出るまで待ちですね。
ユピテル社の同タイプのミラー型探知機を販売してほしいです。ミラー型はA530が最後ですね。レーザー探知機能がなくてもLS21を同時装着すれば問題ないですから。
ぱおすけ様
ユピテルはミラー型はやめる方向ですからね。
スマートミラーの普及などの影響もあって、ミラー型は利益が出るほど売れないのだと思います。
LS10使用していますが、LS21と何がちがうのですか?
かなり違う「ようなら、購入検討しますが。
おかぴー様
直線でのレーザー受信距離が少し違うと思います。(少しなので、買い替えは微妙に感じる)
https://car-accessory-news.com/car-radar-erabikata/#toc18
第二世代:LS10・LS700
第三世代:LS710
第四世代:LS21・A1000
この記事に書かれている理由から、第三世代と第四世代の受信距離はほとんど変わらないと思います。
omiさん、ありがとうございます。
現在AR-W81GAとLS10を使用していますが、これをA1000にみにするのはありですか?
おかぴー様
全然アリだと思います。
AR-W81GAってKバンド非対応機種ですよね?
レーザーよりもそこのメリットが大きいと思います。
Omiさん、ありがとうございます。
はい、AR-W81GAはKバンドもレーザーも非対応です。
ただA1000にするとOBDのケーブルを買わないといけないので、AR-W87LAを考えたのですがA1000の方がいいですか?
後、データー更新が有料なのが、きになりますが。
おかぴー様
セルスターの製品は直線でのレーザー受信距離が、他社と比べると明らかに短いので私はおすすめしてないです。
データ更新料については賛否があるので、最終的には個々のユーザーの好みですね。