※2023年9月25日更新:SSSの受信テストを実施
こんにちは!LaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
2023年のレーダー探知機市場では、主に北海道で運用されている従来とは周波数を変更したMSSSの取締に対応した製品が主力となっていますが、ブリッツからもMSSSの調整周波数に対応した「TL313R」「TL403R」「TL243R」の3機種が発表されています。
従来のブリッツ製品は他社にはない、Kバンドの誤報切り分け機能が実装されていますので、この機能が有効であれば、2023年モデルのレーダー探知機はブリッツ一択になりそうです。
「TL313R」「TL403R」「TL243R」の特徴
「TL313R」「TL403R」「TL243R」は、MSSSの調整周波数に対応している点ですが、他社よりもより詳しく対応状況が記述されていて面白いです。
ただし、レーダー波識別による誤報大幅低減のアイコンは表示されているのですが…
調整後の新周波数に対応した事で、自販機や車のミリ波レーダーの誤報が切り分けられないような記述が見られます。
これに対する対策が、感度調整となっていますので、これでは昔に逆戻りですね。
ただ、ユピテルのようにXバンド、Kバンドを一括して調整する訳ではないので、序列をつけるのであれば、ブリッツ>ユピテル>セルスターになりそうな気もします。
セット内容とデザイン
今回は「TL313R」を購入し、実機レビューを行いました。セット内容についてはこちらの通りです。
・マウント
・シガー電源ケーブル
・取付用品
・取扱説明書
過去のコムテックのこのクラスの製品にはリモコンが付属していた事がありましたが、「TL313R」には「TL312R」と同様にリモコンは付属しません。
見た目は「ZERO 709LV」「TL311R」「TL312R」と全く同じです。
レーダー探知の感度と誤報について
レーダー探知の感度調整は、従来の取締りの帯域の「Xバンド」、小型オービスの「Kバンド」の個別に行う事が可能で、警報音も別々になりますが、こちらの仕様も「TL312R」と同じです。
また、Kバンド識別機能についても「TL312R」と同様にサポートされています。
これに加えて「TL312R」では、新たにMSSSの受信感度を選択できるようになりました。
センシス製固定式小型オービスでの警報の出方について
センシス製のKバンド24.1GHz帯を使用した小型オービスは可搬式と固定式の2種類が運用されていますが、狙ってテストが可能な固定式は埼玉県北本市と岐阜県大垣市の二箇所にしかありませんし今後も増える様子はありません。
逆に可搬式は増加傾向だそうです。(以下朝日新聞の記事に出ている小型オービスはは価格帯から予測して、東京航空計器のレーザー式ではなくセンシス製のKバンドレーダー式だと、オービス評論家の今井さんが解説してます。)
今年度は未配備の山形、茨城、新潟、鳥取、山口、徳島、高知、鹿児島、沖縄の9県警に計10台を置く。すでに配備実績がある北海道や埼玉、千葉、岐阜、三重、大阪、兵庫、福岡、佐賀など18都道府県警にも計33台を追加する。費用は1台800万円ほどだ。
今回は「TL311R」と合わせて、埼玉県北本市にあるセンシス製の固定式小型オービスSSSで探知距離を6回計測しました。
最初の3回のレーダーの受信設定はこちらの通り
次の3回ではMSSSの受信設定を低にしています。
結果はこちらの通り。
受信距離(m) | TL313R | TL311R |
---|---|---|
1回目 | 220 | 190 |
2回目 | 220 | 140 |
3回目 | 140 | 10 |
4回目 | 150 | 40 |
5回目 | 160 | 160 |
6回目 | 160 | 150 |
どちらも毎回の計測結果にバラツキがあり、MSSS受信感度の設定がSSSの受信距離に影響を及ぼしたかどうかの判定は難しい状況です。
レーザー式取締機の探知距離について
レーザーの受信距離は「TL311R」「TL312R」と同等と考えらえますので、改めて受信テストを行う予定は今のところありません。こちらは2022年9月の「TL311R」のテスト実績です。
比較に使用した2機種
今回はこちらの2機種を使用してテストを行いました。
2022年発売の一体化モデル(ユピテルのレーザー探知モデルとしては第4世代)
2022年発売の一体型モデル(コムテック・ブリッツのレーザー探知モデルとしては第3世代)
こちらの4つのレーザー式固定オービスでのテストとなります。
・大阪府吹田市
・大阪府枚方市
・大阪府阪南市
※今回は各ポイントで1回のみの測定です。
車内のテスト環境
今回はNCロードスターでテストを行いました。機種配置はこちらの通りです。
レーザーの探知は電磁波による影響は受けないと考えていますので、電磁波を遮るアルミ板などは今回は設置していません。
また、固定オービスのGPS警報がならないようにレーダー探知機の設定を変更しています。
レーザー探知距離結果報告
テスト結果はこちらの通りです。
枚方のレーザー式固定オービス
枚方のオービスは手前が1km程度の直線ですので、前方がクリアな状態ではかなり手前から探知する事が出来る為、各製品の限界探知距離のチェックには最も適しています。
過去のテストではこのような結果が出ています。
しかしながら、今回はこのオービスは運用を休止していたようで、2台とも探知しませんでした。
おそらく、何れも600mを超える受信能力を備えているとは考えています。
豊中のレーザー式固定オービス
豊中のオービスは400m手前まで緩やかな左カーブが続き、その後はオービスまで直線になりますのでこちらは比較的早い段階での探知が可能でした。
何れも過去のテスト機種と大差ない結果です。(多少の誤差はあるので)
吹田のレーザー式固定オービス
こちらも豊中と似たようなシチュエーションで、左カーブを抜けた後に200m程度の直線となります。
ただし、3車線の道路を左右2つのレーザーでカバーしている為、カーブを抜ける手前から右側から飛んできたレーザーを探知可能です。
何れも過去のテスト機種と大差ない結果です。
阪南のレーザー式固定オービス
阪南のオービスは坂を下りながら100m手前付近まで続くカーブを抜けた先にあり、最も探知が困難となっています。
今回は雑草が邪魔で、いつもよりも探知距離が短くなっていました。
以下、過去の結果です。
対レーダー・レーザーの誤報の状況について
「TL313R」は、従来機と同様にKバンド誤報対策は実装されているものの、周波数調整後のMSSSを受信する為に、受信帯域が広がった事から、Kバンド誤報対策は実装される以前のコムテックのモデル、現行のユピテル・セルスターのモデルと同様に大幅に誤報が増えています。
体感的には誤報の多さは3社横並びになった印象です。
誤報チェックは後日都内にて実施の予定。
「TL313R」の総評
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コメント
今年は「312R」が発売されたので、新周波数対応機は来年かと思っていました。
今月末発売との事なので、ちょうど来月初めの納車に間に合います。
「311R」でも良いのですが、やはり新製品を使いたいですね。
ちなみに発売されたらレビューしますか?
水野様
自分もユピテルからの乗り換えの為に使いたいのでレビューはする予定ですが、誤報の出具合を見るだけの感じになると思います。
普段よく走行する道路は「低」、旅行等では「高」、に感度調整がワンタッチ(に近い感じ)で出来ると、便利なんですけど、メニューの深い階層だと面倒ですね。
水野様
ユピテルのiキャンセルみたいな機能があると良いですね。
私は普段良く走る道でもうっかり捕まりそうです(-_-;)
MSSS対応のセパレート型レーダー探知機が出ないかなと、淡い期待をしています
コムテックなら出していたと思いますが、ブリッツだと期待薄かな?
伊藤様
レーダー探知機自体が斜陽産業な気がしますのでどうでしょう…。