※2020年11月16日更新:2020~2021年モデルが発表されたので内容を見直しました。
こんにちは!Omiです。
デンソーテンはかつては富士通テンと言う、富士通グループの企業で、元々はカーラジオなどのオーディオを製作していた会社ですが2000年に世界初のDVDカーナビとAVを2DINに一体化し、カーナビブランド「ECLIPSE」を立ち上げています。
カーナビのアフターマーケット市場が縮小し続けている為、2017年に富士通とデンソーによる株式交換に伴ない社名を変更して現在ではデンソーテンとなっています。
なお、カーナビのアフターマーケットメーカー全てに言える事ですが、ここ数年で大幅にラインナップを絞り込み、今回デンソーテンから発表されているモデルは、たった2つの系統のみになってしまいました…と書いたのは2016年ですが、あれから早くも4年が経過し、現行シリーズは5年目の継続展開となりました。
もくじ(クリック・タップで移動できます)
イクリプス2020~2021年モデル
イクリプスのカーナビは2016年の秋に大幅なモデルチェンジと展開モデルの縮小が行われており、2021年向けの最新モデルはこのうちの2つの系統(「AVN-R」と「AVN-D」)が継続、更に販路の異なる「AVN-P」が追加されています。
因みに型番を見ると、従来販路向けの「AVN-R」と「AVN-D」シリーズは2019~2020年モデルと全く同じ「AVN-D10W / AVN-D10」「AVN-R10W / AVN-R10」となっていますので、地図のみを最新版に差し替えたものと考えられます。
なので、2020年のモデル更新は実質ナシという事になりますね。モデル末期なので来年に期待した方が良さそうです。
なお、2020年秋に追加された特定販路向けの「P」系統、「AVN-P10/P10W」はベースがRグレードです。(どこかのディーラーOPでしょうか?)
デザインに関してはどのグレードも2DINの180mmが従来のインダッシュナビ型、200mmがスマホライクなフルフラット型となっています。
【2DIN 180mm】
【200mmワイドタイプ】
廉価版ゾーンはSOLINGが担当
以前はこれ以外にも超エントリークラスのAVN Liteシリーズが存在していましたが、利益率が低い為か現在では中国メーカーの「SOLING」ブランドのカーナビをデンソーテンが販売すると言う形になっています。

AVNシリーズの主な特徴
AVNシリーズの共通の特徴は、主に以下のポイントとなります。
②WiFi経由で地図の自動更新が可能(差分更新のみ~2022年10月までは無料)
③WiFi経由で駐車場の満空情報が取得可能
個人的なざくっりとした印象は、ケンウッドの彩速ナビ上位モデルのような特徴のカーナビになっていると言うところでしょうか。
因みにWiFi通信には対応しているものの、プローブ情報を活用した渋滞情報は関東エリアだけで実装されている「VICS WIDE」のみに対応している模様です。

「VICS WIDE」については、各社のほとんどのカーナビに実装されていますので、せっかくネットに接続できるのだから、もう少しどうにかならないものかと)
個人的には…、各人のスマホから位置情報を吸い上げているGoogle Mapの渋滞データが最も正確ではないかと、最近強く感じています。
ただし、Google Mapの案内インターフェイスは市販のカーナビに慣れていると見にくいですし、案内の親切さもイマイチ、また案内ルートもほとんど時間的に差がないような迂回ルートを積極的に選択したり、普通車で通りたくないような狭い道にも連れて行かれます。(コペンとか乗ってる時には良いんだけども…)

データだけGoogle から貰って、案内は市販のカーナビで行うように出来ないですかね。(出来るけど利益のほとんどをGoogle に持って行かれるからやらないのかも知れませんが)
なお、HDMIポートはいずれのモデルにも搭載されていません。
主な機能は以下の通りです。
AVN-R10/R10W | AVN-D10/D10W |
---|---|
20.11発売 | |
7.0型液晶 | |
VICS WIDE | |
ETC2.0対応車載機 | |
フルセグ/SD/USB/Bluetooth/CD/DVD/CD録音 | |
対応バックカメラ | |
フロントカメラ | |
ステアリングリモコン | |
地図の差分更新は3年間無料 | |
取扱説明書 | |
車種別適合表 | |
※スペックは誤りがある可能性もありますので、念の為メーカーサイトでもご確認下さい。 |
なお、全地図更新に関しては無料更新などの記述が見つけられませんでしたので、有料になるかと思います。
差分更新では新しく開通した道路などは反映されるかも知れませんが、施設などの更新はされない筈です。
AVN-RとDの機能の違い
「R」グレードはベーシックなスタンダードグレード、「D」はドラレコ連動の上位モデルとなりますが、「R」にはなくて「D」にはある機能は以下の通りです。(いずれも180mm、200mmの2サイズ)
…以上です!
要は「D」グレードは「R」グレードにドラレコ機能を付加しただけのモデルという事ですね。
なお、ドライブレコーダーのスペックは以下の通りとなっています。
・録画解像度 1920×1080
・水平録画視野角 117°
・フレームレート 28fps
・HDR補正機能
・WiFi機能
・microSDカードは純正品のみサポート(8/16GB)
・バックカメラのダブル録画可能
最高画質での録画時間については16GBのカード使用時には200分となっています。
「万が一に備えてFull HD画質でも長時間の記録が可能です。」と書かれていますが、普通のドライブレコーダーに比べると録画時間は短いですね。
因みにカーナビにWiFi機能も搭載されてますので、スマホでの動画の視聴や取り込みも可能ですが、カーナビで動画が見れる為、あまり使う機会は少ないような気がしますね。
また、「D」グレードは同社のバックカメラ、BEC113と接続する事でフロント・リアの2カメラ録画が可能です。
バックカメラの解像度は30万画素程度ですが、駐車監視には対応していないモデルなので走行中の状況証拠の確保が目的であれば問題はなさそうです。
カメラから取り込んだ映像を活かして、安全運転支援警報などを行う訳ではないのですが、新規でカーナビとドラレコのセットを組むなら無駄の少ない構成と言えそうですね。
後はオマケのようなものですが、これとは別にバックカメラの映像を取り込んで後方の安全支援を行う「カメラ機能拡張BOX」というものが発売されています。
イクリプスのカーナビのまとめ
ここ何年かで他社カーナビメーカーは生き残りを懸けて大画面化・車種専用化・高精細化・有機EL化・ネットメディア対応など、試行錯誤を重ねています。
イクリプスのカーナビは5年前に実装されたドラレコ連動がセールスポイントですが、そんな事は既にどのメーカーも当たり前の様に実装されている状況です。
来年辺りはデンソーの影響力を生かしたディーラー向けなどの販路以外の製品は消えてなくなる可能性がありますね。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
コメント
ブルートゥースで携帯電話とペアリングをした場合の通話音質についての評価が欲しい。カロッツェリアは2008年製と2015年製及びパナソニックの2015年製を使用したが、どれも送話音量が小さく、聞こえないという苦情を多く受ける。送話音量を上げると、反響して、やはり聞き取れない為、オートバックスに問い合わせたところ、エクリプスが良い由。
奥山様、ご要望ありがとうございます。
カーナビに関しては実機の借り受けがなかなか難しいのですが、可能な場合には確認致します。
管理人様、レビューお疲れ様です。
トヨタ派ですので、どうしてもイクリプスを応援したく、
どこか少しでも、このメーカーの価値を見出せないか?という
”超”色眼鏡で見ているのですが、なかなか…(笑)。
とりあえず去年モデル(D8W)を買い、取り付けています。
意外とこのメーカーは、AVN(オーディオとナビのミックス)や
ドラレコとの連動など革新的な開発や、トヨタの純正ナビ制作など、
結構、重要なメーカーなのですが、その後が続かなかったり、
広報力が弱いのか、今一つ、マニアにしか認知されていないメーカーです。
ドラレコ連動も他社に比べてスッキリして良いのですが、
最大32GB(SDHC)という制限や、親会社が開発している
ナビコン非対応など、至る所に残念さを感じます。
方向性は極めて良い!しかし、あと1歩(というか、2歩、3歩…)
足りてないのが惜しいメーカーだと思います。
折角、トヨタとカプラーが同じなのでポン付けができるのも
ウリの1つだと思うのですが、ならばトヨタ純正の舵角信号も
取り入れられれば良かったのに…。
トヨタ信者様
確かにイクリプスは広報にあまり力を入れていないように感じますね。
親会社がデンソーに変わった事で今後何か変化があるかも知れないですし、そもそもアフターマーケットのカーナビは儲からないので純正OEMに集中しそうな気もします。
その為の株式交換かも知れませんしね(笑)