サイバーナビ2022~2023年モデルの特徴をまとめて説明

※2023年10月8日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。

こんにちは!LaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。

10月上旬にパイオニアから最新サイバーナビが発表されています。

サイバーナビ・楽ナビともに2019年にフルモデルチェンジを実施していますので、昨年に引き続き今年も軽微なマイナーチェンジとなっているようです。

パイオニアの方向性は2019年のフルモデルチェジでより明確になり、それを端的に表現すると「車載WiFiを使用してのネット環境の構築と活用」と言った具合になります。

2023~2024年モデルの更新ポイント

パイオニアの報道資料を見る限り、2023~2024年モデルでは、以下のように音楽再生に関わるハードウェアがバージョンアップしたようです。

■カロッツェリア『サイバーナビ』 8機種を新発売

今回のモデルチェンジでは、原音再生にこだわった高音質を実現する設計思想「マスターサウンド・アーキテクチャー」のもと、新「マスターサウンドクロック」をはじめとした高音質パーツを惜しみなく採用し、サイバーナビ史上最高の音質を実現。さらに、検索対象ワードが増えて使いやすくなった「フリーワード音声検索」や「フリーワード検索」、ネットワーク接続環境下で地図情報を更新できる「自動地図更新」など、オンラインを活用したナビ機能で、常に最新のスポット情報や地図を活用した快適なドライブを楽しめます。

その他の機能面での更新ポイントは見当たりませんでした。

このシリーズは2019年デビュー、2020年にユーザーフィードバックをもとに若干の機能追加、以降は地図更新のみとなっているように見受けられます。

サイバーナビは「オンラインナビ」

では、ここからは2019年モデルから実装された機能のおさらいです。

現行サイバーナビの最大の特徴は、ドコモの専用WiFiアクセスポイントを使用してカーナビ自体が高速インターネット通信を使用できるだけでなく、スマホなどのガジェット類もWiFiアクセスポイントに接続が可能、車載WiFi機能が一体化したカーナビであると言えそうです。

この発想自体は特に新しいものではなく、その気になれば車載WiFi環境はモバイルルーターを使用する事で簡単に構築出来てしまいますし、そもそも各自のスマホがLTE通信やテザリングに対応しているのに、カーナビにWiFi機能を持たせる事が必要なのか?と感じるところもありますよね。

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サイバーナビのWiFi環境は、基本的にはモバイルルーターを活用した車載WiFiの構築と変わらないのですが、サイバーナビならではの通信面での付加機能もいくつか存在しています。

サイバーナビの通信付加機能

現行新型サイバーナビのWiFi環境の付加機能は、主に以下の5つのポイントです。

・回線がドコモのLTEで安定感と速度は充分
・回線使用料金が爆安!(1日500円/30日1500円/365日12,000円)で、1年は無料
・YouTubeを直接再生する為のブラウザを搭載
・全地図更新が完全WiFiで可能
・自宅のWiFiネットワーク経由で、家庭のレコーダー内の動画を再生可能

回線使用料金が爆安!

車載WiFiや、スマホを使っての車内での動画アプリなどの使用は通信費が気になるところですよね。

サイバーナビで使用可能なドコモの回線は、定額使い放題で以下の価格設定となっています。

・1日~500円
・30日~1500円
・365日~12,000円

例えばYoutubeを100万画素の解像度で1時間再生した場合、概ね1GBの通信データを使用します。

現段階だと通信量1GB当たりのコストは500円程度が世間の相場ですので、1ヶ月に3時間以上の動画を再生するのであれば、ドコモのin Car Connectの方が安くなる計算ですね。

因みにモバイルルーターを使用した場合には、WiMAXなら回線速度は充分ですがエリアが狭く、その他のルーターの場合には速度が遅くなりがちです。

毎月の支払いも3,000~4,000円になる事を考えばドコモのin Car Connectの方が断然お得です。

※このサービスは同社の楽ナビ・ディスプレイオーディオにも実装されてますので、サイバーナビ固有のサービスではなくなりました。私もパイオニアの車載WiFiを使っています。

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Youtubeを直接再生する為のブラウザを搭載

以前からカーナビでYoutubeを再生したいという要望は非常に多く、それに付随してカーナビでスマホをミラーリングする方法などに対しての世の中の関心が高まっていますが、現行サイバーナビではYoutube再生用の専用ブラウザを搭載しています。

因みにサイバーナビではないですが、私はディスプレイオーディオ「DMH-SF700」の方でこの機能を試しています。

■ 「DMH-SF700」YouTube ブラウザ機能について

 

車内で視聴したい動画アプリがYoutubeだけであれば、これは他社に対しての大きなアドバンテージになりますね。

因みにFire TVも使用する事が出来ますが、これは旧モデルと同様にHDMI入力ポートにFire TVを接続する方式で、通信面のみがスマホのテザリングなどではなく、サイバーナビのWiFiを使用するという形になります。

Fire TVをカーナビで使ってみた!
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ChromecastやApple TVについても概ね同様かと思います。

「Chromecast」をカーナビで使用してみた!
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全地図更新の完全WiFi化

地図更新は差分更新であれば2018年以前の従来型のサイバーナビでもスマホのアプリ経由で可能でしたが、現行モデルは直接太いネット回線に接続された状態になりますので、全地図までがWiFiで自動更新可能となっています。

カーナビの地図更新はお金も掛かる上に結構面倒だったりしますので、これは嬉しいところですね。

自宅のWiFiネットワーク経由で、家庭のレコーダー内の動画を再生可能

これはサイバーナビの最大の差別化ポイントですので最も開発コストが掛かっている部分かと思うのですが、現行サイバーナビでは家庭内のWiFiネットワーク経由で、レコーダーのストレージに保存されている動画をストリーミング再生する事が出来ます。

パイオニアの調査によると、動画メディアの種類別の視聴スタイルの構成は、①リアルタイムのTV番組の次に②TV番組の録画、となっており家庭のレコーダーに録画した動画を再生したいユーザーは多いとの事でした。(2019年の製品発表会の資料ですけど)

レコーダーについては以下の製品が対応機種となり、現時点ではSONY製品は含まれないとの事。

■ 対応機器
①パナソニック:おうちクラウドディーガ、ディーガ
②シャープ:AQUOS 4Kレコーダー、AQUOS ブルーレイ
③東芝:レグザタイムシフトマシン、レグザブルーレイ
④アイ・オー・データ:TVチューナー製品、NAS製品
⑤バッファロー:リンクステーション NAS製品
⑥NTTぷらら:ひかりTV
⑦NTTドコモ:ひかりTV for docomo

因みにこの機能を実装する為に、サイバーナビ側だけでなくレコーダー側のプログラムの調整も必要になり、かなりのコストが掛かっている様子です。

HDの100万画素液晶を採用

これも2019年モデルからの継続事項ですが、現行サイバーナビは全グレードで100万画素の高精細液晶を採用しています。

7型までなら従来の30~40万画素粗さは感じないですが、8型以上になると高精細化が業界のトレンドです。パナとかは有機ELになってますが。

高画質にどこまで価値を見い出せるかは個人差が大きいので難しいところです。

パナソニックカーナビ 2020年フローティングディスプレイ上位モデルの特徴を解説
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各グレードのスペック概要

10型の車種専用モデルに関しては、1世代前のシリーズになりますが既に公式サイトから消えています。

現在展開されているのは、7~9型の車種共通モデルのみになったようです。

7~9型の車種共通モデル

7~9型の車種共通モデルはこちらの8品番で主な違いは以下の通りです。

WiFiルーター液晶
AVIC-CZ912IIOP7型180W
AVIC-CZ912II-DC付属
AVIC-CW912IIOP7型200W
AVIC-CW912II-DC付属
AVIC-CL912IIOP8型
AVIC-CL912II-DC付属
AVIC-CQ912IIOP9型
AVIC-CQ912II-DC付属

サイズ以外の面ではドコモのUSBドングル型のモバイルルーターが付属するかOPになるかの違いですが、これがないとこのサイバーナビを選ぶ意味がない気がします。

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その他の主な仕様は以下の通りです。

・メディア対応~フルセグ・CD録音・DVD・USB・Bluetooth・HDMI出入力
・付属品~スマートコマンダー
・オプション品~MAユニット
・地図更新~4年まで無料
・連動ドライブレコーダー~「VREC-DS800DC
・対応バックカメラ~~「ND-BC8Ⅱ
・対応ETC2.0車載器~「ND-ETC9
・スマートループ&VICS WIDE対応

まとめ

以上、サイバーナビ2023年モデルの特徴について解説しました。

パイオニアはドコモと組んで車載WiFiルーターを販売しており、こちらが優秀過ぎる為にサイバーナビの差別化ポイントはオーディオ機能と家庭内のメディアの遠隔再生のみとなっています。

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そろそろ楽ナビとサイバーナビを1本化しても良い時期のような気がしますね。

そもそも他社のHDMI入力ポート付きのナビと「DCT-WR100D」を合わせて使用すれば、どれもFireTVやChromecastが使えてしまいますし、スマホのミラーリングも可能です。

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頼みの綱のNP1もマニア向けの面白ガジェットではあるものの、万人向けのナビとしては厳しいと思いますし、ナビ業界は中々厳しいですね。

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コメント

  1. としかず より:

    サイバーナビ 200mmワイドシリーズに落胆しております。
    液晶パネル左右にプラスチック取付けのみ。
    せめて、楽ナビの200mmワイドようにしてほしいです。

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