※2019年11月9日更新:カーナビ各社2019~2020年モデルの発表に合わせて内容を見直しました。
最近はドライブレコーダーを前後に付けて当たり前と言う時代になりつつあり、ドラレコ市場では2カメラモデルが人気ですが、かつてはケンウッドが先行していたカーナビ連動型の2カメラドライブレコーダーのカテゴリーも、既に全く珍しいものではなくなり、ほとんどのメーカーがカーナビ連動の2カメラドライブレコーダーを販売しています。
機能的にはどれも似たようなもの?のような気がしなくはないですし、ドラレコ機能やドラレコの連動性よりもカーナビ機能を重視して選んだ方が良いような気がしますが、この記事ではカーナビ各社の連動ドラレコの特徴について解説します。
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パイオニア
パイオニアは2019年からようやく本格的に2カメラドラレコの販売に取り組み始めたようですが、カーナビ連動型のドラレコでは他社に後れを取っており、ズバッとおすすめ出来るような2カメラ連動モデルがありません。
従前から1カメラタイプの連動モデルは存在していますが、2カメラ連動タイプの方は通常の連動形式とは異なるのでちょっと微妙です。
①1カメラ連動モデル「VREC-DS600」
②2カメラ連動っぽいモデル「VREC-DH700」
サイバーナビと楽ナビの連動ドライブレコーダー
最新のパイオニアのカーナビと連動が可能なドライブレコーダーは現行モデルでは「VREC-DS600」のみとなります。
VREC-DS600 | ND-DVR1 |
---|---|
18.10発売 | 15.03発売 |
1920×1080/27.5fps/WDR | 1920×1080 |
LED信号対応 | |
録画視野角 水平107° | 録画視野角 水平120° |
microSD 付属16GB | microSD 付属8GB |
microSD 最大32GB | |
GPSはカーナビより受信 | |
駐車監視モード | |
衝撃検知 | |
自動起動 | |
専用ケーブル同梱 | |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
「VREC-DS600」は映像のカーナビへの出力だけではなく、カーナビから操作が可能な液晶なしのカメラセパレートタイプのドライブレコーダーです。
旧モデルに比べて録画視野角が狭くなり、駐車監視は衝撃検知とによるものとなりますので、ドライブレコーダーの単体モデルと比較すると機能面では今一つと感じます。
また、「VREC-DS600」自体が2015年3月モデルの「ND-DVR1」のマイナーチェンジ版なので、機能や性能面でやや古臭さを感じる部分もありますね。
対応カーナビは以下の通りです。(2019年10月調べ)
【サイバーナビ】
AVIC- CQ910-DC/CL910-DC/CW910-DC/CZ910-DC/
CQ910/CL910/CW910/CZ910/CL902XSII/CZ902XSII/
CE902ALII/CE902VEII/CE902NOII/CE902VOII/CE902ESII/CE902STII
CL902-M/CW902-M/CZ902-M/CL902/CL902XS/CW902/CZ902/CZ902XS/
CE902SE/CE902AL/CE902VE/CE902VO/CE902NO/CE902ES/ CE902ST/
CL901-M/CW901-M/CZ901-M/CL901/CW901/CZ901/CW700II/ CZ700II/
CE901SE-M/CE901AL-M/CE901VE-M/CE901VO-M/CE901NO-M/CE901ES-M/ CE901ST-M/
CE901SE/CE901AL/CE901VE/CE901VO/CE901NO/CE901ES/CE901ST/
CL900-M/CW900-M/CZ900-M/CL900/CW900/CZ900/CW700/CZ700/
CE900AL-M/CE900VE-M/CE900VO-M/CE900NO-M/CE900ES-M/CE900ST-M/
CE900AL/CE900VE/CE900VO/CE900NO/CE900ES/CE900ST
【楽ナビ】
AVIC- RQ903/RW503/RZ503/RW303/RZ303/RZ103/
RL910/RW910/RZ910/RL710/RW710/RZ710/
RQ902/RL902/RW902/RZ902/RZ702/RW502/RZ502/RW302/RZ302/RZ102/
RL901/RW901/RZ901/RZ701/RW501/RZ501/RW301/RZ301/
RL900/RW900/RZ900/RZ700/RZ500/RW300/RZ300/
RL99/RW99/RZ99/RZ77/RZ06II/RZ55/RW33/RZ33/RZ22/
RL09/RW09/RZ09/RZ07/RZ06/RL05/RZ05/RW03/RZ03
バックカメラの映像を記録する2カメラドライブレコーダー
こちらはカーナビ連動モデルではないのですが、おそらくカーナビとドラレコの連動モデルを検討させる方は、バックカメラについても同じメーカーの製品で揃えたいかと思います。
以下の「VREC-DH700」、「ND-DVR30」はパイオニアのバックカメラの映像を取り込んで、フロント分と合わせて2カメラ録画を行うドライブレコーダーです。
VREC-DH700 | ND-DVR30 |
---|---|
![]() |
|
18.10発売 | 17.09発売 |
2304×1296/27.5fps/WDR |
|
LED信号対応 | |
水平録画視野角 110° | |
microSD付属16GB | 付属8GB |
microSD最大32GB | |
GPS内蔵 | |
偏光フィルターOP | |
安全運転支援機能 | |
駐車監視モード | |
動体検知+衝撃検知 | |
自動起動 | |
内蔵バッテリー50分 | |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
ドライブレコーダーとカーナビが連動する訳ではありませんので、動画の再生や操作は不可ですが、バックカメラを有効に使って2カメラ録画が可能な点が魅力です。
また、ドライブレコーダーとしての性能についても先の連動モデルである「VREC-DS600」よりもやや上となっています。
サイバーナビ専用モデル
サイバーナビは一部の車種専用モデルにおいてのみ、前後のドラレコ機能が付帯しています。
フロントカメラの解像度に関してはHDの「1280×720」、駐車監視は衝撃検知にて実施します。
また、付属の通信モジュールで衝撃・音圧・動体検知を行い、異常時には登録されたメールアドレスに静止画と位置情報、検知情報の告知を行う機能が搭載されています。
現在、2016年モデルでこの機能と搭載したサイバーナビを使用していますが、防犯検知機能はまずまず、ドライブレコーダー機能はイマイチかなと感じています。
パナソニック
パナソニックからは2019年11月にカーナビのモデルチェンジと合わせて初の連動型2カメラドライブレコーダー「CA-DR03TD」が発売されます。
CA-DR03TD | CA-DR03D |
---|---|
19.11発売 | |
フロント:1920×1080/28fps リア:1920×1080/28fps | 1920×1080/28fps |
LED信号対応 | |
録画視野角 フロント:水平117° リア:水平117° | 水平117° |
microSD付属16GB | |
microSD最大128GB | |
GPSはナビ吸出し? | |
駐車監視モード | |
衝撃検知/自動起動 | |
専用ケーブル 付属 |
|
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
イメージセンサーなどのハードウェア情報は公開されていませんが、録画映像を見る限り夜間が非常に明るく映る特性となっているようです。
録画視野角も前後117°ですので、汎用の2カメラドラレコと比べても見劣りする性能ではなく、なかなかハイエンドなモデルとなっている模様です。
【対応カーナビ】
CN-F1X10BD、CN-F1X10D、CN-F1D9D、CN-RX06D/WD、CN-RA06D/WD、CN-RE06D/WD
ケンウッド
ケンウッドはカーナビメーカーの中では最も早く連動型の2カメラドラレコを販売して来ましたが、現行モデルは従来型40万画素カーナビ用モデルと、2019年の100万画素カーナビ用モデルの2系が存在しています。
従来型カーナビ向けの「DRV-N530」「DRV-R530」
「DRV-N530」「DRV-R530」は数年前からマイナーチェンジを重ねてきた前後2カメラタイプの最終系で、2019年モデルでは40万画素、100万画素のいずれのカーナビとの連動にも対応しています。
DRV-N530 | DRV-R530 |
---|---|
17.10発売 | |
2304×1296/27fps/HDR | |
LED信号対応 | |
水平117° | |
microSD付属8GB | |
microSD最大32GB | |
GPSはカーナビ吸出し | |
安全運転支援機能 | |
駐車監視モード | |
衝撃検知 | |
自動起動 | |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
「DRV-N530」がフロント用、「DRV-R530」がリア用になりますが、基本性能は同等で水平視野角「117°」、解像度は「2304×1296」、駐車監視については他社モデル同様に衝撃検知による録画となります。
また、他社にない機能としてはドライブレコーダーの安全運転支援機能による警報をカーナビ画面に出力するものが挙げられます。
①前方衝突警報
②車線逸脱警報
③発進遅れ警報
問題はこの安全運転支援機能の精度ですが、同社のドライブレコーダー「DRV-610」と同等であればかなり微妙かと思われます。
また、リアカメラについてはマウントの長さが違うもののフロントと同じ形状ですので、そこそこ目立ちますし価格もかなり高めです。
リアの録画は、あくまでも駐車監視ではなく主に走行中の状況証拠の保存ですので、解像度よりもサイズやデザインの方が重要な気もしますね。(笑)
同社の公式サイトではバックカメラとしての利用も可能と言う紹介がありますが、ドライブレコーダーに求められる映像は広角、バックカメラの場合には狭角ですし、両立は難しくどちらも中途半端になる上に価格だけやたらと高いという印象を受けます。
フロントカメラの「DRV-N530」については解像度、視野角、安全運転支援機能(精度による)の3点で他社に対する優位性もありますし、価格もそれほど高くないので比較的おすすめ出来るモデルであると感じます。
対応カーナビは以下の通りです。(2019年11月)
【DRV-N530】
MDV-M906HDL/M906HDW/M906HD
MDV-S706/S706L/S706W
MDV-L406/L406W
MDV-D706BT/D706BTW
MDV-D406BT/D406BTW
MDV-D306/D306BT/D306BTW
MDV-D206/D206BT
MDV-Z905W/MDV-Z905
MDV-M805L
MDV-M705W/MDV-M705
MDV-L505W/MDV-L505
MDV-L405W/MDV-L405
MDV-D505BTW/MDV-D505BT
MDV-D405BTW/MDV-D405BT
MDV-D305W/MDV-D305/MDV-D305BT
MDV-D205/MDV-D205BT
DPV-7000
MDV-Z904W/MDV-Z904
MDV-Z704W/MDV-Z704
MDV-L504W/MDV-L504
MDV-L404W/MDV-L404
MDV-D504BTW/MDV-D504BT
MDV-D404BTW/MDV-D404BT
MDV-D304W/MDV-D304
MDV-D204/MDV-D204BT
【DRV-R530】
MDV-M906HDL/M906HDW/M906HD
MDV-S706/S706L/S706W
MDV-D706BT/D706BTW
MDV-Z905W/MDV-Z905
MDV-M805L
MDV-M705W/MDV-M705
100万画素カーナビ向けの「DRV-MN940」
「DRV-MN940」は2019年モデルの最上位、100万画素カーナビの「MDV-M906HDL/M906HDW/M906HD」の3モデルにのみ対応した3ピースセパレートの2カメラ連動ドライブレコーダーです。
DRV-MN940 |
---|
19.06発売 |
フロント:1920×1080/27fps/HDR リア:1920×1080/27fps/HDR |
LED信号対応 |
フロント録画視野角:水平124° リア録画視野角:水平124° |
付属16GB |
最大128GB |
microSDフォーマット不要 |
GPSはカーナビ吸出し |
偏光フィルター内蔵 |
駐車監視モード |
衝撃検知 |
自動起動 |
専用ケーブル 付属 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
従来型モデルの「DVR-N530」が高解像度に走っているのに対して、こちらは視野角の広さと夜間の明るさを重視した特性となっているようです。
また、カメラ内部に変更フィルターを内蔵している珍しいタイプで、事故の際の状況証拠に認識に特化したモデルと言って良いでしょう。
イクリプス
イクリプスの場合にはカーナビセットモデルとなり、単体での販売ではありません。
特徴としては、別売の同社バックカメラの映像を同時に録画が可能な点が挙げられます。
ドライブレコーダーのスペックは以下の通りとなります。
・解像度~記載がないがCMOSセンサーが200万画素の為フルハイビジョン画質と思われる
・水平視野角~117°
・フレームレート~28fps
・駐車監視機能~なし
駐車監視機能がないのがマイナスポイントではありますが、バックカメラと言うどうせ必要になるデバイスを生かして録画を行う方式はなかなか面白いと感じます。
アルパイン
アルパインの連動モデルは2019年にフルモデルチェンジを遂げており、2カメラタイプとしては「DVR-C02R」が本命です。
DVR-C02R |
---|
19.04発売 |
フロント:1920×1080/27fps リア:1280×720/30fps |
LED信号対応(フロントのみ) |
録画視野角 フロント:水平121° リア:水平106° |
microSD付属32GB |
microSD最大64GB |
microSDフォーマット不要 |
GPS内蔵?またはカーナビ依存? |
駐車監視 |
動体検知+衝撃検知 |
専用ケーブル付属 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
録画解像度はフロントが200万画素のフルハイビジョン、リアは100万画素のハイビジョンですが、視野角はフロント水平121°、リアが水平106°と概ね一般的な2カメラドラレコの平均値をオーバーしていますので、2カメラドラレコとしての性能面でも悪くはないと思います。
カーナビとは映像入力ケーブルとリモコンケーブル(IN/OUT)の3つとなっていますが、カーナビに映像を出力する他は安全運転警報のテロップ表示を行うのみとなっており、操作系はタッチパネルでは行えないようですので付属のリモコンを使用する必要があります。
カーナビ連動型のドライブレコーダーのまとめ
以上、パイオニア・パナソニック・ケンウッド・イクリプス・アルパインのカーナビ連動型のドライブレコーダーについて紹介しました。
カーナビのドライブレコーダーの構成についてはかなり選択肢の幅が広くなってはいますが、連動モデルのネックはやはり駐車監視の面だと思います。
従って駐車監視を重視する場合にはドラレコ単体モデル、そうでなければカーナビ買い替えの際に連動モデルを入れてみるの良いのではないかと感じますね。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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