4K録画ができるおすすめドライブレコーダー

※2023年1月日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。

こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。

3年位前まではドライブレコーダーの4K表記は、景品表示法に引っかかるのではないか?と感じるような、酷いものが多い状況でした。

具体的には…

・ユーザーの知識の少なさに付け込んだ悪意のある、ニセ4K表記
・販売業者の悪意のない素人思考による、ニセ4K表記
・大陸の言ったもん勝ち文化による、ニセ4K表記

などど、4Kではないもの、または4Kとしての実力が発揮できない製品が「4Kで高精細」と謳われ続けてきました。

つまり当時は、「4Kドラレコ=インチキ4K」という構図が成り立って来たのですが、このような状況を打破すべく、3年位前から一部のメーカーから本物の4Kモデルも発売され始めています。

偽物の4Kと本物の4Kの違い

インチキ4Kの問題点を語る前に、まずはそもそも4Kとは何なのか?について解説します。

4Kとは「3840×2160=829万画素」のドットの数の規格です。

モニター側で4Kと謳われている製品でれば、これ以上のドット数がある事になりますし、カメラ側の場合には出力されるファイルのドット数が「3840×2160=829万個」以上である必要があります。

3,840個=概ね4000個=4キロ個=4Kです。

今回はカメラ側であるドラレコの話なので、出力ファイルのドット数が「3840×2160=829万個」以上である事が第一の条件です。

 

では出力ファイルさえ「3840×2160」の基準を満たしていれば良いのか?と言えば実はそうではありません。

ドライブレコーダーを含めたカメラ類は、「イメージセンサー」という人間の目で言うところの網膜に映像を焼き付けて、それを圧縮データとしてカードメディアに保存しています。(一眼レフなどの静止画は圧縮しない場合もあり)

人間の目の網膜細胞は1億2千万個ありますので、画素数で言うと1.2億画素になり、この信号を視神経を通じて脳に出力しています。

ところがドライブレコーダーの場合には、4K(829万画素)のファイルを出力していたとしても、それに見合ったイメージセンサーの画素数が確保されていない事があります。

例えば400万画素のイメージセンサーで撮影した粗い映像を出力ファイルの解像度だけを上げて4K解像度で出力し、4Kと謳っているという事です。

従って本物の4Kは、以下の2つの条件を満たしている必要があります。

・出力ファイルは「3840×2160」以上である

・イメージセンサーは800万画素以上である

偽物の4Kの事例

偽物の4K製品としては以下のJAPAN AVEの「GT65」が代表例になります。

高精細4K対応と謳われているにも関わらず、イメージセンサーは400万画素、最高出力解像度は「2880×2160」と、どこからどう見ても4Kではありません。

こちらのAZODOMEの「M550」も4Kと表記されていますが、録画解像度は「2560×1440」の2.5Kである上、さらにイメージセンサーを偽装している可能性すらあります。

「M550」AZDOMEの3カメラWiFi対応ドラレコが安いがセンサー偽装の可能性あり
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こう言ったものを4Kと勘違いして選ばないように注意しましょう。

本物の4Kドライブレコーダー

ここからは800万画素のイメージセンサーと「3840×2160」の出力解像度を備えた本物の4Kドライブレコーダーについてご紹介します。

ユピテル「Y-4K」

こちらは2022年1月時点までは、2カメラドラレコとしての総合力No.1モデルとして私が評価していた製品です。(「X4S」登場までの最高評価)

こちらも「X4S」と同様に、イメージセンサーは前800万画素/後200万画素で、4K+フルハイビジョンでの録画を行います。

4Kドラレコの最大の魅力は、高い精細感によって走行中・駐車中を問わずに周囲の車両のナンバーをしっかり認識出来る点ですが…

「Y-4K」の場合には事故の際の状況証拠を押さえる上で重要になる録画視野角も、水平130°台と非常に広い上、夜間もなかなか明るく映ります。

ヘッドライトが反射した状態のナンバーの読み取りにも強いので、2カメラドラレコとしての総合力ではNo.2としています。

実機レビュー「Y-4K」本命のユピテル4Kドラレコの評価
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VIOFO「A139 Pro」

VIOFOは海外では非常に評価の高いハイエンドドラレコメーカーですが、3年位前から日本市場への参入を開始しました。

「A139 Pro」は、2023年以降のVIOFOのフラッグシップモデルとなるフロント4K録画に対応した3CHモデルです。

4Kモデルはその解像度の高さによる精細感ばかりが注目されがちですが、フルハイビジョンセンサーと比べると光を取り込む能力が大きく劣りますので、夜間の撮影能力に問題が出る事が多いのですが、本機に関してはイメージセンサーを1/1.8インチ(標準的なドラレコの2.4倍程度の大きさ)としています。

これにより、従来の4Kモデルの弱点であった、夜間撮影能力の低さを克服しているものと考えられます。

加えて3CH対応と言う事で、広範囲の状況証拠を捉える能力も高くなっていますので、総合力では2023年の最高評価となる可能性を秘めた製品です。

実機レビューVIOFO「A139 Pro」の評価 STARVIS 2搭載!業界初の4K 3CHドライブレコーダー
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VIOFO「A129 Pro Duo」

VIOFOは海外では非常に評価の高いハイエンドドラレコメーカーですが、3年位前から日本市場への参入を開始しました。

このうち「A129 Pro Duo」は同社の2カメラモデルとしては最上位に当たります。

本製品もユピテルの「Y-4K」と同様に、イメージセンサーは前800万画素/後200万画素で、4K+フルハイビジョンでの録画を行います。

ユピテルの「Y-4K」と比べると録画視野角が水平107°程度と狭い事から、事故の際の状況証拠を捉える目的では「Y-4K」には及びません。

ただし、「2.5K/60fps」の録画モードを備えている事から、景色撮影ではこちらの方が有利であり、私の知る限りでは現行のドラレコとしては最も景色が綺麗に撮影できる製品として評価をしています。

WiFi対応の4Kの2カメラドラレコ VIOFO「A129 PRO DUO」の実機レビューと評価
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【2021年版】景色が綺麗に撮影出来るおすすめドライブレコーダー
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VANTRUE「X4S」

VANTRUE「X4S」は2021年末に発売された、4K+フルハイビジョンのWiFi対応2カメラドライブレコーダーです。

イメージセンサーは前800万画素/後200万画素で、4K+フルハイビジョンでの2カメラ録画を行いますが、この製品は同社から3年前に発売されている4Kドラレコの先駆けとなった「X4」の後継機となっており、高解像度による精細感の高さだけでなく、明るさが調整出来るPCビュワーによる補正能力が特徴的な機種です。

この画像を見て頂ければ分かる通り、夜間は圧倒的な明るさを実現しています。

2カメラ動体検知による駐車監視モードにも対応しており、夜間のナンバー認識精度も抜群に高めななのも、他社製品との差別化ポイントと言えるでしょう。

なお、本機は4Kモードでは28fpsのフレームレートでの録画を行いますが、フレーム調整が入っている為か、動画にカクツキが見られ、景色撮影向けの特性とは言えません。

また、2.5K/55fpsの録画モードにも対応しているものの、このモードでは視野角がかなり狭くなるのが残念ポイントです。(色目はキレイですが)

ドラレコとしての実用性の観点から考えるのであれば、2023年1月時点での2カメラドラレコの中ではNo.1評価となっています。

実機レビュー「X4S」の評価 思ったより良く出来ていたVANTRUEの4K2カメラ+WiFi
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VANTRUE「X4」

VANTRUE「X4」は前述の「X4S」の先代モデルで、他社に先駆けて発売されたリアル4Kドラレコの走りです。

※この製品にはリアカメラはなく、1カメラ単体モデルとなります。

発売当初は他社のインチキ4Kが目立っていた時代ですので、それなりに注目を集めていましたが、後継機の「X4S」と比べるとダイナミックレンジの差は歴然です。

また、録画視野角についても水平105°程度でドラレコとしてはやや狭い部類に入る為、事故の際の状況証拠を押さえるには向いていない特性です。

本機も「2.5K/60fps」の録画モードを備えていますが、色の階調・コントラストの面ではVIOFOの「A129 Pro」には及びませんので、景色撮影能力という面でも今となってはやや中途半端である感が否めません。

ナンバー読み取り能力抜群!VANTRUE リアル4Kドライブレコーダー「X4」のレビュー、評価
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データシステム「DVR3400」

データシステムの「DVR3400」は、2020年7月に発売された「X4」と同様のシングルカメラ4Kドラレコです。

データシステム ドライブレコーダー DVR3400 + 直接配線コードセット 829万画素 超高精細 4K 録画ドラレコ
ノーブランド品

オートサロン2022でもこの製品が出展されていたそうなので、合わせて紹介しておきますが、こちらはVANTRUEの旧製品の「X4」のOEM版のような特性となっている上、価格も高めです。

中身的には4年前の「X4」がベースとなっている事が考えられますので、この製品はおすすめしません。

データシステム4Kドラレコ「DVR3400」発表
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まとめ

以上、偽物の4Kの特徴と本物の4Kのドラレコについて4機種をご紹介しました。

事故の際の状況証拠と駐車監視目的であればVIOFO「A139 Pro」、VANTRUE「X4S」、ユピテル「Y-4K」がおすすめ、景色撮影能力を考慮する場合にはVIOFOの「A129 Pro」をお選び下さい。

コメント

  1. 河村 より:

    先日 セルスター《CS-81WQH》を購入しました。
    製造番号の箇所を 教えて下さい。
    宜しくお願い致します。

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 管理人Omi より:

      河村様
      CS-81WQHは手元にないので正確な事は分かりませんが、セルスターの他の機種は筐体下の側面に製造番号らしきものが印字されています。

  2. 本多 より:

    初めまして。
    Web記事を拝見しました。
    商品選定の参考になって大変助かります。
    さて、今回ドライブレコーダーを初めて
    購入予定なのですが、どれを購入して
    良いのか分かりません。
    是非お勧めの前後2カメラタイプの
    オススメ機器を教えて下さい。
    機器予算は、3万円前後です。
    クルマは、エスティマハイブリッドです。
    お手数をお掛けいたしますが、よろしく
    お願いします。

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