※2022年12月12日:最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
2018年以降、ドライブレコーダーの売れ筋機種は、それまでの1カメラから前後2カメラモデルにシフトしており、2022年現在でも依然として2カメラモデルのシェアが圧倒的に高い状況ですが、リテラシーや防犯意識が高いユーザー層には、3カメラモデルが浸透しつつあります。
これらの製品のうち、WiFi対応となると極端に選択肢が絞られるのが現状ですが、この記事では2022年9月時点でのWiFi対応の3カメラドライブレコーダーについていくつかご紹介します。
VIOFO「A139」液晶なしの3ピースセパレートモデル
VIOFOは中国のドライブレコーダー専業メーカーで、グローバル向けに製品を展開していますが、このうち「A139」は、2022年までの最上位モデルに当たります。
本機のカメラ構成は以下の通り。
他社ではフロントカメラ筐体に前後のカメラを搭載する製品もありますが、本機ではインナーカメラがセパレートとなっている為、それぞれのカメラの設置位置の自由度が高いのが最大の魅力となっています。
3カメラ録画時の録画解像度は、2.5K/30fps+FHD/30fps+FHD/30fpsとなりますが、2カメラのみでの録画時には、フロントカメラの2.5/60fpsの撮影モードにも対応するなど、景色撮影にも特化した仕様です。
OPで偏光フィルターやリモコン、外部マイクにも対応するなど、WiFi対応の3カメラモデルとしては最もこだわった製品の一つと言えます。

VIOFO「A139 Pro」4K対応のWiFi 3カメラモデル
「A139 Pro」は、まだ日本向けには発売されていませんが、2023年以降のVIOFOのフラッグシップモデルとなるフロント4K録画に対応した、3CHモデルです。
4Kモデルはその解像度の高さによる精細感ばかりが注目されがちですが、フルハイビジョンセンサーと比べると光を取り込む能力が大きく劣りますので、夜間の撮影能力に問題が出る事が多いのですが、本機に関してはイメージセンサーを1/1.8インチ(標準的なドラレコの2.4倍程度の大きさ)としています。
これにより、従来の4Kモデルの弱点であった、夜間撮影能力の低さを克服しているものと考えられます。
加えて3CH対応と言う事で、広範囲の状況証拠を捉える能力も高くなっていますので、総合力では2023年の最高評価となる可能性を秘めた製品です。

VANTRUE「S2」液晶を搭載した2ピースセパレートモデル
VANTRUEもVIOFOと同様にグローバル向けに製品を展開しているドライブレコーダー専業メーカーで、何れも世界的な認知度は高い似たようなイメージのメーカーです。
過去数年の商品構成を見ていると、ハードウェアの限界まで攻めるVIOFOに対して、同一モデルを長く販売し続けながら安定性や機能面をブラッシュアップして行くのがVANTRUEで、攻めのVIOFO、守りのVANTRUEと言った印象を受けます。
これまでに他社に先駆けて3カメラモデル「N4」を販売し続けて来た同社が、2022年8月に新たにラインナップに加えたのがWiFi対応の「S2」です。
「N4」と同じくフロント筐体に前後2カメラを搭載するものの、インナーカメラが筐体下部に設置されるなど、ルームミラーを回避し易い構造となっており、取付の際の汎用性では一定の改善が見られます。
画質面ではフロント、インナーカメラはほぼ「N4」と同等、リアカメラは明るさの面で「N4」に劣ります。
3カメラとしての括りの中での画質面での総合力は、僅差ではあるものの、「N4」>「A139」>「S2」と言った印象です。(A139 Proは未確認)

VANTRUE「Element 3」
VANTRUEの「Element 3」は、「N4」「S2」とは別系統のWiFi・音声コマンド対応の3カメラモデルです。
こちらはまだ本国で発表されてばかりで、「Element 1」「Element 2」「Element 3」のうち、日本向けとしては1カメラの「Element 1」、2カメラの「Element 2」が発売されているのみです。
「Element」シリーズは「N4」「S2」シリーズとは別のソフトウェアで動くシリーズとなり、ドラレコそのもののクオリティは「N4」「S2」を超えるものとなっています。
しかしながら、「Element」シリーズは明るさを調整出来るVANTRUEビュワーには対応していない為、夜間の視聴可能な最終映像は「N4」「S2」シリーズ未満となっています。
駐車監視モードの仕組みは、こちらの「Element 1」に準ずるものと考えられます。

・自動切り替えの動体検知
・自動切り替えの(1fps/5fps/10fps/15fps)のタイムラプスによる常時録画

BlackVue「DR750X-3CH Plus」LTEクラウド対応の3ピースセパレートモデル
BlackVueは世界でも珍しい、個人向けのクラウド遠隔監視対応のドラレコを専門的に展開している、韓国の異色のメーカーです。

同社の製品では、WiFiアクセスポイント、または専用のLTEキットを使ってインターネットに接続する事が可能となっており、クラウドサーバーへのデータのアップロードや、遠隔からのリアルタイムでの動画の視聴が可能となっています。
同社の製品は2カメラモデルが主流ですが、このうち「DR750X-3CH Plus」では3カメラ録画にも対応しています。

ただし、VIOFO、VANTRUEと比べるとインナーカメラの視野角が狭く、車外の様子が映りにくいと言うデメリットがありますので、実用性の面ではこれらのメーカーの製品よりも劣ります。
まとめ
以上、WiFi対応の3カメラドライブレコーダーについて3つご紹介しました。
まだ未テストの製品も多く、個人的には「A139 Pro」「Element 3」の2機種に期待しています。
コメント
鈴木朝臣様
いつも楽しく見させて頂いております。
車買い替えに伴い、ドラレコをどれにするか悩んでおります。
VANTRUE「S2」がAmazonでも発売されており、一番気になり、第一候補であります。
是非、レビューをお願い致します。
山本様
10月中を予定しております。
レビューまでしばらくお待ちください。