【2020年版】景色が綺麗に撮影出来るおすすめドライブレコーダー

※2020年11月20日更新~VANTEURE「N4」の4Kモードと「A129 Pro」の画質の比較テストを行いました。

こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。

2015年位までと比べるとドライブレコーダーの主な用途は圧倒的に事故や煽り運転の被害にあった際の状況証拠を撮影すると言ったような実用面に偏っています。

因みに私がドラレコを初めて購入したのは2013年でしたが、当時は事故の際の状況証拠としてだけでなくドライブの際に景色を撮影したいという趣味的な使い方をする方の割合が多かったように思います。

最近はドラレコの実用面ばかりが注目され、私も趣味的な利用に関する記事は書いてませんが(2017年位までは書いてましたが、あまり読まれないので書くのをやめた)、今回は久々のコペンでのドライブに合わせて800万画素4Kドラレコ2台と、アクションカメラの「GoPro HERO7 Black」(借り物)の車載動画の比較を行いました。

インチキが多い4Kドラレコのうち、本物の800万画素ドラレコ2台

4Kと謳われているドライブレコーダーは2~3年前から存在していましたが、4Kの高精細での出力を行うなら800万画素以上のイメージセンサーを使用しなければ精細感が上がらない上にデータサイズだけが大きい低画質の重いファイルが出来上がります。

当時はほとんどが400万画素以下のイメージセンサーを搭載したインチキ4Kモデルでした。

偽物の4K製品としては以下のJAPAN AVEの「GT65」が代表例になります。

高精細4K対応と謳われているにも関わらず、イメージセンサーは400万画素、最高出力解像度は「2880×2160」と、どこからどう見ても4Kではありません。

そう言った状況の中で日本国内では昨年の上半期からSONYの800万画素イメージセンサーを搭載した正真正銘の4Kモデルが販売され始めており、2020年8月現在はこちらの2つの製品が本物の800万画素4Kモデルに該当する代表的な製品となっています。

…という訳で今回はこちらの2つの製品の画質を比較しつつ、1世代前の「GoPro」のフラッグシップモデル「GoPro HERO7 Black」との車載動画の比較を行いました。

イメージセンサーは「X4」「A129 Pro」の何れも1/2.5インチのSONY 「IMX317」、「GoPro HERO7 Black」は不明です。

ドライブ動画撮影なら2.5K/60fpsモードが最適

「X4」「A129 Pro」の何れも4Kでの撮影も可能ですが、解像度とフレームレートの組み合わせはこちらの通りとなっており、4K撮影よりも60fpsの2.5K撮影モードの方が動画がキレイに見えます。

①「X4」~「2560×1440/60fps」、「3840×2160/27.5fps」
②「A129 Pro」~「2560×1440/60fps」、「3840×2160/30fps」

従って今回は「2560×1440/60fps」の高フレームモード、4Kモードの2つのパターンで画質の比較を行いました。

結果は「A129 Pro」の圧勝

結論から先に言ってしまうと次の4つの理由で「A129 Pro」の圧勝でした。

※以下動画は4Kサイズでアップロードしていますので、YouTubeの設定タブから解像度を4Kに変更して再生して下さい。

①「A129 Pro」の方が映像がシャープで「X4」はややボヤけている。(データの圧縮状況の指標になるビットレートは「A129 Pro」が53000~59000kbps、「X4」は41000~42000kbpsと「A129 Pro」の方がデータサイズが大きい)
②「A129 Pro」の方が彩度が高く、色の階調も豊かに見えるシーンが多い
③マウントが板状の「A129 Pro」はブレが少ないが、吸盤式の「X4」はかなりブレる(「X4」には両面テープマウントもありますが、スポーツサスが入ったコペンでどこまでブレが抑えられるかは不明)

④OP偏光フィルターを装着したの「A129 Pro」は車内の映り込みがそこそこ抑えられているが、偏光フィルターOPがない「X4」は映り込みがきつい

具体的にはこらの映像の通りです。

なお、元のデータのビットレートは最大で59000kbpsありますが、私が使っている編集ソフトでは最高画質の設定でもビットレートは36000kbpsまで落とされてしまう上、YouTubeにアップロードした段階で更に圧縮が掛かる為、実際の映像はもっと綺麗です。

※圧縮が掛かるとモザイク状のノイズが出ます。

「2.5K/60fps」モード

まずは「2.5K/60fps」モードで、初めに「A129 Pro」と「X4」、次に「A129 Pro」と「GoPro」との比較を行いました。

※「GoPro」は「2.7K/60fps」(2704×1520)です。

「A129 Pro」と「X4」との比較では

①山の木の葉の盛り上がり方が「A129 Pro」の方がシャープに映っているのに対して「X4」はボヤけ気味

②空の色の階調も「A129 Pro」は右側の薄い水色から、左に行くに従って濃い水色で表現されているのに対し、「X4」はどんよりした水色一色です。

③植栽や山の木の色の出方を見ても「A129 Pro」の方が彩度が高く綺麗です。「A129 Pro」は黄色っぽい緑から濃い緑と似たような色でも違った色に見えていますが、「X4」は濃い緑からいきなり黒になるイメージです。

④「A129 Pro」はブレが少ないですが、「X4」の方はブレブレになってます。(足回りが硬い車だとせっかく高フレームが台無しです)

「A129 Pro」と「GoPro」の比較でも「A129 Pro」の方が彩度が高く素人目には綺麗に見えます。

流石に「GoPro」の手ブレ補正は強烈ですが、やはり車載用のガジェットではないので車内の映り込みがかなりきつい感じです。

また、「GoPro」はやや明暗の変化に弱いようなのでドライブ動画の撮影なら「A129 Pro」に軍配が上がります。

4K/モード

4K/モードの比較からは「GoPro」は外しています。

結果は2.5Kモードと全く同様で以下のポイントで「A129 Pro」が「X4」を上回りました。

①映像のクッキリ感
②色の階調の豊かさと彩度
③ブレの少なさ
④映り込みの少なさ

このように比較結果は「A129 Pro」の完全勝利ですので、景色撮影なら「A129 Pro」の購入をおすすめします。

実機レビュー 4Kドライブレコーダー VIOFO「A129 Pro」の評価
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因みに「A129 Pro」にはリアにフルハイビジョンのカメラが付いた「A129 Pro Duo」という2カメラモデルもありますので、2カメラ希望の方はそとちらを検討されると良いでしょう。

WiFi対応の4Kの2カメラドラレコ VIOFO「A129 PRO DUO」の実機レビューと評価
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VANTRUE「N4」が4K対応になったので、「A129 PRO」と比較

2020年後半に3カメラドラレコのVANTRUE「N4」が、フロントカメラのみでの録画時に限り「4K/27.5fps」で撮影出来るようになっています。

※「N4」は500万画素の「IMX335」使用なので本物の4Kではないですが。

そこで秋の紅葉シーズンに「N4」と「A129 PRO」の画質を比較してみました。

今回は吸盤マウントでブレブレになってしまった「X4」でに教訓を生かして、両面テープマウントを使用してコペンに装着しています。

今回の比較ポイントはこちらです。

・色目の傾向
・クッキリ感
・滑らかさ

色味の傾向について

「A129 PRO」は彩度が高く色の階調も豊かですが、「N4」は全体的に赤茶けて見えるという特徴が認められました。

これは光の当たり具合にもよるのですが、空の青、草木の緑も全部茶色に見えてしまう事があります。

ただし、赤系の色はより鮮烈に見える傾向も強く、紅葉撮影に限っては「N4」の方が美しく見えるシーンもあります。(肉眼での見え方はA129 PRO寄り)

緑や黄色味掛かった赤も全部赤に見える感じです。

クッキリ感、シャープネスについて

「A129 PRO」の方は前回のテストではクッキリ感が高い方であるという印象を受けましたが、そこから何度かファームアップデートが入っており、やや滲みが出やすい傾向が見られるようになっています。

正面の標識などの認識能力は変わりませんが…

特に至近距離の側面、景色が高速で流れている部分にブレや滲みが出るようになっています。

以前よりもシャッタスピードを落としている可能性がありますね。

一方で「N4」の方はクッキリ感が非常に高くなっています。

※「N4」は500万画素の「IMX335」を使用している筈なのでちょっと意外な結果です。

滑らかさについて

動画の滑らかさはフレームレートが大きく関係しますが、「A129 PRO」は調整なしの30fps、「N4」については27.5fps撮影なので、若干ですが「A129 PRO」の方に分があります。

なお、今回の比較動画では27.5fpsを30fpsに修正して出力しているので「N4」の方にダブリコマが挟まりカクカクして見えますが、実際は「A129 PRO」と滑らかさは大差ありません。

個人的には他の機能は全部捨てても良いので、4K/60fpsの景色撮影専用ドラレコが欲しいです。

今のドラレコのハードウェア限界は、4K/30fps+FHD/30fpsまでとなっていますので、まだ少し厳しい状況なのかと思います。

「A129 Pro」はNT96685というチップセットを使っていますが、このチップでも排熱の問題さえクリアできれば4K/60fpsも実現出来そうな気もしますので、1年以内には出てくるかも知れません。

今の段階ではやはり「A129 Pro」で2.5K/60fpsモードが一番景色をキレイに撮影できるかと思います。

実機レビュー 4Kドライブレコーダー VIOFO「A129 Pro」の評価
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(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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