※2020年3月25日更新~実機レビューを追記しました。

こんにちは!Omiです。

ユピテルの2カメラドライブレコーダーのハイエンドモデルと言えば、2018年にWiFi対応の液晶なしモデル「SN-TW80d」「DRY-TW9100d」の2モデルが発売されていますが、液晶アリの2カメラタイプはスペック的にこれらの下位と言う位置付けで夜間特化型の「STARVIS」対応モデルが存在していませんでした。

今回発表されている「SN-TW9500d」(一般向け)、「SN-TW9500dP」(WEB専売)はカメラ性能的には最新最上位モデルに当たり、新型STARVISセンサーを搭載しつつ、前後ともに超広角の録画視野角を誇る状況証拠の認識に特化した構成となっているようです。

「SN-TW9500dP」のスペック

「SN-TW9500dP」のスペックは以下の表の通りです。

SN-TW9500dP
19.12発売
フロント:1920×1080/28fps/HDR
リア:1920×1080/28fps
録画視野角
フロント:水平136°
リア:水平122°
LED信号対応
microSD付属16GB/最大32GB
リアカメラケーブル9m
GPS内蔵
駐車監視モード
常時録画+衝撃検知/自動起動
タイムラプス+衝撃検知/手動起動
専用ケーブル
OP-VMU01
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

録画視野角はドライブレコーダーとしては最大のフロント水平136°、リア水平122°の計258°となっており、過去最大の「SN-TW80d」の254°(127°+127°)を僅かに上回ります。

「SN-TW80d」よりもフロントカメラの視野角を重視したタイプですので、右左折時の左右の状況認識能力に特化させたコンセプトとなっているようです。

ピクセルサイズが大きいイメージセンサー

録画視野角以外にも「SN-TW9500dP」の最大のセールポイントとして謳われているのが「ピクセルサイズが大きい」と言う点です。

ピクセルサイズは光を取り込む受光面積の目安となる1ピクセルの1辺の長さですが、一般的にイメージセンサー全体のサイズが大きく、ピクセルサイズも大きいものが明るく高画質になり易いようです。

因みに「SN-TW9500dP」のイメージセンサーのピクセルサイズは2.9µm(マイクロメートル~1/1000mm)と書かれています。

ユピテルはイメージセンサーの型番を公開しないので、どのセンサーを使っているか分かりませんが、2.9µmのSTARVISセンサーで200万画素であれば

①IMX290

②IMX291

IMX327

IMX307

辺りが考えられますが、「IMX290/291」は初期のユピテルのSTARVISモデル「SN-SV70c」や「SN-TW80d」に使われているものと推察され、廉価STARVISの「IMX307」は「SN-SV40c」などの廉価モデルに使われてそうです。

この4つの中で最も受光能力に優れた最新最上位のセンサーは「IMX327」ですので、おそらく「SN-TW9500dP」に搭載されているのは「IMX327」である可能性があります。

ドライブレコーダーに搭載されているSONYのイメージセンサーごとの特徴

「IMX327」は200万画素のSTARVISセンサーとしては最も暗視を得意とする特性を持っています。(SNR1s value=最低照度)

いずれにしても「ピクセルサイズは2.9µm」はこれまでに開発されているフルハイビジョンSTARVISのスタンダードと言えますので、殊更ピクセルサイズ2.9µmを一生懸命にアピールするのには違和感を感じますね。

しかも、比較相手が市場では今のところレアな存在である500万画素STARVISの「IMX335」の2.0µmとなっており、このセンサーを搭載しているのは今ところセルスターの「CS-81WQH」、VIOFO「A119V3」程度しか見当たりません。

一体何と戦おうとしているのでしょうか?

※コムテックの「ZDR026」も公表されていないが「IMX335」の可能性アリ

因みに同じくIMX327を搭載した2カメラドラレコとしてはセルスターの「CS-91FH」が挙げられますので、戦うべきは高解像度STARVISではなく、こっちでしょう。

実機レビュー セルスター夜間最強のSTARVIS2カメラドラレコ「CS-91FH」の評価

セット内容とデザイン

今回はWEB専売モデルの「SN-TW9500dp」を購入し、テストを行いました。

こちらの動画でも概要をレビューしています。

セット内容については以下の通りとなります。

①フロントカメラ筐体

②リアカメラ

③カメラ接続ケーブル(アナログ4極 9m)

④miniUSB直結2芯電源ケーブル

⑤16GBのmicroSD

⑥ボールジョイントマウント

⑦ドラレコステッカー

⑧WEB専売モデルの為、取扱説明書はダウンロード版

フロント筐体

フロント筐体のデザインはスタンダードな箱型タイプで、一般的な2カメラドライブレコーダーと比べるとコンパクトサイズとなっています。

ユピテルの箱型シングルモデルと比べると一回り大きいサイズです。

液晶は2.0型、正面に4つ、右側面に1つの操作ボタンが配置されています。

左側面にはminiUSB電源端子とmicroSDカードスロットが装備されています。

リアカメラ

リアカメラは他のユピテルの2カメラモデルとほとんど同じデザインのコンパクトな円筒タイプですが、接続端子は2018年モデルの「SN-TW80d」「DRY-TW9100d」がデジタルのminiUSB形状であったのに対して、本機はアナログ4極PINに変更されています。

デジタル接続は高画質ですが、ノイズ漏れの対策が難しくケーブルも極太になります。

本機ではアナログ接続とする事でやや細めのケーブルを採用しています。(WiFiモデルの兄弟機「SN-TW79d」も同様)

 

電源ケーブル

電源ケーブルは2芯のminiUSBタイプとなりますので、ヒューズボックスに直接接続する必要があります。

赤線をアクセサリー電源に接続し、黒線を車体アースします。

ドライブレコーダーの取り付け方法

インターフェイスについて

電源ONから録画開始までの起動時間は7秒程度と2カメラドライブレコーダーとしては早めです。

メニューツリーは一本化されており、ボタンの役割が液晶に表示されていますので使い勝手は悪くありません。(ボタンも液晶も小さいので特別良くもないが)

車内への取付けについて

今回は初期型のリーフに「SN-TW9500dP 」の取り付けを行いました。

ミラー裏に簡単に隠せますが、なるべくレンズが車の真ん中近くになるように設置したいところです。

ドライブレコーダーとしての画質について

画質については次の3つの2カメラドライブレコーダーと前後の映像を比較しました。

①ユピテル「SN-TW80d」~前後フルハイビジョン、STARVIS

②ユピテル「DRY-TW9100d」~前後フルハイビジョン、リアのみSTARVIS

③VIOFO「A129 Duo」~前後フルハイビジョン、STARVIS

※「A129 Duo」のフロントカメラには、ダッシュボードの映り込み防止用のOP偏光フィルターを取り付けた状態です。

比較ポイントはこちらの通りです。

①録画視野角

②ナンバー認識精度

③逆光補正能力(白飛び・黒つぶれ)

④夜間のナンバー認識精度

⑤夜間の明るさ

⑥暗視能力

録画視野角について

フロントカメラの録画視野角は仕様表の表記と同等で、現行のドライブレコーダーとしては最も広い部類に入る水平136°程度でした。

リアカメラもかなり広めの水平122°程度です。

これら4つのモデルの前後合わせた録画視野角を広い順番に並べると次のようになります。

①ユピテル「SN-TW9500dp」~前:水平136°+後:122°=258°

②ユピテル「SN-TW80d」~前:水平127°+後:127°=254°

③ユピテル「DRY-TW9100d」~前:水平117°+後:127°=244°

④VIOFO 「A129 Duo」~前:水平107°+後:101°=208°

「SN-TW9500dp」は、現行2カメラドラレコとしては単独で「ZDR025」に次ぐ録画視野角の広さとなっています。

ナンバー読み取り精度について

「SN-TW9500dp」はフロント・リアともに録画視野角が非常に広めで、リアについてはアナログ接続です。

従ってナンバー認識精度では不利になり、フルハイビジョンモデルとしてはやや低い部類となります。

【フロント】

【リア】

逆光補正能力について

STARVIS対応のイメージセンサーは全般的に白飛びに弱いと言う特徴がありますが、トンネル出口での逆光補正能力については「A129 Duo」が白飛び・黒つぶれがの制御が最も良く出来ており、他は横並びと言った印象です。

※白くなり過ぎる部分、黒くなり過ぎる部分が少ないものがドラレコとしての実用性に優れる

【フロント】

【リア】

なお、「SN-TW80d」「DRY-ST9100d」の2機種はフロントカメラのイメージセンサーは異なり、リアは同等品ですがチューニングが良く似ています。

昼間は明るい場所に合わせて露出が調整される傾向が強く、日陰の部分が暗くなりがちです。

これを明暗のコントラストを調整して全体を見やすくしているのが「A129 Duo」で、「SN-TW9500dp」も全体を見やすくする調整が入っていますが、精度は「A129 Duo」には劣ると言った印象です。

【フロント】

対「SN-TW80d」「DRY-ST9100d」で考えた場合、流石に新しいだけあってチューニングは洗練されており、全体が見やすくなっています。

夜間のナンバー読み取り精度について

夜のヘッドライトが強く反射した状態のナンバープレートの読み取り精度は昼間の白飛び同様にSTARVISセンサーが苦手としている項目ですが、ここでも「A129 Duo」が最も白飛びを抑えらえており、ユピテルの3つは厳しい状況です。

【フロント】

リアカメラについても後続車のヘッドライトが点灯した状態では「A129 Duo」が最もナンバーの読み取り精度が高く、「SN-TW9500dp」は最も低くなっています。

【リア】

夜間の明るさについて

夜の明るさについてはネオンが多い市街地では、フロントは「A129 Duo」が画面のどの部分も満遍なく明るい上、偏光フィルターを装着している為に映り込みも少ない状況。

ユピテルの3モデルは画面内の光が弱い部分が暗くなる傾向が強く、そのうち「SN-TW9500dp」は全体の明るさが一ランク落ちる印象です。

【フロント】

リアに関しても傾向は同じで「A129 Duo」は全体が見やすく、ユピテルの3モデルは明暗の差が強く出る為、光が弱い部分は暗く映っています。

【リア】

「SN-TW9500dp」の夜間のチューニングは、あまり良いとは言えない結果です。

 

街灯が少ない場所でのヘッドライトのみでの走行時にはヘッドライトの照射範囲はどれも充分な明るさで見え方に差は見られません。

【フロント】

リアについては「A129 Duo」がダントツに明るく、ユピテルの3モデルは暗め、そのうち「SN-TW9500dp」の明るさはSTARVISとしては最低クラスと言った結果です。

【リア】

暗視能力についてはフロントは「SN-TW9500dp」が最も高く、僅差で「A129 Duo」、次いで「SN-TW80d」となっていますが…

「SN-TW9500dp」はリアがSTARVIS機らしくない明るさなのが痛いところです。

イメージセンサーは前後とも最新の「IMX327」ではなく、廉価の「IMX307」のような気がします…予測ですけど。

「SN-TW9500dp」の全体としての画質の評価は、昼間は明暗のチューニングが改善されており、同社の2018年モデルよりも全体が見やすくなっていますが、夜間は実用域で暗くなるシチュエーションが増えています。

もともと夜間特化一辺倒だったものを「昼間も見やすくした代わりに夜間の撮影能力を落とした」と言う特性になっていますので、必ずしも2018年モデルより高画質とも言えません。

ただし、超広角のバランス型ドラレコと言う見方も出来ますので、何も前提条件を頂かない状態なら2018年モデルではなく「SN-TW9500dp」をお勧めします。

西日本LED信号の見え方について

「SN-TW9500dp」のフレームレートは前後とも28fpsとなっていますので、日本全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。

ドライブレコーダーのLED信号対策のまとめ

駐車監視について

駐車監視については専用のタイマーユニット「OP-VMU01」と合わせて運用する事で、手動切り替えの1fpsタイムラプスモードを使用可能です。

ドライブレコーダーの駐車監視用3芯直結ケーブルの接続方法のまとめ

タイムラプスモードを起動させる為にはエンジンOFFの前後にボタンを長押しし、タイムラプスモードを終了する場合にも同様にボタンの長押しが必要です。

外部電源を使用した駐車監視について

ドラレコ用の外部バッテリー「UPS400」を使用しての駐車監視については、タイムラプスモードで7時間の録画が可能でした。

その他の外部バッテリーでの駆動時間の予測はこちらの表の通りです。(駆動の可否のみ確認)

型番UPS300/400UPS500EN6000EN12000
容量28.8Wh115.4Wh76Wh153Wh
駆動時間7時間28時間18.5時間37時間
満充電180分240分50分100分

※タイマーユニット「OP-VMU01」は使用せず、付属のケーブルの赤線を外部バッテリーの常時出力、黒線をマイナスに接続、ACC系統は接続無し。

ドラレコ駐車監視用 急速充電バッテリー ikeep MIGHTYCELL「EN6000」「EN12000」

動画ファイルの再生方法について

動画の再生については以下の3つの方法をテストしました。

①ドラレコ本体での再生

②PC専用ビュワーでの再生

③PC汎用ビュワーでの再生

ドラレコ液晶での再生について

ドラレコ本体での動画の再生は、液晶サイズが2.0型で小さめではあるものの、箱型のスタンダードな形状の為、それほど見にくいと言う事はなく、ドラレコとしては標準的な見易さです。(液晶も暗くはない)

PC専用ビュワーでの再生について

PCの専用ビュワーは以下のページからダウンロード可能です。

■ 「SN-TW9500dp」専用ビュワー

機能的には以下のようにスタンダードなものとなっています。

①前後同期再生~〇

②映像の拡大縮小~×

③地図への走行軌跡の表示~〇

④速度の表示~〇

⑤方位計の表示~×

⑥Gセンサーグラフの表示~〇

⑦再生速度調整(コマ送りのみ)~〇

⑧明るさの調整~×

※実際の再生の様子は動画で解説しています。

PC汎用ビュワーでの再生について

PC汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されている「フォト」「映画&テレビ」での再生も可能でした。

microSDでの録画時間について

「SN-TW9500dp」の使用可能なmicroSDカードの最大容量は32GBとなっていますが、128~256GBのカードをいくつか試してみた結果は全て正常に認識されず、使用不可でした。

32GBのmicroSDでの録画時間は前後フルハイビジョン/28fps画質だと140分と短めですので、長時間の録画データの保存には不向きです。

1fpsのタイムラプスモードでは、前後フルハイビジョンで65時間分の録画データの保存が可能です・

 地デジへのノイズの影響について

「SN-TW9500dp」の単体使用では、初期型リーフ+純正ナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでした。

ラジオへのノイズの影響も確認出来ませんでしたが、車種やカーナビの種類、アンテナの位置で状況は変わる事がありますので結果は参考程度に捉えて下さい。

ドライブレコーダーのノイズ、地デジ電波障害の対策

「SN-TW9500dp」の総評

「SN-TW9500dp」の各比較項目をまとめるとこちらの通りとなります。

2020年点数視野角ナンバー昼ナンバー夜逆光明るさ暗視
ZDR02522.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
CS-91FH22.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
A129 IR Duo22.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
A129 Duo21.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR963GW21.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★
PDR800FR21.0点★★★★★★★★★★★★★★★★
VREC-DZ700DLC19.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★
SN-TW80d19.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ZDR02619.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★
DRY-TW9100d19.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★
SN-TW9500dp18.5点★★★★★★★★★★★★★★★★
DR750S-2CH18.0点★★★★★★★★★★★★★★★
S117.5点★★★★★★★★★★★★★★★★
46Z17.0点★★★★★★★★★★★★★★★★
A129 Pro Duo17.0点★★★★★★★★★★★★★★★
GoSafe S70GS117.0点★★★★★★★★★★★★★★★★
ZDR-01515.5点★★★★★★★★★★★★
DRV-MR74514.0点★★★★★★★★★★★
YA-67014.0点★★★★★★★★★★★★
DRV-MR74012.5点★★★★★★★★
CSD-790FHG11.5点★★★★★★★★
=2pt、=1pt、☆=0.5pt

①録画視野角:2カメラモデルとしては最大の水平136°+122°~★★★★★

②昼間のナンバー認識精度:フロント・リアともにフルハイビジョンとしては低い~

③逆光補正:逆光補正能力はドラレコ全体としては標準的~★★

④夜間のナンバー認識精度:ヘッドライトの反射には弱い~★★

⑤夜間の明るさ:一般的なドラレコと比べると明るいが、STARVISモデルの中では暗め~★★★

⑥暗視能力:フロントカメラの暗視能力は非常に高いが、リアには暗視能力は期待できない~★★★★

全体としては視野角が2カメラドラレコとしては単独No.1の広さですので、昼間の状況認識能力は最高クラス、夜間もそこそこの明るさなので総合評価は非常に高い18.5ポイントとなりました。

ただし、同社の同程度の視野角である「SN-TW80d」と比べると夜間の撮影能力では劣りますので、ネオンが多い市街地での走行が多いなら「SN-TW9500dp」、夜間に暗い田舎道を走る機会が多いなら「SN-TW80d」「DRY-TW9100d」、良くわからない場合にはバランス型の「SN-TW9500dp」を選んだ方が無難です。

より夜間撮影重視、リアガラスが濃いスモークなら「A129 Duo」をおすすめします。

【「A129 Duo」の透過率5% ダークスモークガラスでの実験結果】

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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