実機レビュー「Element 2」の評価 VANTRUEのWiFi対応高解像度ドラレコ

※2023年1月3日更新:実機レビューを追記しました。

こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。

VANTRUEは中国の最大手ドラレコメーカーで、現在ではハイエンド3カメラモデルの「N4」が人気機種となっていますが、もともとはオリジナリティの強いデザインを採用し続けている、デザイン重視のメーカーでもあります。

3月には2022年モデルの新規格製品、「Element 1」が発売されていますが(日本では未発売)、今回は2カメラモデルの「Element 2」が発売されています。

「Element 2」のスペックと特徴

「Element 2」のスペックはこちらの表の通りです。

Element 2
22.?発売
前:2596×1944/?fps
後:2596×1944/?fps
録画視野角 水平??°
microSD最大512GB
WiFi対応
GPSはマウントOP?
偏光フィルターはOP
駐車監視機能
詳細不明
専用ケーブル
詳細不明
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

ハードウェア構成的には、液晶なしの「Element 1」と共通する部分が多く、イメージセンサーは500万画素のSONY IMX335、WiFiとBluietoothリモコン対応する他、音声操作をサポートしています。

レンズ回りの仕様も「Element 1」と同様で、偏光フィルターにもOPで対応するようです。

イメージセンサーはSONYのIMX335、録画解像度はIMX335のアスペクト比をそのまま「2596×1944」、500万画素相当で出力するとの事です。

企画的には微妙?

VANTRUEのWiFi対応2カメラドラレコとしては、既に4K+フルハイビジョンの「X4S」が販売されている事から、同じWiFi対応モデルなら、録画視野角が水平130°以上の超広角モデル、または3ピースセパレートの3カメラモデルの登場が望まれています。

「Element 2」の500万画素+500万画素=1000万画素は、「X4S」の800万画素+200万画素=1000万画素と、ハードウェア負荷は同等ですが、リアカメラにここまでの高解像度は必要ないですし、「X4S」との差別化要素を探すのが難しいと感じます。

おそらく、画質面の完成度は高いと予測していますが、日本向けにはアピールポイントに乏しい製品のように感じました。

※日本市場は世界の中では特殊で、広角化が好まれる傾向があり、一方で高解像度を求めるなら「X4S」ではなく、「Element 2」を選ぶ理由が見当たらない、と言ったところです。

セット内容とデザイン

今回はVANTRUEの提供サンプルにて実機テストを行いました。

セット内容は以下の通りとなります。

・フロント筐体
・リアカメラ
・GPSマウント
・Type Cシガー電源ケーブル
・PC通信用Type Cケーブル
・リモコン
・取扱説明書
・ドラレコステッカー×2
・両面テープ
・取付部材

カメラ筐体

カメラ筐体のデザインは、2カメラモデルとしてはコンパクトなサイズ感です。

液晶はドラレコとしてはスタンダードな2.0型

筐体の下側面には4つの操作ボタン

左側面には電源ボタンとmicroSDカードスロット

上側面にはリアカメラ端子が装備されています。

付属のマウントにはGPSアンテナが内蔵されています。

電源ケーブル

電源ケーブルはType Cシガープラグタイプとなりますが、

駐車監視の運用には別途専用の常時電源ケーブルが必要です。

VANTRUEからタイマ―機能付きの降圧ケーブル発売
...

インターフェイスについて

電源ONから録画開始までの起動時間は13秒程度と、2カメラドライブレコーダーとしてはやや遅めです。

メニューツリーは従来のVANTRUEドラレコと同系統ですので、使い勝手は悪くありません。

ただし、本機はWiFi対応機種ですので、操作系はWiFiアプリを使った方が良いでしょう。

WiFiアプリについて

WiFiアプリについてはこちらからダウンロードが可能です。

■ Element 2 アプリ

本機では、本体側からの操作の他に、「WiFiを開く」「WiFiを閉じる」の音声コマンドでWiFiポートの制御が可能となっています。

WiFiメニューでは本体のメニュー項目が全て網羅されており、使い勝手は非常に良いと感じました。

WiFiアプリでの動画のストリーミング再生は、カクツキなどは見られず、ストレスなく視聴する事が出来ました。

スマホへの動画のダウンロードも、他社製品と比べると速い方でした。(5分の動画で2分くらい?)

ダウンロード動画にはこのように地図にGPS情報が反映されます。

リモコン操作について

本機にはこちらのリモコンが付属しますが、

2つのボタンでそれぞれこのような操作が可能です。

・マイクのON/OFF
・イベント録画/静止画撮影

音声操作について

また、本機ではこちらの9つの音声操作にも対応しています。

・WiFiを開く:WiFiポート開放
・WiFiを閉じるWiFiポート閉鎖
・写真を撮る:静止画撮影
・ビデオスタート:録画開始
・音声オン:録音開始
・音声オフ:録音中止
・スクリーンオン:ディスプレイON
・スクリーンオフ:ディスプレイOFF
・ビデオをロック:イベント録画

WiFiポートの開放が音声コマンドに追加された事で、この手の製品としては扱いやすくなっています。

車内への取付けについて

今回は初期型のアクアに「Element 2」の取り付けを行いました。

ミラー裏に簡単に隠せますが、なるべくレンズが車の真ん中近くになるように設置したいところです。

一般的ドライブレコーダーの取り付け手順はこちらの記事で解説しています。

【保存版】自分で前後2カメラドライブレコーダーを取り付ける方法について解説
...

ドライブレコーダーとしての画質について

画質についてはコムテックの「HDR801」と映像を比較しました。

比較ポイントはこちらの通りです。

・録画視野角
・逆光補正能力
・ナンバー認識精度
・夜間の明るさ

なお、「Element 2」のビュワーはN4とは別のタイプで、明るさを調整する事が出来ませんが、N4用のビュワーでも動作の再生は可能です。(GPSデータは反映されない)

録画視野角について

「Element 2」録画視野角は、以下の通りでドライブレコーダーとしては標準的な視野角でした。

【前】

【後】

最近の日本メーカーのドライブレコーダーは、水平130°オーバーの広角モデルが一般的になっていますし、高解像度は広角との相性も良いのですが、VANTRUE製品はグローバルモデルなので、企画段階での日本向けのローカライズがイマイチですね。

逆光補正能力について

逆光補正については過去の同社の製品と比べると高めですが、「HDR801」などのガチHDRモデルと比べると白飛び・黒潰れが目立っています。

【前】

【後】

ナンバー読み取り精度について

「Element 2」は2.5Kの高解像度モデルなので、フルハイビジョンの「HDR801」と比べるとナンバー認識精度は圧倒的に高くなっています。

【前】

【後】

夜のヘッドライトが強く反射した状態のナンバープレートの読み取り精度は、まずまず高めと言う結果です。(白飛びは「HDR801」とよりも出易い)

【前】

【後】

夜間の明るさについて

夜間の映像については、素の動画の他に、VANTRUE VIEWER、VLCで再生したものをキャプチャリングして比較しました。

市街地での明るさなドライブレコーダーとしては、ほぼ最上位のクラスとなっています。(VANTRUE VIEWERによる、補正ありきの話)

【前】

【後】

暗い場所でも非常に明るいですが、ドラレコ全体から見ると最上位~上から2番目のクラスの明るさと言ったところです。(ビュワーでの補正ありき)

【前】

【後】

【前】

【後】

フレームレートとLED信号の映り方について

「Element 2」のフレームレートは27.5fpsとなっていますので、日本全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。

ドライブレコーダーのLED信号対策のまとめ
...

駐車監視について

「Element 2」の駐車監視については別途専用ベージを作り、こちらで解説しています。

■「Element 2」の駐車監視の仕組みと使い方について解説

404 NOT FOUND | ドライブレコーダーの専門サイト LaBoon!!(ラブーン)
車とカーアクセサリーの研究室

PCでの動画の再生について

動画の再生については以下の2つの方法をテストしました。

・専用ビュワーでの再生
・汎用ビュワーでの再生

PC専用ビュワーでの再生について

PCの専用ビュワーは以下のページからダウンロード可能です。

■「Element 2」専用ビュワー

これはN4とは違う新しいタイプのビュワーですが、残念ながら明るさの調整機能はなくなっています。(N4と同じビュワーでも再生は可だがGPS情報が反映されず)

その他の機能的には以下のようにドラレコのビュワーとしてはスタンダードなものでした。

・前後カメラの同期再生~×
・映像の拡大縮小~×
・地図への走行軌跡の表示~〇
・速度の表示~〇
・方位計の表示~×
・Gセンサーグラフの表示~〇
・再生速度調整~〇
・明るさの調整~×

PC汎用ビュワーでの再生について

PC汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されている「フォト」「映画&テレビ」での再生も可能でした。

microSDでの録画時間について

microSDカードは最大で512GBまでがサポートされていますが、手持ちのこちらの512GBカードでは1時間以上の録画と再生に異常は見られませんでした。

※データサイズが4K相当なので4K対応のU3規格でないとエラーが出る可能性があります

※おすすめは5fps、録画データサイズは1分当たり36MB、1時間当たり2.2GB程度となります。

25%はイベント録画用に割り当てられているようなので、5fpsのタイムラプスモードで256GBのカードに録画をする場合には78時間、512GBであれば156時間分のデータが保存できる計算です

 地デジへのノイズの影響について

「Element 2」の単体使用では、アルファード+サイバーナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでした。

ラジオへのノイズの影響も確認出来ませんでしたが、車種やカーナビの種類、アンテナの位置で状況は変わる事がありますので結果は参考程度に捉えて下さい。

ドライブレコーダーのノイズ対策と、ノイズが少ないであろうドライブレコーダー
...

「Element 2」の総評

最後に「Element 2」の総評です。

2カメラモデルとしての総合評価は以下の通りです。

点数視野角ナンバー昼ナンバー夜逆光明るさ暗視
X4S29.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR80127.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
Element 2 26.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
Y-4K25.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
DRV-MR57025.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
47Z24.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
CS-92WQH24.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ZDR03523.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
Y-300R22.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ZDR02522.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★
A129 IR Duo22.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
CS-91FH21.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★
A129 Duo21.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
Y-400di21.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR963GW21.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★
PDR800FR21.0点★★★★★★★★★★★★★★★★
A129 Plus Duo20.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
SN-TW8120.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
DRV-MR850020.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
P420.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★
SN-TW80d19.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
VREC-DH300D19.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★
SN-TW9500dp19.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★
DRY-TW9100d19.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★
VREC-DZ700DLC18.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★
ZDR02618.5点★★★★★★★★★★★★★★★★
DR750X Plus18.5点★★★★★★★★★★★★★★★★
VREC-DZ800DC18.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★
A129 Pro Duo18.0点★★★★★★★★★★★★★★
DR750S-2CH18.0点★★★★★★★★★★★★★★★
S117.5点★★★★★★★★★★★★★★★★
46Z17.0点★★★★★★★★★★★★★★★★
GoSafe S70GS117.0点★★★★★★★★★★★★★★★★
DRV-MR76016.0点★★★★★★★★★★★★★★
ZDR-01515.5点★★★★★★★★★★★★
DRV-MR74515.0点★★★★★★★★★★★★
YA-67014.0点★★★★★★★★★★★★
DRV-MR74013.5点★★★★★★★★★
CSD-790FHG11.5点★★★★★★★★
=2pt、=1pt、☆=0.5pt

同社の「X4S」、コムテックの「HDR801」に続いて3位の評価なので完成度は間違いなく高いです。

ただし、2.5Kモデルはナンバー認識精度重視のカテゴリーになる為、最大の競合は同社の4Kモデル「X4S」になります。

ナンバー認識精度では4Kモデルに勝てる訳がないですし、それ以外の面で「X4S」よりも優れているのはWiFiの使い勝手と言ったところになります。

従ってWiFi対応の高解像度2カメラモデル、と言った条件であれば本機がおすすめになりますが、ターゲットが狭い製品のような気もしますね。

個人的には「Element 2」は、3カメラモデルの「Element 3」の布石だと思ってますので、真価は「Element 3」VS「N4」、「Element 3」VS「A139 Pro」で明らかになるのかなと思います。

コメント

  1. がんのすけ より:

    E2かX4sで検討していたところ、X4sでのカスタマQ&Aにて、フレームレートが高くなるほど解像度が低くなり、画角が狭くなるとの指摘がありました。
    E2ではフレームレートや解像度は固定という事でよろしいでしょうか?

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣 より:

      がんのすけ様
      X4Sでは「フレームレートが高くなるほど解像度が低くなり、画角が狭くなる」と言う表現は正確ではありません。

      正確には
      ・解像度が低くなると画角が狭くなる
      ・高フレームレートでは低い解像度しか選べない
      です。

      1.録画解像度、フレームレートの主な組合せはこちらの通りです。

      ・3840×2160/28fps+1920×1080/28fps
      ・1920×1080/55fps+1920×1080/55fps
      ・2560×1440/55fps(フロントカメラのみでの録画)
      ・1920×1080/110fps(フロントカメラのみでの録画)

      2.全てのモードを確認した訳ではないですが、画角は解像度に依存していると考えられます。

      2.5Kの場合、おそらく800万画素センサーのセンター付近、400万画素弱のエリアしか使っていないと考えらえます。(この場合、有効画素数368万画素)
      https://car-accessory-news.com/x4s/#toc22

      3.Element 2の場合、2560×1440/27.5fps、2596×1944/24fpsの選択式になりますが、アスペクトに合わせて視野角も変化します。(使用するセンサー領域が異なるため)
      以下、1080P/720P/27.5fpsもありますが、実用性に乏しい為視野角は未計測。

      • がんのすけ より:

        早速のご返答並びに具体的な仕様をご提示頂きありがとうございます。
        解像度減=センサーのクロッピング=結果画角が狭くなるということ、
        また解像度とfpsがトレードオフになる訳ですね。
        X4Sの2カメ高fpsモードが、自分は魅力的ですね。リアを重視したいので。

        前後2カメGPS+SDカード256GBの仕様だと、両者で大した価格差がないので、
        どっかに盲点があるのでは?と考えてました。
        さらにE3もSDカード別で3万以下なので余計に迷いますw

        • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

          がんのすけ様
          私の感覚としては、ドラレコの視野角はかなり重要度が高いので推奨はしません。
          https://car-accessory-news.com/drive-recorder-caution/

          ・X4Sの2カメ高fpsモード
          2カメラだと2.5K/55fpsは不可ですよ。1080P/55fpsだと更に視野角が狭くなる気がします。

          ・3840×2160/28fps+1920×1080/28fps
          ・1920×1080/55fps+1920×1080/55fps
          ・2560×1440/55fps(フロントカメラのみでの録画)
          ・1920×1080/110fps(フロントカメラのみでの録画)

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