※2018年2月21日更新~各社新モデルが出揃いつつある為、実機テストのレビューを追記しました。

およそ1年半振りになりますが、ケンウッドが2017~2018年モデルのドライブレコーダー3モデルを発表してます。

おそらく発売は10月中になる見込みですが、この記事は最上位モデルの「DRV-830」について紹介しますので、WiFiモデルの「DRV-W630」、ベースモデルの「DRV-630」については別記事を参照して下さい。

 

■ ケンウッド 「2560×1440」の超高解像度ドライブレコーダー「DRV-630」「DRV-W630」発表

 

2017年のドライブレコーダーハイエンドクラスの流れ

2017年の初頭から国内ドライブレコーダー市場では、現時点の最高解像度である「2560×1440」のモデル「DRY-ST7000c」がユピテルから発売されています。

■ ユピテル「DRY-ST7000c」のレビュー、評価

また、私がドライブレコーダーを選ぶ第一条件として設定している視野角の広さの観点からは、コムテックから「HDR-352GH」と言う水平録画視野角132°程度のモデルが発売され、ユピテルの「DRY-ST7000c」と合わせてかなりの人気を誇っています。

■ HDR画質改善ファームウェア適用 コムテック「HDR-351H/HDR-352GH/HDR-352GHP」のレビュー、評価

更に7月にはTA-Creativeから「2560×1440」の解像度と水平130°程度の録画視野角を誇る「TA-010c」と言うモデルが発売されていますが、こちらは初期生産量が少なかった為か、すぐに品切れとなり今のところ追加分が販売されていません。

■ 超高精細・超広角のドライブレコーダー「TA-010c」のレビュー、評価

 

このような流れの中、2016年にはハイエンドクラスでは一番人気を誇っていた2016年3月モデルの「DRV-610」が凡庸モデルになってしまったと感じていました。

…と、ここに来て眠れる獅子がついに目を覚ましました。(笑)

「DRV-830」はスペックだけ見ると、2017年モデルの人気条件を万遍なく網羅していますのでかなりおすすめ出来そうなスペックになってます。

 「DRV-830」のスペック

「DRV-830」のスペックは以下の通りです。(合わせて他の2017年モデルも記載)

ケンウッド
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店
DRV-630
DRV-W630
DRV-830
17.10発売?
参考価格 18.02.21
25,045円29,000円30,312円
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楽天市場
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Amazonを頻繁に使うなら、是非とも作っておくべきカード
2560×1440
全国LED信号対応
水平102°水平102°水平132°
27fps
HDR
付属16GB付属16GB
最大32GB最大128GB
64GB~128GBのmicroSDカードを使用する裏技
GPS内蔵
-WiFi-
安全運転支援機能
駐車監視モード
動体検知+衝撃検知衝撃検知
自動起動
専用ケーブル
CA-DR150
専用ケーブル
CAD-DR100
モバイルバッテリーから給電・充電出来るドライブレコーダー
※スペックは誤りがある可能性もありますので、念の為メーカーサイトでもご確認下さい。

まあ、とにかく「2560×1440」の解像度と水平132°の録画視野角と言うだけでかなり良い感じですね。

なお、コムテックの「HDR-352GH」が売れている要因としては、それだけではなく駐車監視の利便性と言った点が挙げられますので、おそらく仕様が見直されているであろう「安全運転支援機能」と「駐車監視機能」の2つの仕上がり具合が最も気になる部分です。

また、2016年モデルの「DRV-610」は他社モデルに比べると全体的に動画が暗く特に夜間は見にくいのがダメなポイントだったので、この部分がどうなっているか、「2560×1440」の解像度に相応しいナンバーの認識精度が確保されているか、この辺りも要チェックポイントです。

液晶は巨大な3.0インチ

まず、画像を見てもらうと分かると思いますが、本体も比較的大きめで液晶も本体背面の大部分を占めている3.0インチの巨大仕様です。

これはメリット・デメリットがありますが現場での動画の確認が容易であるのが最大のメリット、車によっては運転の邪魔になるのが最大のデメリットでしょう。

相手がある事故の際に明らかに自分の記憶と違う事を相手が主張してきた時、または警察官よる誤認逮捕の際には現場で動画を確認して相手を納得させるのには使いやすそうですね。

これだけ大きい液晶のものをミラー裏に隠すのも勿体ないような?と言う気もします。

見た目はカッコいいですね、無駄にデカいと感じる人もいるかも知れませんが、そこは好みです。

microSDカードは128GB×2スロット

「DRV-830」は128GBのmicroSDカードスロットを2つ搭載しており、スロット1が一杯になるとスロット2の方に常時録画データのみの保存を開始する仕様のようです。

MAX解像度では最長21時間での録画が可能との事。

また、フレームレートを3/9/27.5の3つから選択する事が可能ですので、microSDカードの容量が小さくても長時間の録画データの保存が出来るようになっています。

安全運転支援機能の種類は3つ

「DRV-830」の安全運転支援機能は「DRV-610」と同様の次の3つの警報です。

  • 前方衝突警報
  • 車線逸脱警報
  • 発進遅れ警報

「DRV-610」の安全運転支援警報がかなり微妙だったので、どこまで煮詰められているかが楽しみですね。

■ ドライブレコーダーの安全運転支援機能の比較

駐車監視機能は何故か残念な事になっている

「DRV-830」の駐車監視はタイマーなしの常時電源ケーブル「CAD-DR100」を使用しますが、衝撃を検知してから電源がオンになり録画を行うタイプのようですので、衝突前の状況は撮影出来ません。

おそらく、タイマーありの動体検知対応モデルで使用する「CAD-DR150」でのバッテリー上がりの事例の報告がが思った以上に多かったのかも知れません。(「CAD-DR150」は途中からカットオフ最低電圧の設定が変更されている)

これは非常に残念なポイントですね。

この価格帯のドライブレコーダーを購入するユーザー層は駐車監視についても万全を期する事を望むと思いますし、「2560×1440」の高解像度が最も力を発揮するシチューションは車のフロント側の左右のバンパーに相手の車のバンパーの端っこが当てられた時です。

この駐車監視の仕様だと、このようなシチュエーションでの重要なシーンを撮り逃す可能性が出てきそうです。

■ 駐車監視に特化したおすすめドライブレコーダー9選

「DRV-W630」を使用して駐車中も万全を期するなら、以下のような外部電源を使用する必要が出てきます。(DRV-W630」の電源はUSBではないので、基本はモバイルバッテリーは不可)

■ ドライブレコーダー駐車監視用バッテリー ベセトジャパン「UPS300」が便利過ぎて泣けた

「DRV-830」のレビュー

「DRV-830」の実機テストを実施しましたのでレビューを追記します。

まず、使用前のハードウェアのグレードについての詳細ですが、CMOSセンサーは1/3(おそらく400万画素で有効は368万画素)という事ですので、最近のドライブレコーダーの中では小さい物を使用しています。(最近は1/2.7~2.8が主流)

CMOSセンサーは大きければ大きいほど多くの方法を得る事が可能な為、大きい物の方が高画質になる「可能性」が高くなります。

 

レンズに関してはF値2.0です。

F値に関しては低い方が多くの光をCMOSセンサーに届ける事が出来ますが、こちらも最近の主流はF値1.8ですので、「DRV-830」はスペック表記だけを見ると、基幹部品はあまりよろしくない印象を受けます。

ただし、今回実際に「DRV-830」を使用してみて強く感じたのは、ソフトウェアの部分でそれぞれのハードウェアが持つ限界性能を最大限に引き出しており、出来上がった映像はなかなか良いものに仕上がっているという点です。(あくまでもドライブレコーダーの実用性と言う観点では)

ケンウッドのドライブレコーダーに関しては、このところ辛口コメントが多かったのですが、実機に触れてみて色々感心した点も多かったというのが「DRV-830」に対しての雑感です。

デザインとサイズについて

「DRV-830」は大型液晶を搭載した操作性重視のモデルの為、最近主流になって来たコンパクトモデルと比較すると本体は大振りで重量も110gとそれなりにあります。

ユピテルの同格モデルの「DRY-ST7000c」が64gなので、およそ2倍に近い重量です。

付属品はシガーケーブル、16GBのmicroSDカード、小振りのマウントの3点になります。

本体は大きいものの、マウントを小型で柄の短いものにした事で、取り付けた感じでは比較的コンパクトにまとまったと言う印象を受けました。

コペンの柄の短い小さいルームミラー裏にも、どうにか隠すことが出来ました。

また、本体の重量がかなり大きい事から振動が加わった際のマウント以下の揺れやブレが気になりましたが、ボールジョインとの部分がかなり固めの設定となっている為、走行中のブレには強い仕様となっています。

付属のシガー電源コネクタについてはDCプラグでも、miniUSBでもない、3ピン仕様となっています。

駐車監視については別売の専用ケーブルが必要になる為、シガーケーブルのコネクタは2ピンで構わない筈なのですが、おそらく駐車監視に入る条件が「ACC」+「常時」の2系統からの給電が「常時」のみになった時、であろうと思いますので、その仕様に合わせてシガーケーブルも+極2本から給電しているものと思われます。(まあ、プラグを分解すれば構造は分かりますが、あまり意味がないのでしてません)

この端子の部分はおそらく微細なはんだ付けであろうと思われますので、無理に引っ張ったりすると接点不良を起こす可能性があります。

この部分の本体への抜き差しにはかなり気を遣いました。

本体側にも雑に扱って接点が外れないようにケーブルカバーがあります。

カードスロットは向かって左側に2つ、操作ボタン類は右側と下部にあります。

デザインに関しては普通とい言えば普通なのですが、重量がそこそこあり、下部のボタンも丸形となっている為か安っぽく感じるディティールもなく、高級感があると感じました。

一言で表現すると重厚感があるという事かと思います。

インターフェイスは非常に斬新で高評価

インターフェイスに関しては、過去にコムテックの売れ筋モデル「HDR-352GH」のレビューの際に私は以下のような辛口コメントを書いています。

コムテック「HDR-351H/HDR-352GH/HDR-352GHP」のレビュー、評価

「HDR-352GH」は機能や性能面ではかなり評価が高いモデルですが、コムテックも含めてユピテルやセルスターなどのレーダー探知機メーカーの説明書は分厚くわかりにくいです。

そこまで細かく説明書に記載しなければ操作方法が分からないと言うのは、かなりユーザーを絞る事になります。

趣味的にドライブレコーダーを使用する方なら良いと思いますが、必要に迫られて…という方にはマイナスポイントです。

例えば「おまかせ録画」であるとか、独自の用語をインターフェイスに組み入れるなら、ボアアップなどで画面上に説明を入れないとその度に説明書と睨めっこです。

ドライブレコーダーとレーダー探知機は購買層が全く異なりますし、理想は「説明書を見なくても本体を操作していれば誰にでも操作方法が分かる」という感じじゃないでしょうか?

レーダー探知機メーカー3社のドライブレコーダーは、もう少し説明書やインターフェイスをユーザーにとって親切に感じられる作りにして貰いたいところです。

おそらく「DRV-830」のメインターゲットは「HDR-352GH」の購買層~人気モデルという事から「万人」という事になります。

「HDR-352GH」でダメ出しをしたインターフェイス面ですが、「DRV-830」ではかなり理想に近い仕上がりとなっています。

ボアアップではないですが、メニューの各項目を選択すると下部にその項目の説明が流れますし、操作ボタンについては上に右側と下部に表示されます。

ドライブレコーダーの状態も把握し易いですし、各メニューについても非常に操作がし易く秀逸であると感じました。

取り付けに際しての注意点

「DRV-830」には過去の同社のモデルと同様に各種安全運転支援警報が搭載されています。

ドライブレコーダーをミラー裏に隠した場合には、操作の際に毎回ミラーを跳ね上げる必要がありますが、「DRV-830」については安全運転支援警報の精度を上げる為の複数の調整項目がありますので、説明書にはそれを生かす為に「なるべく車両の真ん中に設置した方が良い」とのアドバイスがあります。

(本体の向きを変えるのではなく、画面上で水平線やボンネットの位置なとをボタンで調整)

地面に対しての角度は本体を左右に振って調整します。

録画視野角と画質ついて

録画視野角については仕様上は水平132°との事ですが、120°のユピテル「DRY-ST7000c」と比較した結果、概ね仕様通りの132°出ている事が確認出来ました。

本来であれば「DRV-830」の一番の競合モデルはコムテックの「HDR-352系」なのかと思うのですが、コムテックからはおそらく「HDR-352系」と同等以上の機能・性能の「HDR-751G」が発売されていますし、ユピテルからもおそらく「DRV-830」の最大の競合になり得る超広角モデル「SN-SV70c」が3月に発売予定となっています。

従って今回に関しては「DRY-ST7000c」との比較を行い、他のモデルとの比較は随時実施していきます。

精細感は今ひとつだが、補正処理が素晴らしい

「DRV-830」は「2560×1440」の高解像度モデルなので、精細感を最大のポイントとして捉えてしまいがちですが、おそらく…ハードウェアはそれなりでソフトウェアでガッツリ補正を入れているタイプである為、この解像度としては精細感は今ひとつです。

録画視野角が広い為、不利になる部分もあるのですが、それを差し引いても全体的に若干くぐもったような印象を受ける動画です。(おそらく明るさを確保する為に露出を上げて強めの補正を入れていると思われる)

ただし、それ以外の部分に関してはかなり秀逸で、白潰れ・黒潰れには非常に強いという印象を受けました。

屋内駐車場などでもかなり明るく映ります。

ただし、この条件下でもナンバーの認識精度は「DRY-ST7000c」の方が高いようです。

 

もともと「DRY-ST7000c」は夕方が苦手なモデルではあるのですが、その時間帯だと「DRV-830」の方が随分明るく見えますね。

 

夜間になるとそこまで差は顕著ではなくなりますが、「DRV-830」の方が全体的に明るめです。

 

やはり全体的に白みを帯びている感があり、特性としてはコムテックの「ZDR-012/014」辺りに近い動画であるという印象で、クリア感はありません。

ただし、駐車監視を考慮しないのであれば「広視野角」「明るい」「強烈な補正」と、状況証拠を捉えるのに秀でていますので、事故や煽り運転の状況証拠を抑える目的でドラレコを検討しているユーザーに対しては、おすすめし易いモデルである事は確かです。

ただし、インターフェイスや使い易さなどの面を除いて、純粋な状況把握能力だけを比較すると「HDR-352系」の方が上であるとは感じています。

また、今後発売される「SN-SV70c」についても、個人的な期待値は「DRV-830」の比ではありません。(期待が外れた時が怖いですが…)

安全運転支援機能について

「DRV-830」には過去モデルと同様に「車線逸脱」「前方衝突」「発進遅延」の3つの警報があります。

設置の際の細かい調整が可能となった事で警報精度の上昇が期待されますが、こちらに関しては未検証ですので後日結果を追記します。

駐車監視の仕様について

駐車監視については別売の3芯専用ケーブル「CA-DR100」を使用します。

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取り付け方法に関しては他社のものと同様になりますので、以下の項目をご参照下さい。

■ 駐車監視に使用する常時電源ケーブルを使用する場合

「DRV-830」の駐車監視モードはエンジンオフ(ACCオフ)で起動します。

駐車監視モード中は、内蔵の衝撃センサースイッチのみに通電させて本体は休止状態となっている為、省電力ですが衝撃が加わってから録画開始までに3秒弱のタイムラグが発生します。

駐車監視に関わる設定は、全て本体の液晶画面での操作が可能で、乗車・降車時のキャンセルタイマーも細かく設定可能です。

なお、駐車監視のオン/オフの変更は可能ですが、タイマーとカットオフ電圧の設定項目がない為、オンの場合はオフにするまで延々と待機をし続ける仕様のようです。

おそらく…ですが、センサー待機に使用する電流が暗電流程度と微小な為、カットオフ機能を設けていないのかと思われます。(まあ、それでもバッテリーが上がらないという保証はありません)

■ ドライブレコーダー駐車監視によるバッテリー上がりの4つの原因と6つの対策

駐車中の衝突というのは様々なシチュエーションがありますし、動体検知モデルであればナンバーが映っていたであろうケースでも、この仕様では映らない事もありますので、駐車監視を重視するなら「DRV-830」は外した方が良いと思います。

■ 駐車の際に起こりやすい衝突のケース

「DRV-830」の総評

「DRV-830」の総評としては、良くも悪くも万人向けのモデルであり、おそらくカー用品量販店の店頭での販売に最も適したモデルであると感じました。

ドライブレコーダーの防犯効果がメディアで頻繁に紹介されるようになり、今まであまり興味がなかったが必要に迫られ、さらにネットでは情報収集をせずに店頭で説明を受けてから購入しようと考えている人向けのモデルとしては、最も店員がおすすめし易いモデルと言えます。(店員の知識がなくてもブランド力と高バランスの性能、高級感で購入後の顧客の満足度は最低限確保できる)

ただし、走行中の状況証拠や駐車監視中のナンバー認識精度や録画方法などを考慮すると「DRV-830」よりもユピテル・コムテックのハイエンドモデルの方が優れているかと思います。

「DRV-830」なのは駐車監視を重視せずに、出来るだけ操作が分かり易く取っ付き易いものを好むユーザーですね。

個人的には「DRV-830」にはさほど期待はしていなかったのですが、思ったより全体のバランスが良く、ユーザビリティの高いモデルであると思います。

 

何の要望も聞かずに、店頭で「10秒以内に一つだけおすすめモデルを答えろ」と言われれば「DRV-830」と答えるかも知れません。(ネットではあまり売れないモデルかも知れない)

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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