ドライブレコーダーのスタンダードな解像度は「1920×1080」のフルハイビジョンになって久しく、最近のモデルは一般ユーザー向けの広角モデルや夜間特化型が人気です。

市場のトレンドとしては一部の車好きや危機管理意識が高いユーザー向けに2016年春から2017年に掛けてフルハイビジョンを超える「2304×1296」~「2560×1440」の解像度のドライブレコーダーの発売が相次いでいましたが、ドライブレコーダーが一般化した事でこのゾーンの売上構成が下がり、2018年以降は各メーカーとにあまり力を入れていないように見受けられます。

いわゆるニッチなカテゴリーになりつつある高解像度モデルですが、今回は「出来るだけ走行中や駐車監視中のナンバー認識を強化したい」と考えているユーザー向けに、2014年末から2018年にかけて発売された「2304×1296」以上の解像度のドライブレコーダー8機種の画質を比較してみました。

高解像度ドライブレコーダー8機種

今回ピックアップした高解像度のドライブレコーダーは以下の8機種です。

最近はカテゴリー自体が下火なので結構懐かしいやつも入れています。(笑)

・ケンウッド「DRV-830」~「2560×1440/HDR」2018年2月発売

・ユピテル「DRY-ST7000c」~「2560×1440/HDR」2017年1月発売

・TA-Creative「TA-011C」~「2560×1440/WDR」2017年12月発売

・AUKEY「DR02J」~「2880×2160/WDR」2018年2月発売

・ケンウッド「DRV-610」~「2304×1296/WDR」2016年3月発売

・ユピテル「DRY-WiFiV5c」~「2304×1296/HDR」2014年12月発売

・PAPAGO「GoSafe 520」~「2304×1296/WDR」2016年6月発売

・ヒューレットパッカード「f520g」~「2304×1296/WDR」2016年8月発売

高解像度のドライブレコーダーの画質の比較

画質については例によって以下の5つの項目において比較を行いました。

・録画視野角~録画可能な視野角の広さ

・精細感~ナンバーなどの文字の認識精度

・白潰れ耐性~逆光下での白潰れの少なさ

・夜間の明るさ~比較的明るい場所、暗い場所での視認性

・夜間のヘッドライト反射時のナンバー認識精度

録画視野角について

録画視野角については各社ともに表記の基準がバラバラですので、水平132°のケンウッド「DRV-830」を基準に計測したところ、以下の通りとなりました。

・ケンウッド「DRV-830」~水平132°

・ユピテル「DRY-ST7000c」~水平124°

・ヒューレットパッカード「f520g」~水平118°

・AUKEY「DR02J」~水平117°

・PAPAGO「GoSafe 520」~水平116°

・TA-Creative「TA-011C」~水平115°

・ユピテル「DRY-WiFiV5c」~水平114°

・ケンウッド「DRV-610」~水平113°

 

因みにケンウッドの「DRV-830」のメーカー公表値は水平132°、「DRV-610」は水平121°なのですが「DRV-610」は実測だとかなり狭くなりますね。

精細感について

ナンバー認識精度に関わる精細感は、録画解像度・イメージセンサーの画素数・録画視野角・動画ファイル作成時のビットレートなどにより大きな影響を受けます。

因みにAUKEY「DR02J」は最高解像度の「2880×2160」でテストを行いましたが、イメージセンサーは500万画素しかないので、解像度に見合った精細感は出ません。

結果は以下の通りです。

◆精細感(ナンバー認識精度)

1位~TA-Creative「TA-011C」

2位~ユピテル「DRY-ST7000c」

3位~AUKEY「DR02J」

4位~PAPAGO「GoSafe 520」

5位~ヒューレットパッカード「f520g」

6位~ユピテル「DRY-WiFiV5c」

7位~ケンウッド「DRV-830」

8位~ケンウッド「DRV-610」

 

また、ケンウッドの「DRV-830」についても録画解像度は「2560×1440」の高解像度ではあるものの、もともとにじみやぼやけが強く出る画質である上に録画視野角が水平132°とダントツに広い為、精細感はスタンダードな「2304×1296」の解像度のモデルに及びません。

もちろん、フルハイビジョンモデルよりは精細感は上ですが、超高精細と呼べるのは「TA-011C」「DRY-ST7000c」の2モデルくらいではないかと思います。

白潰れ耐性について

白潰れ耐性についてはHDR/WDRモデルが混在してますが、ケンウッドの2モデルが補正が強く掛かっており、結果は以下の通りとなりました。

◆トンネル内白潰れ耐性

1位~ケンウッド「DRV-610」

2位~ケンウッド「DRV-830」

3位~PAPAGO「GoSafe 520」

4位~TA-Creative「TA-011C」

5位~ユピテル「DRY-ST7000c」

6位~ユピテル「DRY-WiFiV5c」

7位~ヒューレットパッカード「f520g」

8位~AUKEY「DR02J」

夜間の明るさについて

夜間の明るさについては、最近は様々な補正が掛かっているモデルが増えている為、街灯が多い明るい場所、真っ暗に近い場所においてテストしました。

◆街灯が多い場所での明るさ

1位~ヒューレットパッカード「f520g」

2位~TA-Creative「TA-011C」

3位~ケンウッド「DRV-830」

4位~ユピテル「DRY-WiFiV5c」

5位~ユピテル「DRY-ST7000c」

6位~PAPAGO「GoSafe 520」

7位~AUKEY「DR02J」

8位~ケンウッド「DRV-610」

 

◆暗い場所での明るさ

1位~AUKEY「DR02J」

2位~ケンウッド「DRV-830」

3位~ユピテル「DRY-ST7000c」

4位~ユピテル「DRY-WiFiV5c」

4位~ケンウッド「DRV-610」

4位~ヒューレットパッカード「f520g」

4位~TA-Creative「TA-011C」

4位~PAPAGO「GoSafe 520」

ヘッドライト反射時のナンバー認識精度

先行車のナンバプレートへのヘッドライト反射時の読みより精度は以下の通りです。

◆ヘッドライト反射時のナンバー認識精度

1位~ケンウッド「DRV-610」

2位~PAPAGO「GoSafe 520」

3位~ケンウッド「DRV-830」

4位~ユピテル「DRY-ST7000c」

5位~TA-Creative「TA-011C」

5位~ヒューレットパッカード「f520g」

5位~ユピテル「DRY-WiFiV5c」

5位~AUKEY「DR02J」

 

画質の比較項目のまとめ

以上の5つの画質における比較項目をまとめると以下の表の通りとなります。

モデル録画視野角ナンバー認識白潰れ耐性夜間明るさナンバー反射
DRV-830★★★★★★★★★★★
DRV-610★★★★★★
DRY-ST7000c★★★★★★★★★
DRY-WiFiV5c★★★★★★
TA-011C★★★★★★★
GoSafe 520★★★★★★
f520g★★★★
DR02J★★★★★

ケンウッド「DRV-830」

「DRV-830」はケンウッドの2018年の最上位モデルで録画視野角と様々な状況での夜間の平均以上の明るさが特徴の高バランスモデルです。

ただし、「2560×1440」の高解像度を売りにしているものの、この部分はスタンダードな1ランク下の「2304×1296」モデル未満でナンバー認識精度はそれほど高くはありません。

また、旧モデルの「DRV-610」との比較では上位互換のような性能の特性なので「DRV-610」からの乗り換えなら充分アリな気がしますね。

ケンウッド 水平視野角132°の超広角ドライブレコーダー「DRV-830」のレビュー、評価

ケンウッド「DRV-610」

「DRV-610」は2016年3月発売の「2304×1296」モデルですが、「DRV-830」と同様ににじみが目立ち、この解像度にしてはナンバー認識精度が低いです。

とは言え、フルハイビジョンの高精細のモデルよりは若干のアドバンテージはあるかと思います。

現状では既に廃盤扱いになっていますが、上述した通りこのモデルからの乗り換えであれば同じメーカーである「DRV-830」がもっとも扱い易かろうと思います。

ユピテル「DRY-ST7000c」

「DRY-ST7000c」は「2560×1440」の解像度に対応したユピテルの2017年モデルです。

ナンバー認識精度を最優先に考えているなら、まずこのモデルを検討した方が良いと思います。

録画視野角は広めの水平120°+α、夜間もあらゆる状況下でそれなりの明るさを確保しています。

※白潰れ耐性を上げるとナンバー認識精度が落ちますので、この辺りは現在のドラレコ界隈の技術の限界です。

ユピテル「DRY-ST7000c」のレビュー、評価

ユピテル「DRY-WiFiV5c」

ユピテルの「DRY-WiFiV5c」は「2304×1296」の解像度に対応した、希少なWiFi対応の高解像度モデルです。

2014年12月発売のモデルで、私が購入したドラレコとしてはCOWON「AW1」に次いで2モデル目となります。

古いモデルなので随分前に廃盤になっていますが、今回のテスト結果を見る限り、まだまだ同クラスの最新モデルと比較してもそこまで見劣りしない画質です。

なお、このモデルの後継としては、「2560×1440」の解像度の指定店舗専用モデルである「DRY-SV8100d」が2017年12月に発売されています。

あくまでも予測ですが、画質については「DRY-ST7000c」に近いものではないかと思われます。

TA-Creative「TA-011C」

TA-Creativeの「TA-011C」は2017年12月に発売された「2560×1440」の高解像度モデルです。

録画視野角はそれほど広くはない水平115°程度ですが、WDRモードだと補正がほぼ入っていないので精細感は現行モデルだとほぼトップクラスかと思います。

また、WDRにしては白潰れ耐性もそこそこ高く、夜間の明るさについてはやや物足りなく感じる面もありますが、価格が1万円を切っているのでかなりコスパは高いと思います。

手のひらサイズの400万画素ドラレコ TA-Creative「TA-011C」のレビュー、評価

AUKEY「DR02J」

AUKEY「DR02J」は見た目のスペックは「2880×2160」の解像度に対応していますが、イメージセンサーが500万画素でこの解像度で画質が劣化しないラインを割っており、動画についてもにじみが強い印象で「DRY-ST7000c」や「TA-011C」と比較すると文字の認識精度で劣ります。

白潰れ耐性が低いのはまだ良いですが、高解像度を謳っていてこの部分が微妙なのであんまり積極的にはおすすめしていません。ちょいと調整不足な印象です。

500万画素ドライブレコーダーAUKEY「DR02J」のレビュー、評価

PAPAGO「GoSafe 520」

PAPAGOの「GoSafe 520」は私が同社のドラレコで最も高評価をしているモデルです。

当機は2016年6月モデルですが、それ以降に同社から発売されている「2560×1440」の解像度に対応した「GoSafe 34G」の精細感がイマイチでしたので、パパゴさんは「GoSafe 34G」をアピールしたかったと思いますが私は「GoSafe 520」を推していました。

「GoSafe 520」は最近のドラレコと比べても録画視野角もそこそこ広く、白潰れ耐性もそこそこあり、精細感も結構高いので名機だと思うんですけどねぇ…個人的に。

パパゴ「GoSafe 520」の評価 レビュー

ヒューレットパッカード「f520g/f530g」

ヒューレットパッカードの「f520g/530g」はデザイン違いの同スペックモデルで、2016年に国内で正式に販売されています。

既に廃盤になっていますが、今回改めてテストしてみた結果、まだまだ全然現役で使えそうなモデルだと感じますね。

ただ、白潰れ耐性が最近のモデルに比べるとかなり弱い気はします。

ヒューレットパッカード高解像度ドラレコ「f520g」「f530g」のレビュー、評価

高解像度のドライブレコーダー8モデルのまとめ

以上、高解像度のドライブレコーダーを8モデル比較し、再評価してみました。

現在のところ「2560×1440」が実用的な範囲では最高の解像度かと思いますが、世の中的には海外モデルで4Kドラレコも発売されています。(イメージセンサーは800万画素)

この解像度になると映像のコーデックが従来のH.264だとファイル容量が飛んでもない事になるので、H.265を使用する事が条件となりそうです。

今のところBLACKVUEから4Kモデルが発売されていますし、個人的に興味は持っているものの、ここのドラレコはファイル間ギャップが発生するものもあり、日本向けとしてはちょっとどうかな~と感じていますね。

世界一高性能なドライブレコーダーBLACKVUE「DR900S」

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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