※2019年1月15日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。

ドライブレコーダーの本来の役割は、事故や煽り運転、その他の事件に巻き込まれた際の証拠の確保ではありますが、最近のドライブレコーダーには「安全運転」を促す目的での各種安全運転支援機能が搭載されているものが増えています。

車の安全運転支援機能と言えば、車に初めから装備されているACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)や、その他のブレーキサポートなどの安全装備が有名ですが、これらの支援機能の有用性は認められてはいるものの、あくまでもドライバーの補助機能であって100%事故を防げるようなものではなく、逆にこれらの機能が原因となって事故を引き起こす可能性も指摘されています。

※これらの機能で防げる事故の方が圧倒的に多い為、全体から見ると有用であると私も考えています。

ドライブレコーダーの安全運転支援機能に対しては、あまりガジェット類に詳しくないユーザーは、車に純正装備されている機能のように大変に有用であるとのイメージを持ってしまいがちですが、過去にいくつもの安全運転支援機能をテストしてみた結果から言うと、これらの機能は「オマケ程度」と捉えるべきだと思います。

ただし、中には運用方法によっては(ココ大事!)充分に有効活用が出来る機能もありますので、最終的には使う側のユーザーの考え方次第で、有用にも邪魔な機能にもなり得るものです。

※中にはどう見ても精度が怪しく「確実に邪魔である」と感じたものもあります。

この記事では2019年1月時点での各社の安全運転支援機能にどう言った種類のものがあるのかを紹介したのち、いくつかのモデルについての所感を述べます。

ドライブレコーダーの安全運転支援機能にはどんなものがあるか

各社のドライブレコーダーの安全運転支援機能には以下のようなものが存在します。

走行中の前方衝突や車間距離に対する警報

これはコムテック・ユピテル・ケンウッド・パナソニック・パパゴなどの一部モデルで採用されている機能です。

時速○○km以上で作動し、走行中の先行車両との車間距離を判断して警報を鳴らします。(時速100kmだと100m、80kmだと80mなどのようなフレキシブルな判断はしてないと思います)

※作動する速度の指定が可能なものや、時速60km以上の固定などがある

同じメーカーであってもモデルによって警報アルゴリズムが異なる場合がありますが、単眼カメラと処理エンジンの問題でそこまで精度の高い警報は出来ません。

警報を発して欲しいタイミングでは鳴らず、何もない場所やカーブなどで鳴るケースが多いです。

この機能を搭載しているモデルは以下の通りです。

車線逸脱に対する警報(レーンキープ)

こちらもコムテック・ユピテル・ケンウッド・パナソニック・パパゴや、その他の中華メーカーなどのモデルでも採用が見られる、車線逸脱の際に警報を発するスタンダードな機能です。(作動する速度の指定が可能なものや、時速60km以上の固定などがある)

この機能もメーカーやモデルによって感度や精度が大きく異なりますが、最近のモデルでは比較的誤警報は少なくなってきていると感じます。(感度を落としている為、ならない事もある)

※相変わらずうるさいモデルもあります。

発進遅延に対する警報

こちらは先行車が発進した後に一定時間自車の動きがないと警報を発するシステムです。

同様にコムテック・ユピテル・ケンウッド・パナソニック・パパゴなどの一部モデルで採用されている機能です。

この機能は前を車が横切っただけで反応しるモデルや、自車が発進していても構わず警報するモデル、先行車が発進してかなり先に進んでも全く反応しないモデルなど様々で、まともに警報を鳴らせるモデルは今のところありません。

制限速度標識の読み取り&速度超過警報

こちらは速度制限標識を読み取って電子音・または音声で制限速度を案内する機能です。

パパゴのドライブレコーダーのほとんどのモデルに搭載されていますが、誤報はあるものの常に速度制限標識を意識するきっかけになりますので、うっかりスピード違反を防止する役割を考えるなら非常に有用な機能であると感じます。

逆走防止警報

こちらは高速道路のパーキングエリア内で本線に戻る際の逆走を検知して警報する機能です。

コムテックやセルスターの一部モデルに搭載されていますが、駐車場内で本線と逆向きに走行しても警報を発しますので、そこそこ誤報はありそうです。

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オービス警報

こちらはGPS登録情報に基づいて、オービス設置ポイントの手前で警報を発する機能です。

コムテックやセルスター、THINKWAREの一部モデルに搭載されている機能ですが、レーダー探知機を搭載しない車両への設置では有用な機能であると思います。

また、このうちレーダー探知機メーカーであるコムテックとセルスターでは、事故ポイントやヒヤリハットポイントなどの警報を発するモデルも存在しています。

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ドライブサポート機能

こちらは内蔵のGセンサーによって、急発進・急減速・急ハンドルなどを検知し、ドライバーに注意を促す機能です。

コムテックの一部のモデルに搭載されています。

安全運転支援機能の問題点

いずれの機能もドライバーに安全運転を促す、もしくはサポートする目的を持っていますが、特に問題となるのが、誤報や精度の部分です。

本当に警報が必要だと感じる場面で警報が鳴る事に関しては、安全運転をサポートする効果が期待出来ますが、必要がないと感じる場面で警報が鳴りまくると、不快に感じてそのうち警報を切ってしまう人が多くなると思います。

ここまでは、おそらく異論がある人は少ないユーザーとしてはく当たり前の見解だと思います。

ただし、発進遅延や前方衝突などの警報の種類によってはドライバーごとに安全と感じるタイミングや距離感が異なります。

他人が運転する車に同乗した時、やたらブレーキのタイミングが遅い・早いと感じた事がある人は多いと思いますが、同じタイミングでブレーキを踏んでも、ある人には早い、別の人には遅いと感じられることはごく当たり前のことだと思います。

 

また、感覚の問題以前に明らかに誤警報であると判断出来るような警報も運転を不快にするものだと思います。

 

従って、自分のタイミングに合っていない警報が多い、または明らかに誤報であると判断出来るような警報が多い場合には、ユーザーはその警報を切ってしまいますのでの、ドライブレコーダーの安全運転支援機能としての付加価値はゼロになってしまいます。

車種や取付位置などで精度が左右される可能性も

これらの各種安全運転支援警報が、どういった条件で発動されるのかという仕組みやアルゴリズムはメーカーやモデルによって異なりますが、それはユーザーが知り得ない部分です。

同じく、単眼カメラで安全運転支援警報を行うパイオニアのMAユニット付きサイバーナビの車種別モデルは、カメラの取付位置や角度まで細部に渡って細かく基準が定められており、その上で各種警報の感度の調整が可能になっています。

それでも100%自分に合ったタイミングでの発動に設定する事は非常に困難だと感じていますので、車種別ではない汎用のドライブレコーダーについては、車種・設置位置・カメラの角度により、その精度が大きく左右される「筈だ」と私は感じています。

実際に4モデルの安全運転支援機能を比較してみた

実は、これらの安全運転支援機能について、パパゴの速度標識読み取りなどの検証や評価がし易いものは除き、評価がユーザーの感覚に左右されるものは今まで敢えて掘り下げて評価する事を避けてきました。

その理由は①評価基準が完全に私の主観になり他のユーザーが使用した時に全く逆の感想を持つ可能性がある事、②車種や設置位置、カメラの向きで精度が大きく変わる可能性がある事の2つです。

 

動画で次の4モデルの安全運転支援警報の発動タイミングを比較してみましたが、4カメラ設置なので設置位置によって機種ごとに有利不利があるかも知れません。

出来れば全てミラー裏の真ん中付近に設置したいのですが、流石にそれは無理なので上の写真のようになってしまっています。

 

この動画を見る限り、機能別の傾向としては以下の事が分かります。(1万回テストすれば違う結果になるかも知れませんが、それは出来ません)

※「Z810DR」については、ウィンカーとブレーキ操作時の警報カット機能は使用せず。

前方衝突警報

・DRV-610~停車寸前の超低速での発報が多い

・Z810DR~一般道ではほぼ発報せず、高速道路では30~40m程度の車間距離で反応、または隣の車線の車にも反応

・DRY-ST7000c~良く分からない(警報音が同じなので)

・GoSafe D11~この機能はなし

車線逸脱警報

・DRV-610~車線変更ではほぼ100%発報、直進中でも発報がやたらと多い

・Z810DR~一般道ではほぼ発報せず、高速道路での誤報は一番少ないが、車線変更時にも発報しないので一概に良いとも言えない

・DRY-ST7000c~良く分からない(警報音が同じなので)

・GoSafe D11~この機能はなし

発進遅延警報

・DRV-610~発報しない事が多い、前方を車が横切る事で発報する

・Z810DR~そこそこ発報する

・DRY-ST7000c~かなり発報する

・GoSafe D11~かなり発報する

発進遅延警報については比較がし易いのですが、速い順にGoSafe D11→DRY-ST7000c→Z810DRで、DRV-610はよく分かりません。

どのタイミングがベストかは人それぞれの感じ方次第ですが、私の感覚では「Z810DR」をもう少し遅くするとベストのタイミングと感じました。

また、「Z810DR」はウィンカーとブレーキ操作時の警報カット機能は使用していませんが、そもそも警報が鳴ったのは車線変更時と減速時ではないので、このカット機能の実用性が体感出来ませんでした。

ドライブレコーダーの安全運転支援機能のまとめ

ドライブレコーダーの安全運転支援機能のうち、前方衝突・発進遅延はかなりタイミングが難しく、誤報が多くなる傾向があり、いままで使用してみた中でそこそこ精度が高いと感じたのはパナソニックの「CA-XDR72GD」程度かと感じます。(それでもそこそこ誤報はある)

パナソニック60fpsドライブレコーダー「CA-XDR72GD」のレビュー、評価

パパゴの速度標識読みとりや、コムテック・セルスターのオービス警報、逆走防止警報については、使う人にもよりますが、ドライバーに注意を促す役割についてはしっかり果たしてくれそうです。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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