コムテック超広角・超高解像度ドライブレコーダー「HDR852G」のレビュー、評価

※12月1日更新~景色撮影の比較、総評を追記しました。

コムテックから「2560×1440」の超高解像度の録画に対応した超広角ドライブレコーダー「HDR852G」が発表されています。

レンズ視野角は「2560×1440」WDRモードで水平144°、「1920×1080」HDRモードだと水平129°となっていますが、過去のコムテックのドラレコを見ている限り、おそらく132°/147°くらいあるのではないか?と予測しています。

「HDR852G」は型番的には「HDR系」でレーダー探知機連動の箱型モデルとなりますので、「HDR-351/2」系統の直系の後継上位モデルと言えそうです。

「HDR852G」のスペックと特徴

「HDR852G」のスペックは以下の表の通りです。

HDR852G
18.11発売
2560×1440/29fps/WDR
2304×1296/29fps/WDR
1920×1080/29fps/HDR
LED信号対応
録画視野角
水平129°/HDR
水平144°/WDR
microSD付属16GB/最大32GB
GPS内蔵
駐車監視モード
常時録画+衝撃検知/自動起動
衝撃検知のみ/自動起動
タイムラプス/自動起動
専用ケーブル
HDROP-014
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

気になるポイントはやはりナンバー認識精度の高さかと思います。

「HDR852G」では、解像度を「HDR-351/2」系統の「1920×1080」から「2560×1440」に上げて来ており、この解像度にコムテックの強烈なHDR補正をガッツリ掛けると、チップセットにかなり負荷がかかり、データ容量も大きくなりそうです…と思ったのですが「2560×1440」の解像度ではHDRには対応していないようです。

※フルハイビジョンを超える解像度だとHDRは使えずWDRになってしまう模様です。

ともあれ、精細感についてはデータを圧縮し過ぎて画質を落としてしまっては本末転倒だと思いますので、高解像度なのに精細感が高くない…という悲しい状況は避けたいところですが、この辺りは実際に使用してみなければ分かりませんね。

なお、microSDカードは32GBまでがサポート範囲内で最高画質では177分までの録画が可能となっています。

「HDR-351/2」の約半分の録画時間ですので、精細感の部分では期待しても良いかも知れません。

少なくとも、ほぼ同じ録画視野角である「HDR-351/2」系からは大幅な改善を期待しますし、ケンウッドの高解像度だけど精細感が高くない「DRV-830」の精細感は超えているかどうかが評価の大きなポインになるかと思います。

精細感が期待通りなら、単体ドラレコとしては走行時・駐車監視時ともに最強に近い究極系のモデルになるかも知れませんね。

■ 「HDR852G」取扱説明書

その他オマケ機能

その他のオマケ機能として「HDR852G」には以下の機能が搭載されています。

①ドライブサポート(急発進、急減速、急ハンドル警報、長時間運転警報)

②オービス警報

③高速道路での逆走警報

④都市高速出口アナウンス

⑤事故ポイント・ヒヤリハットポイントアナウンス

⑥先行車発進アナウンス

⑦先行車接近アナウンス(時速60km以上)

⑧車線逸脱アナウンス(時速60km以上)

 

これらの機能は精度の問題もあり、必ずしも実用的とは言えませんが使えると感じたもののみオンにしておくと良いでしょう。

セット内容とデザイン

「HDR852G」の主なセット内容は以下の通りとなります。

①ドラレコ本体+マウント

②3PINシガーケーブル

③16GBのmicroSDカード

④ドラレコステッカー

⑤取り付け部品各種

 

電源のコネクタ部分は同社「HDR-751G」「HDR360G」など、2018年に発売されたHDR系のモデルと同様に以下の3PINタイプで、駐車監視用の常時電源ケーブルとしては「HDROP-014」が該当します。

デザイン面は2016年モデルの「HDR-351/2系」とほぼ同じで、「駐車監視ボタン」が追加されている為、ボタンの数が一つ多くなっています。

マウントは「HDR-351/2系」よりもやや小振りとなり、他の同社のモデルと同様に2ヶ所のボルトを緩める事で上下、左右の角度調整が可能です。

microSDカードスロットは運転席から見て右側、左側にはレーダー探知機と接続するDR-LINKポートが搭載されています。

本体上部には電源ポートのみの配置となります。

液晶サイズは「HDR-351/2系」と同様、まずまず大き目の2.7インチとなります。

本体サイズ的には以下の「2560×1440」の高解像度モデルと比較すると、ほぼ最大クラスと言ったところです。

設置位置によってはミラー裏に隠せますが、超広角なので日除けやミラーの付け根などが映り込んでしまう事があります。

テスト用に映り込みを避ける為、以下の位置に設置していますが、これだと保安基準に引っ掛かる可能性大です。

撮影モードごとの録画視野角について

録画視野角については、解像度ではなくHDR/WDRの録画モードにより異なり、WDRモードで水平144.6°、HDRモードで129.2°が公式スペックとなっています。

他のモデルと比較したところ、WDRモードで水平147°、HDRモードでは水平132°程度の録画視野角となっています。

※HDRモードでも駐車監視ナイトビジョンがオンの状態では、駐車監視の発動時に強制的にWDRに切り替わりますので、録画視野角は広くなります。

画質について

画質については「2560×1440」WDRモードと、「1920×1080」HDRモードでそれぞれ別の他社モデルとの比較を行いました。

「2560×1440」WDRモード

WDRモードでは以下の「2560×1440」の録画が可能な3モデルと比較しました。

①ケンウッド「DRV-830」2560×1440/HDR~水平録画視野角132°

②ユピテル「DRY-ST7000c」2560×1440/HDR~水平録画視野角120°

③TA-Creative「TA-011C」2560×1440/WDR~水平録画視野角115°

精細感について

最も気になる精細感の方は残念ながら「DRV-830」に及ばず、フルハイビジョンモデルと同等と言った程度でした。

「2560×1440」のドット数は369万で「1920×1080」のフルハイビジョン207万の1.78倍です。

一方で「HDR852G」の撮影範囲を録画視野角水平100°のモデルと比較すると、1.46×1.46=2.13倍となります。

従って1画素当たりの撮影範囲は水平100°のフルハイビジョンモデルの1.2倍になりますので、理屈で考えると妥当な結果かも知れません。

この録画視野角で精細感をフルハイビジョン以上にする為には「2880×1620」の解像度でイメージセンサーは500万画素の物が必要となりますね。

従って「HDR852G」の高解像度化は精細感に特化させる為のものではなく、精細感を出来るだけ落とさずに超広角を実現させる為のものと言えそうです。

白飛び耐性について

コムテックのHDRモードは白飛び耐性が非常に高い点が特徴的ではありますが、「HDR852G」のWDRモードの白飛び耐性は標準的なWDRモデルとほぼ同等か、若干低めという印象を受けました。

ドラレコの実用面を考えると録画視野角が広い点は非常にポイントが高く、好印象ではありますが、「HDR852G」は過去のHDR系のモデルが実用性一辺倒の画質であったのに対し、景色も綺麗に撮影出来るようなテイストとなっており、これは同じく2018年モデルの「ZDR-022/024」にも共通して見られる変化です。

久々のモデル更新~コムテック エントリークラスドライブレコーダー「ZDR-022/024」のレビュー・評価
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HDRモードであれば白飛び耐性は上がりますが、録画視野角が既存のHDR系のモデルと同等になる為、やはり「HDR852G」の最大のセールスポイントは水平146°の録画視野角だと思いますし、このモードを使わないならわざわざ「HDR852G」を買う必要はないでしょう。

やはり実用性を考えると水平146°の録画視野角でHDRモードが使えないというのは痛いところです。

ただし、「HDR852G」のレンズのF値は2.0、COMOSセンサーのサイズは1/3と、ハードウェアの見た目のスペック的には大した事ないように思えますが、WDRの画質は色のコントラストが強く出るタイプで、景色撮影に特化したSONYのExmorと非常に良く似ていると感じます。

超広角+色の階調豊かなイメージセンサーの組み合わせで、景色撮影でもトップクラスの実力を発揮してくれる可能性がある為、趣味的な動画を撮影したいと考えている方にはかなりおすすめになるかも知れません。

感覚的にはユピテルの廉価版ではないExmor搭載モデルである「DRY-ST6000d」に近い画質の特徴です。

※「DRY-ST6000d」との見え方の差については後日検証します。

夜間の明るさについて

夜間の明るさについては、明るい場所・暗い場所での比較を行いました。

明るい場所では、おそらく標準的なドライブレコーダーと同じくらいのレベルかと思います。

街灯が少ない場所では全体の明るさはやや絞られつつも、暗い部分がそれなりに明るく映る様な調整がなされており、見え方としてはケンウッドの「DRV-830」に最も近く、「DRV-830」よりもほんの少しだけ暗いと言ったところです。(実用レベルではかなり良いと思います)

流石に真っ暗に近くなると厳しくはなりますが、それでも普通のドラレコよりは頑張る感じです。(駐車監視ナイトビジョンの効果はほぼ体感出来ませんでした)

先行車両のナンバープレートにヘッドライトが当たった状態でのナンバー認識精度は、標準的なWDRモデルよりは高いですが、HDRモデル未満です。

「1920×1080」HDRモード

「HDR852G」のHDRモードについては「1920×1080」の解像度となります。

このモードに関しては以下の3モデルとの比較を行いました。

①ケンウッド「DRV-830」2560×1440/HDR~水平録画視野角132°

②ユピテル「SN-SV70c」1920×1080/HDR~水平録画視野角132°

③コムテック「HDR-352GH」1920×1080/HDR~水平録画視野角132°

精細感について

精細感についてはこの4モデルの中では最低で、フルハイビジョンクラスでは精細感の低いユピテルの「SN-SV70c」未満と言った結果です。

「DRV-830」>「HDR-352GH」>「SN-SV70c」>「HDR852G」と言った順位となります。

白飛び耐性について

白飛び耐性に関しては業界最高レベルである「HDR-352GH」、次点の「DRV-830」には及ばないものの、実用レベルでは必要充分と言ったところです。

夜間の明るさについて

夜間の明るさについては、ここでピックアップした「SN-SV70c」「HDR-352GH」などの夜間特化モデルと比べるとやはり厳しいという印象です。

ヘッドライトが反射した状況での先行車のナンバーの読みとり精度は、「HDR-352GH」「DRV-830」には及ばないものの、そこそこ高いです。

実用性重視の「HDR852G」のHDRモードについては、「HDR-351/2系」「HDR-751G」以上である事がこのモードを目的に「HDR852G」の購入を検討する際の最低ラインですが、残念ながら「HDR-351/2系」「HDR-751G」に全ての面で及びませんでした。

その分、「HDR-351/2系」「HDR-751G」に比べると色の階調は豊かで景色は綺麗に撮影出来そうではあります。

WDRモードでの景色撮影の比較

「HDR852G」のイメージセンサーはおそらく400万画素のSONY Exmor CMOSセンサーではないかと推察されますが、参考までに超広角のWDRモードで「DRV-830」、「DRY-ST6000d」、「DRV-320」との景色撮影動画の比較を行いました。

画質が「DRY-ST6000d」と似たイメージと前述していますが、改めて比較してみた結果、やはりかなり良く似ています。

明暗の差や色の階調の豊かさなどは、やはりケンウッドの3モデルとは異なりますね。

画面右側の木は手前が黄色、2本目が黄色みを帯びた緑ですが、ケンウッドの2モデルは両方黄色に見えます。(視聴するモニターによっては全部黄色に見えるかも…)

また、録画視野角が超絶広いので、景色が綺麗で見通しの良い場所ではパノラマっぽい動画が撮影出来ます。

やはり水平100°のモデルと比べるとかなりの差がありますね。

西日本LED信号の見え方について

西日本エリアでは未テストですが、本機は他のコムテックのモデルと同様、29.1fps機なので以下のよう見え方になるかと思います。

駐車監視の仕様と運用方法について

コムテックのドライブレコーダーは機種によって駐車監視の仕様が微妙に異なり、非常に分かりにくいのですが、「HDR852G」については以下の通りとなっています。

①使用する常時電源ケーブルは3PINカプラーの「HDROP-014

②駐車監視の各種設定はドラレコのメニューから行う

③駐車監視モードは「衝撃録画/常時録画+衝撃録画/タイムラプス」のいずれか(衝撃は5秒前から録画)

④衝撃感度は駐車監視モード専用に低・中・高

⑤駐車監視からの復帰時に告知あり、キャンセルタイマーは乗車降車時それぞれ「1分/3分」から選択(キャンセルタイマー中の衝撃検知は録画、または復帰時アナウンスをキャンセルする)

⑥ナイトビジョンの設定「オン/オフ」

⑦カットオフ電圧の設定「11.7~12.2Vで0.1V刻み、23.4~24.4Vで0.2V刻み」

⑧タイマー設定「0.5/1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/常時オン」

⑨衝撃録画停止設定「オン/オフ」(駐車監視中に衝撃録画を行った場合、上書き防止の為に5分後に録画停止)

⑩駐車監視エリアON機能~駐車監視オフの設定状態から、駐車監視切り替えボタンで強制的に駐車監視をオンにした場所は、GPSポイントとして自動登録され、以後は自動で駐車監視を行う機能がある

ドライブレコーダーの駐車監視の配線方法について解説
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基本的には従来のコムテックの駐車監視に関する便利機能全部ありのパターンで、新しいところではGPSによる駐車監視の「エリアON」機能が追加されています。

なお、「HDR852G」には「HDROP-014」と合わせて使用する事で駐車監視モードをオンにしていても一時的にキャンセルする「駐車監視モードパス機能」、駐車監視モードをオフにしていても一時的に駐車監視を行う「ワンタイム駐車監視機能」が搭載されており、駐車監視の運用面では最も利便性の高い構成となっています。

また、駐車監視ナイトビジョンの設定項目もありますので、このモードの出来が気になるところではあるのですが、①広視野角、②高精細、③強補正、④高暗視能力、⑤優利便性の全てが揃う可能性があります。

GPSで自動で駐車監視のON/OFF LaBoon!!企画のガジェット「iZONE」
...

駐車監視の衝撃感度について

駐車監視の衝撃感度は低・中・高の3段階で、高の設定では通常のドアの開閉で検知されました。

半ドアにならないように気を付けてドアを閉めると50%位の確率で検知していますので、ドアパンチに反応するかどうかは分かりませんが、衝撃検知による駐車監視を行うドラレコの中では比較的最高感度は高い方かと思います。

ナイトビジョンについて

駐車監視ナイトビジョンに関しては常時録画がHDRモードであっても、駐車監視に入る際に強制的にWDRモードに変更され、録画視野角もそれに合わせて超広角の144~6°になります。

気になる明るさですが、WDRモードからのナイトビジョンではほとんど変化なし、HDRからのナイトビジョンでは若干明るくなる気がします。

以下WDR、HDRの暗所での撮影動画ですが、途中でナイトビジョンへの切り替えがあります。

まぁ、いずれにせよ、大して明るくはないです…暗い方でもないですけど。

駐車監視エリアON機能

駐車監視については「オン」「オフ」以外に「エリアON」という設定項目があります。

この「エリアON」というのは、基本はオフ設定だと考えて下さい。

デフォルトの状態ではエンジンをオフにすると60秒で電源が落ちます。

60秒以内に「Parking」ボタンを押す事で駐車監視が開始され、駐車監視ポイントが登録されます。

なお、駐車監視ポイントはGPSデータとして保存されますので、GPSを補足していない状態では登録されませんし、仮に登録された場所であってもGPSを補足してなければ機能しません。

以下のGPSアイコンが点灯していないと使えないという事です。

なお、本来であれば登録ポイントのみで駐車監視を行う「エリアON」機能ではなく、登録ポイントのみで駐車監視を行わない「エリアOFF」が望ましいのですが、この機能についてはユピテルが何らかの形で特許を申請中、または取得していますので他社は実装出来ないという事情がありそうです。

以下「DRY-ST6000d」は「エリアOFF」機能を搭載しています。

ユピテル「DRY-ST6000d」のレビュー、評価
...

駐車監視の実際の運用ですが、出かける時はほとんど駐車監視を行うパターンと、滅多に駐車監視を使わないパターンでは微妙に異なります。

◆ほとんど駐車監視を行うパターン

①ドラレコの駐車監視は「ON」設定

②エンジンオフの際は操作なしで駐車監視モード起動

③エンジンオンで自動で常時録画に戻る

④自宅駐車場では「Parking」ボタンを押して一時的に駐車監視をオフ設定にする

⑤エンジンオフでドラレコの電源が落ちる

 

◆滅多に駐車監視を行わないパターン

①ドラレコの駐車監視は「OFF」設定

②駐車監視を行う場所では「Parking」ボタンを押して一時的に駐車監視をオン設定にする

③エンジンオフで駐車監視モード起動

④エンジンオンで自動で常時録画に戻る

⑤自宅駐車場では何も操作せず、エンジンオフでドラレコの電源が落ちる

 

「エリアON」の設定での運用は「OFF」での運用に準じます。

エンジンオフで以下のメッセージが出ている間に、一度「Parking」ボタンを押して駐車監視を行った場所では、次回から自動で駐車監視に入ります。

外部電源を使用した駐車監視について

ドラレコ専用の外部バッテリーiCELLを使用した駐車監視の駆動予想時間はこちらの通りです。

iCELLB6AB12AB40A
容量76Wh153Wh422Wh
駆動時間24時間48時間119時間
満充電50分100分150分

ikeep「iCELL B6A/B12A」

ikeep「iCELL B40A」

仕様外のmicroSDでの録画・再生状況

「HDR852G」は32GBまでのmicroSDカードがサポートされていますが、64/128/200GBの以下のカードで1時間以上の録画、再生に不具合は見られませんでした。

ただし、「HDR852G」はmicroSDカードのフォーマットにかなり時間が掛かる機種で、32GBだと54秒、64GBでは3分42秒、128GBでは10分、200GBだと22分と、容量が大きくなると考えられないほどの時間が掛かります。

フォーマットに関しては録画解像度や補正処理、駐車監視モードのオン・オフの設定をいじくると強制的に実施されますので、設定を頻繁に変更するような使い方をするなら32GBまでにした方が良いでしょう。

22分とか鬼ですよ。(笑)

なお、これは本機のフォーマット形式によるもので、通常はフォーマット不要と謳われている製品で良くみられる方法で、フォーマット時に1分1ファイルのコンテナを予め作成し、予約領域として抑えているようです。

「HDR852G」はフォーマット不要とは謳われていませんが、おそらくmicroSDの寿命が長くなる系かと思います。

地デジへのノイズの影響について

地デジへのノイズの影響はギリギリフルセグが映る場所でも確認出来ませんでした。

※車種やカーナビの種類、アンテナの位置により結果は変わる可能性があります。

ファイルの録画形式と再生方法について

録画ファイルの拡張子はMOV、映像のコーデックはH.264、音声コーデックはAACでビットレートは20000kbps程度とかなり高めです。(2560×1440/WDR)

「1920×1080/HDR」モードでは10000kbps程度でした。

専用ビュワーでの再生

コムテックのドラレコ専用ビュワーはやたらと種類が多いのですが、「HDR852G」では以下の「HDRViewer5」を使用します。

■ HDRViewer5

ドラレコビュワーとしての基本機能の面では、2倍速の早送り、デジタルズームが可能で、スローモーション再生は出来ません。

その他、情報表示機能としてはGセンサーグラフ、Google mapなどの表示が可能となっています。

ウィンドウについては全体枠の大きさは変更不可能ですが、Google mapは別ウィンドウ化が可能、動画のみの表示も可能、動画部分のダブルクリックでフル画面再生も可能ですが、ビュワーの枠は小さく、フルハイビジョンモニターでは以下の大きさとなります。

地図上に衝撃録画ポイント、駐車監視録画ポイント、オービスポイントなどが表示される他、レーダー探知機と連動させた状態では、レーダー波探知ポイントも表示されます。

また、コムテック機種専用のOBDⅡアダプターで車両と接続したレーダー探知機と連動させている場合には、以下のようにスロットル開度、エンジン回転数、インマニ圧の表示も可能となっています。

なお、この状態では本来ハンドル舵角、ブレーキ、ウィンカーの状態も表示される筈ですが、今回テストしたL880KコペンはコムテックのOBDⅡアダプター非対応車種で、無理矢理別の車種の設定で使用した為か、これらは表示されませんでした。

PC汎用ビュワーでの再生

Window 7→10にアップグレードしたPCではメディアプレイヤー12での映像・音声の再生が可能でした。

スマホでの再生

iPhoneでの再生に関しては以下のカードリーター機能付きのモバイルバッテリーでファイルは認識されるものの、iPhone 7では動画の再生は出来ませんでした。

モバイルバッテリーでドラレコの駐車監視をする方法について解説
...

android端末に関しては以下のカードリーダーを使用してXPlaerでの再生が可能でした。(microSDカードスロットでも可能かと)

ただし、動画がカクつきます。(他のプレイヤーでは再生出来ないものもあり、この辺りはプライヤーと端末によるかも知れません)

※スマホでの再生はサポート外ですので自己責任でお願いします。

レーダー探知機との連動機能について

レーダー探知機との連動機能については、同社の「ZERO 704V」との組み合わせでテストを行いました。

コムテック2017年第二弾レーダー探知機「ZERO 704V」のレビュー評価
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当機は液晶ありのモデルの為、同社のレーダー探知との連動は必須ではありませんが、レーダー探知機と連動させる事でミラー裏などに設置した際に操作が容易になります。

■ ドラレコ・レーダー探知機接続対応表

※OPの相互通信ケーブルが必要

レーダー探知機と連動させた状態では走行時はレーダー探知機側から電源が供給されますが、駐車監視については別途「HDROP-014」が必要になります。

レーダー探知機と連動させる事で以下の機能が有効になります。

①ドラレコの動画のレーダー探知機への出力

②レーダー探知機の液晶タッチパネル操作でドラレコの操作

③オービス警報時のドラレコ映像と警報の連動

④OBDⅡ接続時の各種データの吸出し&ビュワーへの反映

 

オービス警報連動時は以下のような表示となります。(ZDR-022でZERO 704Vを撮影したのですが、近すぎて焦点距離が合わないようでかなりピンボケしてます)

各種安全運転支援機能について

「HDR852G」には、以下のオマケ機能が搭載されています。

①ドライブサポート(急発進、急減速、急ハンドル警報、長時間運転警報)

②オービス警報

③高速道路での逆走警報

④都市高速出口アナウンス

⑤事故ポイント・ヒヤリハットポイントアナウンス

⑥先行車発進アナウンス

⑦先行車接近アナウンス(時速60km以上)

⑧車線逸脱アナウンス(時速60km以上)

 

このうち①ドライブサポートについては、Gセンサーの感度が0.3G以下では動作しないとあり、0.4G以上ではGセンサー感度に応じて警報を行う、とあります。

1.0Gの設定では急加速、急ブレーキなどの動作では全く反応しませんでした。(後日0.5Gでもテスト予定

あまりにも反応しないので0.4Gにてテストしました。

コペンは非力なので頑張ってフル加速でようやく急発進警報発動、概ね0.4G程度のX軸の加速度でした。

急減速警報に関しては0.4Gでは発動せず、0.8G程度でようやくと言った感じです。

時速40キロくらいから1.5秒程度で停車してこんなもんなので、普通に運転してたらまず発動しません。

急ハンドル警報については時速30km以下では作動せず、ワイディングにでも行かない限り発動しないかと思います。

過去のモデルではあまりにも敏感でうるさかった気がしますが、ABS効かせるくらいの勢いでブレーキを踏まないと発動しないもの意味がない様な気がしますね。(笑)

景色はやっぱりかなり綺麗に撮影できると実感しました。地平線や水平線が見える場所なんかだとかなり良さそうです。

 

オービス警報に関しては固定式の小型オービスも検知していますが、可搬式設置実績のポイントでは無反応です。

先行車発進アナウンスは全く発動せず、先行車接近アナウンスは隣の車線に車がいると鳴りまくります。

車線逸脱は車線変更では警報せず、一定時間逸脱した状態が続くと発動します。

オービス警報は実用的かと思いますが、気にする方はレーダー探知機を搭載しているかと思いますので、やはりオマケ要素が強い感じかと思います。

「HDR852G」の総評

「HDR852G」は型番的には「HDR-351/2系」「HDR-751G」の上位に当たりますし、ハードウェアのスペック的には間違いなくこれらのモデルよりも高いものを使用している筈です。

ただし、もともとコムテックのドラレコは趣味性を切り捨てて実用性に特化させていたのですが、「HDR852G」は録画視野角は超絶広いものの、夜間の明るさや白飛び耐性、ヘッドライト反射時のナンバー読みとり精度に関しては「HDR-351/2系」「HDR-751G」の2モデルに劣り、ケンウッドの「DRV-830」にもやや負けています。

駐車監視の面では「エリアON」機能が実装されている為、この部分については実用性はアップしていますが、全体的なバランスを考えると実用性に特化している分、「HDR-351/2系」「HDR-751G」の方がバランスが良いようにも感じますね。

景色撮影に関しては60fpsモデルはさておき、27~30fpsモデルの中では最も綺麗に広角に撮影が可能ですので、景色もそれなりに綺麗に撮影したい方には「HDR852G」がおすすめです。

景色の撮影能力に興味がないのであれば「HDR-351/2系」「HDR-751G」で良いんじゃないかなぁ…価格的にも、と言った感じですね、今のところ。

私は「HDR852G」の方が好きですね。もともと趣味でドラレコを付けていた人なので…。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

「HDR852G」と競合するモデルはこちらです。

■ 高画質なドライブレコーダー5選

■ 夜間が明るいドライブレコーダー14選

コメント

  1. るん より:

    説明書を軽く流し読みしたところ
    「録画サイズ設定でWQHD と3Mに設定した場合、画像補正はWDR固定となりHDR に設定できなくなります」とありますので
    HDRは1920×1080までのようです。
    個人的に気になる存在のデータシステムDVR3000と同じ制限ですね。
    チップセットの都合でしょうか?
    でもWDRは144.6°とHDR以上の超広角になるのが気になります!

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 管理人Omi より:

      るん様

      た…確かにそのような文面が見受けられますね。
      となると、ちょっと話がややこしくなります。
      HDR補正自体が単純にWDRの負荷2倍なので、やっぱりまだ厳しのかも知れません…。
      もっとも、超広角は魅力ですけどね、

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