ケンウッドと言えばカーナビメーカーの中ではドライブレコーダーの開発に最も力を入れており、特にカー用品量販店を中心に人気のあるメーカーですが、各社が2カメラモデルと続々と発売している中で、ようやく2カメラモデルが発表されました。(カーナビ連動のドライブレコーダーでは2カメラタイプはあったが)

今回は「DRV-MR740」「DRV-MP740」の2モデルが同時に発表されており、いずれも発売は10月上旬になるようです。

「DRV-MR740」「DRV-MP740」の特徴

「DRV-MR740」と「DRV-MP740」の違いは、リアカメラが車外撮影用か、車内撮影用かと言ったところで、車内撮影用の「DRV-MP740」については、リアカメラに赤外線LEDを搭載しており、主にタクシーなどの法人向けの用途を想定しているもののようです。(それにしてはmicroSDカードの容量の問題で録画時間が短すぎて使い物にならない気もしますが)

細かい仕様は以下の表の通りになります。

ケンウッド
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店
DRV-MR740DRV-MP740
18.10発売
Amazonを頻繁に使うなら、是非とも作っておくべきカード
フロント:1920×1080/27.5fps
リア:1920×1080/27.5fps
LED信号対応
フロント録画視野角:水平100°
リア録画視野角:水平100°
HDR
付属16GB
最大32GB
64GB~128GBのmicroSDカードを使用する裏技
GPS内蔵
安全運転支援
駐車監視モード
動体検知+衝撃検知
自動起動
専用ケーブル
CA-DR150
モバイルバッテリーから給電・充電出来るドライブレコーダー
※スペックは誤りがある可能性もありますので、念の為メーカーサイトでもご確認下さい。

録画視野角はいずれも前後水平100°で、最近の2カメラドライブレコーダーとしては最も狭いクラスとなりますが、ケンウッドの2018年モデルのHDR補正はなかなか優秀で、昼間の白潰れや夜間の明るさ補正などについては上位レベルに位置しています。

プロモーション動画には夜間のシーンがありませんので何とも言えないのですが、昼間の白潰れ耐性は結構高そうな印象を受けました。

ただし、HDR補正が掛かっているドライブレコーダー全般的に言えるのですが、HDR補正はそれぞれのシーンの映像を2回分撮影して合成を行い、明暗差を調整する処理の為、ハードウェアへの負荷によるにじみが発生し易いと言う問題点があります。

過去のケンウッドのHDRモデルを見る限り、どれもこの現象が発生していますので、ナンバーの認識精度に関してはフルハイビジョンモデルの中でも下の方になりそうです。

駐車監視の仕様について

「DRV-MR740」と「DRV-MP740」は5V/miniUSBタイプの給電方式となっており、駐車監視については同社の動体検知用モデルで広く使われているケーブルユニット「CA-DR150」が適合します。

このケーブルが該当するドライブレコーダーは、エンジンのオン・オフに連動するのはタイマーのカウントだけで、動体検知や衝撃検知による駐車監視の出入りに関しては、ドライブレコーダー本体が一定時間のエンジンなどの振動を検出しない事をもって判断しています。(まぁ、実質的にはエンジン連動型と言っても良いでしょう)

タイマー設定は6・12・24時間となりますが、良モデルとも消費電力が大きく、「DRV-MR740」は750mAの電流が流れ、赤外線LED搭載の車内撮影モデル「DRV-MP740」は970mAとなっています。

※通常の1モデルドラレコは300~400mA程度

従って毎日そこそこ動かす車であれば12時間程度の駐車監視も可能かも知れませんが、バッテリーにはかなり負担が掛かりそうな仕様ではありますね。

ドライブレコーダー駐車監視によるバッテリー上がりの4つの原因と6つの対策

夜間の明るさはどうなんでしょう?

「DRV-MR740」と「DRV-MP740」の最も気になるポイントは夜間動画の明るさですが、特に低照度センサーを搭載したSTRAVIS対応モデルなどの表記が見当たりませんので、大して明るくなさそうな気がします。

最近は夜間の明るさに特化した2カメラドライブレコーダーも続々と発売されていますので、あんまり明るくないと言う事になると全然おすすめ出来なくなりますね。

夜間が明るいドライブレコーダー10選

その他気になるポイント

ケンウッドのドライブレコーターは性能や価格面では他社に劣る傾向が強く、これには生産や流通経路などの問題も関わっているのかと思いますが、プロモーション動画や製品ページで謳われている部分について「その表現ってどうなの?」と感じる部分がいくつかあります。

前後とも高精細フルハイビジョンカメラを採用

最近の2カメラドライブレコーダーは前後フルハイビジョンが主流になっていますが、以下の画像はどのクラスとの比較を行ったのかが不明であり、しかも「画像はイメージです」と注釈がある為、「DRV-MR740」で撮影した物を加工したボヤかしたのではないか?と感じます。

しかも、ケンウッドの他のモデルは他社の同グレードのモデルと比べて、ナンバー認識精度が低いので、仮に「DRV-MR740」も同様であるならば、購入したユーザーをガッカリさせる可能性が高いです。(過去にこの特性を知らずにケンウッドで高精細を謳っているモデルを購入した方から、ナンバー認識精度が低いとのコメントを頂いた事もあります)

業界トップクラスの明るさ、「F1.8明るいレンズ」を採用

標準的なドライブレコーターのレンズのF値は2.0であり、F値1.8のレンズは確かにドライブレコーターではほぼ最高の明るさですが(確か1.6とか1.7も一部にはあった筈)、録画された映像の明るさはレンズの枚数やイメージセンサーの特性、ソフトウェアでの調整に依存する部分が多く、レンズのF値が1.8であっても録画された映像が暗いモデルも存在します。

従ってこの点については実機テストを行わなければ全く分からないですし、最近のSTARVS対応モデルと比べて同等程度の明るさを確保出来ていないようであれば、「業界トップクラスの明るさ」と表現するのは問題ではないか?と感じます。

だだし、「DRV-MR740」の動画の明るさがSTARVS対応モデルと比べて、そこまで差が出ないようであれば「DRV-MR740」をおすすめする可能性は高くなりますね。

業界トップクラスの最長24時間録画に対応

駐車監視については最長24時間録画に対応…という点をアピールしていますが、最近は長時間の監視自体は可能なモデルが増えています。

問題は長時間の監視が出来る仕様の有無ではなく、長時間の電源の供給が可能かどうか?という点になるのですが、「DRV-MR740」の消費電力は2カメラモデルでもそこそこ高めなので、電源の問題で24時間の運用は難しいのではないか?と感じます。

「DRV-MR740」「DRV-MP740」のまとめ

「DRV-MR740」「DRV-MP740」の2モデルは…と言うよりも、ケンウッドのドライブレコーターの販路がディーラーであったり、オートバックスなどの量販店の比重が大きい為、こう言ったお店では店員がドライブレコーターに対する知識を持っていない事が多く、同じく知識のないユーザーに対して「ケンウッドです!」とセールスする事で、簡単に売れてしまうのではないかと思います。

ディーラーや販売力のある小売店では売り易いモデルと言えそうですが、ネット通販となるとブランドイメージよりも、性能や機能、価格面を重視するユーザーの比率が高くなる為、ちょいと厳しくなってくるんじゃないかな?と感じます。

そもそも、メーカーの規模からするとこの手のスタンダードな2カメラモデルは、昨年後半に発売されたコムテックの「ZDR-015」よりも先に発売すべきでしたし、現在では競合他社モデルの性能が上がってしまっている状況なので、1年くらい周回遅れの感は否めませんね。(「ZDR-015」よりも明らかに優れている部分があれば別ですが)

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

■ ネット通販で購入した持ち込みパーツの取り付け店舗の探し方

この記事が気に入ったらいいね!しよう