※2026年4月更新:最新のセンサー事情を踏まえて全面的にリライトしました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家で開発にも携わっているLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
ドライブレコーダーに限らず、カメラの映像クオリティを左右する最も重要な要素の一つが、レンズから入って来た光を電気信号に変換する「イメージセンサー」です。
ドラレコ市場においては、ここ数年でSONY製センサーを搭載した製品が急激に増え、「高画質=SONYセンサー」という認識が広く浸透しました。
実際にSONYは、監視カメラやドライブレコーダー用途を意識したセンサー開発に力を入れており、これまでドラレコの画質向上を牽引してきた存在である事は間違いありません。
ただし2026年現在、この考え方は少しアップデートが必要です。
重要なのは「SONY製かどうか」ではなく、「どの世代のSONYセンサーか」です。
同じSONY製センサーでも、
- 旧世代 → 暗所性能やダイナミックレンジに限界
- 最新世代 → 明るさ・バランスともに別物
と、性能差は大きく開いています。
そこでこの記事では、これまで市場を席巻してきたSONYセンサーの進化の流れを振り返りつつ、
2026年時点で本当に選ぶべきセンサーはどれなのかを、型番レベル・実務目線で分かりやすく解説します。
ドラレコへの採用実績が確認できたSONYセンサー一覧
2026年4月時点で、ドライブレコーダーへの採用実績が確認できたSONY製イメージセンサーは、以下の通りです。
| 型番 | サイズ | 画素数 | SNR1s値(低照度対応) | STARVIS/STARVS 2 | HDR | セルサイズ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| IMX323 | 1/2.9 | 2.19M | 0.60lx | - | - | 2.80㎛ |
| IMX290 | 1/2.8 | 2.13M | 0.23lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX291 | 1/2.8 | 2.13M | 0.23lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX307 | 1/2.8 | 2.07M | 0.24lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX327 | 1/2.8 | 2.07M | 0.18lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX462 | 1/2.8 | 2.07M | 0.18lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX662 | 1/2.8 | 2.18M | 0.18lx | STARVIS 2 | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX335 | 1/2.8 | 5.0M | 0.59lx | STARVIS | 〇 | 2.00㎛ |
| IMX675 | 1/2.8 | 5.0M | 0.30lx | STARVS 2 | 〇 | 2.00㎛ |
| IMX317 | 1/2.5 | 8.51M | 未確認 | - | 〇 | 1.62㎛ |
| IMX415 | 1/2.8 | 8.4M | 0.79lx | STARVIS | 〇 | 1.45㎛ |
| IMX678 | 1/1.8 | 8.2M | 0.29lx | STARVS 2 | 〇 | 2.00㎛ |
※SNR1s値は低いほど暗所性能が高い
SONYセンサーの進化の歴史(Exmor → STARVIS 2)
この一覧を正しく理解するためには、SONYセンサーの進化の流れを押さえておく必要があります。
Exmor(初期CMOSセンサー)
初期のCMOSセンサーで、ドラレコ用途としては性能不足でした。
- 暗所に弱い
- ノイズが多い
- ナンバー認識が不安定
Exmor R(裏面照射型)
裏面照射(BSI)構造を採用し、受光効率が向上。
- 夜間性能が改善
- ノイズ低減
ただし、この時点ではまだドラレコ専用設計ではありません。
STARVIS(ドラレコ普及世代)
ここがドラレコ画質の転換点です。
SONYが監視カメラ・車載用途向けに最適化したセンサーで、
- 低照度性能が大幅向上
- 夜間でもカラー撮影可能
一気に「夜でも見えるドラレコ」が普及しました。
ただし弱点もあります。
- 白飛びしやすい
- ダイナミックレンジが狭い
- HDRで不自然になりやすい
STARVIS 2(現行世代・完成形)
STARVISの弱点を大幅に改善した現行世代です。
- 白飛び・黒潰れの抑制
- ダイナミックレンジ向上
- HDRの自然さ改善
- ノイズとディテールの両立
「暗い場所に強い」から「どの環境でも破綻しない」へ進化
技術的な違いの本質
STARVIS 2の進化は単なる感度向上ではありません。
主な違いは以下です。
- ダイナミックレンジの拡張
- ノイズ処理の高度化
- HDRとの親和性向上
従来のSTARVISは、
- 「暗部を持ち上げる代わりに明部が飛ぶ」
というトレードオフがありましたが、
STARVIS 2では、
- 明るい部分も飛ばさない
- 暗い部分も潰れない
というバランス型に進化しています。
この表から分かる重要ポイント
一覧を見ると、いくつか重要な傾向が見えてきます。
| 型番 | サイズ | 画素数 | SNR1s値(低照度対応) | STARVIS/STARVS 2 | HDR | セルサイズ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| IMX323 | 1/2.9 | 2.19M | 0.60lx | - | - | 2.80㎛ |
| IMX290 | 1/2.8 | 2.13M | 0.23lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX291 | 1/2.8 | 2.13M | 0.23lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX307 | 1/2.8 | 2.07M | 0.24lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX327 | 1/2.8 | 2.07M | 0.18lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX462 | 1/2.8 | 2.07M | 0.18lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX662 | 1/2.8 | 2.18M | 0.18lx | STARVIS 2 | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX335 | 1/2.8 | 5.0M | 0.59lx | STARVIS | 〇 | 2.00㎛ |
| IMX675 | 1/2.8 | 5.0M | 0.30lx | STARVS 2 | 〇 | 2.00㎛ |
| IMX317 | 1/2.5 | 8.51M | 未確認 | - | 〇 | 1.62㎛ |
| IMX415 | 1/2.8 | 8.4M | 0.79lx | STARVIS | 〇 | 1.45㎛ |
| IMX678 | 1/1.8 | 8.2M | 0.29lx | STARVS 2 | 〇 | 2.00㎛ |
例えば、IMX335(500万画素)よりIMX307(200万画素)の方が明るいという現象は、ドラレコでは珍しくありません。
個別のSONYセンサー解説(実務目線)
それでは、これらのSONYセンサーについて、解像度の低い順に、実務目線で解説していきます。
| 型番 | サイズ | 画素数 | SNR1s値(低照度対応) | STARVIS/STARVS 2 | HDR | セルサイズ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| IMX323 | 1/2.9 | 2.19M | 0.60lx | - | - | 2.80㎛ |
| IMX290 | 1/2.8 | 2.13M | 0.23lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX291 | 1/2.8 | 2.13M | 0.23lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX307 | 1/2.8 | 2.07M | 0.24lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX327 | 1/2.8 | 2.07M | 0.18lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX462 | 1/2.8 | 2.07M | 0.18lx | STARVIS | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX662 | 1/2.8 | 2.18M | 0.18lx | STARVIS 2 | 〇 | 2.90㎛ |
| IMX335 | 1/2.8 | 5.0M | 0.59lx | STARVIS | 〇 | 2.00㎛ |
| IMX675 | 1/2.8 | 5.0M | 0.30lx | STARVS 2 | 〇 | 2.00㎛ |
| IMX317 | 1/2.5 | 8.51M | 未確認 | - | 〇 | 1.62㎛ |
| IMX415 | 1/2.8 | 8.4M | 0.79lx | STARVIS | 〇 | 1.45㎛ |
| IMX678 | 1/1.8 | 8.2M | 0.29lx | STARVS 2 | 〇 | 2.00㎛ |
IMX323 200万画素
IMX323はドラレコに採用されたSONYセンサーとしては、初期の200万画素センサーです。
日本のメーカーよりも先に、台湾メーカーのパパゴなどの製品で2016年頃から見られるようになり、その後中国・日本メーカーでも同センサーを採用するドラレコが目立つようになりました。
当時としては、
- 昼間の画質が安定している
- コストと性能のバランスが良い
といった理由から、エントリークラスを中心に広く普及したセンサーです。
ただし技術的には、
- 裏面照射ではない(Exmor世代)
- 暗所性能が限定的
- ダイナミックレンジが狭い
といった制約があり、夜間や逆光では現代の基準では厳しい画質になります。
そのため現在では、
- エントリーモデル向け
- コスト重視のモデル向け
といった位置付けとなっており、画質を重視する用途では既に第一線から外れているセンサーです。
実際、後継のSTARVIS世代(IMX307など)と比較すると、暗所性能・ナンバー認識ともに明確な差があります。
現在では、これから紹介するIMX307系のセンサーに主力の座を譲っています。
IMX290/291/307 200万画素STARVIS
「IMX290 / IMX291 / IMX307」の3つの200万画素センサーは、夜間特化型のSTARVIS技術を採用した兄弟センサーです。
「IMX307」は、先行して販売されていた「IMX290 / IMX291」の廉価版にあたる位置付けで、基本的なセンサー特性は共通しています。
実際の市場では、
- 韓国のBlackVueやThinkWareなどのハイエンドモデル → IMX290 / IMX291
- その後に普及した日本・中国メーカー → IMX307
という流れで採用が広がりました。
この世代の最大の特徴は、
- 裏面照射+高感度設計による優れた暗所性能
- 夜間でもナンバー認識が現実的なレベルに到達
であり、ドラレコの夜間性能を一気に引き上げた世代と言えます。
特に「IMX307」は、
- コストと性能のバランスが良い
- 2カメラ構成でも安定動作
といった理由から、日本メーカーの200万画素ドラレコでは長らく主流とりました。
また、その暗所性能の高さから、スマートミラー型ドラレコにも多く採用されてきた実績があります。
実際には7~8年前の時点で「IMX323」に代わり、スタンダードグレード以上の主力センサーとして完全に定着し、STARVISという名称自体を一般に広めた存在でもあります。
ただし2026年現在の視点では、
- 白飛びしやすい
- ダイナミックレンジに限界がある
- HDRを強くかけると不自然になりやすい
といった弱点も見えてきています。
そのため現在では、性能的には一世代前の「完成された旧世代」という位置付けになり、
これらの弱点を改善した「STARVIS 2(IMX662など)」へと主役が移りつつあります。
IMX327 / IMX462(200万画素・STARVIS上位モデル)
この2つはSTARVIS世代の中でも、暗所性能を重視した上位センサーに位置付けられます。
- STARVIS世代の中での「高感度特化モデル」
IMX327(暗所性能強化版STARVIS)
「IMX327」は、廉価モデルである「IMX307」よりもさらに暗視性能を高めた上位センサーです。
ノイズが発生しない最低照度の目安(SNR1s)は、
- IMX307 → 0.24lx
- IMX327 → 0.18lx
とされており、同じ200万画素でも一段上の暗所性能を実現しています。
そのため、
- 街灯の少ない環境でも粘る
といった実用面でのメリットがあります。
ただし、コストの問題もあり、
- 採用製品はそれほど多くない
という特徴があります。
現行機種では、セルスターの「CS-93FH」などに採用されています。

IMX462(近赤外対応・特殊モデル)
さらにレアなのが、「IMX327」の上位にあたる「IMX462」です。
基本的な仕様はIMX327と非常に近いものの、
- 近赤外感度が高い
- 最大120fpsに対応
といった特徴を持ち、
- 高フレームレートや暗所特化用途向けの派生モデル
と言えます。
特に120fps対応は、
- 60fps+HDRなどの高負荷処理
を想定した設計と考えられます。
ただしドラレコ用途では、
- ・採用実績が極めて少ない
のが実情で、現時点ではスマートミラー型のごく一部の製品に限られています。

IMX327 / IMX462の位置付け(2026年時点)
- IMX307 → コスパ型
- IMX327 → 高感度型
- IMX462 → 特殊用途型
当時としては最上位クラスの暗所性能を持つセンサーでしたが、60fps/HDR対応のIMX462を除くと、現在ではSTARVIS 2(IMX662など)に役割を引き継がれています。
IMX662(200万画素・STARVIS 2)
「IMX662」は、STARVIS 2に対応した200万画素センサーで、従来のSTARVIS世代(IMX307 / IMX327)の後継にあたる存在です。
過去記事ではコムテック「ZDR045」での採用が確認されている段階でしたが、2026年現在では、200万画素クラスの主力センサーとして位置付けられています。
従来のSTARVISセンサーは、
- 夜間は明るいが白飛びしやすい
- ダイナミックレンジに限界がある
といった弱点があり、特に昼間の逆光やトンネル出入口などではチューニングの難しさが課題でした。
「IMX662」は、これらの弱点を改善したSTARVIS 2世代のセンサーで、
- 白飛び・黒潰れの抑制
- ダイナミックレンジの向上
- HDR処理の自然さ改善
といった進化を遂げています。
従来の「暗い場所に強い」から「どの環境でも破綻しない」へと進化したセンサーと言えるでしょう。
STARVIS 2は、
- 白飛びを抑える
- 黒潰れを防ぐ
- 全体の視認性を高める
といった特性から、あらゆるシチュエーションで「証拠として使える映像」を残すための技術であり、まさにドライブレコーダー用途に最適化されたセンサーと言えます。
2026年時点での位置付け
- IMX307 / IMX327 → 旧主力(STARVIS)
- IMX662 → 現行主力(STARVIS 2)
200万画素帯では、現在最もバランスの良い実用センサーです。
IMX335(500万画素・STARVIS)
「IMX335」は「2560×1440(2.5K)」などの高解像度録画に対応する、STARVIS世代の代表的な高画素センサーです。
VANTRUE「N4」やVIOFO「A139」など、ハイエンドモデルへの採用実績も多く、
- 解像度の高さによる細部描写
- 昼間のナンバー認識性能
といった面では優れた性能を発揮します。
ただし、このセンサーには明確な弱点があります。
- センサーサイズは1/2.8型で200万画素と同じ
- セルサイズが2.00μmと小さい(200万画素は2.90μm)
つまり、画素数を増やした分だけ、1画素あたりの受光量が減っている構造になっています。
その結果、
- 暗所性能が弱い
- ノイズが出やすい
- HDR処理に依存しやすい
といった特性を持ち、実用的な暗視性能はIMX307などの200万画素センサーと同等、またはそれ以下となるケースも少なくありません。
実際にこのセンサーを採用したモデルでは、
- メーカーごとのチューニング(ISP)による差が大きく出る
という傾向があり、センサー単体の性能よりも、全体設計の影響を受けやすいセンサーと言えます。
主な採用モデル:


IMX335の位置付け(2026年時点)
- 高画素だが暗所性能に弱点
- スペック重視型センサー
「高画素=高画質ではない」事を象徴するセンサーであり、現在ではSTARVIS 2世代(IMX675など)にその役割を引き継がれています。
IMX675(500万画素・STARVIS 2)
「IMX675」は、STARVIS 2に対応した500万画素センサーで、従来のIMX335の後継にあたる存在です。
過去記事では採用実績が確認できない段階でしたが、2026年現在では、500万画素帯の主力センサーとして位置付けられています。
センサーサイズおよびセルサイズは、
- 1/2.8型
- セルサイズ 2.00μm
と、IMX335と同等ですが、大きく異なるのは暗所性能です。
- IMX335 → SNR1s 0.59lx
- IMX675 → SNR1s 0.30lx
と、約2倍近い改善が見られ、200万画素のIMX307(0.24lx)に迫る暗所性能を実現しています。
従来のIMX335は、
- 高解像度だが暗所に弱い
という明確な弱点がありましたが、
IMX675では、
- 高解像度
- 暗所性能
- ダイナミックレンジ
のバランスが大きく改善されています。
実際にIMX335世代でも、
- PC補正前提(VANTRUE N4など)
では高い暗視能力を引き出せていましたが、
IMX675では、センサー単体の性能でそれを実現できるレベルに近づいています。
IMX675の位置付け(2026年時点)
- IMX335 → 旧世代(高画素だが弱点あり)
- IMX675 → 現行主力(高解像度+高感度の両立)
「高画素=暗所に弱い」という従来の常識を崩し始めたセンサーであり、今後の高解像度ドラレコの基準となる可能性が高いモデルです。
IMX415(800万画素・STARVIS)
「IMX415」は、前述の「IMX317」に続く世代の4K対応センサーで、STARVISに対応したモデルです。
一見すると、
- STARVIS対応
- 800万画素(4K)
と高性能に見えますが、実際には明確な弱点を抱えています。
センサーサイズは200万画素の「IMX307」と同じ1/2.8型であり、
- セルサイズは1.45μm(IMX307は2.90μm)
と、約半分しかありません。
これはつまり、1画素あたりの受光量が大きく減っている事を意味します。
その結果、暗所性能を示すSNR1s値は、
- IMX415 → 0.79lx
と、
- IMX323(非STARVIS) → 0.60lx
よりも劣る数値となっています。
つまり、STARVISであっても、高画素化によって暗所性能は簡単に劣化するという典型例です。
実際のドラレコでの採用例としては、MAXWINの「DVR-D019」などがありますが、

映像の印象としては、
- トンネル内での白飛び
- 夜間のノイズ増加
といった傾向があり、実用画質ではIMX317世代と大きな差は感じにくいのが実情です。
IMX415の位置付け(2026年時点)
- 高画素だが暗所性能が弱い
- スペック重視型の典型
IMX335と同様に「高画素の弱点」を体現したセンサーであり、現在ではSTARVIS 2世代(IMX678など)に主役の座を譲っています。
IMX678(800万画素・STARVIS 2)
「IMX678」は、STARVIS 2に対応した800万画素(4K)センサーで、従来の4Kセンサーの弱点を大きく改善した次世代モデルです。
過去記事ではVIOFO「A139 Pro」での採用が確認されている段階でしたが、2026年現在では、4Kドラレコの主力候補として最も注目されているセンサーとなっています。

最大の特徴はセンサーサイズです。
- 1/1.8型(従来の1/2.8型より大幅に大型化)
- セルサイズ 2.00μm
これはドラレコ用途としては異例の仕様で、高画素でありながら受光量を確保する設計になっています。
暗所性能を示すSNR1s値は、
- IMX678 → 0.29lx
と、
- IMX415 → 0.79lx
から大幅に改善されており、200万画素のIMX307(0.24lx)に迫るレベルを実現しています。
これはつまり、
- 4Kの高解像度
- 200万画素クラスの暗所性能
を両立した設計であり、従来の「高画素=暗所に弱い」という常識を覆すセンサーと言えます。
IMX678の位置付け(2026年時点)
- IMX415 → 旧世代4K(高画素だが弱い)
- IMX678 → 新世代4K(高画素+高感度)
4Kドラレコにおける完成形に最も近いセンサーであり、今後は360°モデルやハイエンド機を中心に、主力としての採用が拡大していく可能性が高いと考えられます。
ドラレコ開発者として現場で感じた「画質のリアル」
ここまでSONYセンサーの種類や性能について解説してきましたが、実際のドラレコの画質は、センサーだけで決まるものではありません。
これは、開発に関わって強く実感したポイントです。
車に例えると分かりやすい
ドラレコの画質は、車に例えると理解しやすくなります。
- イメージセンサー → エンジン本体
- ISP / チューニング → 吸気・排気・ECU制御
- レンズ → 燃焼効率・吸気効率
- ビットレート → パワーをロスなく伝える仕組み
どれだけ高性能なエンジンを積んでいても、
- 吸排気が詰まっている
- ECUの制御が悪い
と、本来の性能は発揮できません。
さらに、
- ボディ剛性
- サスペンション
- タイヤ
がダメなら、速いどころか危険な車になります。
ドラレコもこれと全く同じです。
ドラレコの画質を決める要素は、以下の通りです。
- イメージセンサー(基礎性能)
- ISP(映像処理エンジン)
- レンズ(光学性能)
- チューニング思想
- ビットレート(圧縮率)
さらに実務レベルでは、
- 高性能メインCPU(処理能力)
- 基板設計(発熱対策・安定性)
といった要素も画質に大きく影響します。
センサーは「土台」でしかない
イメージセンサーは重要ですが、あくまで土台です。
- ISP → センサーの性能を引き出す
- レンズ → 映像を底上げする
- ビットレート → 画質を劣化させない
このバランスが崩れると、どんなに高性能なセンサーでも意味がありません。
旧世代センサーの方が綺麗なケースもある
実際の現場では、
- 旧世代センサー+優れたチューニング
の方が、
- 新世代センサー+雑な設計
よりも高画質になるケースは珍しくありません。
STARVIS 2でも低画質モデルは普通に存在する
センサーやレンズ以外の部分は、外部からはほぼブラックボックスです。
そのため、
- STARVIS 2搭載=高画質
とは限らず、実際には低画質なモデルも数多く存在します。
高画質ドラレコの条件
現場の感覚として、画質の良いドラレコは以下の条件を満たしています。
- 高性能イメージセンサー
- 高性能ISP
- 高性能レンズ
- 適切なチューニング
- 十分なビットレート
- 高性能メインCPU
- 発熱に配慮した基板設計
ISPはメーカーの“実力差”が最も出る部分
重要なポイントとして、ISPはドラレコメーカーが自社開発している訳ではありません。
専用のISPメーカーが存在し、
- 新しいセンサーほどISPの完成度が低い
という傾向があります。
そのため、新型センサーは登場直後よりも、2~3年後の方が完成度が高くなるというのが実務上の実感です。
この段階で古いセンサーのISPとの完成度が逆転します。
結局、画質は「総合設計」で決まる
最終的な結論はシンプルです。
- 画質 = センサー × ISP × レンズ × ビットレート × 設計力
センサーの型番だけで判断するのは危険というのが、開発現場でのリアルな結論です。
まとめ|2026年のドラレコ選びで本当に重要なこと
この記事の結論はシンプルです。
・旧世代センサーをあえて選ぶ意味はかなり薄い
ただし、最も重要なのはここです。
・総合設計(ISP・レンズ・ビットレート)がすべて
「SONY製」や「STARVIS 2」という表記だけで選ぶのは危険です。
2026年の現実的な選び方
実務目線でおすすめ出来る考え方は以下の通りです。
・高解像度なら → IMX675 / IMX678(STARVIS 2)
ただし、同じセンサーでも画質は製品ごとに大きく異なるため、
・録画映像の比較
を必ず確認するべきです。
結局どれを選べばいいのか?
センサー単体では判断出来ない以上、完成度の高いモデルを選ぶことが最重要になります。
以下の記事では、STARVIS 2対応かつ実際に画質が優れているモデルを厳選しています。
STARVIS 2対応の夜間が超絶に明るいドライブレコーダーを3つ紹介
「センサー」ではなく「製品全体」で選ぶこれが、2026年時点での最も失敗しないドラレコ選びです。



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