こんにちは!Omiです。

ドライブレコーダーに限らず、カメラ類に搭載されている最も重要なパーツの一つにレンズから浴びた映像を取り込むイメージセンサーが挙げられます。

最近は過去にドライブレコーダーに採用された実績を見かけた事がないようなSONYセンサーを搭載している事を売りにしている中華メーカーも目立ちますが、中にはガセで「明らかにこれは違うだろー!」と感じるものや、SONYのラインナップにない型番を表記している謎のドラレコもあります。

実際にドラレコに使用されているSONYのセンサーの種類もかなり増えてきましたので、今回は日本国内では完全に定番化しているSONYのイメージセンサーについての所感と、それぞれのセンサーのドラレコでの使用実績についてまとめておきます。

ドラレコの重要パーツは3つ

ドライブレコーダーに限らずデジタルのカメラ類は、以下の手順を踏んで映像をデジタルデータとしてmicroSDカードやドライブに保存しています。

①レンズで映像を取り込んでイメージセンサーに照射する

②イメージセンサーが受光したデータをセンサー内部のプログラムで一次処理をしてチップセットに送る

③チップセット内で映像の二次処理をして、さらにサイズを圧縮した上でカードメディアに保存する

更に詳しい仕組みはこちらの記事で解説しています。

ドライブレコーダーの画素数と解像度の目安について

人間の目に例えるとレンズが水晶体、イメージセンサーが網膜と視神経、チップセットは脳味噌と言った感じです。

ドライブレコーダーに限らずデジタルのカメラ類はより多くの光を集める事に優れたレンズとイメージセンサー、映像を処理するチップセットと映像の品質を制御するソフトウェアによって画質が決まってきますので、イメージセンサーだけ良いものを使っても全体のバランスが悪いとその性能が全く生かせない事があります。

レンズとイメージセンサーとチップセットとプログラムがマッチしていないと、ダメな部分に足を引っられて画質が劣化してしまうわけですね。

なのでイメージセンサーの種類だけではドライブレコーダーの画質を決める決定的要素にはなりませんので、その点はご理解頂きたいと思います。

※SONYセンサーを使用したクソモデルも結構あったりするので…。

そもそもSONYのセンサーでないとダメなのか?という話

SONYのセンサー以外にも高性能なドラレコのセンサーは存在します。

ただし、日本人にはSONYのブランドの受けが良いので日本向けの製品ではSONYセンサーを搭載したものが主流となっており、中国の工場段階でも日本のマーケットはかなりのウェイトを占めているそうなので、ドラレコ全体の中でのSONYセンサーのシェアも非常に高いものになっています。

様々なところで使われる事で、特に技術の共有(パクりとも?)に寛容な中国内ではSONYセンサーについてのドラレコでの運用方法が共有され易く、結果として業界全体としての技術の洗練に結びついているように感じます。

従って、SONYセンサーを搭載しているドラレコは高画質になり易いと言うのは間違っていないと思います。(まれに地雷もあります)

現行のドラレコに搭載されているSONYセンサー

2016年頃からSONYセンサーを搭載した製品が目立ってきましたが、現行のセンサーのうち2020年2月現在でドラレコへの使用実績を確認できたのは以下の8つとなります。

型番サイズ画素数最低照度STARVISHDRセルサイズ
IMX3231/2.92.19M0.60lx--2.80㎛
IMX2901/2.82.13M0.23lx2.90㎛
IMX291
IMX3071/2.82.07M0.24lx2.90㎛
IMX3271/2.82.07M0.18lx2.90㎛
IMX3351/2.85.0M0.59lx2.00㎛
IMX3171/2.58.51M未確認-1.62㎛
IMX3341/1.88.29M0.59lx2.00㎛
IMX4151/2.88.4M未確認
1.45㎛

表の項目の意味するところは以下の通りです。

①サイズ

イメージセンサーの大きさです。1/2.9であれば、1÷2.9インチですので分母が大きくなるとサイズが小さくなります。分母が小さいほど表面積が増えますので受光能力が高くなる傾向があります。

②画素数

上記のサイズに配置されたセンサーのセルの数です。

画素数が多いセンサーでその画素数に見合った解像度で動画ファイルを作成すると、精細感の高い動画になります。

ただし、1セルの中には受光部分以外のエリアも含まれますので、同じサイズのセンサーであれば画素数が少ないほど明るく、多いほど暗くなります。

③最低照度

数値が少ないほど、暗い場所での撮影能力に優れています。

④STARVIS

光が少ない場所でも明るく撮影できるSONYが開発した技術です。

⑤HDR

複数の露出を変えた映像をほぼ同時に撮影し、合成して見やすくする技術です。

イメージセンサー側で対応していなければ不可ですので、そう言った製品はドラレコでHDR対応と謳うべきではありませんが、インチキHDRは多数存在します。

⑥セルサイズ

1画素当たりの区画の大きさです。大きければ大きいほど受光面積の割合が増えますので明るくなります。

「IMX323」を搭載したドライブレコーダー

「IMX323」は2016年頃からドライブレコーダーに採用され始めて人気となった「IMX322」と言う200万画素の高性能センサーの廉価版です。

性能的には「IMX322」とほとんど変わらない上に廉価で量産されたセンサーですので、現在ではスタンダードな中華ドラレコに多数採用されています。

例を挙げるとキリがないですが、代表的なモデルは以下の通りです。

STARVIS、HDRのいずれにも非対応でどちらかと言うと景色がキレイに撮影できる系です。

調整次第では夜間の暗視能力もかなり高める事が出来ますが、2019年以降はSTARVISセンサーの「IMX307」への置き換わりが進んでいます。

「IMX290/291」を搭載したドライブレコーダー

「IMX290/291」は初期のSTARVIS対応のドライブレコーダーに採用された低照度対応の200万画素イメージセンサーです。(ドラレコ用と言うよりSTARVISセンサーは防犯カメラ用途がメインかも?)

「IMX323」では0.60lxのところ、「0.23lx」と大幅に暗視能力が高まっています。

2018年頃からドラレコに採用され始め、以下の製品などに搭載されています。

これ以外にも同時期に発売されているユピテルの「SN-SV70c」「SN-TW80d」、セルスターの「CSD-790FHG」などにも搭載されていると推察されますが、これらはイメージセンサーが公表されていませんので、あくまでも予測です。

画質の特徴としては「IMX323」と比べると全体的に白っぽいメリハリのない色目となり易く、露出を落とさない状態では白飛びが強くなり易いのですが、暗視能力は抜群に高くなります。

HDRにも対応していますので、このセンサーを上手く使いこなせると圧倒的な明るさと白飛びへの対応力を発揮します。

次の「IMX307」センサーとそれほど性能差はない筈ですが、初期STAVISの「IMX290/291」搭載モデルはハイエンドの位置付けなのでレンズやチップセットも妥協のないものと組み合わされている事が多く、全体的に完成度が高いものが多い傾向があります。

「IMX307」を搭載したドライブレコーダー

「IMX307」は「IMX290/291」の廉価版で性能的にはほとんど変わらないSTARVIS対応センサーです。

2018年後半からドライブレコーダーに搭載され始め、現状ではほぼ「IMX323」からの置き換えが完了しつつあります。

最近のスマートミラーはほとんど「IMX307」搭載品となっていますが、センサーよりもソフトウェアやレンズなど違いにより、画質はピンからキリまで存在します。

主な搭載モデルはこちらの通りです。

「IMX307」の性能を限界まで引き出している「YA-670」のフロントカメラなどはかなりの暗視能力を誇りますが、廉価だからと言って適当に「IMX307」を組み込んだモデルの中には地雷が混ざっています。

「IMX327」を搭載したドライブレコーダー

「IMX327」はSONYの200万画素センサーの中では最も新しいSTARVISセンサーで、ドラレコとしては昨年末からセルスターの最新モデルに搭載され始めました。

実機レビュー セルスター夜間最強のSTARVIS2カメラドラレコ「CS-91FH」の評価

2020年3月時点では「IMX327」搭載モデルは上述のセルスターの製品と以下のVANTRUEの製品のみと認識していますが、センサー自体の底力は明らかに従来の200万画素STARVISのそれを大きく超えています。

実機レビュー SONY新型STARVIS「IMX327」搭載の2カメラドライブレコーダーVANTRUE「S1」の評価

「IMX335」を搭載したドライブレコーダー

「IMX335」は500万画素のSTARVISセンサーですが、今のところこのセンサーを搭載しているモデルはそれほど多くはなく、確認出来ている範囲ではVIOFOの「A119V3」のみです。

400万画素STARVISドラレコ VIOFO「A119V3」の実機レビューと評価

最低照度は非STARVISである「IMX323」の0.60lxとほぼ同じ0.59lxでそれほど暗視を得意としているセンサーではありません。

因みにコムテックの「ZDR026」は500万画素STARVISとのみ標記され、センサーの型番は記載されていないものの、500万画素STARVISは現在のところ「IMX335」しかありませんので、ほぼ「IMX335」採用で間違いないと思います。

いずれもやはりそれほど暗視能力は高くありません。

なお、中華メーカーのスマートミラーの中にも最近は「IMX335」採用のモデルが増えていますが、フルハイビジョン出力しかしない上に「IMX307」と比べて暗くなる「IMX335」を使うメリットは皆無で、嘘表記が多いように思われます。

嘘ではなかったとしても、「IMX335」のスマートミラーは暗くなるのでやめた方が良いです。

中国の生産体制を考えると、場合によっては工場段階でメーカーに対して誤った資料を出していたりするケースもあります。

ロットによって勝手にレンズを別物に差し替えられた…なんて言う笑えない話も結構あります。

「IMX317」を搭載したドライブレコーダー

「IMX317」は800万画素のSTARVISには対応しない通常センサーで、確認出来ている範囲では以下の4K対応モデルに搭載されています。

サンプル数が少ない上に「X4」は暗め、「A129 Pro」の方はかなり明るめなのでセンサーとしての底力がイマイチ良く分かりませんが、ナンバー認識精度は非常に高いです。

「IMX415」を搭載したドライブレコーダー

「IMX415」は800万画素のSTARVIS対応センサーですが、センサーサイズが前述の「IMX317」よりも小さく、以下モデルでは暗視能力はほとんどありませんでした。

実機レビュー、煽り運転対策に最強の3カメラドラレコ MAXWIN「DVR-D022」の評価

1モデルだけでの評価ですので真の実力は分かりません。

まとめ

以上、SONYのイメージセンサーを搭載したドライブレコーダーと、センサーごとの特徴についてご紹介しました。

高解像度だからと言って期待しすぎると痛い目を見る事もありますので注意しましょう。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

電装品の持ち込み店舗はこう探せ!


SNSでフォロー

毎日更新! クルマの最新ニュースから雑学までLaBoon!!はどこよりも詳しく紹介!
フォローお願いします!