※2019年2月9日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
INBYTEが販売するシガーソケット付きのドライブレコーダー用常時電源ケーブルは、本来は同社が代理店となっている韓国での売上No.2のドライブレコーダーメーカーであるFineVuのドラレコ向けの専用ケーブルです。
なので品名が「FineSafer S」となっている訳でありますが、電源の出力側の規格が12Vシガーソケット形状となっている為、汎用性が非常に高く、他のドラレコへの流用が容易である事からFineVuのドラレコはあんまり売れていない日本でも、このケーブルは結構売れているようです。(笑)
色々便利なので私は「FineSafer S」を何故か2セット購入して運用しいた事もあるのですが、この記事ではINBYTEのドライブレコーダー用常時電源ケーブル、「FineSafer S」の取付け手順や使い方などについて解説します。
「FineSafer S」の仕様と特徴
「Fine SaferS」はドライブレコーダーの駐車監視用のケーブルですので、エンジンオフの際にも車のバッテリーからドライブレコーダーにシガーソケット経由で電力を供給します。
また、タイマーやカットオフ電圧の調整、電圧の測定機能なども搭載され、コンパクトな本体にしては多機能である点、シガーソケットからの給電による汎用性の高さが特徴のケーブルです。
設定に関しては本体ディップスイッチで以下の範囲で変更が可能となります。
①タイマー設定(6・12・24時間・無制限)
②カットオフ電圧(11.6V・11.8V・12.0V・12.2V)
因みに出力電流は最大で12V/8Aとなっていますので、普通のドラレコであれば10台以上駆動させられます。(笑)
なお、「Fine SaferS」は汎用性は高いものの、基本は長時間録画を行う韓国仕様なので1~2時間の細かい設定が出来ません。
小刻みにタイマー設定を行いたい場合には、以下の記事で紹介している別のケーブルをおすすめします。
「FineSafer S」の使い方
「Fine Safer S」を使用したドライブレコーダーの運用については、原則としてはドライブレコーダー側に依存します。
「Fine Safer S」はタイマーで設定した時間だけシガーソケットからの給電を延長するだけですので、例えばケンウッドの動体検知モデルなどのように、一定時間衝撃を検知しない事を以て駐車監視モードに入るモデルに関しては特に操作は要りません。
ただし、手動で動体検知やタイムラプスの操作が要求されるモデルは、そのまま走行時の録画を延長するか、手動でモードを切り替えるという2つの運用方法が考えられます。
駐車監視を行わずにドライブレコーダーの電源を落としたい場合には、本体のボタンを2秒間長押しします。
この操作で「Fine Safer S」のドライブレコーダーへの電源供給はACC連動となり、エンジンをオフにするとドライブレコーダーの電源が落ちます。
逆にこの状態から駐車監視を行いたい場合には、同じく本体のボタンを2秒間長押しする事で常時給電状態に戻ります。
「FineSafer S」の取り付けに必要なもの
「Fine Safer S」の取り付けは他社の常時電源ケーブルとほとんど同じです。まずは取付方法の説明の前に準備しておいた方が良い部品の説明をします。
①ヒューズ電源取り出しケーブル×2個
②ギボシ端子オス×2個(またはエレクトロタップ)
③電工ペンチ(エレクトロタップを使用する場合には不要)
ヒューズ電源取り出しケーブル
ヒューズ電源取り出しケーブルはヒューズの形やアンペア数で必要なものが変わりますので、取り付ける車の取扱説明書のヒューズ関係のページを開いてください。
ヒューズボックスの位置とそれぞれの系統のアンペア数の記載があるはずです。
「FineSafer S」は赤いケーブルを「ACC電源」、黄色いケーブルを「常時電源」に接続しますので、アクセサリーソケットと常時通電している室内灯などのヒューズの位置を探し、アンペア数を確認します。
次に該当のヒューズを抜いて種類を確認します。
ミニ平型 | 平型 | 低背 | |
---|---|---|---|
ヒューズの形 | |||
ヒューズ電源10A | ミニ平型ヒューズ電源 10A | 平型ヒューズ電源 10A | 低背ヒューズ電源 10A |
ヒューズ電源15A | ミニ平型ヒューズ電源 15A | 平型ヒューズ電源 15A | 低背ヒューズ電源15A |
ヒューズ電源20A | ミニ平型ヒューズ電源 20A | 平型ヒューズ電源 20A | 低背ヒューズ電源 20A |
ギボシ端子、またはエレクトロタップ
「Fine Safer S」は初期状態ではギボシ処理がされていませんので、オスの端子が必要になりますがオスだけでは販売されていないようですので、セットを購入した方が良いでしょう。
またはギボシ接続ではなく、エレクトロタップで電源取り出しヒューズに接続しても良いでしょう。
電工ペンチ
電工ペンチは単体で購入するよりも、ターミナルセットの方が価格も安くギボシセットも同梱なのでセットの購入をおすすめします。(エレクトロタップを使用する場合には不要)
「FineSafer S」の取り付け方法
「FineSafer S」の取付概要は以下の図の通りとなります。
ACC、常時電源の両方のケーブルには端子が付いていませんので、オスのギボシ端子を取り付けます。
配線をかしめる
皮膜を剥がしたら、絶縁スリーブを通してから銅線を折り返して皮膜に撒きつけます。(7~8mm程度)
ギボシ端子には大きい爪と小さい爪がありますが、大きい方の爪は皮膜に食い込ませ、小さい方の爪は銅線に食い込ませて固定します。
小さい爪を電工ペンチの1.25-2.0の箇所ではさんで仮止めします。
次に電工ペンチの0.5-0.75の箇所でがっちりとしっかり挟んで固定します。
しっかりと爪が銅線に喰いこんでいます。これを適当にやると後々断線したり面倒ですのでしっかりやりましょう。
同じ要領で今度は大きい方の爪を電工ペンチの3.0の箇所で仮止め、1.25-2.0の箇所でがっちりと挟みます。
こちらの動画も分かり易いので参考までにどうぞ。
ヒューズ電源取り出しケーブルと接続
ACC、常時電源ケーブルをヒューズ電源取り出しケーブルのメスのギボシ端子に接続します。
ヒューズボックスのヒューズの差し替え
赤いACC電源側のヒューズをアクセサリー・シガーソケットなどのヒューズ、黄色い常時電源のケーブルをルームランプなどの常時電源などのヒューズと差し替えます。(上下の向きが逆だと通電しない事があります)
メーカーによってACCのシガーソケットのヒューズは「CIG」、ルームランプを含む常時電源のヒューズは「DOOMⅠ」「AMⅠ」などど記載されているケースもあります。
黒いC型の端子が付いたケーブルは、車の金属部分に接触しているボルトなどにかませて固定します。
「FineSafer S」の動作確認
「FineSafer S」はコントローラー部分のボタンの長押しで、ACC⇔常時電源と給電元を制御する事が出来ます。
駐車中に給電したくない時には、ACCからの給電設定に、給電したい時は常時電源からの設定にすれば、ボタン一つでシチュエーションに合わせて駐車監視の起動を管理する事が出来ます。
キーを抜いた状態でのボタン操作で、常時電源からの通電を確認、キーを回した状態でACC電顕からの通電の確認が出来れば取付は問題ないと思います。
シガーソケットにドライブレコーダーの電源ケーブルを挿して起動の確認をしてみましょう。
この方法でシガーソケットから給電するタイプのドライブレコーダーは、タイマーで設定した時間、またはバッテリーの電圧が下がるまで常時録画を行う事が出来ます。
「FineSafer S」のまとめ
以上、「FineSafe S」の仕様・使い方・取り付け方法についてご説明しました。
「FineSafe S」はシガーソケットタイプのドライブレコーダーに幅広く使える汎用性が高い便利アイテムですが、タイマー設定の刻みがざっくりしている点が人によっては扱いにくいと感じる事もあろうかと思います。
細かくタイマーを刻みたい方向けにはそれに適したケーブルも存在していますので、以下の記事をご参照下さい。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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