※2021年11月13日更新~実機レビューを追記しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
バーチャルオートサロンではセルスターからいくつか2021年発売予定の面白い製品が発表されていますが、最後は高解像度2カメラモデルの「CS-92WQH」です。
今回発表されている4つの製品のうち、一番インパクトが薄かったので紹介は最後になりましたが、画質の特徴と使い方次第では駐車監視向けにおすすめ出来るかも知れません。
※2021年6月に正式発表されました。
「CS-92WQH」の特徴
「CS-92WQH」のスペックはこちらの表の通りです。
CS-92WQH |
---|
21.06?発売 |
フロント:2560×1440/30fps/HDR リア:2560×1440/30fps/HDR |
全国LED信号対応不明 |
録画視野角 フロント:水平106° リア:水平117.6° |
microSD付属64GB/最大64GB |
GPS内蔵 |
フォーマット不要 |
駐車監視モード/自動起動 |
常時録画のみ 常時録画+衝撃検知 動体検知のみ 動体検知+衝撃検知 |
専用ケーブル GDO-10 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
※「CD-20」は販売店違いのモデルですが、付属microSDが32GB
イメージセンサーは前後500万画素のSONYのSTARVIS対応「IMX335」、最高録画解像度は「2560×1440」、駐車監視をサポート、となっています。
ただ、この「IMX335」というセンサーはSTARVIS対応品ではありますが、200万画素の下位STARVISセンサーの「IMX307」よりもドラレコでの扱いが難しい部分があり、同じく前後に「IMX335」を搭載しているであろうと考えられるコムテックの「ZDR026」はSTARVISの良さを活かしきれていない暗めの特性となっています。
最近では「IMX335」搭載2カメラモデルとして、ケンウッドの「DRV-MR8500」、VIOFO「A129 Plus Duo」なども出ていていますが、この辺りでは夜間の撮影能力も改善されています。
ポイントとしては高解像度モデルの最大のメリットである、ナンバー認識精度と、STARVISセンサーの強みである夜間の撮影能力をどの水準まで引き上げられているかですね。
こちらのプロモーション動画を見る限り、夜間はかなり露出を解放しているようですが、決して白飛びに強いとは言えない「CS-91FH」と比べても標識に白飛びが強く出ていますので、どのようなバランスになっているのかが興味深いところです。
センサー自体のダイナミックレンジは200万画素上位STARVISの「IMX327」の方が断然上ですが、「IMX335」でも露出を上げるとある程度の明るさの場面ではかなり明るく映ります。
ここは結構明るいシーンだと思いますので、街灯がほとんどない状況でどれだけ粘れるか見物ですね。
因みに200万画素上位STARVISの「IMX327」の暗視能力は他の200万画素STARVISのそれを大きく上回るものであり…
暗視能力では「IMX327」>>>「IMX291」=「IMX307」>>>「IMX335」である事を考えると、この映像は敢えて「IMX335」>「IMX327」となるような明るさのシーンを選んで撮影したと推察されます。
仮にこの予測が外れて、「CS-92WQH」の暗視能力が「CS-91FH」のそれを上回るようであれば「CS-92WQH」は超おすすめ!と評価するかも知れません。
その他付加機能について
「CS-92WQH」には従来のハイエンドモデルと同様に以下の付加機能がサポートされています。
フォーマット不要機能
最近のセルスターのドラレコには全搭載されていますが、ファイルの断片化を防ぐ録画方式で定期的なmicroSDカードのフォーマットを必要としない、年配の方やガジェットの操作が苦手な方におすすめの機能です。
セット内容とデザイン
今回は一般店向けモデルの「CS-92WQH」を購入し、テストを行いました。
この製品は日本製の3年保証ですが、最近はユピテルやコムテックのハイエンドゾーンでは中国製も含めて生産地に関わらず3年保証としているようです。
セット内容についてはこちらの通りとなります。
・リアカメラ
・カメラ接続ケーブル(アナログ4極 9m)
・DCプラグ直結2芯電源ケーブル
・64GBのmicroSD
・ボールジョイントマウント×2マウントバー長短(前後とも)
・その他取り付け部品
・取扱説明書
フロント筐体
フロント筐体のデザインはスタンダードな箱型タイプで、一般的な2カメラドライブレコーダーと比べるとスタンダードサイズとなっています。
液晶は2.45型、タッチパネル操作が基本ですのでボタンはクイック録画ボタンの1つだけです。
筐体サイズを考えるともう少しベゼルを狭めてディスプレイサイズを確保した方が使い易いと感じました。
上側面には左からリアカメラ接続端子、AV出力端子、電源端子が配置され
下側面にはmicroSDカードスロットが装備されています。
リアカメラ
リアカメラは他のセルスターの2カメラモデルとほとんど同じくコンパクトな正方形タイプです。
リアカメラの接続ケーブルは両側がアナログ4極プラグとなったスタンダードな太さの9mです。
電源ケーブル
電源ケーブルは2芯のDCプラグタイプとなりますので、ヒューズボックスに直接接続する必要があります。
車内への取付けについて
今回はアクアに「CS-92WQH」の取り付けを行いました。
本体部分はミラー裏に隠せますが、なるべくレンズが車の真ん中近くになるように設置したいところです。
一般的な2カメラドライブレコーダーの取り付け手順はこちらの記事で解説しています。
インターフェイスについて
電源ONから録画開始までの起動時間は22秒程度と2カメラドライブレコーダーとしては非常に遅めです。
本製品はアイコンとタッチパネル液晶を採用していますので、概ね操作性は良好です。
ドライブレコーダーとしての画質について
画質については、今回はこちらの3つの製品と前後カメラの比較を行いました。
・コムテック「ZDR026」
・セルスター「CS-91FH」
後日、「VREC-DH300」のレビューの際に「Y-4K」「DRV-MR8500」「CS-92WQH」の4機種を比較し、白黒ハッキリさせる予定です。(高解像度モデルとしては、今回の比較で「ZDR026」は最新モデルには敵わない事が分かりました)
比較ポイントはこちらの通りです。
・逆光補正能力(白飛び・黒つぶれ)
・ナンバー認識精度
・夜間の明るさ
※画質設定はこちらの通り
・「ZDR035」「ZDR026」:前~明るさ標準/後~明るさ最高
録画視野角について
フロントカメラの録画視野角は何故か最近の流れに逆らって先代の「CS-91FH」よりも狭い水平106°と、最近のドラレコとしては最低クラスになってしまいました。
リアカメラはそこそこ広めの水平117°程度です。
これら4つのモデルの前後合わせた録画視野角を広い順番に並べると次のようになります。
・セルスター「CS-91FH」~前:水平119°+後:114°=233°
・コムテック「ZDR026」~前:水平114°+後:114°=228°
・セルスター「CS-92WQH」~前:水平106°+後:117°=223°
逆光補正能力について
イメージセンサーは画素数が増えるほどダイナミックレンジの面では不利になりますが、「CS-92WQH」のフロントカメラは先代の「CS-91FH」よりもバランスの良い調整具合となっており、「ZDR035」と比べてもそれほど大きな差はありません。
リアについてはやや白飛びが出易いものの、実用上の問題はないでしょう。
「IMX335」を使ったドラレコとしては、優れたチューニングが施されていると感じました。
※ダイナミックレンジの面では、本来は200万画素の「IMX327」を採用した「CS-91FH」の方が断然有利ですが、この1~2年の間にセルスターのチューニング技術が向上したと見られます。
ナンバー読み取り精度について
ナンバー読み取り精度については、録画解像度、録画視野角と合わせて録画データの大きさの目安となるビットレートの高さに左右されます。
精細感重視のドライブレコーダーでは、369万画素/30fps相当の高解像度の映像を出来るだけ劣化なく保存する為には25Mbps以上のビットレートが理想ですが、この中で最もビットレートが高い「CS-92WQH」ですら、その6割程度のビットレートですので、高解像度センサーを活かせる録画仕様とは言えません。
ただし、日本のメーカーはそのようなビットレートを下げた仕様となっているところが多い為、対コムテックの「ZDR026」との比較ではビットレートが高い「CS-92WQH」に軍配が上がりました。
撮影する対象との速度差が上がれば上がるほど、ビットレートによる精細感の差が大きくなりますので、対向車のナンバーを確実に認識する場合には高解像度だけではなく、高ビットレートの製品を選ぶ必要があります。
リアに関しては後続車のナンバーは解像度と録画視野角、ビットレートのスペックが素直に反映された結果でしたが…
対向車のナンバーは速度差が大きかった為か、どれも捉えきれずという結果でした。
高速ですれ違うものは、解像度、視野角、ビットレート以外にも周囲の明るさの変化やシャッタースピードなど、様々な要素が絡んできますので、撮影環境による誤差が大きくなります。
ただし、すれ違う車のナンバーはフロントカメラで押さえられれば問題ない事が多い為、現行の製品としては、フロントカメラが強力なナンバー認識能力を誇るユピテルの「Y-4K」の仕様が最適解に近いという印象です。
夜間のヘッドライトが反射したナンバーの読み取り精度も高めですので、フロントカメラのチューニングは非常に完成度が高いものとなっています。
リアはどうやら明るさの変化によって崩れ易い特徴のようです。
【リア】
夜間の明るさについて
イメージセンサーは画素数が増えるほど光を取り込む能力が落ちる為、高解像度モデルは暗くなりがちですが、フロントカメラに関しては市街地においてはここで比較した製品の中で最も明るいという結果です。
リアに関してはここで比較している製品は、どれもドライブレコーダーとしては充分な明るさです。
街灯が少ない場所でのヘッドライトのみでの走行時には、フロントは現行のドラレコの中でほぼ唯一の超暗視特化センサー「IMX327」を搭載した「CS-91FH」よりも若干明るさは落ちますが、コムテックの2つの製品の明るさは超えています。
リアもSTARVISセンサーの標準的な明るさはクリア出来ています。
暗視能力についてはフロントカメラは「CS-91FH」には及ばないものの、コムテックの2つの製品の明るさは超えています。
リアに関しては真っ暗ではありませんが、やや物足りない明るさです。
本機のチューニングバランスは非常に優れたものではありますが、フロントカメラの視野角が水平106°と最近の製品としては珍しい狭さとなっているのが惜しいところです。
これが水平120°程度であればユピテルの「Y-4K」と並んで総合評価1位タイとなるところでした。
点数 | 視野角 | ナンバー昼 | ナンバー夜 | 逆光 | 明るさ | 暗視 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
X4S | 29.5点 | ★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
DC2000R | 29.5点 | ★★★★★ | ★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
S1 Pro | 28.0点 | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
HDR801 | 26.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
Element 2 | 26.0点 | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
Y-4K | 25.5点 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★☆ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★☆ |
DRV-MR570 | 25.5点 | ★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
ZDR055 | 25.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
ZDR045 | 25.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
47Z | 24.5点 | ★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★ |
CS-92WQH | 24.0点 | ★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
ZDR035 | 23.5点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★ | ★★★★☆ |
Y-300R | 22.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★☆ | ★★★★ |
ZDR025 | 22.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆ | ★★★ |
A129 IR Duo | 22.0点 | ★★★ | ★★★☆ | ★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
CS-91FH | 21.5点 | ★★★☆ | ★★☆ | ★★ | ★★★ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
A129 Duo | 21.5点 | ★☆ | ★★★☆ | ★★★ | ★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
Y-400di | 21.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ |
HDR963GW | 21.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★ | ★★☆ |
PDR800FR | 21.0点 | ★☆ | ★★★☆ | ★★★ | ★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
A129 Plus Duo | 20.5点 | ★★★☆ | ★★★★ | ★★☆ | ★★☆ | ★★★★ | ★★★★ |
SN-TW81 | 20.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★☆ | ★★★☆ | ★★★★★ |
DRV-MR8500 | 20.0点 | ★★★ | ★★★☆ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
P4 | 20.0点 | ★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆ | ★★ | ★★ | ★★★ |
SN-TW80d | 19.5点 | ★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★☆ |
DRV-MR770 | 19.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ | |
VREC-DH300D | 19.0点 | ★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ |
SN-TW9500dp | 19.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★☆ | ★★★☆ | ★★★★ |
DRY-TW9100d | 19.0点 | ★★★★☆ | ★★☆ | ★★☆ | ★★ | ★★★★ | ★★★☆ |
VREC-DZ700DLC | 18.5点 | ★★★★ | ★★ | ★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
ZDR026 | 18.5点 | ★★★ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★★ | ★★☆ | ★☆ |
DR750X Plus | 18.5点 | ★★★☆ | ★★★ | ★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆ | ★☆ |
VREC-DZ800DC | 18.0点 | ★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
A129 Pro Duo | 18.0点 | ★☆ | ★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★★★ | ★★☆ |
DR750S-2CH | 18.0点 | ★★★☆ | ★★☆ | ★ | ★★☆ | ★★★★ | ★★★★☆ |
S1 | 17.5点 | ★★★☆ | ★★★ | ★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★ |
DRV-MR480 | 17.5点 | ★★★★☆ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★ | ★ |
46Z | 17.0点 | ★★★ | ★★☆ | ★★★ | ★★☆ | ★★★ | ★★★ |
GoSafe S70GS1 | 17.0点 | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★ | ★★★☆ | ★★☆ |
DRV-MR760 | 16.0点 | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★☆ | ★☆ |
DRV-MR870 | 15.5点 | ★★☆ | ★ | ★★ | ★★★★★ | ★★☆ | ★★☆ |
ZDR-015 | 15.5点 | ★★★☆ | ★☆ | ★★★★ | ★★★☆ | ★★ | ★ |
DRV-MR745 | 15.0点 | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★☆ | ★☆ |
YA-670 | 14.0点 | ★☆ | ★★☆ | ★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ |
DRV-MR740 | 13.5点 | ★ | ★★★☆ | ★★★ | ★★★ | ★☆ | ★☆ |
CSD-790FHG | 11.5点 | ★★☆ | ★ | ★ | ★★☆ | ★★☆ | ★★ |
★=2pt、★=1pt、☆=0.5pt |
西日本LED信の見え方について
「CS-92WQH」のフレームレートは前:29fps、後:29fpsとなっていますので、日本全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。
駐車監視の仕様について
駐車監視の録画解像度は、従来のフルハイビジョンモデルでは通常の200万画素→30万画素への画質低下が問題となっていましたが、「CS-92WQH」でも同様に370万画素→100万画素への画質の低下が見られます。
録画方式は従来機と同様のこちらの4通りです。
OPの駐車監視ケーブルも従来機と同じ「GDO-10」が対応品となりますので、タイマーとカットオフ電圧の設定もこのように従来通りとなります。
駐車監視中の100万画素の解像度というのは、周囲のコンディションに恵まれれば当て逃げ車両のナンバーを識別する事が出来ますが、逆光時などのシビアコンディションでは識別困難なケースもあります。
従って本機で駐車監視を行う場合には、OPの駐車監視ケーブルを使用せず、付属のシガーケーブルと外部バッテリーなどと組み合わせて走行中の常時録画モードを継続する方法をおすすめします。
iZONEを使用して自動で駐車監視キャンセル
セルスターのドラレコには電源ボタンがありません。
従って駐車監視をせずに電源を落とす場合には、メニューから駐車監視の設定をOFFにする、ディップスイッチのタイマーを0時間に設定する、電源ケーブルを抜くなどの操作が必要です。
ただし、こちらのLaBoon!!企画のガジェット「iZONE」と組み合わせて使用する事で、自宅駐車場などの予め登録したGPSポイントでは自動でドラレコの電源をOFFにする事が可能です。
外部電源「iCELL」を使用した駐車監視の運用について
外部電源を使用した駐車監視のテストは「iCELL」で行い、正常な動作を確認しました。
「CS-92WQH」の消費電力は以下の通りでした。
従って走行中の常時録画モードでの連続駆動時間の予測はこちらの表の通りとなります。
型番 | B6A | B12A | B40A |
---|---|---|---|
容量 | 76Wh | 153Wh | 422Wh |
駆動時間 | 15.5時間 | 31時間 | 86時間 |
満充電 | 50分 | 100分 | 150分 |
iCELLとの接続方法
iCELLを使って走行中の常時録画を継続する場合には、通常はOPの「GDO-10」を使用してこちらのような接続をします。
駐車監視モードでは解像度が落ちる為、駐車監視モードを起動させずに走行中の録画モードを継続する場合には、エーモンのシガーソケットを使用してこのように接続します。
・⑰にエーモンソケットの-線を接続
・⑭はACCヒューズに接続
動画ファイルの再生方法について
動画の再生については以下の4つの方法をテストしました。
・PC専用ビュワーでの再生
・PC汎用ビュワーでの再生
・スマホでの再生
ドラレコ液晶での再生について
ドラレコ本体での動画の再生は、液晶サイズが2.45型でスタンダードなサイズの為、特に見にくいという事はなく、ドラレコとしては標準的な見易さです。(液晶も明るさの調整が可能で暗くはない)
ただし、動画を選択してから再生されるまでの動作が鈍いケースがありました。
PC専用ビュワーでの再生について
PCの専用ビュワーは以下のページからダウンロード可能です。
機能的にはこちらのようにドラレコのビュワーとしては比較的充実しており、初心者でも扱い易いインターフェイスになっています。
・映像の拡大~〇
・地図への走行軌跡の表示~〇
・速度の表示~〇
・方位計の表示~×
・Gセンサーグラフの表示~〇
・再生速度調整~〇
・明るさの調整~×
・上下左右の反転~×
PC汎用ビュワーでの再生について
PC汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されているソフトウェアでの再生も可能でした。
スマホでの再生について
スマホでの再生については、iPhone SEでは「Tube Reader」、Androidスマホではカードリーダー経由でXPLAYERでの再生が可能でした。
スマホで再生するとカード内に余分なフォルダが作成されますが、そのままカードを戻してもフォーマットなどは要求されず、通常通りに録画が開始されました。
microSDへの録画時間について
「CS-92WQH」の使用可能なmicroSDカードの最大容量は64GBとなっています。
1時間当たりの録画容量は15GB程度、以下の256GBのmicroSDカードでは1時間の録画と再生に異常は見られませんでした。(それ以上の長時間デバッグは作業負担が大きいので未実施)
以下、512GBのカードは使用出来ませんでした。
地デジへのノイズの影響について
「CS-92WQH」の単体使用では、アルファード+サイバーナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでした。
ラジオへのノイズの影響も確認出来ませんでしたが、車種やカーナビの種類、アンテナの位置で状況は変わる事がありますので結果は参考程度に捉えて下さい。
安全運転支援警報について
こちらもほぼ「CS-91FH」と同様ですが、後車接近警告の中に死角検知機能が追加され、以下の5つとなっています。
それぞれの機能の所感は以下の通りです。
オービス・事故ポイントアナウンス機能について
お馴染みのGPSポイントのアナウンスは、セルスター製のレーダー探知機と同様に固定オービスや事故ポイント、スクールゾーンなどの走行に注意すべきエリアでお知らせを行う機能です。
レーダー探知機と異なるのは、取締りの受信を行わず、締まりポイントの警報も行わない点となります。
「CS-92WQH」の総評
「CS-92WQH」の各比較項目をまとめるとこちらの通りとなります。
点数 | 視野角 | ナンバー昼 | ナンバー夜 | 逆光 | 明るさ | 暗視 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
X4S | 29.5点 | ★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
DC2000R | 29.5点 | ★★★★★ | ★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
S1 Pro | 28.0点 | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
HDR801 | 26.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
Element 2 | 26.0点 | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
Y-4K | 25.5点 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★☆ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★☆ |
DRV-MR570 | 25.5点 | ★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
ZDR055 | 25.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
ZDR045 | 25.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
47Z | 24.5点 | ★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★ |
CS-92WQH | 24.0点 | ★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
ZDR035 | 23.5点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★ | ★★★★☆ |
Y-300R | 22.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★☆ | ★★★★ |
ZDR025 | 22.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆ | ★★★ |
A129 IR Duo | 22.0点 | ★★★ | ★★★☆ | ★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
CS-91FH | 21.5点 | ★★★☆ | ★★☆ | ★★ | ★★★ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
A129 Duo | 21.5点 | ★☆ | ★★★☆ | ★★★ | ★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
Y-400di | 21.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ |
HDR963GW | 21.0点 | ★★★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★★☆ | ★★★ | ★★☆ |
PDR800FR | 21.0点 | ★☆ | ★★★☆ | ★★★ | ★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
A129 Plus Duo | 20.5点 | ★★★☆ | ★★★★ | ★★☆ | ★★☆ | ★★★★ | ★★★★ |
SN-TW81 | 20.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★☆ | ★★★☆ | ★★★★★ |
DRV-MR8500 | 20.0点 | ★★★ | ★★★☆ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
P4 | 20.0点 | ★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆ | ★★ | ★★ | ★★★ |
SN-TW80d | 19.5点 | ★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★☆ |
DRV-MR770 | 19.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ | |
VREC-DH300D | 19.0点 | ★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ |
SN-TW9500dp | 19.0点 | ★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★☆ | ★★★☆ | ★★★★ |
DRY-TW9100d | 19.0点 | ★★★★☆ | ★★☆ | ★★☆ | ★★ | ★★★★ | ★★★☆ |
VREC-DZ700DLC | 18.5点 | ★★★★ | ★★ | ★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
ZDR026 | 18.5点 | ★★★ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★★ | ★★☆ | ★☆ |
DR750X Plus | 18.5点 | ★★★☆ | ★★★ | ★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆ | ★☆ |
VREC-DZ800DC | 18.0点 | ★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
A129 Pro Duo | 18.0点 | ★☆ | ★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★★★ | ★★☆ |
DR750S-2CH | 18.0点 | ★★★☆ | ★★☆ | ★ | ★★☆ | ★★★★ | ★★★★☆ |
S1 | 17.5点 | ★★★☆ | ★★★ | ★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★ |
DRV-MR480 | 17.5点 | ★★★★☆ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★ | ★ |
46Z | 17.0点 | ★★★ | ★★☆ | ★★★ | ★★☆ | ★★★ | ★★★ |
GoSafe S70GS1 | 17.0点 | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★ | ★★★☆ | ★★☆ |
DRV-MR760 | 16.0点 | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★☆ | ★☆ |
DRV-MR870 | 15.5点 | ★★☆ | ★ | ★★ | ★★★★★ | ★★☆ | ★★☆ |
ZDR-015 | 15.5点 | ★★★☆ | ★☆ | ★★★★ | ★★★☆ | ★★ | ★ |
DRV-MR745 | 15.0点 | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★☆ | ★☆ |
YA-670 | 14.0点 | ★☆ | ★★☆ | ★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ |
DRV-MR740 | 13.5点 | ★ | ★★★☆ | ★★★ | ★★★ | ★☆ | ★☆ |
CSD-790FHG | 11.5点 | ★★☆ | ★ | ★ | ★★☆ | ★★☆ | ★★ |
★=2pt、★=1pt、☆=0.5pt |
セルスターのドライブレコーダーは、従来から夜間の明るさでは他社製品に比べて優位性があったものの、白飛びに弱く夜間のナンバー認識精度が低いのが問題点でした。
「CS-92WQH」では従来機種よりも画素数が多い500万画素のIMX335を採用していますが、このセンサーは200万画素のIMX290/291、IMX307、IMX327よりも絶対的な受光感度では劣る為、夜間の明るさと逆光補正のバランスの取り方が気になる部分でした。
結果としては過去の同社のどの製品よりもチューニングバランスが優れており、昼夜のナンバー認識精度の高さと夜間の明るさに優れた、万能型に仕上がっています。
ただ1点気になる点としては、録画視野角の狭さが挙げられます。
500万画素の高解像度センサーは超広角レンズと組み合わせる事で、ドラレコとしての真価を発揮しますし、リアカメラの解像度はそれほど重要ではありませんので、4K+フルハイビジョンのユピテルの「Y-4K」の方が最適解に近いと感じました。
コメント
OPの駐車監視ケーブルを使用せず、付属のシガーケーブルと外部バッテリーなどと組み合わせて走行中の常時録画モードを継続する方法で、本機とiCELLの購入を検討しています。
本機付属の64GBのSDカードの容量を考えると、
バッテリーはB6Aで十分でしょうか?むしろB12Aではフルに使えないでしょうか?
駐車時間にもよるのでしょうが、できるだけ有効に使いたいと考えています。
パンダ様
iCELLのご購入検討ありがとうございます。
「CS-92WQH」の消費電力は公表されていませんが、仮に2カメラドラレコとしては標準的な5W程度とすると
外部バッテリーでの連続駆動時間は以下の通りです。
・B6A:13~14時間
・B12A:27~28時間
一方で64GBのmicroSDカードでの録画保存時間は488分となっていますので、B6Aでも充分ですね。
自己責任になりますが、128GB~256GBのカードが使えればB12Aも有効活用出来ます。
ご返信、本当にありがとうございます。
そうですね。付属の64GBのSDカードではなく、128GBや 256GBのカードが使えればいいのですが、カードの費用を考えると勇気が出ません。なのでB6Aを第一候補に考えます。
ところで画質に付いても当方全くわからないので教えて下さい。64GBで488分というのはHDの高画質モードであると思いますが、ナンバープレートの番号等の視認性を考えると、この機種の最高画質であるWQHDがいいのかなと思っています。しかし録画時間を少しでも稼ぐために低画質にせざるを得ないのですが、一般的には、WQHDの低画質もしくは標準画質よりも、HDの高画質で駐車録画するものなのでしょうか?それで十分なら、一つ画素の落ちるCS-91FHのほうがいいのかもしれませんね。
パンダ様
確かに488分はHDですね。失礼しました。見誤ってました。
高解像度のWQHDの高画質で録画した方が良いです。そうすると195分ですね。
本来なら5~10fpsなどのタイムラプス、WQHDの動体検知があればいいのですが、セルスターは駐車監視への力の入れ方がイマイチなんですよね。
ご返信ありがとうございます。
やはりWQHDの高画質が必要なんですね。
256GBで195分×4の780分=13時間なので、B6Aがやはり妥当ですね。
一か八か256の安めのmicro SDカードを購入して、13時間の常時駐車撮影をしてみたいと思います。
常時駐車撮影なら、CS-92WQHに付属の電源ケーブルによる接続のみで、オプションの電源ケーブルは必要なさそうですしね。
常時駐車撮影は、iCELLへの接続に工夫がいるのかもしれませんが…
パンダ様
過去のCS-91FHのテストては256GBまで使えています。
https://car-accessory-news.com/cs-91fh/#toc33
92WQHでは分かりませんが、似た傾向はあると思います。
因みにセルスターのドラレコは電源スイッチやボタンがなく、駐車監視ケーブルのスイッチで電源をコントロールしますので、外部電源で常時録画を継続する場合にはiCELLのスイッチを切る、または電源プラグを抜くなどの操作が必要になります。
このような操作が面倒になったらiZONEでの自動化もご検討頂けると幸いです。
https://car-accessory-news.com/izone/
iZONE、すごく良さそうですね。
購入検討してみます。
まずは取付を依頼するディーラーに、このシステムで、相談してみます。
ありがとうございました。
ミッチー様
ありがとうございます。また何かありましたらご相談ください。
Omi様
iCELLを検討していたのですが、EN12000の値段が下がっていたので、そちらをAlinks楽天市場店で購入しました。
取り付けに際してですが、OPのGDO-10等では無く、本機付属の直結配線DCコード(3極DCプラグ)を使用して、EN12000に取り付け、自宅等も含めて常時監視したいと思っています。
本機の説明書を見たところ、コードの先が、アース用と、ACC用の2本しかないのですが、その場合本機のACC用をEN12000の白線とつなぐで、合っていますでしょうか?
またEN12000のバッテリーが切れを防止する意味で、amonの3228の様なスイッチは、間に付けた方がいいでしょうか?
本当に素人で申し訳ありません。よろしくお願いします。
パンダ様
>本機の説明書を見たところ、コードの先が、アース用と、ACC用の2本しかない
説明書の誤植じゃないですかね?
>その場合本機のACC用をEN12000の白線とつなぐで、合っていますでしょうか?
合ってます。EN12000の赤は絶縁して下さい。
>またEN12000のバッテリーが切れを防止する意味で、amonの3228の様なスイッチは、間に付けた方がいいでしょうか?
EN12000のバッテリーがなくなるのは問題ないですよ。そういう前提で作られてますし、なくなっても駐車中に車両バッテリーから充電されたりはしません。
ただし、「CS-92WQH」には電源ボタン・スイッチがないので、電源をOFF/ONする際には電源プラグの抜き差しが必要です。
なのでiZONEと合わせて使うと便利ですよ。
https://car-accessory-news.com/izone/
Omi様
ご返信ありがとうございました。
EN12000のバッテリー切れは問題無いとの事を教えていただけたので、スイッチは無しでつけようと思います。
iZONEは、すごく便利そうなのですが、自宅での駐車も含めて監視したいと考えていますので、今回は見送ります。
これで設置してみます。ありがとうございました。
パンダ様
自宅でも常時監視されるようでしたらiZONEは不要ですね。
また何かありましたらご相談ください。
ご無沙汰しております。
承認後のコメント反映は理解いたしました。
メールが消えてしまったために業者にPCを出しており、返信そびれてしまいました。
まあ。スマホで返信すれば良かったのですが。
話は変わりますがCS-92WQHm(またはCD-20)の実機レビューをお願いしたいと思います。
機種アンケートではCS-92WQHm(またはCD-20)の選択がないので、こちらからお願いさせていただきました。
よろしくお願いします。
HCR32様
そろそろ手が付けられると思いますので、何もなければ11月中には出来る予定です。
ありがとうございます。期待しております。
こんにちは。
視野角以外は思っていたよりいい評価で良かったと思います。
視野角が広すぎても歪みが出てくることもあるので個人的にはあまり求めていませんが、
それでもフロントで120~125度くらいは欲しかったところです。
最近は当て逃げも増えているようなので、ナンバー読み取り性能が高いのは
ドラレコの機能としては重要だと思うので、いいことだと思います。
ユピテルのY-4Kとの直接ガチンコ対決が楽しみで、どちらかを購入しようと思います。
HCR32様
大体比較終わってますけど、Y-4Kの方が前後ともナンバー認識精度が高いですね。
https://youtu.be/ZSHMXKymaRM