※テストが終了しましたのでレビューを追記しました。

ここ1~2年くらいで日本のドライブレコーダー市場では特にネット通販を中心に中国メーカーの企画による中国製の製品がかなりの勢いで増えてきています。

一方で日本の大手メーカーについては、もともと中国製が主体となっているところや、日本製を謳っているモデルもありますが、従来からドライブレコーダーの仕組みや技術面で最先端を進んでいたのが韓国メーカーです。

ただし、韓国では特殊な駐車場事情などの問題から、かなり前からドライブレコーダーの装着率が高いものの、市場規模はそれほど大きくない為、日本の大手メーカーがドラレコ市場に進出する随分前からCOWONなど韓国メーカーが当時では珍しかったフルハイビジョンのWiFiモデルを日本向け開発しており、私が5年前に初めてドライブレコーダーのを装着したのも韓国メーカーのモデルでした。

最近ではコムテックが日本国内でのドラレコの市場規模の拡大に合わせて、おそらく国内工場のキャパオーバーなどの理由から一部のモデルを韓国の工場で生産しています。

 

実際のところ、日本のメーカーで2カメラの駐車監視特化モデルを扱ってるところは韓国工場を使用しているところが多いです。

何故そうなのっているのか言うと、中国の工場ではグローバル市場に合わせて物づくりが行われており、駐車監視の機能については利便性がほとんど考慮されていない点が大きな要因となります。

なお、韓国メーカーのモデルが駐車監視の利便性に特化している理由は、他のモデルの紹介で再三説明しているように以下の通りとなります。

■ 韓国では車を購入する際に車庫証明は不要

韓国ではマンションなどの駐車場が日本の月極駐車場のように個々の車両に1枠と言うように割り振られてはいません。

日本とは異なり、車を購入する際の車庫証明が不要である事からそのような形態となっているようです。(違法駐車の増加などの問題から、車庫証明制度の導入を一部の地域で開始しているような情報もあります)

従って、マンションの住人の車の所有台数と駐車スペースの数は一致しませんので、帰宅が遅かったりすると駐車場の椅子取りゲームからあぶれてしまった人が、既に車が駐車されているスペースの前に自分の車を停めざるを得ない状況が発生する訳です。

自分の車の前に他人の車を停められてしまった場合には人力で動かして脱出すしますので、他人の車の前に駐車する場合にはサイドブレーキを引かないのが常識となっているそうです。(AT車の場合はPレンジだとロックされますが、その辺りはどうなってるんでしょうね)

このような駐車場事情から、韓国では駐車中の車のトラブルが多く、その対策として駐車監視モードが充実したドライブレコーダーを導入する人が多いようです。

日本で先進的と思われるコムテックなどの日本メーカーの駐車監視モードの仕様も韓国メーカーのものとかなり似ていますが、おそらく韓国メーカーのドライブレコーダーを研究した結果であると推察されます。

「iZ500-DR」は韓国のCNSのOEM生産モデル

今回ご紹介するikeep「iZ500-DR」は、韓国のドラレコシェアNo.3のCNSがOEM生産を行っている2カメラドライブレコーダーです。

過去に韓国シェアNo.1~2のTHINKWARE、FineVuやCOWONの製品をテストしてきましたが、COWONはともかくTHINKWARE、FineVuについてはフレームレートが30fpsの為、西日本LED信号の同期問題が発生してしまうという問題点がありましたが、ikeep「iZ500-DR」についてはフレームレートは27.5fpsとなっています。

また、特にTHINKWARE、FineVuの2つのメーカーは仕様が非常に似通っているという特徴がありますが、どうも韓国では売れるゾーンをお互いにドカンと仕掛けていく傾向が強いようで、CNSがOEM生産を行っているikeep「iZ500-DR」についても、駐車監視などの基本仕様はこれらのメーカーとほぼ同様となっているようです。

なお、ikeepの製品については、ネット通販の他にランボルギーニやフェラーリ等のカスタムショップなどが販路になっている模様。

サンプルについては既にikeepさんから頂いていますので、合わせてレビュー報告も行います。

「iZ500-DR」のスペック

フレームレートなどは今後ファームウェアで積極的に変更していくようですが、スペック概要は以下の通りとなります。

ikeep
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店
iZ500-DR
18.05発売
amazon
楽天市場
Yahoo!
Amazonを頻繁に使うなら、是非とも作っておくべきカード
フロント:1920×1080/27.5fps
リア:1280×720/25fps
全国LED信号
フロント:水平96°(実測120°)
リア:水平92°(実測102~3°)
付属32GB
最大64GB
64GB~128GBのmicroSDカードを使用する裏技
GPS外付けOP
駐車監視モード
動体検知+衝撃検知
自動起動
専用ケーブル
同梱
モバイルバッテリーから給電・充電出来るドライブレコーダー
※スペックは誤りがある可能性もありますので、念の為メーカーサイトでもご確認下さい。

録画視野角がフロントが水平96°、リア92°と狭めである点が気に掛かりますが、軽く録画視野角のみ水平100°のケンウッドの「DRV-320」比較したみたところ、フロントカメラは水平で120°程度出ています。(録画視野角の計測基準が異なるのか?)

今のところ、2カメラモデルでフロントカメラ水平120の録画視野角は最高クラスとなります。

リアに関してはちゃんと計測していませんが、水平102~3°くらいは出ているような印象です。

駐車監視に関しては韓国メーカーのスタンダード仕様となっており、動体検知+衝撃検知の復帰時のイベント告知ありのパターンです。

キャンセルタイマーはありませんが、エンジンオフから20秒くらい?常時録画を継続してから駐車監視モードに移行しますので、降車の際はエンジンオフからすぐに車から降りればイベント録画はされません。(乗車時のドアの開閉はキャンセルされません)

「iZ500-DR」のセット内容

「iZ500-DR」はリアカメラ、リアカメラケーブル、駐車監視用の常時電源ケーブル、32GBのmicroSDカードがセットになったコミコミの構成で、GPSアンテナ・シガープラグ電源ケーブルはOP扱いとなります。

基本的には駐車監視ありきのモデルになりますね。

なお、3.5インチ液晶搭載の本体はかなり大きいですが、マウントの柄はそこまで長くない為、ミラー裏に設置する事も可能でした。

TAT録画方式により、microSDカードのフォーマットが不要

「iZ500-DR」は通常のドライブレコーダーとは異なり、動画を1分・3分・5分などの時間で区切って保存する方式ではなく、1秒ごとに保存を行っています。

その為、ファイルの断片化が起きませんので、通常必要となる定期的なフォーマットが不要となります。

ガジェットをいじるのが好きな方にはフォーマット作業も大きな負担には感じないかと思いますが、面倒であるとか、出来るだけ操作はしたくないと考えるユーザーにはメリットが大きい機能かと思います。

パソコンで再生する場合には専用ビュワーを使用する事で、TAT方式で録画されたファイルをそのまま再生できますが、microSDに保存されている変換ソフトを使えばAVI形式でバックアップを取る事も出来ますので、汎用の動画プレイヤーでの再生も可能です。

Ultra Visionと画質の設定項目について

今の段階ではじっくりテストしていないので何とも言えませんが、「iZ500-DR」にはホワイトバランスや露出などを自動で調整する「Ultra Vision」という機能が搭載されています。

また、露出以外にも、通常のドライブレコーダーには設定がない「ホワイトバランス」「コントラスト」などの項目を手動で変更する事が可能です。(フロントカメラのみ反映)

一応、デフォルトの状態が推奨設定なのかとも思うのですが、おそらく「コントラスト」上げるとナンバーなどの認識精度が上がる代わりに、明暗差が大きくるため白潰れ・黒潰れし易くなり、下げると明暗差が小さくなる為、ナンバー認識精度が落ちる代わりに白潰れ・黒潰れしにくくなるのかと思います。

私は夜間の状況の撮影に関しては、本来であれば暗くなるところが明るく映り、明るいところがやや暗くなる補正が最も良いと考えていますので、露出については最高設定、コントラストは最低設定が良いのでは?と感じています。

まあ、これをやると認識精度は落ちるかも知れませんので、各設定での見え方をテストしていこうと考えています。

因みに以下の画像は、露出最大・コントラスト最低・ホワイトバランス自動です。

露出とコントラストを標準に合わせるとケンウッドの「DRV-320」と同じような見え方になります。(若干「DRV-320」より暗いかも)

露出を上げた状態で昼間の白つぶれ具合に問題がなければ、たいていの場合この設定がベターではないかと思いますね。

リアカメラについては録画視野角が水平102~3°くらいかと思うので、2カメラタイプのドライブレコーダーの中では標準的な視野角の広さです。(リアカメラのスイッチで正像・鏡像の切り替え可能、天地の切り替えは不可)

明るさは普通ですので、低照度センサーを搭載した単体ハイエンドモデルと比べるとスモーク車では結構暗くなります。

2カメラモデルであればinnowa「Journey Plus」のリアカメラ、単体モデルではAUTO・VOXの「D6 PRO」と同程度かと思います。

【「iZ500-DR」のリアカメラ】

【AUTO・VOX D6PRO】

 【innowa「Journey Plus」のリアカメラ】

現段階で判明しているのはこの程度ですので、詳細に関しては後日レビューを追記します。

録画視野角と精細感について

録画視野角については改めて計測してみた結果、フロント水平120°程度、リアは102~3°程度でした。2カメラモデルの中ではフロントは最高クラス、リアは標準クラスとなります。

画質の面では色々テストしてみた結果、露出標準・コントラスト最低設定が最もバランスが良く感じられたので、その設定で固定しています。

ナンバー認識精度に関わる精細感の面では、コムテックの「ZDR-015」と比較してみましたが、「iZ500」についてはかなり編集に手間が掛かり、編集後の画質の劣化度が大きくなってしまいます。

と言うのは「iZ500」の方は録画方式が特殊となっており、編集までの工程が①専用ビュワーからのファイルのエンコード、②Windowsムービーメーカーでのファイルのエンコード、③VideoStudio Ultimate 2018での編集とエンコード、と言う手順を踏まなければ編集が出来ません。

パソコン上ではmicroSDカードのフォルダを開いても動画ファイルが可視化されておらず、パソコンで専用ビュワーを使ってエンコードしないとファイルの数も確認出来ません。

編集後の比較ではかなり滲んだ感じになってしまいます。

以下は編集前のビュワーで撮影した動画を画面のキャプチャーソフトで撮影した物です。

この状態でも精細感は「ZDR-015」より若干劣る印象ですね。

リアカメラについては解像度がHDクラスなので、精細感は高くはないですが後方に停車している車のナンバーであれば認識可能でした。

逆光補正と白潰れ耐性について

「iZ500」はWDRモデルですので、HDR機能は搭載されていませんが、他のWDRモデルと比べると白潰れ耐性は標準レベルかと思います。

「ZDR-015」のHDR補正は2カメラのモデルの中では現状No.1かと思いますので、それと比べるときついですが、ドラレコ全体の中では真ん中ら辺ですね。

リアについてはやや白つぶれが強く出ますが、特に問題と感じるレベルでもありませんでした。

 

夜間の明るさについて

夜間については「Ultra Vision」と言う機能で、自動で明るさを調整してくれる仕様のようなので、変に露出をいじるのをあきらめて、標準設定でテストを行いました。

フロントに関してはかなり明るめで、明るさに特化している「ZDR-015」と比較しても大きな差は感じられませんでした。

※ホワイトバランスを自動調整に設定しているので、黄色っぽくなったり白っぽくなったりと変化する

厳密な評価をすると、ヘッドライトが当たらない部分は「ZDR-015」の方が若干明るいとは思いますが、そこまで大きくは変わらないかと思います。

一歩でリアカメラはやや暗めに映り、「ZDR-015」とはそこそこ差が出ています。

暗いところに行くに従って差が多くなり、一定以下の明るさになるとどちらも真っ暗に近くなります。

3.5インチ大型タッチパネルとインターフェイスについて

「iZ500-DR」には3.5インチのタッチパネルが採用されており、直観的に各種操作が可能です。

スマホのようにフリックやピンチなどの操作は出来ませんが、操作感は良好です。(静電式と聞いています)

 

大型液晶モデルと言えば、昨年末にケンウッドから3.0インチの「DRV-830」が発売されていますが、タッチパネル操作は不可ですので、操作性に関しては「iZ500-DR」の方が優れていると感じました。

また、録画開始や駐車監視の出入りなど、音声でのアナウンスもありますので、ドライブレコーダーの状態が分かり易く、機械が苦手な方でも比較的簡単に操作が可能かと思います。

■ 「iZ500-DR」取扱説明書

液晶がかなり大き目なので、事故の際のドライブレコーダーでの状況の確認も容易です。



駐車監視の仕様について

駐車監視については、付属の3芯ケーブルにて運用を行い、エンジンオフで駐車監視モードの起動、エンジンオンで終了します。

駐車監視モード中には動体検知と衝撃検知による録画を行いますが、復帰の際には衝撃検知による録画の件数のみを告知します。

キャンセルタイマーはありませんが、エンジンオフから30秒程度は走行録画を継続しますので、その間の衝撃についてはカウントされません。

 

また、駐車監視中には以下のように青いLEDが点滅しますので、防犯効果や当て逃げの抑止効果も期待できます。

なお、設定は全て本体のメニューから行い、から以下の項目の調整が可能です。

・衝撃検知の感度…1~10段階

・カットオフ電圧…11.5~12.3V

・駐車監視タイマー…6/12/24/36/48時間、なし(駐車監視せず)

駐車監視をせずに電源を落とす場合には、液晶右側のスイッチをオフにします。

駐車監視の衝撃感度については、感度最低だとドアの開閉に反応せず、感度最大にするとそこそこの強さでドアを叩いただけで反応します。(まぁ、力加減は表現が難しいので動画を見て下さい)

外部電源を使用した駐車監視について

「iZ500」は12V駆動モデルなので、モバイルバッテリーからの給電は出来ませんが、UPS300を使用しての駐車監視テストでは9時間の駆動が可能でした。

2カメラとしてはそこそこ省電力モデルであると言えますね。

ドライブレコーダー駐車監視用バッテリー 「UPS300」が便利過ぎて泣けた

専用ビュワーについて

専用ビュワーについては以下の様な画面の構成となります。

再生については前後同時ではなく、再生中の動画をF⇔Rボタンで切り替える方式となります。

機能的には再生速度の変更などはありませんが、左右反転・上下反転・部分拡大などの機能があります。

また、再生ウィンドウを全画面化可能ですので、再生速度の変更機能がない点を除いてはそこそこの使い易さかと思います。

microSDカードは200GBまでの駆動を確認

microSDカードについては標準で64GBまでの対応ですが、以下のカードでドライブレコーダーのフォーマット機能により、1時間以上の録画で不具合は確認されませんでした。

ikeep
128GBTOSHIBA 128GBTranscend 128GB
SanDisk 128GB
使用フォーマッタードラレコ○ドラレコ○ドラレコ○
200GB--SanDisk 200GB
使用フォーマッター--ドラレコ○

地デジへのノイズの影響について

地デジへのノイズに関してはこちらの環境下ではフルセグアンテナ3本中1本の状態で電源を入れるとワンセグに切り替わり、電波の強い場所では3本全て立っている事もありますが、概ね0.5~1本程度減る感じでした。

※地デジノイズについては判定が難しく、車種や設置位置、カーナビの種類、受信場所などによって大きく左右されます。

ファイル間のギャップについて

「iz500」の問題点として、1分ごとのファイルの間に0.2~1.0秒程度のギャップが入る事がある点が挙げられます。

もともとのフレームレートはフロント27.5fps、リア25fpsですが、この設定でフロントは毎回ではありませんが、0.2~0.3秒程度、リアについてはほぼ毎回0.5~1.0秒程度のギャップが発生しています。

30fpsのファームウェアを入れてテストした場合でも同様でした。

イベント録画については、衝撃の前後10秒を録画する仕様ですので事故の際の衝突前後については録画されますが、煽り運転などの証拠として考えるなら、ギャップは痛いですね。

ikeep「iZ500-DR」の総評

前後を合わせた録画視野角は、2カメラモデルでも広い方ですし、フロントカメラも明るめです。

また、操作性についても3.5インチの液晶タッチパネルと、フォーマットフリーの組み合わせで、ドラレコに慣れていない方にも扱い易くなっているのが魅力です。

一方でファイル間ギャップですが、最近テストした韓国のBLACKVUEのモデルでも同じような症状が出ており、この部分をどう捉えるかによって評価が変わって来るモデルかと思います。

価格帯的には3.5~8万円くらいでGPSなどもセットになっているネットショップもありますので、コスパ的にはなかなか良いかなとも感じますね。

■ iZ500 フルセット

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

■ ネット通販で購入した持ち込みパーツの取り付け店舗の探し方

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