android搭載のオーディオメインユニットは2~3年前からamazonなどの通販サイトで一般的に出回り始めていますが、コペンで1年ほど使用しているATOTOのA6は価格の割になかなか出来は良いものの、アプリの文字の大きさが車載用としては小さ過ぎると感じる部分がありました。

また、ATOTO A6には搭載されていない地デジ対応の製品にも興味がありましたので、今回MAXWINさんより地デジ対応のandroid搭載メインユニット「2DIN 003」のサンプルをご提供頂き、ATOTO A6と比較の上で実機レビューを行いました。

「2DIN 003」と「A6」のスペック上の違い

これらの2つの製品はいずれもベースがandroidですので機能的にはそれほど変わるものではありませんが、スペック上の細かい違いは以下の通りとなります。

 2DIN003A6/A6 PRO
液晶サイズ7型IPS7型通常/7型IPS
画素数1024×6001024×600
CPUCortex-A9
4コア×1.6Ghz
Cortex-A7
4コア×1.5Ghz
GPUARM Mali-400ARM Mali-450 MP4
ストレージ16GB16GB/32GB
メモリ1GB1GB/2GB
OSバージョンAndroid 5.1Android 6.0
WiFi2.4Ghz2.4Ghz/2.4Ghz,5Ghz
microSDスロット
USBポート1系統3系統/4系統
Bluetooth
EasyConnection(ミラーリング)
外部マイク××/〇
バックカメラ入力
外部入力
外部出力2系統×
地デジワンセグ/フルセグ×
スピーカー出力50W×445W×4

今まで私が使用していた「A6」は液晶の故障でメモリ2GB→1GBに格下げになったA6ですので、CPUは「2DIN 003」、GPUは「A6」の方が新しい物かと思います。(液晶はIPSではない)

※2GB版のA6も手元にあるのですが、液晶が死んでしまい代替えに1GB版が送られてきたのでそのまま1GBの物を使用しています。

OSは「A6」の方が新しくUSBポートの数も充実してますが、「2DIN 003」については外部出力などの拡張性とアンプの出力がやや上回っています。

操作方法や機能の概要等についてはこちらの動画をご参照下さい。

「2DIN 003」のデザインとセット内容

「2DIN 003」は「A6」に物理ボタンなしのモデルとほとんど同じデザインで、かなりスッキリしています。

保護フィルムが貼られていますのでテストの為に最初に剥がしましたが、インターフェイスがかなり地味系で何だかこれでかなり損をしている印象です。(何で青ばっかなんだろう…と)

付属品については以下の通りとなります。

①GPSアンテナ

②地デジアンテナ×2

③USBケーブル

④B-CASカード

⑤電源ケーブル

⑥スピーカーケーブル

⑦RCAスピーカー+ウーファーケーブル

⑧映像出入力ケーブル

⑨ヒューズ、ネジ

「A6」との各種項目の比較

今回は「A6」と以下の項目について行いました。

①インターフェイス

②アプリの使用感

③動作のレスポンス

④WiFiモジュールの通信速度

⑤スマホとのミラーリング

⑥オーディオの音質

⑦ナビアプリ使用時のメディア音声の調整

⑧エンジンオフ後の動作と消費電力

インターフェイスについて

インターフェイスについてはどちらもスマホとと同様にカスタマイズが可能で操作性については大差ありませんが、「2DIN 003」のトップ画面のアプリは移動不可となり、追加したアプリについては2ページ目以降の表示になってしまう上に、デフォルトアプリの色が全て青系なので視覚的に認知しにくいと言う問題点があります。(慣れればそうでもないのかも知れない)

とにかく見た目がパッとしないですね。(笑)

因みに天気のウィジェットはヤフーなどからデータを引ける仕様みたいですが、地域で検索しても全く引っ掛からなかったので海外のサイトからのもの指定しているので英語表記になります。(ヤフーの仕様が変わったからでしょうか)

各種アプリの使用感について

インターフェイスについては「A6」の方が見易いのですが、実際のアプリの使用感は表示サイズの面で「2DIN 003」の方が上でした。

「2DIN 003」は通常のスマホやタブレットと同様の文字やアイコンのサイズになりますが、「A6」については全てが縮小表示となる為、文字が見にくくアイコンもタップしにくいと言う問題点がありました。

【A6】

【2DIN 003】

【Huawei nova lite3】

いずれも縮尺は230mに合わせていますが、「A6」だけがやたらと高範囲が表示され、文字も小さい事がお分かりになるでしょう。

画像をはめ込むとこれだけ表示範囲に差があります。

これはカーナビアプリ以外の全てに言える事で、「2DIN 003」は画面内の表示範囲が狭い為にスクロールする頻度は高くなりますが、運転席から動かなくても文字を認識し易いのが良いところだと感じました。

また、「A6」については最上位機種以外はIPSではないので横から文字を見た際にコントラストが弱い文字は認識しにくいと言う問題点があります。

「2DIN 003」はIPS液晶で文字サイズも大きい為、この辺りはよりカーナビらしい作りと言えますね。

動作のレスポンスについて

スペック上はATOTO「A6」のメモリ1GBバージョンと比べると「2DIN 003」の方が若干上である筈ですが、何故か「2DIN 003」は動作が鈍くなる時があり、定期的にフリックでメニューを引き出してメモリを解放してやらないと動作がモッサリする事があります。

なるべくバックグラウンドの不要なアプリは停止させておきたいところですが、どうもメモリを開放するにはアプリを停止させた後にメモリ開放の処理をやらないとダメなようです。

同時に使用するアプリはカーナビ+2くらいにしておいたよさそうな印象ですね。

「A6」の方は回線速度の問題で動きが遅くなる事はあるものの、メモリ絡みの遅延は少ないような気がします。

WiFiの通信速度について

WiFiの通信速度に関してはいずれも2.4Ghz帯を使用していますので差はありませんが、アンテナ内蔵タイプの「2DIN 003」でもアクセスポイントが近ければ80Mbps超の速度が出ています。

スマホとのミラーリングとミラーリンクについて

スマホとのミラーリングについてはどちらも仕様上はiPhone、androidともに「EasyConnection」と言うアプリを使用する事で可能となっているのですが、「A6」は最近の内蔵アプリのアップデートでいずれもミラーリングは可能です。(androidの場合には操作系もリンクするミラーリンク)

「2DIN 003」の方については本体内蔵のアプリが最新のiOSに対応していないらしく、iOS 12.2では画面が真っ暗のままだったり、灰色になったりとミラーリングは不可でした。(無料のアプリをインストールすれば可能です)

android端末とのミラーリングについては正確にはミラーリンクで、液晶に映し出されたスマホを操作する事が可能になりますが、必要なアプリはオーディオユニット上に落とせる事を考えるとamazonプライムビデオなどのスマホ上にダウンロードしたコンテンツなどを再生するアプリを使用する際などに使う事になりそうです。

iPhoneとのミラーリング

iPhoneとのミラーリングについては「A6」は内蔵アプリの「EasyConnection」を使用し、「2DIN 003」は以下の無料・無料アプリを使用しました。

■ 「AirReciverLite」

■ 「AirReceiver」

このアプリを「2DIN 003」にダウンロードして起動させ、iPhone側でAirPlayを使用してミラーリング先を選択する事でミラーリングが可能でした。

なお、iPhoneとのミラーリングはいずれのケースにおいてもAirPlayを使用しますので、ミラーリング対象のスマホ以外に別途モバイルルーターやテザリングが可能なスマホ等が必要です。(iPhoneは仕様上1対1のダイレクト接続による無線ミラーリングは不可で、アクセスポイントが必要になります)

アプリとの組み合わせで可能な処理は以下の通りとなります。

 A6+EasyConnection2DIN003+AirReceiver Lite2DIN003+AirReceiver
ミラーリング
Youtube再生×
プライムビデオ再生×××
AbemaTV再生
GYAO再生×××
楽天TV再生×××

amazonプライムビデオの再生が不可と言うのはちと痛いですね。もちろんミラーリングではなく、「A6」「2DIN 003」から直接再生は可能ですが、スマホにダウンロードした動画はミラーリング再生が出来ませんので通信料が掛かります。

※いずれもRCA入力端子がありますので、通常のカーナビと同様に有線ミラーリングは可能です。

■ カーナビでの有線ミラーリング手順

androidとのミラーリンク

androidとのミラーリンクに関してはどちらもUSB接続を行った上で内蔵アプリの「EasyConnection」を使用しますが、どちらも使用感は同じような感じでした。

基本は「EasyConnection」の車載用簡易インターフェイスのアプリで操作を行いますが、こちらはベースがandroidなので汎用性が高く、スマホにダウンロードしたamazonプライムビデオなども再生が可能です。(音声はBluetooth経由ですので、時々音ズレする事がある)

操作に関しては車載用の簡易アプリ以外にも、直接ミラーリング出力されたスマホの画面を操作する事も可能ですが、操作に遅延が発生して誤操作を招く為、現実的には簡易インターフェイスを使用する事になるかと思います。

こちらのインターフェイスでスマホのアプリのショートカットを登録し、直接アプリを起動させた方が良いでしょう。

地図アプリ内の操作も画面上から可能ではありますが、遅延がかなり大きくピンチ系の操作はほとんど出来ない状態に近いので、地図をいじる際にはスマホ側での操作がおすすめです。

なお、android端末側が画面の分割表示に対応している場合には、以下のように分割表示のままミラーリング表示を行う事も可能ですが、これをやるとアプリの動作がかなり不安定になりますので将来こう言った操作がサクサク出来るモデルが発売される事に期待ですね。(日本で売られているものではなく、中国から直接輸入してみても良いかな?とちょっと考えてます)

オーディオの音質

オーディオの音質については室内でアンプが壊れた古くて安いミニコンポのスピーカーで比較してみましたが、私の耳では違いは感じられませんでした。

「A6」は音質が悪いと言う評価も見かけますが、これは今まで乗って来た車のオーディオによって感じ方は人それぞれになりますので客観的な評価は難しいと思います。

昔の車は純正スピーカーやオーディオがしょぼかったのでそれに比べれば全然良いですし、特にこもった音質ではないので私は音質が悪いとは感じません。

ただ、最近の車は純正でもそこそこ良いスピーカーが付いてますし、アルファード+2016年サイバーナビの組み合わせや、BMWの最新の純正品などに比べると天と地の差があるようにも思いますが、価格帯を考えれば良く出来た方だと思います。

ナビアプリ使用時のメディア音声の調整

音楽を聴きながらカーナビを使っていると、カーナビの音声案内時に音楽が絞られた方が良いと言う方、そのままの音量で聴きたい方もいらっしゃるかと思いますが、ミュート機能に関しては「A6」はアプリの組み合わせで挙動が変わります。

具体的には以下の通りになります。

①ラジオ起動時+「Yahoo!カーナビ」・「Google map」の起動時には案内音声が流れる際にラジオの音声が絞られます。

②iPhoneの「Bluetooth音楽再生」+「Yahoo!カーナビ」・「Google map」の起動時には、Bluetoothの音声が絞られます。

③androidアプリの「レコチョクBestライトプラン」の音楽再生+「Yahoo!カーナビ」・「Google map」の起動時には、「レコチョクBestライトプラン」の音声が完全に0になります。

④androidアプリの「パイオニアMCC2」の音楽再生+「Yahoo!カーナビ」・「Google map」の起動時には、「パイオニアMCC2」の音声に変化はありません。

音声が消える、絞られる、変化なしの3つのパターンが存在しますので、一概には言えないところですし、今後のファームアップやアプリの仕様変更でも変わって来るところでしょうか。

一方で「2DIN 003」については、ナビアプリを事前に登録する事で、そのアプリを使用している際にはオーディオ類の音声のミュート機能を細かく調整する事が可能となっています。

具体的にはミュートの有無や音量の下げ具合の調整が出来ますね。

なお、どちらのモデルもラジオやBluetooth、その他のアプリごとに音量の調整は出来ませんので、バックグランドのカーナビの案内音声がやたらとデカいと感じるアプリもあります。(Amazonプライムビデオなど)

※カーナビに指定されたアプリだけ別途音量調整が可能であると使い易いのですが、Google Mapはアプリ側で段階的に音量調整が可能なものの、Yahoo!カーナビはハードウェア側の設定に依存し、個別には調整出来ないのが難点です。

エンジンオフ後の動作と消費電力

「A6」はゼロからの起動時間がやたらと長く掛かる事から、メーカーとしてはエンジンOFFの際にも完全に電源をオフにせずに待機状態で運用する方法を推奨しています。

要は普通のカーナビと同様に常時系の電源とアクセサリー系の電源接続する訳ですが、普通のカーナビは設定等の維持の為に微電力を消費するのみです。

「A6」についてはOSを待機状態で維持し、次のエンジンONの際には前の状態で即時起動させる仕様となっていますが、20mA程度の電流が流れていますのでそこそこバッテリーに影響が出ます。

一ヶ月だと12V×20mA×24h×30=173Whの電力を消費する計算です。

新品のバッテリーであれば500Whくらいの蓄電量があるので2~3ヶ月分になりますが、その他の暗電流も流れていますのでバッテリーの状態によっては2~3週で上がる可能性もあります。(もっと短いかも)

従ってあまり乗らない車の場合には常時電源に接続するケーブルをACC系統に繋いだ方が良いのですが、起動時間が結構長いので出先で立ち寄りポイントが多い場合にはちょっと扱いにくいかも知れません。

 

一方で「2DIN 003」の方はこの点に工夫が見られ、エンジンOFF後の待機状態を5秒~24時間の範囲で任意に設定が出来ますので個人的にはこれば一番有難いポイントだと感じています。

地デジの視聴について

地デジに関しては「2DIN 003」のみの機能になりますが、開けた場所では特に問題はないものの、住宅地に入るとそこそこの頻度で1セグに切り替わりました。

また、インターフェイスはチャンネルを選ぶくらいしかありませんので、通常のカーナビに搭載されているものに比べると受信感度や操作性は良くはありません。

「2DIN 003」の説明書とケーブル類の接続について

「2DIN 003」の取付けはATOTO 「A6」と同様にいくつかのケーブルを自分でギボシ処理しなければならない点が普通のカーナビとは異なります。

取付説明書はかなり分かり易く書かれていますので特にハマったポイントはありません。

具体的な接続方法は以下の通りです。

電源カプラーハーネス

電源カプラーハーネスの構成は以下の通りとなります。

①黄色~常時電源

②赤~ACC電源

③緑~イルミネーション電源(ヘッドライト連動)

④黒~車体アース

⑤青~オートアンテナ

⑥その他使用しないケーブル×2(TX、RX)

車両側と接続するカプラーハーネスは付属しませんので、別途車両指定の物が必要になります。

スピーカーハーネス

スピーカー用のハーネスは以下の通り、前後左右×2(+-)の計8本です。

ギボシ処理が必要なのはこの2種類のハーネスで後は処理済みでした。

ステアリングリモコン+AVケーブル

今回はステアリングリモコンなしのコペンに設置しましたので、リモコンケーブルは未使用です。

①オレンジ~リバース信号

②ピンク~パーキング信号

③ピンク/黒~リモコンSW1

④オレンジー/黒~リモコンSW2

⑤黒~リモコンアース

⑥青~IR、使用しない

パーキング信号は接続しなくても走行中の地デジは視聴可能でした。

 

AVケーブルについては以下の通りです。

黄色①~バックカメラIN

ガイド線についてはカメラに付いているものと、2DIN003の物が被って出力されていますが、こちらは設定で消せます。

黄色②~AV IN~スマホなどのアナログミラーリングやドラレコの外部出力などに使用

黄色③~AV OUT1~リアモニターなどがあれば接続

黄色④~AV OUT2~リアモニターなどがあれば接続

赤・白~AUX IN

外部モニターへの出力、スマホのアナログミラーリングは問題なく可能でした。

RCAスピーカー+ウーファーケーブル

こちらはサブウーファーやRCAでスピーカーに接続する為に使用します。(今回は使用せず)

その他ケーブル類

以下のケーブル類は指定の位置に挿すだけです。

①GPSアンテナ

②地デジアンテナ×2

③USBケーブル

地デジアンテナの取付けも普通のカーナビと同様でした。

なお、ダッシュバネル内に固定する金具は付属しませんが、純正の状態で付いていたものを再利用したところ、左右に若干の隙間はできたものの、見栄えはそれほど悪くはありません。(L880Kコペンの場合)

「2DIN003」の総評

この手のガジェットのテストは2台目になるのですが、ATOTO A6のメモリ1GBモデルと比較してみた結果、どちらも良い点・悪い点があり、相対的な評価は以下の通りとなりました。

 MAXWIN 2DIN003ATOTO A6/1GB
インターフェイスの見易さ
地図やアプリの見易さ×
レスポンス×
停止からの起動時間△28秒×54秒
スリーブモードの利便性〇タイマーあり×タイマーなし
拡張性
ミュート機能
音質

概ねレスポンスの面以外は「2DIN003」の方が上ですので、総合評価はA6の1GBモデルよりも高くなりますが、アプリをいくつも立ち上げると処理速度が遅くなるのが難点です。

個人的にはスリーブモードのタイマー設定や文字やアイコンの大きさなどが使い易いと感じる部分があり、しばらくコペンで使い続けてみようと考えていますが、折角androidアプリを搭載しているのだからアプリをたくさん入れてガンガンアプリを起動させたいという方には向いていません。

地デジやラジオ、Bluetoothなどに関してはメモリやCPUパワーをほとんど喰わないみたいですので、通常のカーナビの使い方+α程度にアプリを1~2個使いたいだけなら「2DIN003」の方が良さそうです。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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