連休の高速道路で事故多発!初心者やサンデードライバーやベテランでも押さえておきたい事故防止のポイント

ゴールデンウィークも後半に差し掛かって来ましたが、連日のニュース番組で各地の高速道路における悲惨な事故の報道が後を絶ちません。

楽しい思い出を作るはずの旅行で悲惨な目に遭わないように安全運転を心掛けたいものですが、自分が安全運転のつもりでも、別の人から見れば危険な運転に感じられたり、安全運転をしていても追突されるなど、の避ける事が出来ない貰い事故もあります。

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事故に遭わない為に運転初心者やサンデードライバーの自覚がある人だけでなく、ベテランドライバーにも是非とも押さえておいて頂きたいポイントをいくつかご紹介します。

サンデードライバーとはどんな人を指すの?

実はこの「サンデードライバー」という言葉はwikiによると、その名の通り週末や連休などにしか車を運転しない為に「運転技術が未熟な人」を指します。

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あまり良い意味の言葉ではありませんので、出来れば「サンデードライバー」という言葉を使いたくはないのですが、大手マスメディアでも「サンデードライバー」という言葉を普通に使用していますし、辞書にも差別用語的な表現はされていませんので、「ヘタクソ」のようにけなしたり侮蔑の意味が込められている言葉ではないことを確認の上、「サンデードライバー」という言葉を使用している事をご理解頂きたいと思います。

因みにwikiには次のような事が書かれています。

  • 「サンデードライバー」はタイヤの空気圧やバッテリーのコンディションが悪い車に乗っている
  • 「サンデードライバー」はABSの有無に関わらず、緊急時の制動距離が一般ドライバーに比べて2~3割長めであるとの実験結果がある

運転技術が未熟であるかどうかはともかく、車のコンディションが悪いとあればそれだけでも事故の確率はあがりますし、緊急時の制動距離が長ければ追突事故を起こす確率がぐっと上がります。

本当にサンデードライバーのせいで事故が増えてるの?

ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの大型連休になると、みんなが一斉に車で旅行やドライブに出かけるようになりますので、走行する車が普段よりも増える事で1日に発生する事故の確率はおのずと高まります。

また、「サンデードライバー」という言葉の意味からして、一般ドライバーとの明確な線引きは出来ませんので大型連休での事故の増加は一概に「サンデードライバー」のせいであると言い切る事は出来ないと思います。

ただし、連休時に多発している高速道路での追突事故は、前の車ばかり見ていないで視野を広く持って進路の奥に気を配っていればそうそう起こり得ませんし、前の車が急ブレーキを掛けたとしても、充分な車間距離をとっていれば車のコンディションに余程問題がない限り減速は間に合うはずです。

この辺りは「サンデードライバー」よりも、安全運転を心掛けているベテランドライバーの方が熟達している事でしょう。

従って「サンデードライバー」が増える事と事故の発生確率の変化に因果関係はあると思います。

サンデードライバーが高速道路で事故に遭わない為のポイント

運転初心者や「サンデードライバー」にとっては、高速道路の合流や車線変更が怖いものであるという話を良く聞きます。

「怖い」と思っている人は逆に最大限の注意を払いますので、少なくとも自ら追突事故を起こす事は考えにくいのですが、自分の未熟な運転によって後続車両による追突事故を誘発する可能性はあるでしょう。

また、前方の視野が狭い為、先の方で発生している渋滞に気が付かず、前方の数台の車が同じくサンデードライバーで、それぞれが急ブレーキを踏んだ場合には減速が間に合わずに追突する事もあるかも知れません。

高速道路で事故に遭わない為のポイントは大きなところでは以下の4点です。

  • 合流時の加速不足に注意する
  • 車間距離を充分にとり、常に視野を広く持つように意識する
  • 周囲の車の流れに合わせて、走行車線を走る
  • 車線変更の際は周囲の状況を良く確認し、3秒以上ウィンカーを点滅させる

基本的には教習所で教わっている事ばかりですが、普段車に乗っていなければ、なかなかすぐには実践出来ない事かも知れません。

合流時の加速不足に注意する

私も20数年前の教習所での高速教習の際には、初めての高速道路での合流は緊張しましたし、今でも加速帯が短い首都高で非力な軽自動車に4人乗りの時には十二分に注意を払いますが、高速道路での合流の際に注意したいのは、速度制限に合わせて加速帯で充分に加速する事です。

走行車線の速度と自分の車の速度が同じくらいなら、少々車間距離が短くても追突されるようなことはほとんどない筈です。

一番危険なのは走行車線が時速100km位で流れている状況で、時速60km位で合流するなど、後続車両との速度差が大きくなる場合です。

車間距離が開いているからとは言え、速度差が40kmもあれば後続車両は急減速をするか追い越し車線に緊急回避を迫られ、結果として自分だけでなく周囲の車両を危険にさらす事になりますので、加速帯を目一杯使ってでも速度を上げてから合流しましょう。

 

また、加速帯では、走行車線の後ろから車は来ている状態でもむやみに減速するのはやめましょう。

走行車線の車は加速帯の車の速度と加速状況を見ながら、追い越し車線によけるのか、減速するのか加速するのかを判断します。

加速帯の車が減速するような事はほとんど想定していませんので、お互いが減速してしまい、いつまでも合流出来ないとうケースに陥る可能性があります。

普段車に乗り慣れていない人は、アクセルやブレーキをベタ踏みするのを躊躇してしまうようですが、然るべき時にはこれらの操作が出来ないと逆に危険な目に遭う事があります。

アクセルベタ踏みでどらくらい加速するかは、車によって全く異なりますので、普段からどらくらいの加速度がある車なのか良く把握しておくことも大切です。

車間距離を充分にとり、常に視野を広く持つように意識する

大型連休時に発生する重大な事故の代表例には、多数の車を巻き込む玉突き事故が挙げられます。

玉突き事故の原因は、料金所や事故などによる想定外の渋滞に遭遇した際に、充分な車間距離をとっておらず、前の車しか見ていないなどという視野の狭さ、カーブの出口などで渋滞しているかもしれない、などの予測の甘さなどが考えられます。

高速道路での安全な車間距離は、時速80kmでは80m、100kmでは100m必要とされています。

高速道路上には等しい間隔で白線が引いてありますが、白線部分が12m、次の白線までの距離が8m、合わせて20mになります。

つまり時速80kmでは白線のセットが4つ分、100kmでは5つ分が必要になるという事です。

ただし、高速道路を走っている車で、この車間距離を守っている車はほとんどありません。

 

私自身も常にこの車間距離と取っているかと問われれば、「100%ではない」と答えざるを得ませんが、高速道路で安全な車間距離を取っていない場合、次のような罰則もありますので、是非とも注意ていきたいところです。

高速道路での車間距離不保持の罰則

  • 罰則~3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
  • 違反点数~2点
  • 反則金~9,000円

※道路交通法第26条、第119条第1項第1号の4、道路交通法施行令 別表第2及び 別表第6

常に進行方向の先を見つつ、料金所や合流ポイントをに備える

高速道路で追突事故を起こしやすいのは、合流ポイント、料金所の手前や事故などによる渋滞などの状況だと言われています。

最近のカーナビは、スタンダードな機能として合流ポイントや料金所をアナウンスしてくれる機能を搭載しています。

また、事故による渋滞についても、ETC2.0対応のカーナビと車載機を搭載していれば、起きたばかりの事故でなければ、かなりの確率で事故車両や工事などによる渋滞に注意する旨のアナウンスをしてくれます。

■ ETC2.0対応のカーナビは? 2016年4月からいよいよ渋滞回避で高速料金割引

ETC2.0の普及率はまだまだ低いようですが、事故防止という観点で考えれば、普段あまり車に乗らない人にとっても価値があるシステムだと思います。

周囲の車の流れに合わせて、走行車線を走る

高速道路でも一般道でも、安全面を考えると周囲の車の流れに合わせて走るのが一番だと思います。

特に走行車線を低速で走るドライバーが多いのは、日本独特の危険な特徴だと思いますし、渋滞の原因になるだけでなく、後続車に走行車線からの追い越しを強いる事になります。

高速道路で走行車線に進路を変更して追い越しを掛けるのは、道路交通法違反であり、周囲の車にとっては想定外の危険な行為です。

追い越車線は言うまでもなく、3車線の真ん中を低速で走っていると、左右から抜かれた後に抜いた車がお互いに真ん中の車線に入ろうとして事故になる危険性があります。

3車線の場合の真ん中は走行車線の扱いですので、後方の車両に進路を譲る義務はありませんが、自分の前方で車が接触すれば、かなりの確率で自分のその事故に巻き込まれますので、一番左側の車線を走るように心掛けた方が良いでしょう。

因みに追い越し車線を追い越しやその他のやむを得ない理由がある場合以外に、一定距離以上走行すると「通行帯違反」で検挙されます。(高速道路で最も検挙が多い違反)

車線変更の際は周囲の状況を良く確認し、3秒以上ウィンカーを点滅させる

車線変更の際には、変更先の車線の前後だけでなく、自分が走行している車線の前後、3車線の場合は全ての車線の状況を確認してから3秒以上ウィンカーを点滅させて、充分に安全を確認してから車線変更を行いましょう。

変更先の車線がガラ空きでも、自分の前後の車両や、3車線の場合はその他の車線から変更先の車線に進路を変更しようとしている車がいるかも知れません。

以下は高速道路ではありませんが、高速道路でもありがちな3車線のヒヤリハットのシーンです。

ベテランドライバーが高速道路で事故に遭わない為のポイント

常に安全運転を心がけていても、極丹な場合こちらにほとんど過失がない場合でも事故は起こり得ます。

ベテランドライバーが事故に巻き込まれない為には、全てのドライバーが自分と同じ価値観や感覚の持ち主であるとは思わない事が重要です。

運転に慣れてくると「自分だったらこう動く」「常識的にはこう動くだろう」という考えが染みついてしまいますので、その想定から外れる事態が起きた時は事故が起こり易くなります。

自分の安全運転の基準と他人のそれとでは違っていて当たり前ですし、そもそも安全運転を心がけていないドライバーも一定数は存在します。

ベテランドライバーが高速道路で押さえておきたいポイントは以下の4点です。

  • 合流ポイント付近は走行車線に移る
  • 車間距離を充分にとり、常に視野を広く持つように意識する
  • 常に全ての車線の状況を把握する
  • 怪しい動きの車両がいれば必要以上に距離を取る

合流ポイント付近は走行車線に移る

「サンデードライバー」のポイントでも紹介した動画ですが、合流地点では事故が起こり易いのであらかじめ追い越し車線に移動しておいた方が良いでしょう。

特に年末年始やお盆、ゴールデンウィークにはサンデードライバーの比率が上がりますので注意したいところです。

 

車間距離を充分にとり、常に視野を広く持つように意識する

これは「サンデードライバー」のポイントと同じです。

ベテランドライバーほど前方の車との車間距離を取らない傾向が強いですが、教習所で習った空走距離・制動距離・停止距離をおさらいしましょう。

空走距離とは「危険を感じて、ブレーキをかけ、ブレーキが効き始めるまでに車が進む距離」、制動距離とは「ブレーキが効き始めてから車が停止するまでに進む距離」、停止距離とは「空走距離と制動距離を合計した距離」です。

時速100kmでの停止距離は84mですので、前方を走る車がスピンしてガードレールにぶつかりながら止まっても車間距離を100m取っていればぶつからずに済みます。

常に全ての車線の状況を把握する

これが出来ていれば事故に巻き込まれる確率がぐっと下がります。

常に全車線の状況を把握して走っていれば、前方や後方、左右のを走っている車の行動がある程度予測出来ますし、怪しい動きをする車の発見も早くなります。

怪しい動きの車がいれば必要以上に距離を取る

こちらもかなり重要なポイントになりますが、明らかに運転に慣れていない様子の車や、極端な速度超過や車間距離を詰め過ぎる車などを見つけたら出来るだけ近づかないようにしましょう。

中にはウィンカー点滅と同時に車線変更をしてきたり、ノーウィンカーで車線変更をしてくるようなドライバーも存在します。

このような場合、いざ事故になれば相手方の過失割合が大きくなりますが、高速道路での事故は命に関わりますのでいちいち腹を立てるよりも、出来るだけ関わらないようにする方が得策です。

因みに「サンデードライバー」同様にETC2.0の活用も事故防止には大きな力を発揮してくれると思います。

■ ETC2.0対応のカーナビは? 2016年4月からいよいよ渋滞回避で高速料金割引

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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