カーナビの消費電力は各メーカーがモデルごとに電流と電圧の最大値を仕様表に表記していますが、概ね12V/10~15A程度の範囲となっています。

この表記通りだと最大電力は120~180Wという事になりますが、これはあくまでも最大値であって通常時はここまで大きな電力は消費していません。

とは言え、エンジンやHVシステムOFFの状態でカーナビを駆動させる事は、間違いなく車のバッテリーを傷める行為としてやってはならないランキング上位に入ります。

感覚的にはやってはならないと分かってはいるものの、私もドラレコのテストの際などにエンジンOFFの状態でカーナビを全く駆動させる事はあります。

出来るだけやりたくはないのですが、やらざるを得ない状況もありますので、今回はケンウッドの7型彩速ナビで平常時に消費している電力について確認してみました。

オーディオの使用状況で多少は変わりますが

通常はエンジンOFFでカーナビの電源を入れっ放しにしなければならない状況が発生するのは、地図のバージョンアップを行う際などではないかと考えられます。

流石にバージョンアップしながらの電力測定はやる気にならなかったので、外にそれほど音が漏れない程度のラジオの視聴時、地デジの視聴時の電力消費量ついて計測しました。

結果は以下の通りです。

・ラジオ視聴時~26W

・地デジ視聴時~30W

なお、今回計測したのは、気温が15℃程度の肌寒く感じる環境下において、カーナビの電源を入れて動作が落ち着いた直後の数値となりますので、通常だと更に消費電力は増える可能性が高いです。

気温が高い日であるとか、カーナビを一定時間以上駆動させると排熱用のファンが回転し始めるでしょうし、CPUに負荷を掛けるようなデータ更新処理の際にはCPUに流れる電流値も上昇し、CPUが熱を持ちますのでファンの回転数も上がるかも知れません。(PCのようにファンの回転数を調整しているかどうかは不明)

バッテリーに対する負荷はどんなもん?

仮にカーナビの平常運転時の電力が30Wであった場合、1時間駆動させた際にバッテリーの容量はどれくらい減るものでしょうか?

これはバッテリーの性能や劣化具合にもよりますが、過去にバッテリー添加剤のテストを実施した際に使用したリーフのバッテリーは36Ahで規格上は432Whの容量でした。

ただし、数年使用した後ですので実測値では150Wh程度使用したところで電圧が8Vを割っています。

新品のバッテリーであればエンジンオフでカーナビを駆動させ続けても、計算上は432W/30W=14.4時間となり、10時間くらいは問題なく駆動はしてくれそうですね。

実測値が150Whしかない劣化したバッテリーだと、3時間くらいでヤバい事になるかも知れません。

まぁ、日常の走行時間が長い車でごくまれに20~30分のカーナビの駆動をさせる場合にはそれほどバッテリーには負荷は掛からないかと思いますが、走行距離が短い車の場合には充電時間も稼げませんので、じわじわとバッテリーがヤラれてくるかも知れません。

バッテリーの充電時間を考えると…

通常のガソリン車であればエンジンの回転力で発電機を回し、その電力をバッテリーの充電に回します。

HVやEVの場合にはシステムをONにしておけば駆動用バッテリーからの補器バッテリーへの充電が可能になりますが、補器バッテリー側の受電能力はそれほど高くはありませんので、充電には思ったよりも時間が掛かります。

例えばパナソニックのカオスバッテリーの標準車用の36Ahの製品の場合、最大充電流は3.0Aと表記されています。

実際には車側の制御で出来るだけバッテリーを傷めないように充電はゆっくり時間を掛けて行う仕組みとなっていますので、常時3.0Aで充電される訳ではありません。

仮に平均2.0A程度で充電されると考えた場合、1時間の充電量は12V×2A=24Wh程度になります。

従ってカーナビを1時間駆動させて30Whの電力を消費した場合、これを元に戻すには1時間以上は走らなければならないと言う事になりますね。

週に1~2時間以上走る車であればそこまで問題にはならないかと思いますが、週に何度もこんな事をしたり、月に1~2回しか乗らないような車だとバッテリーが上がったり寿命が縮む可能性が高くなりますので注意が必要です。

HV・EVはカーナビの更新が楽チンだったりするものの

HVはカーナビの更新の際に駆動用のバッテリーがある程度充電されている状態であれば、システムをONにしてもエンジンは掛かりませんので、自宅の駐車場で車を動かさずにカーナビの更新が可能です。

EVは最初からエンジンがないのでそもそも考える必要すらありませんが、誤ってシステムONではなくACCのみがONの状態でカーナビの更新を始めると、一定時間経過後に車の保護機能が働いて強制的にACC電源が落とされる車もあります。

更新中に電源を落とされると最悪の場合にはカーナビが壊れますので、この点は充分注意したいところです。

まとめ

以上、カーナビをエンジンOFFで使用する際のバッテリーへの悪影響の度合いについてご説明しました。

何れにしてもエンジンOFFの状態でカーナビを駆動させる行為は、短期的に問題は感じられなかったとしても長期的にはバッテリーのダメージ蓄積に繋がります。

バッテリーの能力低下は瞬発力の低下、持久力の低下の2つに分けて考えられますが、添加剤などを使用して瞬発力だけを回復させる事は可能な場合もありますが、持久力(容量)は一度下がると改善はしません。(100万円以上のリサイクル用のマシンを使えば戻るかも?)

瞬発力が回復すれば一時的にセルは回せるようになるかも知れませんが、持久力が落ちると充電効率も下がりますし、容量も低下します。

容量が減ると燃費にも影響が出そうですし(体感は出来ないかも)、あまり動かさない車の場合には2~3週間でセルを回せなくなる可能性もあります。

…、と言う訳ですので、HV・EV以外の車ではエンジンOFFの状態でカーナビを駆動させるのは止めておきましょう。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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