※2018年9月27日更新~普通充電電流と、各カテゴリーの旧モデルとの変更点について追記しました。

パナソニックの自動車用バッテリーカオスシリーズが、2年振りに11月にモデルチェンジを行うようです。

実は最近購入した初期型リーフの補器バッテリーの性能が思いの外ヤバい事が分かり、価格と性能のバランスに優れたカオスのC6の購入を検討していたところなのですが、C7が出るという事なのでどうしようかと迷っているところです。

おそらくC7の発売当初は価格も高めに推移するでしょうし、C6の市場売価も安くなりそうな気もするのでC7を買うべきなのかどうかを判断する為に、C6とC7の違いについてまとめておきます。

※Cの型番は標準車用ですが、アイスト車用はA2→A3、ハイブリッド車用は型番が変わってない気がするので、中身の変更はなしかも知れません。

■ 公式アナウンス カーバッテリー「caos(カオス)」シリーズをリニューアル発売

カオスブランドはややこしい歴史を持つ

C6とC7の違いの前に、カオスブランドの歴史について調べてみたのですが、これがなかなかややこしくも面白くもありました。(笑)

現在ではカオスの生産は国内鉛バッテリーシェアNo.1の「GSユアサ」が行い、パナソニックは販売を行っている訳ですが、もともとはパナソニックの子会社である「パナソニック ストレージバッテリー株式会社」がカオスの生産を行っていました。

パナソニックとしては、自動車の補器バッテリーに使用が限定され、グローバル的にも市場が寡占化された上に市場規模の大幅な拡大が見込めない鉛バッテリー事業から手を引き、これから到来するであろうEV時代を見据えてリチウム系の電池に開発リソースを集中させる為に「パナソニック ストレージバッテリー株式会社」の株式譲渡を行ったと巷では言われています。

これが結構最近で、2016年の4月の出来事になります。

「GSユアサ」自体もややこしいかも?

「GSユアサ」と一般的に呼ばれているのは「株式会社GSユアサ」で、その親会社が持ち株会社の「株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション」となっています。

この親会社である「株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション」は、①GS(旧日本電池のブラント)と②YUASA(旧ユアサコーポレーションのブランド)の株式移転によって2004年に設立された会社であります。

いずれも鉛電池を生産していた会社で、当時では世界シェアで見るとユアサが4位、GSが6位だった訳ですが、寡占化が進む鉛バッテリー市場での経営統合によるシェアの上昇と、コストダウンによる競争力の強化が目的とされています。(海外メーカーも合併で規模を大きくしていた)

■ 参考~「YUASAと日本電池の経営統合について」

この後に各事業ごとに9社に分社化されているのですが、2010年にそのうちのいくつかが再び統合され、2016年に「パナソニック ストレージバッテリー株式会社」が加わり、現在に至っています。

まぁ、簡単に言うと日本の鉛バッテリーの合従連衡体のような会社という訳ですね。

因みに2017~2018年の鉛電池のグローバルシェアは

①Johnson Controls

②Exide Technologies

③CSB Battery

④GS Yuasa Corporate

⑤Enersys

となっています。

■ 参考~Lead-Acid Battery (Lead-Acid Batteries) Market 2018 Global Analysis

なお、直近の各社のシェアはデータが拾えませんでしたが、3~4年前の情報だと、1位のJohnson Controlsが30%台後半、GSユアサを含む2~4位までが10%程度と、5位のEnersysが僅差で続く形となっていますね。

という訳ですので、「GSユアサ」は鉛バッテリーでは世界シェア4位、国内シェアはNo.1のメーカーで、2年前にパナソニックのCAOSを吸収し、今でも生産を行っている日本の鉛バッテリー業界の希望の星?と言ったところです。(笑)

「カオス」2016年モデルと2018年モデルの違いは?

少々前振りが長くなってしまいましたが、ようやく本題に入れそうです。

パナソニックのカオスシリーズは、①アイドリングストップ車用、②標準車(充電制御車)用、③ハイブリッド車(補機)の3種類(CAOS Liteを除く)となっていますが、それぞれ変更ポイントが異なるようです。

■ 公式アナウンス カーバッテリー「caos(カオス)」シリーズをリニューアル発売

型番がかなり多くて分かりにくいのですが…、一例を種類・サイズ別に比較すると以下の表の通りになります。

アイドリングストップ車用

アイドリングストップ車用のバッテリー型番は、N-の次に来る記号がサイズを表しています。型番は先代が末尾にA2、2018年モデルはA3となります。

最小のMサイズでは、容量が1割程度アップした上に重量は5%程度下がっていますね。

Mサイズ2016年2018年
品番N-M55/A2
N-M55R/A2
N-M65/A3
N-M65R/A3
5時間率容量33Ah36Ah
普通充電電流3.5A3.0A
重量11.5kg10.8kg

ただし、普通充電電流は3.5A→3.0Aに下がっていますので、同じ時間だけオルタネーターを回しても充電される量が減っている気がするのですがこれ如何に?

製品の説明の特長の部分には以下のような説明があるのですが、これは一体どういう事なのでしょうか?

充電不足による燃費低下抑制のため、素早く充電できるクイックチャージ性能※2を強化しました。

※2:当社独自試験による単位時間当たりの充電される電気量(Mサイズでの当社従来品比)

 

「普通充電電流」について、パナソニックさんに問い合わせたところ、「長時間流しても良い電流の大きさ」との回答を頂きました。

この数値が下がっている理由は、「減液抑制性能を向上させた事によりバッテリーの内圧が上がり易くなっている為、大電流を流した時に以前よりも膨張し易くなっている」からとの事です。

通常の車載での使用においては、バッテリーの残量が少ない場合には普通充電電流の値を超えて充電される事もあるかも知れませんが、レギュレーターがオルタネーターでの発電量を調整しますので、充電が進んである程度バッテリーの電圧が上がった後は電流値が下がります。

従って長時間大電流が流れる事はないので問題はないとの事です。

 

従って、通常の車載での使用においては充電時間が短くなりますが、社外品の充電器を使用する際に定電圧タイプものを使用するのは注意が必要な場合があるかも知れません。(※急速充電は不可)

バッテリーの状態に合わせて電圧を変動させるものであれば問題なさそうです。

 

その他、パナソニックの説明によると、以下のような改善点があるようです。

①同社従来品と比べて1.77倍の長寿化(独自試験によるアイドリングストップが作動しなくなるまでの期間)

②アイドリングストップ車用バッテリーの通常の使用方法において減液抑制効果(当社従来品比195%)を発揮する

 

ここで引き合いに出されている従来品は2016年モデルとなっていますので、この表現を額面通り受け取るのであれば、かなりの性能アップと言うことになります。(バッテリーが約10%放電された状態から、1分間で充電できる電気量について、との事)

 

他のサイズに関しては以下の通りの変更となります。

【2016年モデル A2】

【2018年モデル A3】

上のサイズになるほど、性能の上昇率は下がりますね。

普通の人はバッテリー充電器などは使わないと思いますので、アイスト車用であれば2018年モデルの方が良さそうで̪す。(お財布と相談ですね)

標準車(充電制御車)用

標準車用では特に改善ポイントの説明がありませんが、「減液抑制性能を向上」については実装されている、とのご回答をパナソニックさんから頂きました。(充電性能は変わらないかと思うのですが、寿命は延びるかも)

【2016年モデル C6】

【2016年モデル C7】

ハイブリッド用は高いので、私はリーフには標準車用(バッテリーがボンネット内にある)のものを買おうと思っていたのですが、充電性能は変わらなそうなのでこれなら2016年モデルで良いのでないか?と言う気がしてきました。(ガジェッター的には他の製品も試す機会があった方が良いので、あまりにもロングライフなものは不要)

ハイブリッド車用

ハイブリッド車用については型番の変更もないようですので、パッケージのみの変更になる感じでしょうか。

「減液抑制性能を向上」については未実装とのご回答をパナソニックさんから頂きました。

【2016年モデル】

【2018年モデル】

カオスモデルチェンジのまとめ

今回リーフのバッテリーをカオスに交換しようと思っていた矢先に、2018年モデルチェンジの情報が出てきたので軽く期待していたのですが、充電性能について大幅にバージョンアップしたのはどうやらアイドリングストップ車用だけになるようです。

また、アイドリングストップ車・標準車用ではロングライフ化が期待出来そうです。

アイドリングストップ車の場合には充電効率が向上した2018年モデルが良さそうですが、今回は2016年モデルのC6を選ぶ事にしました。

■ amazon panasonic CAOS 2016年モデル C6

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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