※2020年7月4日更新~実機レビューについて追記しました。

こんにちは!Omiです。

ケンウッドのドライブレコーダーは「夜間映像が暗く映る」と言う特徴がありますので、個別商品の画質の評価は低いものが多かったのですが、ついにそんなケンウッドからも夜間特化型のSTARVISモデル「DRV-650」「DRV-W650」が発売されました。

国内メーカーのSTARVISモデルと言えばユピテルが先行し、セルスターとパイオニアがそれを追いかける形となっていましたが、ケンウッドもそこに加わる事でかなり選択の幅が増えてきました。

そこで今回はケンウッド初のこのSTARVIS機について、同社の最上位モデルだが価格が安い「DRV-830」、ユピテルのSTARVIS機「SN-SV70c」、コムテックのシングルモデルとしては人気最高の「HDR752G」と比較の上、評価を行いました。

「DRV-650」「DRV-W650」のスペック

「DRV-650」「DRV-W650」のスペックは以下の表の通りです。

DRV-650DRV-W650
19.11発売
1920×1080/55fps/HDR
1920×1080/27.5fps/HDR
LED信号対応
録画視野角 水平117°
microSD付属16GB/最大32GB
GPS内蔵
-WiFi
駐車監視モード
動体検知+衝撃検知/自動起動
専用ケーブル
CA-DR150
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

※こちらの両モデルの違いはWiFi機能の有無です。

録画解像度はスタンダードなフルハイビジョン、フレームレートは55fps/27.5fpsの選択式、録画視野角は広めの水平117°となっています。

STARVIS対応ドラレコは2018年の春から日本メーカーとしてはユピテルが先行して展開しており、中華メーカーも含めると既に2.5Kの超高解像度STARVISも登場していますので、周回遅れ感はあるもののスペックを見る限りケンウッドファンには売れそうな感じです。

付属品とデザインについて

今回はWiFi対応の「DRV-W650」を購入しました。

レビュー概要や操作方法等については以下のレビュー動画でも解説しています。

セット内容はこちらの通りです。

①2.7型液晶搭載の筐体

②miniUSBシガーケーブル

③ボールジョイント式マウント

④16GBのmicroSDカード

⑤取扱説明書

筐体のデザイン

「DRV-W650」の筐体は2016年から続いている「DRV-610」シリーズの流れを汲んだスタンダードな長方形タイプです。

サイズ的にも大きくも小さくもない、ドラレコの標準サイズになります。

液晶は比較的大きめのワイドタイプ2.7型で右側にイベント録画ボタン

右側面には4つの操作ボタン

左側面には電源ボタン

下側にはmicroSDカードスロット

上部にはminiUSB電源端子が装備されています。

取付け状況について

今回は初期型リーフに取り付けを行いました。

ルームミラーは純正品ではなくMAXWINの交換式スマートミラー「MDR-A001」が装着されていますが、車両センターに配置するとミラーからはみ出でしまう為、やや右寄りに取り付けました。

設置位置にこだわらなければ完全にミラー裏に隠す事も可能です。

インターフェイスについて

「DRV-W650」の起動時間は15秒程度でドライブレコーダーとしては遅めの部類に含まれます。

インターフェイスはこれと言って特徴のないスタンダードなツリー型ですので、可もなく不可もないと言ったところです。

WiFiアプリの使い勝手について

「DRV-W650」のWiFiアプリは機能的に非常に限定されており、録画映像のダウンロード再生のみが可能です。

通常のドラレコWiFiアプリではドラレコの各種設定ができますが、本機のアプリについては設定はおろか録画映像のストリーミング再生やライブビューの確認も出来ません。

設定でWiFiをONにしておく事で自動的にスマホとの接続が確立される仕様のようですが、こちらで試した限りでは一度電源を落としてしまうと次回の起動時にはスマホでアクセスポイントを再選択しなければ接続は確立されませんでした。

機能はコレだけです。

動画の選択時にはサムネイルが表示されますが、遅延が大きく表示までに20秒程度待たなければなりません。

動画のストリーミング再生は出来ませんので、スマホにダウンロードしてから再生しますが、ダウンロードにかかる時間は55fpsのフルハイビジョン動画で1分当たり70秒程度でしたので、ダウンロード速度は速い方です。

なお、走行中のイベント録画は自動的にスマホに転送される仕様のようですが、こちらで試した限りで接続が不安定でしたのでしっかり接続を確立させた直後でないと転送が上手く行かない事がありました。

録画画質について

「DRV-W650」のドライブレコーダーとしての画質については、こちらの3つのモデルとの比較の上で評価を行いました。

①ユピテル「SN-SV70c」~WiFi対応のSTARVIS、超広角シングル最上位モデル

②ケンウッド「DRV-830」~超広角シングル最上位モデル

③コムテック「HDR752G」~超広角シングル一番人気モデル

比較ポイントは次の6つです。

①録画視野角について

②ナンバー読み取り精度について

③逆光補正能力について

④夜間のナンバー読み取り精度について

⑤夜間の明るさについて

⑥暗視能力について

※「DRV-W650」は55fpsで撮影していますが、比較動画は編集時に30fpsに落として出力しています。

録画視野角について

録画視野角については仕様表に記載されている通りの水平117°で、現行品のドラレコとしてはそこそこ広い部類に入ります。

なお、ここで比較している他の3機種は超広角モデルです。

ナンバー読み取り精度について

「DRV-W650」の録画映像はややにじみが強く出ており、フルハイビジョンモデルの中ではナンバー認識精度は低めです。

この中で「SN-SV70c」がフルハイビジョンの最低クラス、「HDR752G」が標準クラス、「DRV-830」はフルハイビジョンを超える2.5Kの解像度です。

逆光補正能力について

トンネル出口での見え方は白飛び、黒つぶれともそこそこ抑えられていますので一般的なドライブレコーダーと比べると視認性は良好です。

ただし、同社上位の「DRV-830」とコムテックの「HDR752G」には及びません。

夜間のナンバー読み取り精度について

夜間にヘッドライトの光が強く反射した先行車のナンバーの読み取り精度は、「HDR752G」「DRV-830」が非常に高く、「DRV-W650」は標準クラスです。

夜間の明るさについて

これらの4モデルのうち「DRV-W650」と「SN-SV70c」はSTARVIS機となりますが、市街地では「SN-SV70c」が明るさ全開、「DRV-W650」は絞りを強めたチューニングです。

「DRV-W650」の明るさはSTARVISではない「HDR752G」「DRV-830」とほとんど変わりません。

街灯が少ない場所では、どういう訳かこの中で最も暗くなりました。

暗視能力について

暗視能力についても同様の傾向で「DRV-W650」は、全くSTARVISらしくない見え方です。

何故このようになってしまったのか理解に苦しむところですが…

「DRV-W650」の画質面をまとめると、同社の「DRV-830」の完全下位互換のような特性でした。

 点数視野角ナンバー昼ナンバー夜 逆光夜明るさ暗視
MINIEYE23.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR752G23.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR852G21.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
A12921.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
DRV-83020.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR203G19.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★
A119V318.0点★★★★★★★★★★★★★★★
SN-SV40c18.0点★★★★★★★★★★★★★★★★
A129Pro16.5点★★★★★★★★★★★★★★★
SN-SV70c16.5点★★★★★★★★★★★★★
WD250S16.5点★★★★★★★★★★★★★★★
ZDR02215.0点★★★★★★★★★★★★
DRY-ST1700c15.0点★★★★★★★★★★★★★
DRV-650/W65014.0点★★★★★★★★★★★
DRV-34012.5点★★★★★★★★★

安全運転支援機能について

「DRV-W650」にはこちらの3つの安全運転支援機能が搭載されています。

①前方衝突警告~自車と前方の車との距離を検出し、安全な距離が保たれていない場合に画面表示と警告音でお知らせします

②車線逸脱警告~時速60km以上で走行中、現在の車線からはみ出してしまった際に、画面表示と警告音でお知らせします。

③発進遅れ警告~車の後方に停止した後、前の車が発進しても自車が止まったままの場合に、画面表示と警告音でお知らせします。

安全運転支援機能を使用するにはこちらの手順でキャリブレーションが必要です。今回はキャリブレーションの前にテスト用に筐体をランエボ10のフロントガラス中央に移設しました。

①フロント筐体の角度を上下に調整して赤線を水平線に合わせる

②青線をボタン操作でボンネット先端に合わせる

安全運転支援機能のテスト結果についてはこちらの通りです。

前方衝突警告

前方に車がいる状態ではゆっくり停車しても警報が鳴り、うるさく感じました。OFF設定が推奨です。

車線逸脱警告

高速道路でテストしましたが、車線からはみ出そうなタイミングで警報が鳴りましたので比較的実用性が高いと感じました。

発進遅れ警告

警報タイミングが早く、うるさく感じました。OFF設定が推奨です。

フレームレートとLED信号の映り方について

「DRV-W650」のフレームレートは27.5/55fpsですので、全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。

ドライブレコーダーで信号は点滅して映った方が良い?

55fpsでの見え方について

55fpsでは動画が滑らかに見えますが、全体的に黄色~茶色味が強い画質なのでドライブ動画の撮影などの目的には向いていません。

これをドライブに持って行って景色撮影しようとかは思わないですね。

動画の再生方法について

動画の再生については、スマホアプリ、本体液晶、PCの専用ビュワー、PCの汎用ビュワーでのテストを行いました。

スマホアプリでの再生

インターフェイスの項目でも説明しましたが、再生に関してはダウンロード速度も速く非常に快適です。

ただし、ストリーミング再生が出来ない点に不満が残ります。

本体液晶での再生

本体液晶での再生については液晶サイズはやや大きめの2.7型で、筐体はスタンダードな箱型デザインですので視認性は良好です。

PC専用ビュワーでの再生

PCの専用ビュワーは以下のページからダウンロード出来ます。

■ KENWOOD ROUTE WATCHER II

ビュワーとしてはスタンダードな機能、操作性で主な機能の有無はこちらの通りです。

・映像の拡大縮小~×

・地図への走行軌跡の表示~〇

・速度の表示~〇

・方位計の表示~×

・Gセンサーグラフの表示~〇

・再生速度調整~〇(1/4~2.0倍)

・明るさの調整~不可

なお、こちらの環境では2台のデスクトップパソコンで不具合が発生し、映像の再生が出来ませんでした。(音声のみ出力)

OSのパージョンはいずれも最新のWindows 10/1909です。

ちょっと古いバージョンのWindows 10が入ったノートパソコンでは応答なしになり、音声の再生すら出来ませんでした。

過去に200機種以上のドライブレコーダーのテストを行ってきましたが、こう言った不具合は初めてですので今回はケンウッドのサポートに連絡しました。

後日対応を追記します。

PC汎用ビュワーでの再生

PC汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されているソフトでも可能でした。

駐車監視の仕様について

「DRV-650」「DRV-W650」の駐車監視の仕様と運用はこちらの通りとなっています。

①以下の専用ケーブルを使用する。

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ケンウッド(KENWOOD)
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②エンジンOFFから5分経過すると自動で動体検知+衝撃検知による駐車監視に入る

③エンジンONの振動を検知すると、自動で常時録画モードに戻る

駐車監視中の衝撃感度を最高にした状態でも、ドアの開閉程度の衝撃では動体検知のみでの反応となりました。

なお、駐車監視中の録画ファイルは動体検知・衝撃検知のいずれも上書き可能なパーキングフォルダに保存されます。

microSDカードの最大容量である32GBを使用しても駐車監視の最大録画保存時間は20分までですので、それ以降は上書きされます。

従って長時間の駐車監視には向いていません。

外部電源を使用した駐車監視の運用について

外部電源を使用した駐車監視のテストは、「UPS300」「MIGHTYCEL」と付属のシガーケーブルを組み合わせて行い、正常な動作を確認しました。

駐車監視の駆動時間の計測は「UPS300」のみで実施しましたが、それぞれのバッテリーでの駆動時間の予測はこちらの表の通りとなります。

型番UPS300
UPS400
UPS500EN6000EN12000
容量28.8Wh115.4Wh76Wh153Wh
駆動時間11時間44時間29時間58時間
満充電180分240分50分100分

 

ドラレコ駐車監視用 急速充電バッテリー ikeep MIGHTYCELL「EN6000」「EN12000」

なお、指定の専用ケーブル「CA-DR150」「CA-DR350」を使用した場合、指定のカットオフ電圧以下で電源が落ちます。(ACCがONの状態でもカットオフはアクティブになります)

使用可能なmicroSDカードの最大容量

「DRV-W650」のmicroSDカードのサポート範囲は32GBまでとなっていますが、以下の256GB以上のカードでの1時間の録画・再生に異常は見られませんでした。

■ サムスン512GB U3

■ 上海問屋256GB U3

偽物に注意!!ドライブレコーダーにおすすめのmicroSDカードは?

 地デジへのノイズ干渉について

「DRV-W650」の単体使用では、初期型リーフ+純正ナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでした。

ラジオへの干渉も確認出来ませんでしたが、ノイズの影響はドラレコの設置位置や車種、カーナビの種類などの状況によって変わる事がありますので、結果は参考程度に捉えて下さい。

ドライブレコーダーのノイズ、地デジ電波障害の対策

「DRV-W650」の総評

「DRV-W650」のドライブレコーダーとしての画質の特徴をまとめると以下の通りとなります。

①録画視野角は「DRV-830」より狭い

②ナンバー認識精度は「DRV-830」より随分劣る

③逆光補正能力は低くはないが、「DRV-830」より低い

④夜間の市街地ではやや暗め、「DRV-830」と同等

⑤暗視能力はSTARVIS機としては最低で、最近の一般的なドラレコ未満、もちろん「DRV-830」より劣る

 点数視野角ナンバー昼ナンバー夜 逆光夜明るさ暗視
MINIEYE23.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR752G23.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR852G21.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
A12921.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
DRV-83020.0点★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
HDR203G19.5点★★★★★★★★★★★★★★★★★
A119V318.0点★★★★★★★★★★★★★★★
SN-SV40c18.0点★★★★★★★★★★★★★★★★
A129Pro16.5点★★★★★★★★★★★★★★★
SN-SV70c16.5点★★★★★★★★★★★★★
WD250S16.5点★★★★★★★★★★★★★★★
ZDR02215.0点★★★★★★★★★★★★
DRY-ST1700c15.0点★★★★★★★★★★★★★
DRV-650/W65014.0点★★★★★★★★★★★
DRV-34012.5点★★★★★★★★★

画質の面では「DRV-830」の完全下位互換的な特徴となる上、価格は「DRV-830」プラス一万円でこのクラスにしては法外に高く、店頭でのケンウッドのブランド力を生かした「知らぬが仏!」の低評価な製品と言う結果に終わりました。

どうしてもケンウッド製を!と言うユーザーには、私が唯一ケンウッドのドラレコで高い評価をしている「DRV-830」をおすすめします。

最近は月によってケンウッドがコムテックのドラレコシェアを抜いた、などとのニュースを見かける機会もありますが、ケンウッドは量販店や知名度重視のユーザー向けに性能が伴わない低スペックの商品を高く売るメーカーになってしまった事を理解しておきましょう。(2015年ころはそこそこ良いものを安く売ってましたが、ここ最近はちょっと酷いと感じます)

安心感が得られると言う意見もありますが、私は過去にケンウッドのドラレコで不具合を経験した事がありますし、今回はPCの専用ビュワーが3台のPCで全く使えませんでした。

ブランドで選ぶユーザー層には価格帯も含めてばっちりマッチングする製品とも言えますので、ブランド力だけでゴリ押しするのもビジネスモデル的にはアリアリですし、店頭ではコムテックよりもケンウッドの受けが良さそうなので販売員もこちらをおすすめする事でしょう。

ただし、私はわざわざネットでレビューを検索するような情報弱者ではない方々にはおすすめしません。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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