オウルテック「2304×1296」ドライブレコーダー「OWL-DR06」のレビュー、評価

オウルテックから「2304×1296」の解像度に対応したドライブレコーダー「OWL-DR06」が発売されています。(正確な発売日は不明ですが12月上旬との事)

オウルテックさんからサンプルを頂いていますので、レビューも兼ねて「OWL-DR06」について紹介します。

「OWL-DR06」のスペック

OWL-DR06
17.12発売
2304×1296/27.5fps
LED信号対応
水平107°
WDR
付属16GB
最大64GB
GPS内蔵
安全運転支援機能
駐車監視モード
衝撃検知
内蔵バッテリーあり
専用ケーブルなし
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

スペック的には「2304×1296/27.5fps」との事なのでハイエンドの部類に入るモデルですが、このゾーンは競合が激しく、広い録画視野角+高い精細感が求められます。

視野角が広くなればなるほど広範囲の状況を録画する事が可能になるというメリットがありますが、精細感を維持する為にはレンズやCMOSセンサーなどのハードウェアには高い性能が要求されますし、場合によっては出力ファイルの解像度も上げる必要が出てきます。

また、出力解像度を上げると精細感は上がりますが(CMOSセンサーがボトルネックになると上がらない)、逆に録画データが増大するというデメリットも発生します。

 

「OWL-DR06」についてはレンズ視野角が130°なので録画視野角はあまり広くないように思えますね。

従って精細感はかなり高いレベルを維持できているのではないか…というのがスペック表記を見た段階での予測です。

「OWL-DR06」のデザインと付属品

「OWL-DR06」のデザインは本体が比較的大振りのクール系です。パパゴの「GoSafe 30G/34G」とテイストは同じような感じですね。

マウントと本体の結合部分が端子になっていますので、おそらくマウント内にGPSユニットかバッテリーが内蔵されているものと思われます。

付属品はシガーケーブルと16GBのmicroUSBカードになります。

 

液晶は2.7型の大型タイプ、本体下部にはPC接続用のminiUSBとHDMI出力端子が装備されています。

マウント部分にもminiUSB電源端子がありますので、車内ではこちらから給電する事になろうと思います。

本体下部のminiUSBにはモバイルバッテリーなどからも給電は可能でしたので、本体を屋内に持ち込んでHDMI経由でテレビでの再生も可能となっています。

ボタンの配置とインターフェイス

「OWL-DR06」にはサイドに2ボタン、上部に4つのボタンがあります。

正面から見ると、左右には△▽のプリントはあるものの、上のボタンそれぞれのボタンの役割が全く分からないので慣れるまでかなり操作には苦戦すると思います。(ボタンの刻印も見えない)

また、メニューのツリーも分かりにくく、上の4つのボタンからモードや該当メニューの切り替えと行う為、画面上に各ボタンのアイコン配置が望ましく感じました。(これはファームアップデートで改善を期待します)

因みに以下の写真の下部にいくつかアイコンがあり、これは各設定項目のツリーの入り口を表示しています。写真だと色がわかりにくいですが、一番左のアイコンが黄色に点灯しています。

※動画モード・写真モード・再生モード・SDカードの管理モード・その他共通項目の5つのツリーのうち、動画モードの設定項目を開いているという事です。

メニュー項目を操作するためには、まずは①一番右のボタンで録画を停止→②一番左のボタンでメニューに入る…この状態で動画モードの設定変更が可能です。

ここから左右の△▽ボタンで項目を選択し、決定は一番右のボタンで行います。

別のメニュー項目のツリーに入るには右から2番目のボタンを押します。(動画モード→写真モード→再生モード→SDカードの管理モード→その他共通項目の順に送られる)

メニューから録画モードに戻るには一番左のボタンを押しますが、録画モードに戻っても録画は開始されませんので、一番右のボタンを押して録画を開始する必要があります。

説明書を読むのが好きな人は良いですが、私は嫌いですので読まなくても誰もが簡単に操作出来るようにして欲しいと感じました。

画質はまずます明るく精細感も高い

「OWL-DR06」の水平録画視野角は107°程度でした。

画質についてはおそらく「2304×1296」の解像度のモデルの中では比較的精細感は高めのような印象です。

ただし、このクラス以上の解像度のモデルで最も売れているであろうモデルはユピテルの「2560×1440」の「DRY-ST7000C」となり、今さら既に型落ちとなったケンウッドの「DRV-610」などど比較しても意味がないので「DRY-ST7000C」と比較しました。

「OWL-DR06」の方が視野角が狭いので文字は大きく見えますが、識別のしやすさは「DRY-ST7000C」の方が上かと思われます。

因みにCMOSセンサーは「DRY-ST7000C」が400万画素、「OWL-DR06」の方が310万画素です。

 

「DRY-ST7000C」は「2560×1440」なので369万画素以上のCMOSセンサーが必要、「OWL-DR06」は「2304×1296」なので299万画素以上のCMOSセンサーが必要となりますが、双方とも表面上のスペックでは高い解像度を活かせる構成となっています。

なお、水平録画視野角が「DRY-ST7000C」は120°、「OWL-DR06」は107°ですので、録画されている面積は(120×120)/(107×107)=1.26倍、「DRY-ST7000C」の方が広くなります。

対して解像度によるドットの差は369万/299万=1.23倍です。

面積当たりのドット数は「OWL-DR06」の方が若干有利にはなりますが、見た目の精細感は「DRY-ST7000C」の方が上回っている感じがしますね。

 

逆光補正はWDRとなっているようですが、「DRY-ST7000C」よりも若干白飛びし易いものの、駐車場などではかなり明るく映ります。

逆光以外のシーンでもかなり明るく映る部類のドライブレコーダーだと思います。

 

 

 

夜間に関しても明るさは充分と言った感じですね。

 

「OWL-DR06」の駐車監視の仕様

「OWL-DR06」には内蔵バッテリーを使用しての衝撃検知による駐車監視モードが搭載されています。

待機状態から衝撃録画の開始までは5秒程度掛かりますので、衝突前から衝突の瞬間の動画は録画されませんが、待機だけなら5日間は可能との事です。

ただし、内蔵バッテリータイプは感度とバッテリー容量のバランスが難しく、感度が高く雨や風などで動作してしまうような場合にはバッテリーが30分程度で尽きてしまい、逆に感度が低くドアの開閉などで動作しないようだと、軽く擦られた程度では動作しなくなります。

感度に関しては3段階での調整が可能ですので、その辺りの事も良く考えて設定を選択しましょう。

因みに最高感度だとドアの開閉で作動しますが、録画時間は1回の衝撃につき10秒なのでナンバーを採り逃す可能性もあります。

microSDカードは自動フォーマット

これはなかなか面白い機能だと思いますが、「OWL-DR06」にmicroSDカードを挿入すると自動的にフォーマットされます。

ただし、仕様外の64GBを超えるものに関しては起動時にエラーが出ますので使用するmicroSDカードに関しては64GBまでにしておいた方が良さそうです。

「OWL-DR06」の総評

「OWL-DR06」は駐車ともに安定した明るさ・視認性・精細感を合わせ持った高バランスのドライブレコーダーで価格もこなれているのですが、水平視野角・精細感のいずれもトップレベルではなく、2017年11月時点のドラレコ市場では「アッパーミドル」という位置付けになります。

コムテック「HDR-352GH」、ユピテル「DRY-ST7000c」、ケンウッド「DRV-830」、TA-Cratvie「TA-010C」辺りが尖ったハイエンド(ハイエンドであるからには尖ってなければならないと私は思います)になりますが、この一つ下のクラスですね。

価格は各社ドラレコ品薄状態で高騰している中で、「OWL-DR06」はデビュー価格が15,800円ですので、コスパは間違いなく高いと思います。

上で挙げたハイエンドは21,000円~30,000円程度、フルハイビジョンのスタンダードクラスだと13,000円~15,000円となっていますので、駐車監視面は考慮しない前提であれば、同スペックのモデルに比べると価格は間違いなく安いです。

ケンウッドの「DRV-320」辺りを検討しているならこちらの方が良いかも知れません。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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