※2019年4月18日更新~実機レビューについて追記しました。

コムテックから2019年モデルのレーダー探知機連動ドライブレコーダー「HDR103」「HDR203G」が発表されています。

スペックや機能的には「HDR-352GH」「HDR-751G」辺りの1カメラ単体モデルとよく似た仕様となっていますが、型番を見るとこれらの後継機ではないような気もします。

画質的には「HDR-352GH」「HDR-751G」が比較的完成形に近いものとなっている為、これ以上の改善が見込めない可能性もありますが、ざっくりと「HDR103」「HDR203G」の特徴を見て行きましょう。

ざっくりとした所感についてはこちらの動画でまとめています。

「HDR103」「HDR203G」のスペック

「HDR103」「HDR203G」のスペックは以下の表の通りです。

HDR103HDR203G
19.04発売
1920×1080/27.5fps/HDR
LED信号対応
録画視野角 水平131°
microSDフォーマット不要
microSD付属8GB
microSD最大32GB
GPSレーダー探知機より受信GPS内蔵
駐車監視モード
常時録画+衝撃検知
衝撃検知のみ
タイムラプス
自動起動
専用ケーブル
HDROP-014
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

スペック表を見ると「HDR-751G」にmicroSDカードのフォーマット機能を付けて視野角を若干広げただけのようなモデルですが、フレームレートが従来の29fpsから27.5fpsに変更となっています。

この変更が意味するところは、録画容量を圧縮する為なのか、西日本エリアでのLED信号をさらに高速で点滅させる為なのか、それとも特許絡みで何かの動きがあったのかの何れかであろうと予測されますが真相は不明です。

27.5fpsに関する特定の動画変換方法はアサヒリサーチが特許を取得していますので、これとは別の手法で記録しているものと思われます。

それ以外の部分については特に変更点は見当たらず、後は画質の部分がどう言った方向性の味付けになっているのかが気になるところですね。

因みに単体モデルでここ数ヶ月の間にモデル更新があったのは「ZDR-012/014」→「ZDR022/024」、「HDR852G」が新規となりますが、いずれも従来のコムテックの最大の特徴であった強烈なHDR補正が弱まり、景色もそれなりに綺麗に撮影可能であるという、他社に似た特性に振られています。

「HDR-352GH」「HDR-751G」の画質が完成度が高かった為、ここを変にいじくると改悪になり兼ねない危険をはらんでいるだけに画質面での改善の方向性は非常に気になるポイントになりますね。

個人的には「ZDR022/024」、「HDR852G」は嫌いではないのですがおすすめしにくいモデルになってしまったので、全ての面で「HDR-352GH」以上である事を期待します。

セット内容とデザイン

今回はGPS内蔵の「HDR203G」を購入しました。

セット内容はい至ってシンプルで以下の通りとなります。

①ドラレコ筐体+マウント

②3PINカプラーシガー電源ケーブル

③8GBのmicroSDカード(本体挿入)

④取扱説明書

⑤ドラレコステッカー

⑥両面テープ・レンチ・取付部材

本体のデザインは2017年モデルの「HDR-352GH」、2018年最上位機種の「HDR852G」のものを踏襲したような形となっていますが、マウント周りのデザインがコンパクト化され、設置した際にフロントガラスへのダッシュボードなどの映り込みを軽減する為に本体部分が前にせり出す構造になっています。

液晶サイズは「HDR-352GH」と同等の2.7型です。

下部のボタン類の配置は以下の通りで運転席から見て左側に「PARKING」ボタンが配置されています。(HDR852Gと同じ)

左側面には映像出力&レーダー探知機連動用のLINKポート

右側面にはmicroSDポート

上部には3PINの電源ポートが配置されています。

本体部分はミラー裏に充分隠せるサイズです。

画質について

画質については「HDR-352GH」と以下のポイントについて比較しています。(いずれもHDRモード)

①録画視野角

②ナンバー認識精度

③逆光時の白潰れ耐性

④夜間のナンバー認識

⑤夜間の明るい場所・暗い場所での見え方

録画視野角について

本機はレンズ視野角が水平136°と表記されていますが、実際の録画視野角は「HDR-352GH」(水平132°)よりも若干狭く、水平131°程度でした。(ほとんど同じですが)

ナンバー認識精度について

ナンバー認識精度については「HDR203G」の方がコントラストが強めに出る為、若干認識し易い筈ですがHDR補正の調整が不充分と見受けられ、時折みられるブロックノイズによる動画崩れて文字が欠けて見える事があります。

いきなり一瞬で明るくなるような場合には以下のようにモザイク状のブロックノイズが発生する事があります。

これは初期の「HDR-352GH」でも発生していた不具合で後日ファームアップデートで修正されていますので、「HDR203G」に関してもそのうち修正されるのではないかと考えられます。

逆光時の白潰れ耐性について

逆光時の潰れ耐性に関しては「HDR-352GH」には若干劣るものの、他社も含めて現行機種ではこれに次ぐレベルとなっています。

屋根付き駐車場などでは補正は効いているものの、周囲が暗くなりがちと言う問題もありますね。

夜間のナンバー認識精度について

夜間のヘッドライトが反射した状態でのナンバー認識精度は白潰れ耐性とリンクするケースが多いですが、限界は非常に高く「HDR-352GH」に次ぐ精度の高さとなっています。

夜間の明るさによる見え方

夜間の動画に関しては全体的に強い絞りが効いている為、ヘッドライトの防眩効果は非常に高いものが認められました。

ただし…、あらゆるシチュエーションで「HDR-352GH」よりも随分暗くなってしまい、状況認識能力では「HDR-352GH」に大きく劣ると考えられます。

暗視能力はほぼゼロに近いですね。

因みにコムテックは「HDR203G」をリア用としてもアピールしていますが、現状の調整具合だと暗すぎるのでリア用には全く向いてませんね。

「HDR203G」の画質の特徴は景色はそこそこ綺麗に映り、昼間のナンバー認識精度、白潰れ耐性、夜間のナンバー認識精度は高いものの、明るさが足りない…と言ったところになります。

西日本LED信号の見え方について

コムテックの他のモデルは29.1fpsですが、このフレームレートの場合には電力周波数60Hzの西日本エリアではLED信号は以下のような見え方となります。

点滅回数が若干少ないですが、27.5fpsではケンウッドの以下のモデル(27fps)の見え方に近くなると思われます。

ドライブレコーダーのLED信号対策のまとめ

駐車監視の仕様について

「HDR103」「HDR203G」の駐車監視は専用の常時電源ケーブル「HDROP-14」を使用し、エンジンのオン/オフに連動して以下の3種類のうちのいずれかの録画を行うものとなります。

①常時録画+衝撃検知

②衝撃検知のみ

③タイムラプス(1秒1コマ)

また、専用ケーブル接続時であればボタン操作で一時的な駐車監視のオン/オフの切り替えも可能で、カットオフ電圧とタイマー設定は以下の項目から選択する事が出来ます。

①カットオフ電圧の設定「11.7~12.2Vで0.1V刻み、23.4~24.4Vで0.2V刻み」

②タイマー設定「0.5/1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/常時オン」

駐車監視中の衝撃検知に対しては復帰時にアナウンスがあり、キャンセルタイマーで設定した乗車・降車時の前後1/3分間に検知した衝撃に対してはアナウンスを行いません。

※衝撃クイック録画と駐車監視ナイトビジョンは非搭載の機種です。

まぁ、ここ2年くらいでコムテックの駐車監視の主要項目はほぼ完成されていますので、特にこれと言った特徴がある訳ではありませんが、他社のドラレコに比べると駐車監視の運用面は非常に便利であると言えます。

なお、衝撃感度は高・中・低の3段階からの選択式ですが、「高」の設定ではドアの開閉を検知して衝撃録画を行いました。

駐車監視の運用方法について

実際の駐車監視の運用手順は以下の通りです。

◆ほとんど駐車監視を行うパターン

①ドラレコの駐車監視は「ON」設定

②エンジンオフの際は操作なしで駐車監視モード起動

③エンジンオンで自動で常時録画に戻る

④自宅駐車場では「駐車監視スイッチ」を長押しして一時的に駐車監視をオフ設定にする

⑤エンジンオフでドラレコの電源が落ちる

 

◆滅多に駐車監視を行わないパターン

①ドラレコの駐車監視は「OFF」設定

②駐車監視を行う場所では「駐車監視スイッチ」を長押しして一時的に駐車監視をオン設定にする

③エンジンオフで駐車監視モード起動

④エンジンオンで自動で常時録画に戻る

⑤自宅駐車場では何も操作せず、エンジンオフでドラレコの電源が落ちる

監視中に衝撃を検知した場合には復帰時にアナウンスがありますが、ボタン操作で動画の確認・キャンセルを行わないと常時録画が開始されません。

「UPS300」を使用した駐車監視の運用

「UPS300」を使用しての駐車監視については、「常時+衝撃」の録画方式で12時間の駆動が可能でしたので他のコムテックのハイエンドモデルに比べると電力消費は70%程度に抑えられている印象です。

ドライブレコーダー駐車監視用バッテリー 「UPS300」の使い方

ファイルの録画形式と再生方法について

「HDR203G」の録画ファイルの拡張子はMOV、動画圧縮コーデックはH.264、ビットレートは10,000kbps、ビット÷(ピクセル×フレーム)は0.176でした。

PC専用ビュワーでの再生について

「HDR203G」の専用ビュワーは「HDR852G」と同じ「HDRViewer5」となり、以下のページからダウンロードが可能です。

■ HDRViewer5

こちらは「HDR852G」をテストした際に評価していますので以下の項目をご参照ください。

■ HDR Viewer 5の評価

PC汎用ビュワーでの再生について

PCの汎用ビュワーでの再生に関してはWindows 7→10にアップグレードしたPCのメディアプレイヤー12で問題なく可能でした。

スマホでの再生について

iPhone 7での再生については以下のガジェットで可能ではありましたが音声が出力されませんでした。(エラーメッセージが出るが再生は可能)

iPhone、iOS端末でmicroSDのメディアを直接再生可能なカードリーダー「Tube Reader」

android端末に関してはHuaweiのタブレットで試した限り、カードリーダーまたは内蔵スロットからXPlayerを使用しての映像・音声の再生が可能でした。

ドライブレコーダーの動画の見方、ソフトや8つの再生方法のまとめ

なお、スマホでの再生はメーカーのサポート外ですので自己責任でお願いします。

仕様外のmicroSDでの録画・再生状況

「HDR203G」はmicroSDカードのフォーマットが不要な、おそらくTAT方式での録画を行っているものと思われますが、通常のドラレコと比べるとフォーマットに必要な時間が長く掛かります。(フォーマット時にダミーコンテナが生成される)

サポート範囲で最大容量である32GBのカードの場合には1分程度、64GBでは4分弱、128GBでは10分、256GBだと20分以上と、かなりの時間が掛かります。

因みに以下のmicroSDカードでは1時間以上の録画、再生に不具合は見られませんでした。

偽物に注意!!ドライブレコーダーにおすすめのmicroSDカードは?

レーダー探知機との連動機能について

「HDR103」「HDR203G」をレーダー探知機と連動させる為には、別途専用のケーブルが必要になります。

通常は4mの「ZR-13」を使用しますが、今回からリアに設置するパターンを見越して8mケーブルの「ZR-17」も発売されています。

連動機能は以下の通りとなります。

①レーダー探知機からの電源の供給(駐車監視時には常時ケーブルOPが別途必要)

②レーダー探知機からのGPS情報の吸出し

③OBD2接続時の車両情報の吸出し

④レーダー探知機への動画の表示

⑤レーダー探知機からの操作

⑥ビュワーソフトへのオービス、レーダー波検知ポイントの表示

レーダー探知機との連動機能の詳細に関しては「HDR852G」のレビューで実機テストを行っています。

■ 「HDR852G」レーダー探知機連動機能

安全運転支援機能について

「HDR103」「HDR203G」の安全運転支援機能は、「HDR852G」「ZDR026」に搭載されているもののうち、ドライブサポートと車速アラームのみになります。

急発進・急減速・急ハンドル時の警報と、予め設定した車速を超えた時の警報のみになりますね。

こちらも「HDR852G」でテストをしていますので以下記事をご参照ください。

■ 「HDR852G」の安全運転支援機能

地デジへのノイズの影響について

地デジへのノイズの影響については、フルセグがギリギリ受信できる場所で電源のON/OFFを行っても映像に変化は見られませんでした。

※車種やカーナビの種類、アンテナの位置により結果は変わる可能性があります。

「HDR103」「HDR203G」の総評

2018年後半からコムテックは「ZDR-022/024」、「HDR852G」などの新モデルを発売していますが、なかなか「HDR-352GH」「HDR-751G」を実用面で超える画質の物を作るのは難しいようです。

この2機種は景色の撮影能力を捨ててドラレコに必要な実用性の高い画質を追求しているのですが、新モデルは景色の撮影能力を上げたのと引き換えに何かが足りなかったりします。

画質面での実用性のみを追求した場合、①「HDR-352GH」「HDR-751G」→②「HDR203G」「HDR852G」→③「ZDR-022/024」と言った順位になりますので、コムテックのハイエンドドラレコなら「HDR-352GH」「HDR-751G」を軸に考えていった方が良いと言う状況は変わりません。

また、「HDR203G」の画質は「HDR852G」に似たものではありますが、HDR補正が「HDR203G」の方が強めで夜間は暗いです。

ただし、「HDR203G」はフォーマット不要機能を搭載していますので、話がややこしくなりますね。

因みに…「HDR852G」と「HDR203G」は同じTAT方式を採用しているように見受けられますが、「HDR852G」はフォーマット不要とは謳われていません。(おそらく852Gは解像度の問題で上書の頻度高くなる為と思われる)

基本的にはコムテックの単体ドラレコであれば「HDR-751G」が最もおすすめである事には変わりなく、夜間の明るさには目をつぶってフォーマット不要機能を選択するなら「HDR203G」、景色を綺麗に撮影したいなら「HDR852G」と言う選択になるでしょうか。

コムテック 2018年モデルドライブレコーダー「HDR-751G」のレビュー、評価

コムテック超広角・超高解像度ドライブレコーダー「HDR852G」のレビュー、評価

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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