ケンウッド 「2560×1440」の超高解像度ドライブレコーダー「DRV-630」「DRV-W630」発表

ケンウッドが2017年彩速ナビの発表に合わせて、全5モデルのドライブレコーダーを発表していますが、このページではそのうち単体モデルの「DRV-630」、「DRV-630」をベースとしたWiFi対応モデル「DRV-W630」について紹介します。

「DRV-630」は「DRV-610」の後継モデル

「DRV-630」は2016年のハイエンドクラスでの人気No.1モデル「DRV-610」の純粋な後継モデルに当たりそうです。

ただ、単純なバージョンアップではなく一部の光っていた機能を最上位の「DRV-830」に移行してしまった為、ガンダムで言うところの変形モビルスーツ「Zガンダム」が逆襲のシャアで、新しいけれども変形機構が簡易劣化された「リ・ガズィ」になってしまったように劣化してしまった部分も目立ちます。

どちらかというと2016年のスタンダードモデル「DRV-320」の位置付けに持って行きたいのかな?と感じるような変更点が多いです。

「DRV-630」「DRV-W630」のスペック

「DRV-630」「DRV-W630」のスペックは以下の通りです。

DRV-630DRV-W630
17.10発売
2560×1440/27fps/HDR
LED信号対応
録画視野角 水平102°
microSD付属16GB
microSD最大32GB
GPS内蔵
-WiFi
安全運転支援機能
駐車監視モード
動体検知+衝撃検知
自動起動
専用ケーブル
CA-DR150
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

先代の「DRV-610」からの変更点は以下の3つです。

  • 水平視野角が121°から102°に大幅に狭くなってしまった
  • microSDカードのスロットが2から1に減少した
  • microSDカードの最大容量が128GBから32GBに減少した
  • 解像度が2304×1296から2560×1440にアップした
  • 逆光補正がWDRからHDRに変更になった

かなり改悪のポイントが多い割に価格だけは高い印象を受けます。

因みに32GBのmicroSDだとMAX解像度での録画時間は2.5時間程度しかありません。

事故の際の証拠能力で最も重要なのは?

走行中の事故の際に最も重要なのは、状況を幅広く見やすい状態で記録する事です。

FHDを超えるような高解像度、ましてや「2560×1440」くらいになるとかなり綺麗にきめ細かく映るのですが、走行中の状況証拠であればFHDと大して変わらないかと思いますね。

走行中の当て逃げを想定するならこの解像度も生きてきますが、それはレアケースかと思います。

まあ、「DRV-610」は夜間がやたらと暗かったのでその辺りが改善されていると良いですが…。

駐車監視では解像度も視野角も重要

駐車監視で大事なドライブレコーダーの能力は、視野角の広さとナンバー認識の精度です。

ただ、充分に明るい場所で正面から相手の車がバックしていたような状況であればフルハイビジョンのモデルでも問題なく相手のナンバーを押さえることが出来ます。

問題となるのは斜めや横から当てられたケースです。

この場合には視野角が広く、解像度が高くないとナンバーは認識出来ない可能性が高まります。

詳しくは以下の記事をご参照ください。

■ 駐車監視機能が優秀なおすすめドライブレコーダー9選

「DRV-630」「DRV-W630」は視野角が水平102°と微妙で、折角の「2560×1440」という高解像度を生かし切れていない仕様となっています…残念ながら。

安全運転支援機能の種類は3つ

「DRV-630」「DRV-W630」の安全運転支援機能は「DRV-610」と同様の次の3つの警報です。

  • 前方衝突警報
  • 車線逸脱警報
  • 発進遅れ警報

「DRV-610」の安全運転支援警報がかなり微妙だったので、この点はどこまで煮詰められているかが楽しみですね。

■ ドライブレコーダーの安全運転支援機能の比較

駐車監視の仕様は「DRV-610」と同じ?

コムテックのドライブレコーダーが売れている要因は、第一に同じグレードの他社製品と比較した時の視野角の広さと駐車監視の利便性です。

その利便性を具体的に挙げると以下の通りです。

  • タイマーの細かい刻みの時間設定
  • 復帰時のイベント録画の告知とロック
  • 乗車・降車時のイベント告知のキャンセル設定

現時点では取扱説明書がアップされていないので詳細は不明なのですが、「DRV-610」と同じ仕様であればコムテックの方が利便性が高いままです。

その「DRV-610」の仕様というのは、駐車監視中は「動体検知」と「衝撃検知」による録画を行い、いずれも上書き可能な「駐車録画フォルダ」に動画を保存します。

 

説明書がアップされましたので追記します。

駐車監視の入りに関しては、「DRV-610」と同様に専用の常時電源ケーブルを使用し、5分間の振動を検知しない事をもって判断されます。

駐車監視中の録画ファイルについては、個別に割り当て領域が設定可能な「Parking」フォルダに保存されます。

「Parking」フォルダの保存容量は以下の表の通りとなります。(「DRV-610」と同様)

最大の32GBを使用しても20分にしかならないので、週末のショッピングセンターなど車や人の通りが多いところに駐車していた場合、当て逃げに遭っても肝心の証拠動画が消えてなくなる可能性がありますね。

駐車監視中も衝撃検知の録画はロックされる仕様であれば問題ないですが、そうでなければ…「何でこうなった!?」と言わざるを得ません。

「DRV-W630」のWiFi機能はどうなの?

「DRV-W630」は「DRV-610」にWiFi通信機能を付帯させたモデルになるのですが「2560×1440」のWiFiモデルが現状発売されていないので一定の評価は出来ます。

ただ、公式ページにある「ドライブ動画をシェアして楽しむ」という運用方法はmicroSDカードの容量がネックになりますし、どのみち投稿する動画はかなりサイズダウンされないと重くて送れないので、高解像度モデルある必要性は薄いと感じますね。

WiFiモデルの中でも視野角は広い方ではないですし、駐車監視の仕様が微妙である可能性が高い(というよりもmicroSDカードの容量がネック)のでちょっと微妙な感じがします。

■ WiFi対応のドライブレコーダー

折角の「2560×1440」という高解像度のデメリットばかりが目立つ感じですね。

「DRV-630」「DRV-W630」のまとめ

「DRV-630」「DRV-W630」は高解像度という面ではなかなか魅力のあるモデルではあるのですが、水平視野角が102°と狭い点が全てをダメにしていると感じます。

「DRV-320/325」の代替で考えるならこの録画時間の短さがネックになりますし、駐車監視を考えない人向けならここまでの高解像度はいらないと思います。

ユピテルの「DRY-ST7000c」のゾーンを狙うなら水平視野角は125°くらいないとダメなんじゃないですかね?「2560×1440」としては後発なだけに…。

外野の無責任な評論ですが、ケンウッドさんはカーナビの更新をまともにやりだした途端、ドライブレコーダー部門のマーケティングと開発部門がダメになった印象ですね…こんな事を書くと怒られそうですが、「KNA-DR350」の時はベタ褒めしてるからまあ良いでしょう。(笑)

ドライブレコーダー市場ではブランド力だけでゴリ押し出来る時期は終わってます。

それはコムテックとユピテルのドラレコの巻き返しを見たら分かりますね。

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

■ 高解像度のドライブレコーダー8モデルの画質を比較!!

■ ケンウッドのドライブレコーダー 各モデルの特徴をまとめて説明

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