※2024年2月1日更新:スマートミラー画質の評価を追記しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
最近はスマートミラーの差別化要素として、車内の映り込み防止の対策として有効なモニターの輝度レベルが注目されつつありますが、今回NEOTOKYOから発表されているミラーカム3「MRC-2024」でも、従来機よりも大幅にモニターの輝度が向上しているようです。
個人的にはスマートミラーは非常に便利なガジェットだと思っていますが、私の現在までの経験上では晴天時のオープンカーでは反射がきつくなる為、スマートミラーの画面を消すのが安全と言う結論に至っています。
これで随分映り込みが軽減され、曇りの日はそれほど問題は感じませんでしたが…晴れるとこんな感じです(全く画面が見えない)
晴れた日の昼間は、ディスプレイを消して通常のミラーとして使った方が良いですね。(割り切って反射防止フィルムは剥がしました)
今回はNEOTKYOさんより、サンプル提供頂きますので、後日レビューを前提にミラーカム3「MRC-2024」の製品概要について見ておきましょう。
ミラーカム3「MRC-2024」のスペックと特徴
ミラーカム3「MRC-2024」のスペックは以下の表の通りです。
ミラーカム3 | ミラーカム2 |
---|---|
10.88型IPS液晶 | 10.88型IPS液晶 |
フロント:1920×1080/27.5fps リア:1920×1080/25fps | フロント:1920×1080/27.5fps リア:1920×1080/25fps |
LED信号対応 | LED信号対応 |
レンズ視野角 フロント:水平102° リア:水平112° | レンズ視野角 フロント:水平102° リア:水平112° |
リアカメラケーブル1.5m+6m | リアカメラケーブル7m |
microSD付属32GB/最大128GB | microSD付属32GB/最大128GB |
GPSはOP(外付け) | GPS付属(外付け) |
駐車監視モード | |
タイムラプス/自動起動 | タイムラプス/自動起動 |
専用ケーブル OP パワーケーブルType-C | 専用ケーブル OP Proパワーケーブル |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 | 「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
筐体のデザインやカメラの視野角、録画フレームレートなど、基本仕様はミラーカム2のものを引き継いでいるようです。
ディスプレイの輝度の向上以外では、リアカメラのケーブルが0.5m+7m→1.5m+6mに変更され、結合部分を内張りに隠し易くなっています。
LaBoon!!ではオープンカーを2台所有していますので、124スパイダーにて昼間の反射具合を見たいと考えています。
「ミラーカム3」の付属品とデザイン
「ミラーカム3」の付属品は以下の通りです。
・フロントカメラ
・車内、車外兼用リアカメラ
・フロントカメラ接続ケーブル
・リアカメラ接続ケーブル(6m)
・シガー電源ケーブル(USB-C)
・32GBのmicroSD
・ゴムバンド長短
・取付用品
・クロス
10.88型ミラー液晶筐体
ミミラー型筐体のデザインは、先代同様にコネクタ部分が正面のベゼルで隠せるタイプとなっています。
筐体下部にはスタンダードな1ボタン
上部には左からリアカメラ端子、フロントカメラ端子、microSDスロット、TYPE-C電源端子が装備されています。
フロントカメラ
フロントカメラはスタンダードな円筒型のデザインです。
ミラー筐体とはこちらの4極ケーブルで接続します。
リアカメラ
リアカメラはこちらのスタンダードデザインで、ステーは車外用、車内・車外兼用タイプが付属します。
リアカメラ接続ケーブルは6mで、リアカメラの1.5mを合わせると7.5mになります。
バックカメラとして運用する際にバック信号に接続する赤ケーブルも装備されています。
シガー電源ケーブル
こちらはシガーソケットから給電する為のケーブルです。
駐車監視ケーブルは発売日未定です。
「ミラーカム3」の取付について
今回はMAXWINの「MDR-A002」との比較の為に、30系アルファードに設置されている「MDR-A002」の下に仮設置しました。
リアカメラはリアガラス内側に貼り付ける事も可能ですが、今回はリアスポ下に取り付けています。
なお、リアカメラケーブルの赤いバック信号線をバックランプの+線に割り込ませる事でバックギアに連動して映像範囲を切り替える事が出来ます。
スマートミラーの取付け手順は、一番面倒なパターンを以下記事にて解説しています。
「ミラーカム3」のインターフェイスについて
インターフェイスは同社先代モデルや、AKEEYOやMAXWINなどの一部製品と同系統のもので操作性は良好です。
「ミラーカム3」のバックカメラとしての使い勝手
ミラーカム3のバックカメラ機能は、スマートミラーとしてはスタンダードでリアカメラ中継ケーブルの赤線を後退灯などに接続する事でバックギアに連動して画面が切り替わります。
映像の位置調整はドラッグ操作で行う事が可能で、ガイド線の調整も出来ますが、使い勝手は他の類似製品とほとんど変わりません。
なお、スマートミラーのバックカメラ機能には全般的に人によっては使いにくいと感じるような問題点もありますので、バックカメラ機能について真面目に考えている方はこちらの記事にも目を通しておいた方が良いと思います。
「ミラーカム3」のスマートミラーとしての画質
「ミラーカム3」のスマートミラーとしての画質は、次のポイントについてMAXWINの「MDR-A002」との比較を行いました。
・視野角と後続車両との距離感
リアカメラはいずれも車外に取り付けています。
ディスプレイの明るさ
ディスプレイの明るさについては、いずれも現行の機種ではトップクラスですが、ミラーカム3の方が「MDR-A002」よりも肉眼では2クラスほど明るく感じました。
※これは液晶の輝度だけではなく、カメラ側の露出のチューニングにも依存していると感じられ、ミラーカム3は白飛びが出ないギリギリの範囲でカメラの露出を高めている印象です。
見え方の特徴をまとめるとこのようになります。
視野角と後続車両との距離感
どちらも拡大機能に対応した機種ですので、視野角については好みで設定可能です。
倍率1倍ではどちらも似たような標準的な見え方でした。
昼間の逆光補正
「ミラーカム3」は「MDR-A002A」と同様にHDR対応機ですが、トンネル内などの逆光時にも白飛びをよく抑えられています。(撮影側のカメラの問題で白飛びが出ていますが、実際の映像はドラレコ画像に近いものです)
夜間のヘッドライトの防眩効果
「ミラーカム3」のヘッドライトの防眩効果は「MDR-A002A」よりもやや落ちますが、スマートミラーの標準レベルは充分にクリア出来ています。(撮影側のカメラの問題で白飛びが出ていますが、実際の映像はドラレコ画像に近いものです)
夜間の明るさ
スマートミラーでは防眩能力と合わせて夜間の明るさも重視したいところです。
夜間の明るさについても「MDR-A002A」とほぼ同等で、スマートミラーとしては標準以上です。(周囲の明るさによって段付きで露出が切り替わる機種)
暗い場所での見え方について
暗い場所での見え方は露出が常時開放状態になりますので、「MDR-A002A」よりも若干上の明るさでした。
オープンカーでの見え方について
今回はNDロードスターと基本設計が共通している、124スパイダーでオープン時の見え方を確認しました。
内装に関しては黒レザーですので、ベージュ系の内装よりも反射はしにくい仕様です。
結果はこちらの通りです。
単眼のカメラでディスプレイを撮影すると、露出が合わなかったり反射がきつく見える傾向が強いのですが、ミラーカム3は逆光時でも充分に後方の視認は可能でした。
一般的なスマートミラー(反射防止フィルムあり)ではこのような見え方ですので…
オープンカーで昼間も安定的にスマートミラーを使いたいと言う方は、ミラーカム一択で良いと思います。
ドライブレコーダーの画質、機能について
「ミラーカム3」のドライブレコーダーの画質と機能・性能について
ドラレコ画質についてはMAXWINの「MDR-A002A」と映像を比較しました。
比較ポイントはこちらの通りです。
・逆光補正能力
・ナンバー認識精度
・夜間の明るさ
録画視野角について
ミラーカム3の録画視野角は以下の通りです。
逆光補正能力について
逆光補正については、前後ともにダイナミックレンジが広く、白飛び・黒潰れをよく抑えらえています。
ナンバー読み取り精度について
昼間のナンバー認識精度は、フルハイビジョンモデルとしては標準的なレベルです。
また、夜間はヘッドライトの反射がよく抑えられており、ナンバー認識精度は高めでした。
夜間の明るさについて
夜間映像に関してはイマドキのSTARVIS機の中では、フロントは暗め、リアは標準と言う印象です。
フレームレートとLED信号の映り方について
「ミラーカム3」のフレームレートは28fpsとなっていますので、日本全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。
動画の再生方法について
専用のPCビュワーはこちらからダウンロードします。
機能的にはスタンダードでこちらの通りです。(今回はGPSアンテナを使用していませんので、一部機能が制限されています)
・前後個別再生~〇
・映像の拡大縮小~×
・地図への走行軌跡の表示~〇
・速度の表示~〇
・方位計の表示~×
・Gセンサーグラフの表示~〇
・再生速度調整~×
・明るさの調整~×
駐車監視の仕様について
「ミラーカム3」の駐車監視については、現在のところ駐車監視ケーブルが未発売となっています。
地デジへのノイズ干渉について
地デジ・ラジオへの干渉については「ミラーカム3」の単体使用では、アルファード+サイバーナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでしたが、車種やカーナビの種類、アンテナの位置などで状況は変わる事がありますので結果は参考として捉えて下さい。
「ミラーカム3」の総評
最後に「ミラーカム3」の総評です。
スマートミラー画質に関しては、世代的には1つ前に当たる上位グレードの「ミラーカムPro2」において大きく改善されており、ほぼ完成形に近いものとなっていましたが、「ミラーカム3」ではディスプレイの輝度を上げる事で、他社製品と比べると大きく視認性が改善しました。
特にベージュ系の内装の車や、オープンカーでは、「ミラーカム3」の能力を最大限に活かす事が出来るでしょう。
諦めていたオープンカーでもこの通り、充分使えます。
価格の面では他社よりも割高ではありますが、日本のメーカーですし、保証の面でも安心感があります。
最近のスマートミラー市場ではケンウッドの最新モデル「DRV-EM4800」が人気のようですし、こちらもかなりの高画質ではありますが、画面の明るさの面で「ミラーカム3」>「DRV-EM4800」他の要素では同等、と言った評価になりそうです。
※中華スマートミラーと比べると高いですが、「DRV-EM4800」は4万円弱ですので、それに比べると高くはありません。
MAXWIN「MDR-G014」と比較
MAXWINの「MDR-G014」も爆光と謳われているものの…
体感的な明るさはミラーカム3未満であると感じていましたが、貸出中だったミラーカム3と「MDR-G014」を回収しましたので、両者の見え方を比較してみました。
結果は以下の通りです。
やはりミラーカム3と比べると「MDR-G014」は反射がきつく、オープンカーにはミラーカム3一択であると感じました。
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