ベンツの純正ドライブレコーダーは2019年モデルから2カメラ対応となるようですが、スペック等を見る限りは従来のフロントカメラをベースに2カメラ化したもののようです。

■ ベンツ純正ドライブレコーダー2カメラ対応の2019年モデル

従来モデルから400万画素のイメージセンサーと「2560×1440」の超高解像度、水平145°の超広角の録画視野角など、スペック的にはかなりのハイエンドだと感じていましたので、今回は旧モデルについて実機テストを行い、コムテック・ケンウッド・ユピテルの400万画素のモデルと画質を比較してみました。

スペックと仕様の概要

新モデル、旧モデルともにGPSとWiFi対応のコンパクトモデルとなりますが、赤外線反射・ノイズ軽減ガラスにを装備する車種とそれ以外の車種ではドラレコの型番が異なるようで、通常ガラス用のモデルはGPS内蔵、対策モデルは別体となります。

型番的にはM000で始まる方が内蔵、M222は別体の対策モデルと言う事になります。

今回テストしたのはGPS内蔵の「M000 829 30 10MM」となりますが、スペックについは別体モデルも変わらないようです。

■ 取扱説明書

主なスペックは以下の通りです。

・イメージセンサー~403万画素・出力解像度~2560×1440/WDR、2304×1296/HDR、1920×1080/HDR、1280×720/HDR

・フレームレート~27.5fps

・録画視野角~水平145°

・microSD~高耐久16GB付属、最大64GB

・駐車監視モード~なし

セット内容とデザイン

セット内容については以下の通りとなります。

 

・マウント一体型のカメラ筐体

・直結電源ケーブル

・16GBの高耐久microSDカード

・取扱説明書

・PCビュワー収録のCD-ROM

・その他取り付け部品

本体デザインはとにかくコンパクトの一言に尽き、マウント込みでの大きさは今まで扱ってきたどのドラレコよりも小さいです。

なお、電源ケーブルは本体から2PINのカプラー状のコネクタが生えており、付属の直結ケーブルを接続させる形となります。

ポイントは表面の「Mercedes-Benz」の刻印とサイドのエンブレムでしょうか。(笑)

このエンブレムの部分は脱着可能なカバー状となっており、外すとmicroSDポートとAV出力ポートが顔を出します。(左ハンドル用ですね)

反対側のカバーを外すと技適マークと認証番号が確認出来ますが、本機は製品として慶洋エンジニアリングが認証を取得しておりファームウェアのダウンロードサイトもKEIYOが管理しています。

KEIYOは過去にスバルのアイサイト対応のドライブレコーダーを扱っていた事もありますが、基本は昔から中国製のエントリーモデルのドラレコを安く販売しているイメージしかありません。

…という訳で、このモデルも怪しい気がしてきました。(もともとハイエンドな製品を作って来たメーカーではないですし、他のドラレコも良くある中国系の工場があちこちで生産してるものと大差ない印象)

まぁ、見た目はなかなかカッコイイと思いますが。

WiFiアプリの使用感について

WiFiアプリははっきり言って完成度は低いです。インターフェイスが地味で設定項目が少ないのは使い易さの観点から考えればプラスとも捉える事は可能ですが…。

再生画面の動画一覧にサムネイルが表示されないので使いにくくてしょうがないです。

過去に100台以上のドラレコをテストしてきましたが、こういうのは一つもなかったですね。

画質の特徴について

今回最も気になっていたのが実際の録画視野角と、「2560×1440」モードでのナンバー認識精度、夜間の明るさの3つです。

画質の特徴については、同じく400万画素のイメージセンサーを搭載し「2560×1440」の録画モードを備えているコムテック「HDR852G」、ユピテル「DRY-ST7000c」、ケンウッド「DRV-830」の3モデルと比較を行いました。

録画解像度は以下の通り全てのモデルで「2560×1440」に設定しています。

・ベンツ純正~2560×1440/WDR

・コムテック「HDR852G」~2560×1440/WDR

・ユピテル「DRY-ST7000c」~2560×1440/HDR

・ケンウッド「DRV-830」~2560×1440/HDR

なお、全体の比較項目をポイントだけかいつまんで動画にまとめていますので、こちらを先に見て頂くと雰囲気が掴みやすくなると思います。

録画視野角について

録画視野角は他のモデルと比較した結果、水平145°のスペック表記よりもやや狭い138°でコムテックの「HDR852G」未満ですが、一般的なドライブレコーダーの中では「超広角」の部類に入ると言っても良いでしょう。

ナンバー認識精度について

「2560×1440」の高解像度モデルとして最も期待されたのがナンバー認識精度ですが、残念ながら良くある中華ドラレコのようにイメージセンサーは400万画素を超えているのにもかかわらず、かなりにじみが強く出ており、ナンバー認識精度は4機種中最下位でした。

録画視野角の関係でコムテックの「HDR852G」もフルハイビジョンの上位機種に劣りますが、ベンツの純正ドラレコはそれよりも明らかに認識精度が落ちますので、通常のフルハイビジョンモデル以下のような印象です。

すっげー安いイメージセンサーとチップセットを使っている気がします…。

逆光時の白潰れ耐性について

ナンバー認識精度と同様に逆光時の白潰れの出方も安物の中華ドラレコによく似ており、4機種中最下位でした。

…、というか最近は1万円そこそこの中華ドラレコも性能が上がって来ていますのでチップセットとイメージセンサーの構成がグレードが低い上に旧世代の物なのではないかと言う印象を受けました。

夜間のナンバー認識について

ヘッドライト反射時のナンバー認識精度についてはHDRモードの「DRV-830」のみが比較的読み取り易く、次いで「DRY-ST7000c」、「HDR852G」とベンツの純正は苦手な感じですね。

もっとも最近のSTARVIS機に比べれば幾分マシな印象ですが…。

夜間の明るさについて

夜間の明るさを比較して私は悟りました…これは駄物であると!

ヘッドライトの絞りが効かない上に明るくもなく、特に街灯少ないような場所だとかなりの差が出ています。

もちろんですが暗視能力は皆無です。

画質の面ではWiFi対応でGPS内蔵である事を勘案しても、amazonで売られている1万円程度の中華ドラレコよりも明らかに劣りますね。

PC専用ビュワーについて

PC専用ビュワーについては付属のCD-Rがパソコンで認識されなかった為、こちらからダウンロードしました。(ドライブが悪い可能性もある)

■ ビューワーソフトアップデート

特に可もなく不可もないスタンダードなもので速度とGセンサーグラフのほか、GoogleMapに走行軌跡が表示されます。

フルスクリーン表示は可能で再生速度は0.3~4倍速の範囲で変更できますが、拡大・縮小の機能はありません。

なお、Window 7から10にアップグレードしたPCでメディアプレイヤー12での再生も可能でした。

ベンツの純正ドライブレコーダーの総評

総評としてはデザインは別のエンブレムやロゴが入っており、コンパクトでスタイリッシであるものの、性能面では録画視野角が広いだけで画質の面では1万円以下の中華ドラレコ以下である可能性があります。

少なくとも録画視野角だけなら最近テストしたユピテルの1万円ちょいのエントリーモデルである「DRY-ST1700c」と同等ですし、ナンバー認識精度はベンツのモデルの方が上かも知れませんが、白潰れ耐性や夜間の明るさなどの面では明らかに劣ります。

録画視野角水平138°のドライブレコーダー ユピテル「DRY-ST1700c」の実力を検証

このモデル自体は既に販売終了していますが、2019年の2カメラモデルもフロントカメラのベースが旧モデルと同様かと思いますので、よほど純正のエンブレムなどにこだわるのでなければコムテックやユピテル、セイワなどの2カメラモデルを選んだ方が良いでしょう。

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(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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