※2025年7月27日:実機レビューを追記
こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
先日、VANTRUEから2025年向けのドライブレコーダーが4機種が発表されていますが、今回はそのうち唯一の2カメラモデルである「S1 Pro Max」について、後日レビューを前提に製品概要をお伝えします。
直近でコムテックから前後2.5Kの「ZDR065」が発表されていますので、そちらとの比較がメインになる予定です。
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「S1 Pro Max」のスペックと特徴
「S1 Pro Max」のスペックは以下の表の通りです。
S1 Pro MAX |
---|
25.07発売 |
フロント:3840×2160/30fps リア:3840×2160/30fps |
LED信号対応 |
録画視野角 未確認 レンズ視野角 対角155°+対角155° |
microSD付属なし/最大1TBGB |
GPS内蔵 |
駐車監視モード |
タイムラプス/動体検知/衝撃検知 |
専用ケーブルはOP |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
VANTRUEのSシリーズは、「S1」から始まり、「S2」、「S1 Pro」、そして今回の「S1 Pro Max」が4代目となります。
「S1 Pro Max」の最大の特徴は、現状のドラレコとしては最高クラスのSONYの800万画素STARVIS 2センサーを前後カメラに搭載し、4K+4K録画を行う点。
そして、同社としては初の防水リアカメラを採用している点となります。
なお、今回発表されている機種の中に
- 「N4 Pro S」(3カメラ、4K+FHD+2.5K、リアカメラは防水)
が存在している事から、LaBoon!!としてはより視野角の広い「N4 Pro S」、更に視野角の広い「N5S」をおすすめしますが、前後のナンバー認識精度を極限まで上げたいと言う目的がある方には「S1 Pro Max」がおすすめになりそうです。
因みに4K/HDR+4K/HDRの録画の負荷は、フルハイビジョン/HDR+フルハイビジョン/HDRの4倍になりますので、やはり熱の問題や動作の安定性が気になりますね。
日本メーカーではまずやらない構成です。
セット内容とデザイン
今回はVANRUEからの提供品にて、実機レビューを実施しました。
セット内容は以下の通りとなります。
・フロントカメラ筐体
・リアカメラ筐体(車外用)
・GPSマウント
・リアカメラケーブル(6m)
・Type Cシガー電源ケーブル
・PC通信用Type Cケーブル
・取扱説明書
・ドラレコステッカー×2
・両面テープ
・取付部材
フロントカメラ筐体
フロントカメラ筐体のデザインは、先代の「S1 Pro」をベースにしており…
液晶はドラレコとしてはやや小さ目の2.0型、ディスプレイの下には5つの操作ボタン
右側面にはmicroSDカードスロットと電源・リアカメラ端子が装備されています。
GPSアンテナ内蔵のマウントは、横へのスライド脱着式です。
リアカメラ筐体
車外取り付けのリアカメラは、ドラレコのカメラとしてはやや大き目で重く、おそらく放熱対策の関係でこのような仕様となっていると考えらえます。
リアカメラケーブル
リアカメラケーブルは6mと短めですので、ミニバンなどでは配線の取り回しが難しいかも知れません。
電源ケーブル
電源ケーブルはType Cシガープラグタイプとなりますが、
駐車監視の運用には別途専用の常時電源ケーブルが必要です。

インターフェイスについて
電源ONから録画開始までの起動時間は13~14秒程度と、2カメラドライブレコーダーとしては遅めです。
メニューツリーは従来のVANTRUEドラレコと同系統ですので、使い勝手は悪くありません。
ただし、本機はWiFi対応機種ですので、操作系はWiFiアプリを使った方が良いでしょう。
WiFiアプリについて
WiFiアプリについてはこちらからダウンロードが可能です。
本機では、本体側からの操作の他に、「WiFiを開く」「WiFiを閉じる」の音声コマンドでWiFiポートの制御が可能となっています。
WiFiメニューでは本体のメニュー項目が全て網羅されており、使い勝手は非常に良いと感じました。
今回は5GHz帯での接続を行いました。
従来モデルではWiFiアプリでの動画のストリーミング再生は、カクツキなどは見られず、ストレスなく視聴する事が出来ましたが、本機についてはダウンロード再生、ストリーミング再生に関わらず、アプリ経由では多少のカクツキが見られました。
一方でスマホのアルバムに同期させて、スマホのアプリで再生した際にはカクツキは見られませんでした。
また、本来であればアプリにダウンロードした動画を再生した際にはGoogle Mapに走行軌跡が表示されますが、地図の読み込みに問題があるのか、走行軌跡のみが表示される状態でした。
Google Mapへの走行履歴を反映させる為には、以下手順で再生する必要があるようです。
動画のダウンロードは、他社製品と比べると速い方でした。(4K/28fps/1分の動画で27秒)
音声操作について
また、本機ではこちらの9つの音声操作にも対応しています。
WiFiポートの開放が音声コマンドに追加された事で、この手の製品としては扱いやすくなっています。
車内への取付けについて
今回は初期型のアクアに「S1 Pro MAX」の取り付けを行いました。
ルームミラー裏に隠すことが出来ますので、運転の視界を遮る事はないでしょう。
リアカメラは車外のこの位置です。
一般的ドライブレコーダーの取り付け手順はこちらの記事で解説しています。

ドライブレコーダーとしての画質について
画質については、コムテックの最新モデルのフロント2.5Kの高解像度2カメラドラレコ「ZDR065」と映像を比較しました。
比較ポイントはこちらの通りです。
・逆光補正能力
・ナンバー認識精度
・夜間の明るさ
なお、夜間映像は「S1 Pro MAX」はVANTRUEビュワー、「ZDR065」は汎用ソフトのVLCで明るさを調整したものも合わせて比較しています。
「S1 Pro MAX」は夜間のナンバー認識精度を高める「PlatePiX」機能の設定を昼間はOFF、夜間はONにしています。
録画視野角について
「S1 Pro MAX」の録画視野角は、以下の通りでした。
「ZDR065」ほどの超広角ではありませんが、ドラレコとしてはそこそこ広めの視野角です。
逆光補正能力について
逆光補正については、明るさを調整するビュワーでの再生を前提としている為、やや黒潰れが出ますが、実用上は問題のないレベルです。
※フロントカメラは夜間のナンバー認識精度を上げる為に、明るさを絞っています。
【後】
ナンバー読み取り精度について
「S1 Pro MAX」は前後4K、「ZDR065」は前2.5K/後FHDですが、先行車・後続車のナンバー認識精度は「S1 Pro MAX」が圧倒的に高い事が確認出来ました。
【前】
一方で対向車のナンバー認識精度は、4Kモデルとしては低めで、ナンバーを完全に読み取る事が出来ていません。(おそらくビットレートの問題かと)
夜間はPlatePIX機能の恩恵で、ずば抜けたナンバー認識精度を発揮していました。
【後】
夜間の明るさについて
夜間の映像については「S1 Pro MAX」はVANTRUEビュワー、「ZDR065」は汎用ソフトのVLCで明るさを調整したものも合わせて比較しています。
「S1 Pro MAX」は夜間のナンバー認識精度を高める為に明るさを犠牲にしている為、VANTRUEビュワーで補正を掛けても、素の「ZDR065」に明るさは及びませんでした。
これ以上明るさを上げても全体が白くなるだけで、歩道の細部は「ZDR065」の方が鮮明に見えています。
【後】
一方でリアに関してはそこまで明るさを絞っていませんので、なかなか良い見え方です。
この特性は暗い場所でも同様です。
【前】
【後】
フレームレートとLED信号の映り方について
「S1 Pro MAX」のフレームレートは28fpsとなっていますので、日本全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。

駐車監視について
駐車監視については、別途以下記事にて解説しています。
■VANTRUE「S1Pro MAX」の駐車監視のおすすめ設定について解説
PCでの動画の再生について
PCでの動画の再生については以下の2つの方法をテストしました。
専用ビュワーでの再生について
PCの専用ビュワーは以下のページからダウンロード可能です。
こちらのビュワーは明るさ調整機能が実装されています。
その他の機能的には以下のようにドラレコのビュワーとしてはスタンダードなものでした。
・映像の拡大縮小~×
・地図への走行軌跡の表示~〇
・速度の表示~〇
・方位計の表示~×
・Gセンサーグラフの表示~〇
・再生速度調整~〇
・明るさの調整~〇
汎用ビュワーでの再生について
PC汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されている「フォト」「映画&テレビ」、汎用ビュワーで明るさが調整出来る「VLC」での再生も可能でした。
microSDでの録画時間について
microSDカードは最大で1TBまでがサポートされていますが、手持ちのこちらの512GBカードでは1時間以上の録画と再生に異常は見られませんでした。
※データサイズが4K相当以上なので4K対応のU3規格でないとエラーが出る可能性があります。
地デジへのノイズの影響について
「S1 Pro MAX」の単体使用では、アルファード+サイバーナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでした。
ラジオへのノイズの影響も確認出来ませんでしたが、車種やカーナビの種類、アンテナの位置で状況は変わる事がありますので結果は参考程度に捉えて下さい。

「S1 Pro MAX」の総評
最後に「S1 Pro MAX」の総評です。
本機は特異な4K+4Kモデルですので、全方位の録画は苦手です。
従って事故の際の状況証拠を押さえる目的においては、3CH~4CHモデル、または360°モデルには劣ります。
一方でナンバー認識精度に関しては4Kらしく、抜群に高い事が確認されましたので、解像度が低い単眼の360°ドラレコと組み合わせるのがベターと感じました。
普通のユーザーは、そこまでのナンバー認識精度を求めてはいない気はしますね。
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