SoundPEATS Audioさんより、ドライブレコーダーFOOTCAM「NOTE3」のレビュー依頼を頂きました。
「SoundPEATS Audio」という会社は中国の深センエリアのメーカーで、Amazonではアクションカメラ・カーアクセサセリーなどの出品でよく見かける「MUSON」ブランドを展開しているそうです。
「FOOTCAM」については日本向けには「NOTE3」及びポータブルDVDプレイヤーのみの出品となっています。
「NOTE3」のスペック
「NOTE3」のスペックは以下の表の通りです。
NOTE3 |
---|
1920×1080 |
LED信号対応 |
30fps |
録画水平109° |
WDR |
付属なし |
最大32GB |
GPS非対応 |
駐車監視モード |
衝撃検知or動体検知 |
自動起動 |
専用ケーブルなし |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
解像度的には1920×1080のスタンダードモデルにはなりますが、なぜかCMOSセンサーは「SONY 300万画素」と謳われています。
以下記述に関して動画を見た上で疑問を感じたのでメーカーに確認しましたが、CMOSセンサーがSONYというのは誤記との事です。(実際はOmnivision製)
巷で出回っているドライブレコーダーに搭載されているExmorは200万画素の廉価モデルである「IMX323」、同じく200万画素で夜間撮影に特化したSTARVIS対応の「IMX290/291」辺りが主流となっていますが、300万画素のExmorは調べた限りでは「IMX123」が最新の型番となっているようです。
「IMX123」についてはSTARVIS対応となりますので、仮に「NOTE3」に使用されているCMOSセンサーが裏面照射型の「IMX123」であった場合、現在では日本のドライブレコーダー市場で主流になりつつあるExmorよりも一格上のイメージセンサーを使用しているという事になりますね。
従って、レンズ視野角・イメージセンサーなどのハードウェアのスペックを考えると、機能面はさておき「基本性能」はかなり高そうな印象を受けます。
「NOTE3」のデザインと付属品
本体デザインはレンズ部分の奥行きは大き目ではありますが、全体的には手のひらサイズのコンパクト、miniUSB形状のシガーケーブル、家庭用の給電ケーブル、マウントが付属します。
※テレビなどのHDMI機器への出力には別途miniHDMIケーブルが必要(AV出力端子も搭載されている)
レンズ周辺には8灯の赤外線ランプが付属していますが、今までの経験上この赤外線ランプで夜間の動画が明るく見えるというような事はありませんでしたので、おそらくあまり有効性はないものと思われます。
「NOTE3」のインターフェスと操作系
インターフェイスと操作系はグローバルモデルによくあるパターンと同様で、設置した際の向かって左側にメニュー、電源ボタン、正面にその他のボタンが配置されています。
私自身はこの手のインターフェイスのモデルを扱いなれていますが、国内メーカーのモデルのように説明書を見なくても操作がある程度わかる仕様ではないので、初心者の方には取っつきにくいかも知れません。
※説明書は比較的分かり易いかと思います。
「NOTE3」の駐車監視の仕様
駐車監視の仕様についてもグローバルモデルによくあるパターンで、内蔵バッテリーによる衝撃検知・外部電源の使用を前提とした動体検知の2つのモードがあります。
衝撃検知の方は24時間待機し、衝撃があると録画を行いますが検知から録画開始まで7秒程度の時間が掛かりますので、衝突前後の状況を撮影するのには向いていません。
動体検知に関してはモバイルバッテリーなどの外部電源で常時給電を行っている状態で、手動で設定をオンにする事で使用が可能です。(復帰時には動体検知をオフ)
■ モバイルバッテリーから給電・充電出来るドライブレコーダー
「NOTE3」の画質と視野角
水平録画視野角は100°のケンウッド「DRV-320」と比較した結果、109°程度ありました。
レンズ視野角が対角170°ですが、この数値を考えるとかなり控え目です。
とは言え、標準レベル+10%程度の視野角は確保出来ていますので、価格を考えればまずますと言ったところかと思います。
精細感に関しては、フルハイビジョンながらかなり良い部類に入るという印象です。
逆光補正に関してもHDR補正は掛けていないようですが白飛びは弱い感じです。
レンズとの組み合わせなどにもよるかと思いますが、屋根付き駐車場では特別明るい訳ではなく、Omnivison製のCMOSセンサーらしい映像です。(最近は動画と見るとCMOSセンサーのメーカーが何となくわかるようになりました)
夜間に関しては比較的明るめで、対向車のライトもそこそこ絞れていますのでなかなかバランスの良い設定になっていると感じます。
気になったポイント
「NOTE3」を使用して気になったのは、本体がコンパクトなのは良いのですが駆動させると本体がかなり熱を持つ点です。
基盤からブラスチックカバーまでの距離が短いので熱がダイレクトに伝わっているのか、CPUを高電圧で動かしているのか分かりませんが、夏場の動作状況が気になるところです。
※本体が熱くなることで内部に熱がこもらずに排熱し易いというメリットもあるのかも知れない。
「NOTE3」のまとめ
「NOTE3」は当初は300万画素のExmorではありませんが(さすがにIMX123搭載だと、いくらコストを省いてもこんな価格にならないでしょう)、以下の特徴があります。
- 手のひらサイズのコンパクトボディ
- フルハイビジョンながら高レベルの精細感
- HDR処理をしていないが、ダイナミックレンジは比較的広い
- このクラスでは圧倒的に価格が安い
1万円程度であればこのクラスの製品はありますが、1万円を大幅に割るような価格設定が最大の魅力でしょうか?
一昔前まではこの価格帯だと画質が見た目で劣るのが分かるようなモデルが多かったのですが、画質の面では日本メーカーの1.5万円クラスのモデル以上かと思います。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
「NOTE3」と競合するモデルはこちらです。
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