※2019年2月5日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。

最近のドライブレコーダーは駐車監視モードが標準搭載されているものが主流となっており、駐車監視モードが存在しないモデルでも何らかの形で電源を供給してやると駐車中の録画も可能である事がほとんどです。

ドライブレコーダーメーカーとしては、専用のケーブルを使用して駐車中も車のバッテリーから電源を供給する方法を前提にしていますので、本来であればそのモデルの仕様通りに常時電源のヒューズなどから給電する方法が望ましくはあります。

ドライブレコーダーの駐車監視が及ぼすバッテリーへの悪影響

ただし、これらのメーカーの指定する通りに車のバッテリーからの給電を行った場合、バッテリー上がりの対策は施されているとは言え、車の使用環境やバッテリーの状態によってはバッテリー上がりを起こす可能性があり、日常的に駐車監視を行うような場合、バッテリーの寿命は確実に短くなるでしょう。

そもそも車はエンジンが掛かっていない状態でも、コンピューター類に幾らかの暗電流が流れていますし、バッテリーそのものの自然放電もありますから、駐車監視をしなくても、3週間くらいエンジンを掛けなかっただけでバッテリーが上がる事もあります。(…と言うか、油断してたら上がりました)

ドライブレコーダー駐車監視によるバッテリー上がりの4つの原因と6つの対策

使用しているバッテリーが安いメンテナンスタイプでエンジンルーム置きのものなら、バッテリーの寿命が縮んでもダメージは少ないでしょう。

ただし、アイスト車やハイブリッド車などので使われているメンテナンスフリータイプのもので、室内置きで充電時に溜まる水素ガスを抜く為の排気口がついているようなバッテリーだとバッテリー交換の費用が高くつきます。

こう言った場合にはバッテリー上がりそのものの脅威よりも、バッテリーに良くない事をしているんじゃないか?と言う精神衛生上の問題も発生しますね。

 

因みに車のバッテリーの寿命は2~4年と言われていますが、2016年の夏に新車購入したアルファードハイブリッドの室内置きの補器バッテリーをCTEK「BATTERY SENSE」で常時監視したところ、2年を過ぎた辺りから急激に容量の低下が見られるようになっています。(気温の影響も大きそうですけど)

以前は全く充電器を使用しての充電は行っていませんでしたが、2018年の冬からは2週間に一回はCTEKの「XS7.0」でコンセントから強制充電しています。(笑)

この車は駐車監視用の外部電源を搭載していますのでバッテリーに負荷はそれほど掛けていないのですが、2年経つとそれなりに性能の劣化は見られるという事ですね。

まぁ、ハイブリッドなので補器バッテリーが劣化しても多少の燃費の悪化はあるかも知れませんが、バッテリー上がりでハイブリッドシステムが起動出来なくなる事はそうそうないとは思います。

ただ、バッテリーの劣化状況を把握してしまうと精神衛生上はよろしくないです…「なら監視しなきゃ良いじゃん!」と言うのが最も合理的な考え方ではありますが、車が好きな人だとそう簡単に割り切るものでもありません。

モバイルバッテリーは最も手軽な外部電源だが

ドライブレコーダーの駐車監視用の外部電源として、最もお手軽なのがモバイルバッテリーとなります。

とは言っても、全てのドライブレコーダーでモバイルバッテリーからの給電が可能な訳ではありませんし、USBの規格と同じ5Vで駆動するモデルであったとしても、USBケーブルやモバイルバッテリー、ソケットの相性などの問題もなくはないので、メーカーはモバイルバッテリーでの駆動を保証していません。

発火の危険性もあるよ!

モバイルバッテリーには小さい体積に大きなエネルギーを蓄える事が可能な「リチウムイオン電池」が使用されています。

リチウム以外の元素イオンを使用した電池よりも、サイズや効率の面で優れてはいるものの、発火などの危険性の高さが問題となっています。

このリチウムイオンバッテリーはスマホやノートパソコンなどにも使用されていますが、過去にはこれらのバッテリーが変形、発火した事例も報告されていますね。

ドライブレコーダーにおいても過去にリチウム電池を搭載したユピテルのモデルがリコール案件となったのは業界では有名な話です。(電池が膨張・破裂・発火する事例が複数発生した)

ただし、ドライブレコーダーも含め、我々が日常使用しているほとんどの電子デバイスにはリチウムイオンバッテリーが使用されていますので、通常の使用の範囲内であれば問題が発生する確率は極めて低いと思われますが、最終的には確率の問題ですので、ゼロではありません確実に。

 

因みに東京消防庁の報告によると東京都内で平成23年から28年11月までの間にリチウム電池関連の火災が65件発生しており、モバイルバッテリーやスマホの普及に伴って件数は急上昇しています。

このうち、モバイルバッテリーが原因となるのが12件だそうです。

最近のデータでは平成24年から29年の5年間で168件となっていますので、僅か一年間でかなりの件数が増えているという事になりますね。

なお、モバイルバッテリーによる発火事故の増加を受けて、2019年2月から一定の安全基準をクリアかどうかの検査を受けた製品にのみ付ける事が出来る「PSE」マークの表示がモバイルバッテリーにも義務付けられており、以前に比べると危ない製品が出回るリスクは減っています。

しかしながら、リチウム電池の特性上「PSE」マークがあるからと言って絶対に破裂や発火しないと言う訳でもありません。

リチウムイオン電池は熱と衝撃に弱い

リチウムイオン電池による発火の原因は様々ですが、熱による膨張や衝撃による破裂で電解液が基盤に触れて発火や爆発を引き起こしているようです。

リチウムイオン電池が高温になる要因は充電時の過電圧や過電流、外部の気温など様々なものが考えられますが、夏場の車内などは高温になり易く、モバイルバッテリーの使用に適した環境ではありません。

 

…という訳でモバイルバッテリーの車内使用の危険性を充分に理解した上で、あくまでも自己責任での運用をお願いします。(燃えても責任とりません)

発火の確率はそれほど高くないにしても、車内でモバイルバッテリーを使用するなら熱対策や延焼対策を施した方が良いでしょう。

例えば保冷を使用してで冷却したり、難燃材のバッグに入れて延焼を防ぐなどの方法が考えられます。(ドライアイスは二酸化炭素中毒にならないように乗車・運転時は換気が必要)

なお、安全面で少しでも安心出来そうな方法としては、リチウム系よりも燃えにくい「ニッケル水素電池」を使用した、ユピテルのドライブレコーダー用マルチバッテリーを使用する方法もありますので、安全面を重視したい方はこちらがおすすめです。(ユピテルのドラレコのみ対象)

ユピテル マルチバッテリー「OP-MB4000」の取り付け、使い方

また、最近テストしたベセトジャパンの「UPS300」もドラレコの駐車監視専用のバッテリーとして車内使用を前提に開発されていますので安全性は高いと思われます。

こちらはユピテルのバッテリーよりも汎用性が高く、シガープラグからの給電や、ドラレコごとに指定されている2芯ケーブル、3芯ケーブルの物も工夫次第でより使用が可能です。

ドライブレコーダー駐車監視用バッテリー 「UPS300」の使い方

モバイルバッテリーからドライブレコーダーへの給電可能な条件

モバイルバッテリーから給電する際にドライブレコーダー側に必要となる条件は以下の2つとなります。

①ドライブレコーダーが5Vで駆動するminiUSB・microUSB電源ポートを搭載している

②主に汎用のUSBケーブルを使用する事になる為、抵抗値と電圧の変動への耐性が高い

5V駆動のUSB電源ポートとは?

現状のドライブレコーダーには、以下の2種類の電圧で駆動するものがあります。

①車の12Vの電圧をそのまま利用して12Vで駆動させるタイプ~DCプラグ

②車の12Vの電圧を5Vに降圧して駆動させるタイプ~miniUSB・microUSB

 

モバイルバッテリーの出力は5VのUSB形状ですので、原則としてはドライブレコーダーがminiUSB・microUSBのいずれかの給電ポートを搭載している必要があります。

これらのどちらかの形状の電源ポートを搭載していないドライブレコーダーは原則としてはモバイルバッテリーからの給電は不可であると考えて下さい。

また、ユピテルのドライブレコーダーは最近のモデルではほとんどがminiUSB形状の電源ポートとなっていますが、純正以外のケーブル+電源と組み合わせた際に、電圧の変動で動作が不安定になる事が多い為、ユピテルのドライブレコーダーをモバイルバッテリーで動かすのは避けた方が良いでしょう。

各社のドライブレコーダーの電源の種類

個別のモデルに関しては別途確認して頂いた方が良いですが、主要メーカーの電源の種類は概ね以下の通りとなります。

①コムテック~12Vプラグ/12Vカプラー

②セルスター~12Vプラグ

③ケンウッド~12Vプラグ/12Vカプラー/5VminiUSB

④ユピテル~5VminiUSB

⑤パパゴ~5VminiUSB

⑥その他中国のメーカー~5VminiUSB/5VmicroUSB

⑦その他韓国メーカー~12Vプラグ

 

基本的には韓国の技術が絡んでるものは12V、中国系の物は5Vである傾向が強いですね。

モバイルバッテリーからドライブレコーダーに給電する方法

今回はテーマがお手軽モバイルバッテリー給電なので、まずは一番準備と接続簡単な方法で考えましょう。因みにモバイルバッテリーの安全性は検証できませんので、ここで紹介するモバイルバッテリーの安全性に関しては担保しません。

パススルーではないモバイルバッテリーの場合

用意するものは「モバイルバッテリーとドライブレコーダーを接続するUSBケーブル」と、「シガーチャージャー」と「モバイルバッテリー」です。

現在はminiUSBのドライブレコーダーがが主流ですが、エレコムの物が抵抗が少なくて良い気がします。(体感)

3mあれば大体の車でフロントガラスにドライブレコーダーを設置するなら足りると思いますが、足りなそうなら4mの物を使用すれば良いでしょう。

USBシガーチャージャーはなるべく出力の高い物を選んだ方が、モバイルバッテリーの充電が速くなります。

シガーソケットUSB おすすめ48+14選

モバイルバッテリーは以下の物がコスパが高いと思います。

このモバイルバッテリーはかなり昔から販売されていますが、1年くらい前に以下の仕様変更がありました。

①新モデルは充電側のポートが2つになり最大4Aでの充電が可能になった。

②新モデルはLEDライトがなくなった

③旧モデルはシガーチャージャーから充電ポートへの給電がなくなると、自動的に出力ポートの機器に電力の供給を開始していたが、新モデルは充電ポートにシガーチャージャーからの充電ケーブルが挿さっていると給電が不可能になった。

 

新型EC Technology 22400mAh モバイルバッテリーのレビュー、評価

充電が速くなったのはうれしいところですが、実際にドライブレコーダーで駐車監視の運用を行う為には以下の手順が必要になります。

①走行中はドラレコ用のUSBケーブルをシガーソケットUSBに挿す

②駐車監視に入る際には、まずモバイルバッテリーへの充電ケーブル・もしくはシガーソケットごと車両から抜く(スイッチ付きのシガーソケットならスイッチオフの操作でもOKかも知れない)

 

③ドラレコ給電用のUSBケーブルをモバイルバッテリーに挿し替える(②と③の順番を間違うとモバイルバッテリーの給電スイッチを押さないとドラレコに給電されません)

①~③の手順は結構面倒くさいですが、以下の方法でスイッチ付きのシガーソケット分配器を使う事で手順が多少簡略化されます。

また、新モデルでは充電ポートが2つになったのですが、2つのポートから充電を行う場合にはシガーチャージャーも4.0A以上の出力が必要になります。

3.2A程度の2ポートのシガーチャージャーで試したところ、充電が不安定になりました。

ドライブレコーダー用のUSBポートが一つ必要なので、3ポート以上のシガーチャージャーか、シガーソケット分配器を用意しなければならないですね。

これもなかなか厄介な部分で、モバイルバッテリーの充電用が4A、ドライブレコーダーの給電用が1A程度で合計5V/5A以上の出力が必要になります。

 

今のところ、2ポート充電+1ポートドラレコで運用するUSBチャージャーは全くテストしていませんが、興味のある方は以下のページで各USBチャージャーのスペック上の出力を比較していますのでご覧頂ければと思います。

シガーソケットUSB おすすめ48+14選

パススルーモバイルバッテリーを使用する場合

パススルーモバイルバッテリーとは、充電しながら給電が可能なモバイルバッテリーです。

現在知る限り、価格が安く最も運用面が楽であろうモバイルバッテリーは、RAVPowerの20,000mAh「RP-PB006」です。

このモバイルバッテリーの特徴は、パススルー給電に対応しているだけでなく、パススルーモバイルバッテリーの中では充電時間が早い、給電ポートに逆流防止機構が搭載されている為、駐車監視時に充電側のケーブルを抜く必要がない点などが挙げられます。

以前、こう言うモバイルバッテリーを探していたのですがなかなか見つからず、たまたまRAVPowerさんにレビュー依頼を頂いた「RP-PB006」がバッチリその仕様に当てはまりました。

ドライブレコーダーと組み合わせての詳しいテスト結果は以下のページに記載しています。

RAVPower 20,000mAhモバイルバッテリー 「RP-PB006」がドラレコ外部電源としてなかなか良いかも知れない

それ以外のパススルーモバイルバッテリーについては以下のページをご参照ください。

パススルーモバイルバッテリーのまとめ

モバイルバッテリーへの充電が超早いタイプ

QC3.0やUSB Type-C PB(パワーデリバリー)の充電規格に対応しているモバイルバッテリーは、通常のものよりもモバイルバッテリーに対する急速充電が可能です。

「QC3.0やUSB Type-C PBってなに?」と言う方向けに以下のページで概要を説明しています。

QC3.0の入力・出力に対応したモバイルバッテリー

USB Type-CのPD入力・出力対応のモバイルバッテリー

個別のモバイルバッテリーテスト状況

今までテストしたモバイルバッテリーについての総括は以下の通りです。

RAVPower 「RP-PB058」

①パススルーありだが、USB Type-C PD充電中は電圧・電流下降

②充電ポート~5V/2A×1ポート、USB Type-C PD×1ポート

③1分充電で13分のドライブレコーダー駆動

④USB Type-C PD対応のシガーチャージャーが必要

 

RAVPower 26800mAhモバイルバッテリー「RP-PB058」のレビュー、評価

RAVPower 「RP-PB006」

①パススルーあり

②充電ポート~5V/2A×1ポート

③1分充電で3.6分のドライブレコーダー駆動

④2.4A出力のUSBシガーチャージャー使用

 

RAVPower 20,000mAhモバイルバッテリー 「RP-PB006」がドラレコ外部電源としてなかなか良いかも知れない

RAVPower 「RP-PB043」

①パススルーあり

②充電ポート~5V/3A USB-C×1ポート、QC3.0×1ポート

③1分充電で6分のドライブレコーダー駆動

④QC3.0対応のシガーチャージャーが必要

 

QC3.0で急速充電 RAVPower20,100mAh「RP-PB043」のレビュー、評価

EC Technology 22400mAh

①パススルーなし

②充電ポート~5V/2A×2ポート

③1分充電で9分のドライブレコーダー駆動

④2.4A出力のUSBシガーチャージャー使用

⑤スイッチ付きのシガーソケット分配器が必要

 

新型EC Technology 22400mAh モバイルバッテリーのレビュー、評価

Anker PowerCore 26800

①パススルーなし

②充電ポート~5V/2A×2ポート

③1分充電で12分のドライブレコーダー駆動

④2.4A出力のUSBシガーチャージャー使用

⑤スイッチ付きのシガーソケット分配器が必要

 

ANKERの26800mAh モバイルバッテリーのレビュー、評価

パススルーのジャンプスターターを使用する場合

最近のジャンプスターターは高機能・高性能化が進んでおり、最新のモバイルバッテリー機能を搭載しつつ、ジャンプスターターとしての性能もトップレベルにあるものも出てきました。

こちらのモデルは、パススルー給電機能の他に、USB Type-C規格の出入力、QC3.0規格の出力に対応しています。

Oittm、パススルーUSB TypeC出入力対応ジャンプスターターのレビュー、評価

モバイルバッテリーからの給電を簡単にタイマー管理する方法

過去にタイマー付きのUSBケーブルでドラレコの駆動テストを行った事があるのですが、該当製品が販売終了になっていますので、別の物をご紹介します。

この製品は99時間59分までの給電タイマーが設定出来る仕様となっています。

ただし、タイマーの保存は出来ないようなので毎回設定するのは面倒ですね。

1回の駐車監視時間が短めの人におすすめのモバイルバッテリー

1回の駐車監視時間が数時間までの人向けに、最近使用してみた面白いモバイルバッテリーがありますのでご紹介します。

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こちらはREMAXの「RePower」という製品なのですが、リチウムイオンポリマー電池で10000mAhの容量を持ち、更に面白い事にmicroSDカードのリーダー/ライダー機能も付属しています。

要はドライブレコーダーのmicroSDカードを挿せば車内でスマホやiPhoneを使用して動画を確認出来るというものです。
詳細については以下でレビュー記事を掲載していますので、興味のある方はどうぞ!

ドライブレコーダーの動画をスマホで再生 Remax RePower 10000mAh

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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