こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。
ここ6~7年の間に中華製から始まったスマートミラーですが、徐々に国内メーカーにも波及し、これまでにコムテック・セルスター・ケンウッドなどの大手メーカーが自社製品を展開していますが、2024年12月にはパイオニアから2.5Kの高解像度に対応したスマートミラー「VREC-MS700D」が発売されています。
2024年発表の同社ドライブレコーダーを見る限り、従来機種から大幅な画質の向上がはかられているように見受けられますので、4~5月のレビューを前提に「VREC-MS700D」の特徴を見て行きます。
「VREC-MS700D」のスペックと特徴
「VREC-MS700D」のスペックは以下の表の通りです。
VREC-MS700D |
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11型IPS液晶 |
拡大倍率1~3倍 |
フロント:2560×1440/27.5fps リア:2560×1440/27.5fps |
LED信号対応 |
レンズ視野角 フロント:水平134° リア:水平134° |
リアカメラケーブル9m |
microSD付属32GB/最大256GB |
GPS内蔵 |
駐車監視モード |
衝撃検知の前後20秒/自動起動 |
専用ケーブル RD-DR003 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
視野角と拡大倍率
「2560×1440」の録画解像度以外の部分では、リアカメラの水平130°台の視野角などの面でコムテックの「ZDR048」、ケンウッドの「DRV-EM4800」によく似た仕様となっています。
一方でリアカメラ映像の拡大倍率については、前述の2社が1~1.5倍までとなっているのに対して、「VREC-MS700D」では最大3倍までの拡大に対応しています。
私個人的な感覚では、水平130°を超えるようなモデルの場合、1.5倍までズームしても、水平80~90°相当までしか拡大できず、物理ミラーと同等の距離感まで拡大する為には3倍程度のズームが必要と感じていましたので、これは他社に対する大きなアドバンテージなるかと思います。
一方で3倍まで拡大する事のデメリットですが、面積では3×3=9倍に拡大される事になります。
因みに他社の1.5倍拡大の場合には面積では2.25倍です。
他社と比べると、面積では9÷2.25=4倍大きく表示される事になります。
また、有効画素数では「VREC-MS700D」が368万画素、他社は207万画素ですので、368÷207=1.78倍です。
従って他社と比較すると面積比では4倍大きく表示されるが、一定面積当たりの画素数は1.78倍しかない為、3倍まで拡大した時には粗さがかなり目立つ可能性があります。
※これは気になるかどうかの感じ方の問題かと思いますが。
高解像度にした事による弊害
高画質なスマートミラーとそうではないスマートミラーは、以下のシチュエーションで見え方に顕著な差が出ます。
「VREC-MS700D」はSTARVIS 2対応のイメージセンサーを採用しているとの事ですので、おそらく500万画素のIMX675辺りが使用されていると思われますが、STARVIS 2になり、いくら性能が向上しているとは言え、上述の要素に関しては1~2世代前の200万画素センサーのレベルに達していない可能性もあります。
これはチューニング技術も大きく影響する部分ですので、現段階では何とも言えません。
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