※実機レビュー中断中。諸般の事情により無期延期です。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
MAXWINからミラー型のイトビジョン+ADAS 安全運転支援システム、「SMDR-A002」が発表されています。
聞き慣れない機能構成かと思いますが、この製品は実は2年前にレビューした「SMDR-A001」の後継機でもともと1つだったサイドカメラが2つになったもののようです。
「SMDR-A002」のスペックと特徴
「SMDR-A002」のスペックはこちらの表の通りです。
SMDR-A002 |
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21.07発売 |
8.88型IPS液晶 480×1920(95万画素) |
フロント:1280×720/25fps リア:1280×720/25fps |
サイドカメラ×2 録画なし |
東日本でLED信号同期 |
録画視野角 フロント:水平??° リア:水平101° |
リアカメラケーブル??m ※総長9.0m |
microSD付属なし/最大128GB |
GPS未確認 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
本機は機能構成が複雑ですが、分かり易く整理するとこのような構成となります。
私は先代の「SMDR-A001」をレビューしていますので、どの機能が素晴らしく、どの機能が微妙なのかは良く分かっているつもりなので、敢えてサブであるとかオマケという括りを作っています。
ドラレコ機能は前後100万画素で特にフロントカメラの視野角が極端に狭い事からオマケ機能、ナイトビジョン機能については本製品がミラー型であり、スマートミラー機能を殺さない限りはナイトビジョン機能が活かせない為にサブ機能の扱いとしました。
一方でADAS、スマートミラー、バックカメラ機能の3つは、先代の完成度を考えるとおそらく素晴らしい出来であろうと予測しています。
私としてはこの手のガジェットを好まれる方はハイエンド志向であるという前提のもと、このような使い方をされるユーザーが多いのではないかと想定しています。
ADAS 安全運転支援警報の種類
初めに「SMDR-A002」でサポートされている警報を大きく括り分けると、こちらの6つの系統になります。
ある程度この警報の仕組みを体系的に把握していないと、何に対しての警報なのか良く分からなくなるかも知れませんので、初めに詳しく解説します。
先行車への衝突防止
「SMDR-A002」では先行車への衝突防止系の警報が最も充実しており、状況や速度に合わせてこのような2つの異なる警報が5段階で出る仕組みとなっています。
前方車間距離
前方車間距離警報の警報条件はこちらの通りとなっています。
3.0秒~1.2秒 | 1.2~0.5秒 | 0.5秒未満 |
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警報音なし | 警報音「ダン!」+「Keep the distance」 | 警報音「ディン!」+「Be carful of collision」 |
設定速度は時速30~100kmの範囲で10km刻み、感度は3段階で調整が可能です。
前方衝突
前方衝突警報の警報条件はこちらの通りとなっています。
時速30km~ | 時速1~30km |
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警報音「ピピピ!」+「Be carful of collision」 | 警報音「ドゥドゥ!」+「Be carful of front Car」 |
速度、感度の調整項目はありません。
発進遅延の防止
発進遅延系の警報の警報条件はこちらの通りとなっています。
停車時に先行車確認 | 先行車発進 |
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警報音なし | 警報音「ディディン!」+「Front car is away」 |
速度、感度の調整項目はありません。
歩行者への衝突防止
歩行者衝突警報の警報条件はこちらの通りとなっています。
ターゲット確認 | 衝突2秒前 |
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警報音なし | 警報音「ドゥドゥ!」+「Pedestrian!! Be carful」 |
速度、感度の調整項目はありません。
車線逸脱の防止
車線警報の警報条件はこちらの通りとなっています。
左車線逸脱 | 右車線逸脱 |
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警報音「ディディン!」+「Lane departure!」 | |
設定速度は時速40~100kmの範囲で10km刻み、感度は3段階で調整が可能です。
後方への衝突防止
後方衝突警報の警報条件はこちらの通りとなっています。
説明書には「クリーン+障害物の方向リマインダー+音声警告」の3種類と記載。
速度、感度の調整項目はありません。
ヘッドライト点灯忘れ防止
こちらは暗い状況でアイコンのみでヘッドライトの点灯を促す機能です。
昼間 | 夜間 |
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警報音なし | |
セット内容とデザイン
セット内容については非常に多いので、公式ページの画像を転載します。
8.88型液晶ミラー筐体
8.88型ミラー筐体は、同社の定番となっている「MDR-A001」と同じデザインのと長方形タイプです。
GPSは珍しい内蔵タイプ、背面の2本のケーブルはフロントカメラとターミナルケーブルに接続するためのものです。操作系はタッチパネルですが、下面に電源ボタンのみを装備。
microSDカードスロットは運転席から向かって右側です。
筐体取り付けの際はこちらのブラケットを使用します。
フロントカメラ
セパレートのフロントカメラにはこのような板状のステーが付属します。
こちらの細い方のレールカバーでケーブル部分を隠します。
リアカメラ
リアカメラは定番の「MDR-A001」の外付けタイプと同じデザインです。
こちらはリアカメラ用のケーブルセットです。
リアカメラの中継ケーブルは5.5mですが、フロント側のケーブル2.5m、リアカメラから生えているケーブル0.5m、リバース信号線分岐ケーブル0.5mを合わせて、ケーブルの総長は9mとなります
サイドカメラ×2セット
サイドカメラには3種類の角度が異なるゴムの台座と、サイドミラーに穴あけする為のホールソーが付属します。
ターミナル電源ケーブル
電源ケーブルは3つのカメラのターミナルの役割も兼ねており、ACC線・常時電源線には10Aのヒューズが付いています。
取り付け手順について
今回はアクアに「SMDR-A002」の取り付けを行いました。
ミラー筐体とフロントカメラ
ミラー筐体は「MDR-A001」との交換ですのでポン付けですが、純正ルームミラーがトヨタ車で良く使われている「Murakmai7225/7227」の場合にもほとんどポン付け感覚での交換が可能です。
フロントカメラは日除けのドット下に貼り付けています。
リアカメラ
今までアクアには「MDR-A001」の車内カメラが付いていたのですが、
「SMDR-A002」のリアカメラは車外取り付けタイプですので、リアスポ下に取り付けました。
リアカメラ配線はリアスポを外してウォッシャーチューブの穴に通しています。
サイドカメラ
サイドカメラの取り付けには付属のホールソーで穴開けが必要ですので、この製品の取り付けの最大の難関と言えるでしょう。
アクアの場合には技術的に難しいところはなかったのですが、工程数が多く車種によってはサイドミラーから車内に配線を引き込むのに苦労するかも知れません。
こちらはアクアでの手順ですが、まずはミラー下のカバーを外すとグレーの既存の配線がむき出しになります。
鏡の部分は全車種共通かと思いますが、指を入れて手前に引っ張るだけで簡単に外れます。
カメラケーブルの引き込み
ホールソーで穴を開けた後に配線の引き込みが出来ないと最悪なので、先に車内に配線の引き込んだ方が良いでしょう。
配線の引き込みには反対側のカバーも外す必要がありますが、アクアの場合には3か所のクリップで固定されていますので、内張り剥がしなどでそれぞれのクリップ部分を順番に押し込みます。
モーターASSYの中央から既存のケーブル類が出て来ていますので、下からこの部分にカメラケーブルを引き上げます。
アクアの場合にはミラーを外さなければケーブルが通せませんでした。
ドアの内張りを剥がした後にこちらの3つのボルトを外せばミラーが外れます。
ミラーを外すと配線の取り回しが楽になりますので、既存の配線と一緒にカメラケーブルを引き上げます。
ミラーを車体に戻しつつ、ケーブルの反対側を車内に引き込みます。
車内側ではサービスホールを利用して一度鉄板ん内部に配線を引き込んでから
こちらのゴムチューブを通して車体側に引き込みます。
ホールソーで穴開け
サイドカメラはミラー角度を調整した際に干渉しない位置に取り付ける必要があります。
大体の位置が決まったら修正液などで印をつけて付属のホールソーと電動ドリルを使って穴開けです。
このままではバリが激しく残ってしまったので、ニッパーで軽くバリ取りをしてからカメラを地面に対して垂直になるように取り付けました。
カメラの台座はこちらの3種類の角度の物が付属しますので、傾斜がある場所への取り付けにもある程度対応できると思います。
インターフェイスについて
「SMDR-A002」はAndroid OSで駆動するようで、起動時間が〇秒とそこそこ時間が掛ります。
コメント
毎度ながら記事を参考に楽しく読ませて頂いてます。
この旧モデルを買いそびれたんで次期モデルの発売、心待ちにしてました。
特にナイトビジョンの性能が気になるんでレビュー楽しみに待ってます!
宜しくお願いします。
HN:DUN様
Lanmodo Vast Proとの暗視性能差が気になりますね。
取り付け難易度最高ですけどw
レビュー要望のところで選択がない商品の希望もできますか?
サブロクシステム デジタルインナーミラー DRMR-480
よろしくお願いします。
spr330様、DRMR-480を追加しました。
https://car-accessory-news.com/review-schedule/
既定の投票数が得られればレビュー検討します。
MAX WINさんの4カメラモデルは前回のモデルから使用しています。
が、もう少し夜間の防眩能力の検証動画が欲しいです。
それと他機種との検証評価の一覧に載せて貰いたいです。
(★5なのかとか)
黒潰れ、白飛び、
①夜間の市街地で街灯のある比較的明るい場所での後続のヘッドライトを照射された場合の白飛び黒潰れ、ナンバーが確認できるか
②街灯が無い場所での後続のヘッドライトを照射された場合の白飛び黒潰れ、ナンバーが確認出来るか
特に②が重要で、白飛び黒潰れする機種が多く、前回のモデルも同様でした。
もしかすると、②の状態の検証はされていて、販売に影響があるためにあえて載せていない可能性が高いですが、それならそれでそうだと今後は考えたいと思います。
斎藤様
>もしかすると、②の状態の検証はされていて、販売に影響があるためにあえて載せていない可能性が高いですが、それならそれでそうだと今後は考えたいと思います。
そんな忖度はしないですよ。何せ先方から報酬を貰ってやってる事ではないので、そんな忖度をする必要はないです。
1レビュー辺り5~10万円のコストはかかりますが、請求すると忖度が必要になるので、敢えて報酬は断って無償でやってます。そしてコンテンツは無料公開しています。
他のYouTuberさんなんかだと、それくらい貰ってやってる方が多いですよ。
因みにあまりにも酷い製品はレビュー自体公開してませんけど、公開しているものは忖度してません。
本機も7月からテスト開始してますが、ファームウェアがおかしいので「直さないと酷評ですよ」、と先方に伝えたきりストップしてます。
付けるの大変だったんですけどね、ミラーに穴あけもしてますから。それでも先方に何か請求すると言う事はないです。
他に仕事もあるので、出来ればあまりにも労力がかかる事はやりたくないと言うのが本音で、その為にテスト項目は効率化の為に必要最低限で定形化してます。
>①夜間の市街地で街灯のある比較的明るい場所での後続のヘッドライトを照射された場合の白飛び黒潰れ、ナンバーが確認できるか
>②街灯が無い場所での後続のヘッドライトを照射された場合の白飛び黒潰れ、ナンバーが確認出来るか
このような後続車の協力が必要なテストって、毎回そのチャンスが来るまで走り続けないといけないので難しいんです。
因みにMAXWINの機種は総じて白飛びには強い方ですよ。白飛びの出方はカメラに位置の高さにも影響されますので、ヘッドライトと同じ高さに設置するとどの機種も白飛びしますよ。
https://car-accessory-news.com/smart-mirror-ichi/
前の4カメラってSMDR-B001ですかね?
この機種は防眩は強い方ですよ。
★4は妥当だと思いますけど。
https://youtu.be/rPO-5rYtNfs?t=119
テスト自体をアルファードでやっているのでカメラはかなり高い位置です。斎藤様とは環境が違うかも知れないですね。
https://car-accessory-news.com/smdr-b001/#toc13