こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
2019年末から2020年に掛けて、大手ドラレコメーカーからの360°ドラレコの発売が相次いでいますが、ケンウッドからも2020年の後半に2つの360°ドライブレコーダーが発売されています。
この記事ではこれら2つの機種についての製品概要を解説します。
ケンウッド初の360°ドラレコ+リアカメラOPの「DRV-C750」
「DRV-C750」はコムテックの「HDR-360GW」の競合モデルとして9月に発売された、リアカメラOPのある360°ドライブレコーダーです。
DRV-C750 | CMOS-DR750 |
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20.09発売 | |
1856×1856/27.5fps/HDR/WDR | 1920×1080/27.5fps |
LED信号対応 | |
前:180°×240° | 後:水平100° |
microSD付属32GB/最大32GB | |
GPS内蔵 | |
駐車監視モード | |
自動起動 | |
専用ケーブル CA-DR350 |
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「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
従来の360°ドライブレコーダー全般のメリットは、事故や運転トラブルに巻き込まれた際に広範囲の状況証拠が残せる、という点になりますが、録画解像度の問題から前方・後方の車両のナンバー認識能力が絶望的に低い、というデメリットがありました。
本製品についてはOPのリアカメラを接続して後方をフルハイビジョン録画する事で、後続車両のナンバー認識精度が向上しています。
一方でフロントの360°カメラ部分の解像度は「1856×1856」の350万画素相当で、広範囲を撮影する為の画素数としてはまだまだ少な目ですので、前方車両のナンバー認識はほぼ不可能となっています。
この辺りの問題は「DRV-C750」だけではなく、コムテック・ユピテルの同カテゴリーの製品で共通していますので、本製品が特別に劣るという事ではありません。
360°ドラレコ部分の画質は、コムテック、ユピテルの製品とよく似たものではありますが、夜間撮影能力については「DRV-C750」が若干高めです。
一方でリアカメラについては他のケンウッドの2カメラドラレコと同様に絞りが強いチューニングとなっている為、コムテックのそれと比べるとかなり暗いという印象を受けています。
360°ドラレコ部分では3社の中で僅差ではあるものの最も高評価ですが、価格帯的にもユピテルと比べると随分高めですのでなかなか難しいところです。
WiFi対応の上位機種だかリアカメラはない「DRV-CW560」
「DRV-CW560」は2020年11月に発売されたばかりのWiFi対応の360°ドラレコです。
DRV-CW560 |
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20.11発売 |
2160×2160/27fps/WDR |
LED信号対応 |
前:180°×210° |
microSD付属32GB/最大32GB |
フォーマット不要 |
GPS内蔵 |
WiFi対応 |
駐車監視モード |
動体検知/自動起動 |
専用ケーブル JVC CU-BC100 |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
録画解像度が「2160×2160」で有効画素数466万画素となっており、このクラスの単眼モデルとしては最も解像度が高いのがセールスポイントですが、360°ドラレコに一般的なフルハイビジョンドラレコ並みのナンバー認識を求めるなら、最低でも半天球1レンズで4K以上、全天球なら2レンズの4K+4K以上の解像度が必要になりますので、この解像度ではナンバー認識の面では焼け石に水と言った印象です。
ただし、解像度以外の面での実力は未知数ですし、前述の「DRV-C750」とは企画と生産工場が全く異なるようなので使ってみてビックリ、凄い高画質だった…という可能性も無きにしも非ずかと思います。
また、360°ドラレコと相性が良いWiFiモデルには、同クラスの製品でユピテルの指定店舗限定モデルの「ZQ-25」「ZQ-35R」が存在するものの、まだまだ一般的でありませんので、この部分のアドバンテージは間違いなくあります。
「DRV-CW560」の実機レビューについては1月頃を予定しています。
まとめ
以上、ケンウッドの360°ドラレコ2機種について解説しました。
「DRV-C750」はリアカメラが付く2カメラタイプとしては日本メーカーとしては僅差ではあるものの、画質は最も良いという印象です。
一方で「DRV-CW560」の方は実力未知数ですが、ナンバー認識精度の面では期待できないのは「DRV-C750」と同様です。
夜間の全体の認識能力がどれほどなのかが気になるところですね。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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