※2021年12月1日更新~最新の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
JVCケンウッドは日本の大手カーナビメーカとしては初めて自社ブランドのドライブレコーダーを開発し、2015~2016年の一時期には市場のNo.1人気メーカーになった事もある誰もが知っているメーカーです。
2カメラドライブレコーダーについては、自社カーナビ連動型モデルを先行して販売、その後2018年からはスタンドアローンタイプの製品の品揃えも増え、2021年にはスマートミラー型の品揃えも拡充しています。
現在の日本のドラレコ市場では最も知名度が高くブランド力も強力ですので、ケンウッドの製品の購入を検討されている方も多いと思います。
そのでこの記事では、JVCケンウッドが展開する2カメラドライブレコーダーのうち、オートモーティブブランドの「KENWOOD」、AV家電ブランドのJVC「Everio」の2カメラドライブレコーダーと、カーナビ連動モデルについて特徴を解説します。
なお、ケンウッドの1カメラドラレコ、360°ドラレコにつては別途以下記事にて解説しています。
ケンウッドモデルとしては最もホットなスマートミラー型
スマートミラー型のドライブレコーダーは、2018年の初頭からAUTOVOXによって日本で初めて本格展開されてからそろそろ4年になりますが、デビューから3年位は日本メーカーの製品がない状況が続いていました。
2021年に入ってからは、アルパイン・セルスター・ケンウッドと日本のメーカーの製品の発売が相次いでいますが、ケンウッドからもディスプレイのサイズが異なる2種類のスマートミラー型ドラレコ「DRV-EM3700」「DRV-EM4700」が発売されています。
これらの製品は「信頼の世界ブランドケンウッド」の製品という事で、多くのユーザーから注目を浴びていましたが、LaBoon!!のテストの結果では、残念ながら低品質・低画質・高価格と全く良いところなしで、2021年に買ってはいけないドライブレコーダー大賞に輝きました。

スタンダードな2カメラモデル「DRV-MR760」「DRV-MP760」
KENWOODブランドの「DRV-MR760」「DRV-MP760」の2モデルは同一ベースの筐体を使用した、車外・車内撮影向けのスタンダードグレードのフルハイビジョン2カメラドライブレコーダーです。
「DRV-MR760」はスタンダードな前後カメラとも車外撮影を目的としたモデル、「DRV-MP760」についてはサブカメラに赤外線LEDを搭載したフロントガラスに設置した上での車内撮影に特化したモデルとなります。
これらの製品はケンウッドの2カメラドラレコとしては3世代目に当たりますので、旧製品よりも録画視野角が広げられており、画質も若干の改善が見られます。
ただし、リアスモーク対応と謳っている割には他社の製品と比べると極端にリアカメラの映像が暗く映り、他社の製品の進化の度合いに追い付いていないように見受けられます。
総合評価は2カメラドライブレコーダーの中では最も低いクラスですので、よほどのケンウッドファンの方以外にはこの製品はおすすめしません。

コンパクトタイプの「DRV-MR450」
「DRV-MR450」は、前述の「DRV-MR760」の1世代前の製品である2020年5月に発売された「DRV-MR745」のコンパクト版のような位置づけの製品で、レンズやイメージセンサーなどのハードウェア仕様は同等、機能面ではフォーマット不要機能が追加されている点が「DRV-MR745」とは異なります。
イメージセンサーやレンズスペック、基本ソフトウェアは「DRV-MR745」と同様である事から画質面も全く同じであろうと予測されます。
従って「DRV-MR745」と同様にリアカメラが暗い…という点が弱点になります。

最上位の旗艦モデル「DRV-MR8500」
「DRV-MR8500」は2020年9月に発売された「MR450/740/745/760」とは企画・生産が別系統となる、同社2カメラドラレコの最新・最上位モデルです。
発売当初には画質に関しては同社の製品の中では最も昼夜の撮影能力に優れており、他社の製品と比べても遜色ない仕上がりとなっていました。
ただし、ソフトウェアの不具合が散見され、microSDカードの相性によっては録画が突然停止するなどの致命的な問題を抱えていました。
2021年11月時点ではこの問題は解決されていますが、その間に他社からも更に良い製品が発売された為、現状では「DRV-MR8500」はおすすめしていません。


明るさ重視のSTARVIS対応「GC-TR100」
JVCケンウッドのドライブレコーダーはオートモーティブの「KENWOOD」が先行しており、家電AVブランドのJVC「Evrerio」では当初「KENWOOD」製品の型番違いの同一ハードウェア製品のみを販売していましたが、2019年からは企画段階で別系統のモデルの展開を始めています。
「GC-TR100」は前後フルハイビジョンでフロントカメラのみSTARVIS対応の広角2カメラモデルです。
本機に関しては未テストではあるものの、録画視野角が広く、フロントカメラも明るさに特化したSTARVISセンサーを採用している事から、「KENWOOD」ブランドの3機種よりもドライブレコーダーとしての画質には期待出来そうです。
※あくまでも「期待出来そう」というだけなので、実力は不明、2021年11月時点ではやや古すぎるか?

彩速ナビ連動型「DRV-MN940」「DRV-MN940B」
「DRV-MN940」「DRV-MN940B」の2モデルはKENWOODの彩速ナビ2019~2021年モデル連動型の2カメラモデルです。
いずれも極小カメラの3ピースタイプとなっており、「DRV-MN940」が100万画素の彩速ナビ上位グレード、「DRV-MN940B」はそれ以外のグレード対応となっています。
カーナビ連動型なので既に彩速ナビの購入を予定している方向けのモデルとなりますが、仕様表を見る限り視野角も広めですので大外れという事はなさそうです。

まとめ
以上、JVCケンウッドの2カメラドライブレコーダーについてそれぞれのモデルの特徴を解説しました。
もともとケンウッドのドラレコは画質は悪かったのですが、ここ1~2年の間にユピテル・セルスター・コムテックの製品は画質が着実に改善されている上、この3社は保証期間が3年の製品が主力です。
一方でケンウッドのドラレコは品質が悪い上に、保証が1年と明らかにこの3社と比べると見劣りします。
従って特に条件なしで2カメラドラレコを選ぶ場合には、ケンウッド製品は除外した方が良いでしょう。

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