こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
トヨタの一部人気車種ではディスプレイオーディオが標準装備となっている為、社外品のカーナビを取り付けられないケースが増えてきました。
ただし、シエンタについては2021年2月の時点ではディスプレイオーディオ対象車種にはなっておらず、オーディオレスの状態から純正ナビ、または社外品のカーナビを選ぶ、という従来のスタンスが通用します。
従ってオーディオレスからの社外カーナビの取り付けという選択肢もあり、なかなか悩ましい状況となっているようです。(でも選択肢が少ないよりは遥かに良いですよね^^)
そこでこの記事では、シエンタで選べる純正カーナビと社外カーナビのそれぞれの特徴について解説します。
シエンタの購入を検討中で、カーナビの選択について迷っている方の参考になれば幸いです。
シエンタの純正カーナビ
シエンタの純正カーナビは従来型の一般的なトヨタ車と同様に、オーディオレス、または以下の3つの純正ナビをディーラーオプションとして選択が可能です。
・7型T-Connectナビ
・7型エントリーナビ
それぞれの特徴はこちらの通りです。
9型T-Connectナビ「NSZT-Y68T」
9型T-Connectナビ「NSZT-Y68T」は、シエンタで選択できる最上位ナビです。
機能面では社外品のスタンダードグレード以上の構成で、対応メディアは以下の通りです。
・T-Connect
・購入後3年間で1回は地図更新が無料
・VICS WIDE
・地デジ/フルセグ
・ハイレゾ再生
・DVD再生(BDは非対応)
・Bluetooth
・CD再生、SDに録音
・SDメディア再生
・USBメディア再生
・HDMI IN(OP)
・後席独立再生(OP)
HDMI INポートもOPで対応していますので、スマホのミラーリングによるYouTubeの視聴やFire TV、Chromecastなどとの相性も良さそうです。
なお、T-Connect機能ではヘルプネット(緊急安全機能)、マイカーSecurity(防犯機能)、ハイブリッドナビ、Tルート検索(クラウドやプローブ情報を活用した高精度なルート検索)などに対応しており、ルート探索・案内能力は社外品と比べても遜色のないレベルかと考えられます。
T-Connect機能の詳細については以下記事にて解説しています。
価格的には非常に高いので、社外品のナビを検討する余地は大いにあります。
7型T-Connectナビ「NSZT-W68T」
7型T-Connectナビ「NSZT-W68T」は、シエンタ用の純正ナビとしてはスタンダードグレードに当たります。
機能面では社外品のスタンダードグレードと同等の構成で、対応メディアは以下の通りです。
・T-Connect
・購入後3年間で1回は地図更新が無料
・VICS WIDE
・地デジ/フルセグ対応
・DVD再生対応(BDは非対応)
・Bluetooth対応
・CD再生、SDに録音
・SDメディア再生
・USBメディア再生
・HDMI IN(OP)
ハイレゾ再生機能はカットされているものの、こちらもHDMI INポートをOPでサポートしていますので、スマホのミラーリングによるYouTubeの視聴やFire TV、Chromecastなどとの相性も良さそうです。
T-Connect機能の詳細については以下記事にて解説しています。
カーナビとしてのクラスを考えても価格的には非常に高いので、社外品のナビを検討する余地は大いにあります。(車外品ならほとんど最上位クラスの製品が買える価格です)
7型エントリーナビ「NSCN-W68」
シエンタには「T-Connect」を搭載していないエントリーモデルのナビ「NSCN-W68」も用意されています。
こちらは「ナビ機能さえを普通に使えれば良い」という方に向けた製品で、社外品のエントリークラスの機能とほぼ同等となっており、対応メディアは以下の通りです。
・VICS WIDE
・ワンセグ
・Bluetooth対応
・CD再生
・SDメディア再生
こちらも社外品なら半額程度の価格になりますので、社外品も検討してみて下さい。
シエンタのおすすめ社外カーナビ
シエンタのカーナビパネルは2DINワイドの一般的な仕様ですので、車外カーナビは幅広い選択肢の中から選ぶ事が可能です。
全て紹介するとキリがありませんので、こちらで想定したいくつかの目的別におすすめモデルをいくつか選定します。
全ての選択肢を見たいという方は、以下記事をご参照下さい。
価格優先で選ぶ7型
価格優先で選ぶ7型モデルの場合には、地図の更新費用が3,600年/年とトータルコストが最も安くなるケンウッドとパイオニアの楽ナビの二択になります。
理由を全部説明すると長くなりますので簡単にまとめると、エントリー~スタンダードクラスにおいては
・年次更新の力の入りっぷりが、パイオニア>>>ケンウッド>>>その他は死に体
であるからです。
なお、最近はカーナビ機能を外してスマホのアプリで代用するという、低価格な社外品のディスプレイオーディオも人気ですので、気になる方はこちらの記事に目を通しておいて損はないでしょう。
ケンウッド彩速ナビ「MDV-L308W」
価格で選ぶシエンタにおすすめNo.1カーナビは、ケンウッドの「MDV-L308W」です。
トヨタ純正のエントリーと概ね同等の機能で5万円程度の価格帯となっています。(Bluetoothは非対応だが、USBメディア再生とCD録音が可能)
対応メディアは以下の通りです。
・VICS WIDE
・ワンセグ
・USBメディア再生
・CD再生/CD録音
・SDメディア再生
・地図更新1年無料 3,600円/年
因みにこのグレードには機能はそのままに、液晶が8型にバージョンアップした「MDV-L308L」もあります。
適合はこちらでも確認しましたが、念の為以下リンクからご確認を!
なお、これらの製品はBluetoothは非対応ですので「音楽再生にはスマホのアプリを使う」と言った方にはそれ以上のグレードを選ぶ事になります。
※楽ナビのエントリーグレードの製品は何故かシエンタは適合車種に含まれていないようで、スタンダード~ハイエンドグレードのみでの対応になります。
スタンダードな機能の7型
ケンウッドのエントリーモデルはBluetooth対応には非対応ですので、「Bluetooth対応」と言った条件を入れるとおすすめになるのは以下の製品になります。
ケンウッド彩速ナビ「MDV-S708W」
ケンウッドの「MDV-S708W」は「MDV-L308W」の1ランク上の機種です。
対応メディアは以下の通りです。
・VICS WIDE
・フルセグ
・USBメディア再生
・CD再生/CD録音
・SDメディア再生
・Bluetooth対応
・ハイレゾ再生
・地図更新1年無料 3,600円/年
※Bluetoothではハイレゾ非対応
下のグレードからは赤マーカーの機能が追加され、トヨタのエントリーナビ以上の機能構成となっています。
「MDV-L308W」と比べるとちょい高めですが、純正ナビよりはかなりコスパは高いです。
また、このグレードには機能はそのままに、液晶が8型にバージョンアップした「MDV-L708L」もあります。(こっちはちょっと高め)
適合はこちらでも確認しましたが、念の為以下リンクからご確認を!
高精細100万画素ディスプレイの7型
最近の社外品のカーナビは、スタンダードグレードで従来の全部アリの構成となっていますので、それ以上のグレードは液晶の大型化、高精細化、その他の付加価値で差別化されています。
大型液晶モデルについては次に採り上げる事にしますので、ここでは7型の高精細モデルについて先にご紹介します。
パイオニア楽ナビ「AVIC-RW711/RW911」
楽ナビの「AVIC-RW711/RW911」は、同一ハードウェアで付属する「地図の無料更新期間」で差別化された製品です。
・AVIC-RW911:3年無料、その後は3,600円/年
対応メディアは以下の通りです。
・VICS WIDE
・スマートループ渋滞情報
・フルセグ
・USBメディア再生
・CD再生/CD録音
・SDメディア再生
・Bluetooth対応
・ハイレゾ
・HDMI IN×1
・HDMI OUT×1
・地図更新1年/3年無料 3,600円/年
※Bluetoothではハイレゾ非対応
このクラスの楽ナビのポイントは、HDMI IN、HDMI OUTポートが搭載されている為、スマホのミラーリングによるYouTubeの視聴やFire TV、Chromecastなどとの相性も良く、リアモニターへの独立再生も可能となっている点です。(ここが私の中でのパイオニアナビの最大の評価ポイント)
価格もそれなりに上がってしまいますが、シエンタの7型T-Connectナビが15万円スタートである事を考えると爆安であるとも言えます(笑)
適合はこちらでも確認しましたが、念の為以下リンクからご確認を!
ケンウッド彩速ナビ「MDV-M807HDW」
ケンウッドの100万画素モデル「MDV-M807HDW」は、楽ナビよりも1シーズン先に100万画素化されたシリーズですが、機能的には楽ナビと良く似たものとなっています。
対応メディアは以下の通りです。
・VICS WIDE
・スマートループ渋滞情報(有料?)
・フルセグ
・USBメディア再生
・CD再生/CD録音
・SDメディア再生
・Bluetooth対応
・ハイレゾ(BluetoothもLDACでカバー)
・HDMI IN×1
・地図更新1年無料 3,600円/年
競合する楽ナビとの相違点はこちらの通りです。
・HDMI OUTポートがない
実勢価格はケンウッドの方が若干安い傾向が見られますので、ここはブランドの好みと価格で決めて良いと思います。
適合はこちらでも確認しましたが、念の為以下リンクからご確認を!
パイオニアサイバーナビ「AVIC-CW911/CW911-DC」7型
パイオニアサイバーナビは、楽ナビの上位カテゴリーのブランドで、楽ナビの機能にいくつかの独特な付加価値を付けた構成となっています。
主な付加機能はこちらの通りです。
・高速回線でも爆安の通信費
・YouTubeを再生するブラウザを搭載
・地図更新を完全WiFi化
・自宅のレコーダー内の動画をネットワーク再生
※DCがアクセスポイント同梱、無印は別売
対応メディアは以下の通りです。
・VICS WIDE
・スマートループ渋滞情報
・フルセグ
・USBメディア再生
・CD再生/CD録音
・SDメディア再生
・Bluetooth対応
・ハイレゾ
・HDMI IN×1
・HDMI OUT×1
・地図更新4年無料 3,600円/年
基本的は楽ナビ上位版といった特性ですが、オーディオ基盤が別物なのでAV品質がより高品質なのがサイバーナビ、と言った位置付けです。(最近は楽ナビと似てきたが)
因みに車載ルーター機能は、パイオニアとドコモのコラボ企画である「DCT-WR100D」でも再現出来るので「HDMI IN/OUT」ポートがあるカーナビなら大体似たような事はで出来ちゃいます。(家庭レコーダーの再生以外は)
なので、よほどオーディオに拘るのでなければ、サイバーナビまでは行かなくても良いのかと。
適合はこちらでも確認しましたが、念の為以下リンクからご確認を!
アルパインの7型も選ぶメリットはあるけれど…
アルパインも7型モデルではシエンタ用の取り付けキットが販売されていますが、価格が他社よりも高い上に地図更新費用も高いのでおすすめはしません。
他社製品にはない機能としては
・ナビの音声操作機能
などが挙げられ、独自性がない訳でもないのでこの辺りの機能が気になる方はアルパインの7型を検討しても良いでしょう。
なお、アルパインでは11型フローティングモデルでもシエンタがサポートされていますので、アルパインを選ぶならむしろそちらをおすすめします。
シエンタ対応の9型以上の大画面ナビ
シエンタの純正T-Connectナビは9型の大画面までサポートされていますので、9型以上の社外ナビを希望する方も多いと思います。
実際に私も10型のカーナビと9型のディスプレイオーディオを使っていますが、一度大画面を使ってしまうと二度と7型には戻れないのである意味おすすめ出来ませんが、大型液晶は見やすくてGoodです!
現在シエンタに対応している9型以上の大画面ナビはこちらの通りです。
・パナソニックフローティング液晶9型/有機EL 9型/10型
・アルパインフローティング11型
・パイオニアサイバーナビ 9型:シエンタには非対応
ケンウッド彩速ナビ 9型フローティング
ケンウッドにはインダッシュとフローティングの2種類の9型ディスプレイモデルがありますが、このうちシエンタに対応しているのはフローティングのみになり、機能面では液晶以外の面では7型モデルにHDMI OUTポートを追加したものとなります。
対応メディアは以下の通りです。
・VICS WIDE
・スマートループ渋滞情報(有料?)
・フルセグ
・USBメディア再生
・CD再生/CD録音
・SDメディア再生
・Bluetooth対応
・ハイレゾ(BluetoothもLDACでカバー)
・HDMI IN×1
・HDMI OUT×1
・地図更新1年無料 3,600円/年
適合はこちらでも確認しましたが、念の為以下リンクからご確認を!
パナソニック フローティングディスプレイ9型/10型
パナソニックは9型以上の製品としては、40万画素フローティング液晶の9型を1機種、100万画素のフローティング有機ELの10型を2機種展開しており、いずれもシエンタに適合可能です。
適合はこちらでも確認しましたが、念の為以下リンクからご確認を!
これら3機種の違いはこちらの通りです。
CN-F1X10BLD | CN-F1X10LD | CN-F1D9VD |
---|---|---|
20.10発売 | ||
10有機EL 100万画素 | 9型液晶 38万画素 | |
VICS WIDE | ||
ETC2.0対応車載機 | ||
フルセグ/DVD/SD/USB/Bluetooth/CD録音 | ||
ブルーレイ | - | |
HDMI IN×1 HDMI OUT×1 | HDMI IN×1 | HDMI×1 |
ハイレゾ再生(FLAC/WAV) | - | |
Navicon | ||
連携ドラレコ CA-DR03HTD | 連携ドラレコ CA-DR03TD |
|
バックカメラ CY-RC500HD | バックカメラ CY-RC100KD |
|
ステアリングリモコン | ||
地図更新 全地図3年間で1回無料 |
||
取付・取扱説明書 | ||
車種別対応表 | ||
工賃が安いカーナビの持込取り付けが出来るお店の探し方 |
ポイントをまとめると以下のようになります。
・ハイレゾは10型の2機種のみでサポート
・HDMI INは3機種でサポートだが、OUTは最上位のCN-F1X10BLDのみ
・ブルーレイの再生は最上位のCN-F1X10BLDのみ
・地図更新はいずれも3年間で1回無料
地図更新などのコストを考えると、9型液晶モデルでもケンウッドの2機種と同等の水準になりそうですので、有機ELならではの映像の美しさに惹かれる方以外には、楽ナビかケンウッドの9型をおすすめします。
アルパインフローティング11型
パイオニアの9型以上のモデルがサポートされていないのに対して、アルパインの業界単独で最大級のフローティング11型モデルはシエンタもしっかりサポートしています。(ナビレディパッケージ付き車用)
アルパインのカーナビは液晶サイズに関わらず機能面では共通しており、以下の通りとなっています。
・VICS WIDE
・フルセグ
・USBメディア再生
・CD再生/CD録音
・SDメディア再生
・Bluetooth対応
・CarPlay/Android Auto/Alexa
・ハイレゾ
・HDMI IN×1
・HDMI OUT×1
・地図更新3年無料
CarPlay、Android Auto・Alexaのほか、51ワードの操作系のボイスコントロールに対応し、オープニング画面表示、音響チューニング、専用ガイド線、車両重量などを考慮したナビ案内、駐車場のサイズを考慮した検索機能などが利用できます。
ただし、11型の業界最大の迫力あるディスプレイが最大の魅力でしょう。
デカさは正義だ!と考えているならアルパインの11型を選ぶのも良いでしょう。
適合はこちらでも確認しましたが、念の為以下リンクからご確認を!
まとめ
以上、シエンタの純正ナビと社外ナビについておすすめモデルを紹介・解説しました。
社外カーナビも機能、価格帯がそこそこバラけている印象なので、目的にあった製品を選びやすいのではないでしょうか?
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
コメント