※2021年1月27日更新~2021年の情勢に合わせて内容を見直しました。
こんにちは、Omiです。
カーナビ業界はディスプレイオーディオの台頭で何やら慌ただしくなって来ましたね。
この流れは自動車メーカーの純正カーナビでも共通しており、トヨタではカーナビではなくディスプレイオーディオが標準装備となっている車種も増えてきています。
お陰で車載ガジェットの組み合わせの選択肢がややここしい事になっていますので、この記事ではこれからトヨタ車の購入予定の方向けに、トヨタの純正カーナビ・ディスプレイオーディオの特徴について解説します。
トヨタ純正カーナビはベースがディスプレイオーディオの車種が増えた
2021年1月現在ではトヨタ車のカーナビ・ディスプレイオーディオの組み合わせはこちらの3通りになっています。
・標準装備のディスプレイオーディオにカーナビ機能を追加出来る(17車種のうち15車種)
・ディスプレイオーディオが標準装備されていない車種は純正・社外カーナビを選ぶ
少々分かりにくいのですが、ざっくり説明するとディスプレイオーディオが標準装備の車は、有料OPを追加しない限りは原則としてはカーナビソフトがインストールされていない状態のディスプレイオーディオがはめ込まれた状態で納車されます。(RAV4、C-HR、プラドなど一部車種にはオーディオレス設定も出来た)
ここで言うところのディスプレイオーディオは、CarPlay・Android Autoに対応し、カーナビソフトが付属せずにナビ機能はGoogle Mapなどのスマホアプリに頼る前提のガジェットを指します。
ディスプレイオーディオについてもっと詳しく知りたいという方はこちらの記事をご参照下さい。
CarPlay・Android AutoでのGoogle Mapの使用感はこちらの記事で解説しています。
ディスプレイオーディオが標準装備されている車種はこちらの通りです。(2021年1月調べ)
・ヤリスクロス(7型/8型)
・GRヤリス(8型)
・カローラ(7型/9型)
・カローラツーリング(7型/9型)
・カローラスポーツ(7型/9型)
・アルファード(9型/10型)
・ヴェルファイア(9型/10型)
・グランエース(8型)
・カムリ(8型)
・C-HR(8型)
・ハリアー(8型/12型)
・RAV4(8型/9型)
・RAV4 PHV(9型)
・ランドクルーザープラド(9型)
・ライズ
・ルーミー
※ディスプレイが2種類ある場合には小さい方が標準装備、大きい方はOP料金が掛かる
これら17車種のうち黒文字の15車種はディスプレイオーディオにカーナビソフトや地デジOPを追加でインストールする事が出来ますので、Google Mapなどのスマホナビアプリでは不足だ!と感じるは追加でカーナビソフトや地デジOPを選びましょう。
※ライズ・ルーミーの2車種にはカーナビOPが設定されていませんので、カーナビソフトが欲しければ純正カーナビ筐体との入れ替えになります。
その他の15車種については、車種ごとに筐体が異なりますがOPでカーナビソフトをインストール可能です。
OP価格はこちらの通り。
・T-Connectナビキット(ナビソフトとほとんどのT-Connect機能が使用可):110,000円
・フルセグ地デジ:33,000円
なお、ディスプレイオーディオが標準搭載されない車種では純正ナビは7~10型のラインナップでそれぞれ価格が異なります。
・7型T-Connect (汎用40万画素):148,500円
・9型T-Connect (車種限定):236,500円
・10型T-Connect (ノア・ヴォクシー・エスクァイア専用):298,100円
このカーナビ価格に比べると、ディスプレイオーディオ標準搭載車のナビ機能のOP価格は割安に感じますね。
ただし、ディスプレイオーディオについては、既に筐体価格が車両価格に上乗せされた状態なので純正カーナビ筐体のようにバカ高さは感じないかも知れませんが、何か騙されているような?
T-Connectとは?
「T-Connect」とは、名前の通りネットワークにカーナビを接続する事により従来型のカーナビでは実現出来なかった様々なサービスの提供を可能にするトヨタ独自のシステムです。
主に以下のような機能が利用できます。
・ヘルプネット D-Call Net:事故の状況を判断してドクターヘリまで呼んでくれる
・マイカーSecurity(カーファインダー):車の駐車位置をスマホで探せる
・マイカーSecurity(アラーム通知):車のオートアラームを検知するとスマホに通知
・マイカーSecurity(車両の位置追跡):盗難に遭った際の位置追跡
・マイカーSecurity(警備員の派遣):盗難やオートアラーム作動を検知した場合、警備員を現場に派遣可能
・マイカーSecurity(エンジン始動通知):(ACC-ON)を検知してスマホに通知
・マイカーSecurity(リモートイモビライザー):アラーム作動を検知した際、エンジンの再始動やステアリングロックの解除を制御
・マイカーSecurity(うっかり通知):ドアロックやウィンドウの閉め忘れなどを検知しとスマホに通知
・eケア(走行アドバイス):警告灯点灯時にオペレーターがアドバイス
・ロードアシスト24:24時間有人対応のJAFの救援車両手配の取次ぎサービス
・エージェント+(いたわり案内):高速走行中の「ふらつき」を検知し、ナビ音声で注意喚起
・エージェント(目的地検索):音声コマンドでAIが目的地を検索
・エージェント(お役立ち情報検索):音声コマンドでAIが天気やニュースを案内
・オペレーター(24時間365日):夜間診療や駐車場など、知りたい情報をオペレーターが教えてくれる
・オペレーター(目的地設定):オペレーターがナビの目的地を設定してくれる
・ハイブリッドナビ、Tルート検索:トヨタプローブ情報を活用したリアルタイム渋滞回避のルート検索
・マップオンデマンド:3年間は地図の更新が無料(オンライン)
・リモートメンテナンスメール:車検や点検のご案内をスマホに通知
※利用できるT-Connectの機能は車種や契約プラン、OPの追加状況によって異なります。
トヨタ車は盗まれやすい車で上位に入っているので、盗難対策が行えるのは嬉しいポイントではないでしょうか。
ただし、トヨタ車を狙って盗むようなプロの窃盗集団は、ほぼ確実にジャミングを行ってくるであろう事が予測されるのでそれでも万全ではありませんが…。
T-Connectのプランについて
T-Connectはかなりややこしい部分があり、T-Connectには従来車とディスプレイオーディオ標準搭載車では、以下のように選べるプランが変わってきます。
・DA標準車:T-Connectエントリー/T-Connectスタンダード
※DCMとはLTE通信が出来る通信機器で、スマホなしでもT-Connectに接続できます。
ハードウェア構成なども含めてこれだけ複雑になってくると、もはやディーラーの営業マンも相当リテラシーが高くないと細部を把握する事は出来ないのではないかと思いますが、それぞれのプランの違いは以下の通りとなっています。
ディスプレイオーディオ非対応の従来車
ディスプレイオーディオ非対応の従来車の場合にはこちらの通り。
・DCMパッケージ:T-Connect対応ナビとDCMを組み合わせてT-Connectのほとんどの機能が使用可能(年/13,200円)
※無料でスマホの回線が使える携帯プランもあるが、セキュリティ系はDCMが必要
新車購入であれば基本はDCMパッケージプランを選択する事になるでしょうか。(車種によってメーカーOPだったり、ディーラーOPだったりする)
また、DCMパッケージでも車種によって使える機能が一部異なる場合があります。
ディスプレイオーディオ標準搭載車
標準搭載のディスプレイオーディオの場合には従来車とは異なる体系となり、こちらの3つのプランを選択する形になります。
ポイントはナビキットなしでもエントリーナビキットと同じく一部のT-Connect機能が使用可である点です。(この一部の機能をT-Connectのエントリープランと呼びます)
・エントリーナビキット(ナビソフトとT-Connectのエントリープラン):66,000円
・T-Connectナビキット(ナビソフトとT-Connectスタンダード):110,000円
※通常は標準搭載のディスプレイオーディオにT-Connectナビキットをインストールしますが、車種によっては筐体を標準搭載のディスプレイオーディオではなく、CarPlay・Android Auto対応のT-Connect SDナビに切り替える事も可(アルヴェル・ハリアー・クラウンなど)
T-Connectエントリープラン
標準搭載のディスプレイオーディオのみの場合と、エントリーナビキットに付帯するT-Connectのエントリープランの機能はこちらの通りです。
・eケア(走行アドバイス):警告灯点灯時にオペレーターがアドバイス
・マイカーサーチ(うっかり通知/カーファインダー/リモート確認・操作のみ)
※基本料金は5年間無料、翌年から3,630円/年
日本社会の高齢化に伴い、ヘルプネットだけを後付けしたいという要望も多いようなので標準装備にしたという感じですね。
なお、これだけでは物足りないという方向けにはOPで以下の機能も追加する事が出来ます。
・リモートスタート:乗車前にエアコンを付けることで快適な温度に調節(2,420円/年)
エントリーの3つの機能だけでは物足りないと感じる方は、防犯系と便利系を個別にチョイスして追加する事が出来るという事ですね。
主にカーナビ機能として括られるものである、クラウドルート探索や地図の更新が含まれたマップオンデマンド、エージェント探索、オペレーターサービスなどは利用出来ませんので、カーナビ機能をより充実させたい方は次のT-Connectナビキットのスタンダードプランを検討しましょう。
T-Connectスタンダードプラン
T-Connectナビキットに付帯するT-Connectのスタンダードプランの機能はこちらの通りです。(マーカー部が追加機能)
・eケア(走行アドバイス):警告灯点灯時にオペレーターがアドバイス
・マイカーサーチ(うっかり通知/カーファインダー/リモート確認・操作のみ)
・ハイブリッドナビ、Tルート探索:トヨタプローブ情報を活用したリアルタイム渋滞回避のルート検索
・マップオンデマンド:3年間は地図の更新が無料(オンライン)
・エージェント:音声コマンドでAIが目的地を検索など
・リモートメンテナンスメール:車検や点検のご案内をスマホに通知
主にエントリープランに対してカーナビ便利機能が追加された形です。
OPで追加出来る機能もエントリーよりも幅が広く、こらの4つになります。(マーカー部が追加機能)
・リモートスタート:乗車前にエアコンを付けることで快適な温度に調節(2,420円/年)
・オペレーターサービス:オペレーターによる目的地設定・施設情報の案内(3,630円/年)
・オペレーターサービスPlus:オペレーターによる施設や航空券の予約までサポート(6,050円/年)
これらの機能は万人に必要なものではないので、今後はこのようなOP扱いとしてT-Connectの利用料金を下げていきつつ、T-Connectを浸透させる方向なのでしょう。
ディスプレイオーディオの車載オーディオとしての機能面については、以下記事で解説していますのでこちらのリンク先をご参照下さい。
純正ナビ筐体の機能
前述のようにトヨタの一部車種についてはディスプレイオーディオの標準装備化が行われていますが、それ以外の車種ではエントリーナビとT-Connectナビからの選択が可能です。(こちらはカーナビレス、オーディオレスでの納車が可能なケースが多いかと思います)
T-Connectナビ 9型(車種限定)
T-Connectナビ 7型(汎用40万画素)
エントリーナビ 7型(汎用40万画素)
T-Connectナビ 10型モデル
T-Connectナビ 10型モデルは、ノア、ヴォクシー、エスクァイアの3車種向けの車種限定のカーナビです。トヨタの純正ナビの中では一部車種向けの専用モデルを除いては、最も画面が大きい製品となります。
T-Connectナビ 10型モデルの特徴・対応メディアは以下の通りです。
・車種専用なので取り付けた時に一体感がある
・T-Connect
・購入後3年間で1回は地図更新が無料
・VICS WIDE
・地デジ/フルセグ
・ハイレゾ再生
・DVD再生(BDは非対応)
・CD再生、SDに録音
・SDメディア再生
・Bluetooth
・USBメディア再生
・HDMI IN(OP)
・後席独立再生(OP)
こちらもHDMI INポートもOPで対応していますので、スマホのミラーリングによるYouTubeの視聴やFire TV、Chromecastなどとの相性も良さそうです。
その他詳しい特徴はトヨタ公式サイトをチェックしてみてください。
T-Connectナビ9型モデル「NSZT-Y68T」
T-Connectナビ 9型モデルは、トヨタのコンパクトカーを中心に一部車種に取り付けができるカーナビです。
画面サイズは9型とこちらも大画面で、10型モデルよりも取り付け可能な車種が多いのがポイントです。
T-Connectナビ 9型モデルの特徴・対応メディアは以下の通りです。
・T-Connect
・購入後3年間で1回は地図更新が無料
・VICS WIDE
・地デジ/フルセグ
・ハイレゾ再生
・DVD再生(BDは非対応)
・Bluetooth
・CD再生、SDに録音
・SDメディア再生
・USBメディア再生
・HDMI IN(OP)
・後席独立再生(OP)
こちらもHDMI INポートもOPで対応していますので、スマホのミラーリングによるYouTubeの視聴やFire TV、Chromecastなどとの相性も良さそうです。
その他詳しい特徴はトヨタ公式サイトをチェックしてみてください。
T-Connectナビ 7型モデル「NSZT-W68T」
7型はトヨタの純正カーナビでは最もスタンダートなモデルになります。画面サイズは7インチで最も多くのトヨタ車に取り付けることができます。
T-Connectナビ 7型モデルの特徴・対応メディアは以下の通りです。
・T-Connect
・購入後3年間で1回は地図更新が無料
・VICS WIDE
・地デジ/フルセグ対応
・DVD再生対応(BDは非対応)
・Bluetooth対応
・CD再生、SDに録音
・SDメディア再生
・USBメディア再生
・HDMI IN(OP)
こちらもHDMI INポートもOPで対応していますので、スマホのミラーリングによるYouTubeの視聴やFire TV、Chromecastなどとの相性も良さそうです。
その他詳しい特徴はトヨタ公式サイトをチェックしてみてください。
エントリーナビ 7型モデル「NSCN-W68」
トヨタの「T-Connect」を搭載していないエントリーモデルのナビも用意されています。
こちらは「ナビ機能さえを普通に使えれば良い」という方に向けた製品で、社外品のエントリークラスの機能とほぼ同等となっています。
エントリーナビの特徴は以下の通りです。
・VICS WIDE
・ワンセグ
・Bluetooth対応
・CD再生
・SDメディア再生
そのほか詳しい特徴はトヨタ公式サイトをチェックしてみてください。
まとめ
以上、トヨタの純正カーナビ、ディスプレイオーディオについてご紹介しました。
ディスプレイオーディオが標準で付いてくる車の場合には、ナビソフトだけを付けるなら66,000円と割安感があるのは確かですね。
あまりこだわりが無いのであれば、社外品に換装するよりもそのまま標準搭載のディスプレイオーディオだけで通すか、ナビソフトだけを入れるのもアリアリかと思います。
T-Connectのエントリー機能が標準で装備されるようになり、そもそもRAV4などの一部車種を除いては、ディスプレイオーディオ標準搭載車はアフターパーツへの換装すら出来ないようです。
今後も間違いなくディスプレイオーディオ標準車が増えると思いますので、トヨタ車はトータルでの選択の幅は狭くなりそうです。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
コメント
21年前に購入したヴォクシーに装着された純正ナビを使用中だが、高速道路使用時に表示される高速利用料金をカーナビその物に記録させる手立ては無いだろうか、ご教示願いたい!?
理由は、複数の乗員で高速道路をドライブして、何か所かの高速を利用した際に合計の高速料金を割り勘したい場合に、記録が残っていれば割り勘の計算が早く且つ正確に出来るとの思いからだけです。 宜しくお願い致します!?
カワチヒロノリ様
自分では使った事ないので分かりません。
こう言うのを使う手もありますね。
https://www.driveplaza.com/dp/SearchTop