こんにちは!ドライブレコーダー専門家の鈴木朝臣です。
ここ1年くらいでCarPlay、Android Autoに対応したディスプレイオーディオ市場が盛り上がりを見せていますが、アルパインから最新2021年モデルが発表されています。
このカテゴリーは価格を抑えている為に通常の販路では利益がでにくいらしく、引き続きアルパインストアのみでの販売のようですが、今回発表されている4機種は中途半端感が否めなかった先代モデルから大幅に進化してるようで、パイオニア一強かと思われたディスプレイオーディオ市場で人気を二分しそうな印象を受けました。
2021年モデルアルパインディスプレイオーディオの特徴
今回発表されている4機種は、液晶サイズが7・9・11型の3通り、機能面での組み合わせも3通りとなっており、表にすると以下のようになります。
DAF11V | DAF9V | DAF9 | DA7 | |
---|---|---|---|---|
液晶 | 11型F/1DIN | 9型F/1DIN | 9型F/1DIN | 7型/2DIN |
HDMI IN/OUT | ◯ | ◯ | - | - |
AUX IN | ◯ | ◯ | - | ◯ |
先代からの主な変更ポイントは、主にパイオニアのに大きく劣っていた出入力の拡張性です。
・AV INポートを追加(地デジチューナー入力可)
・11型の超大画面モデルが追加
11型の超大画面化はアルバイン独自の仕様、HDMI OUTについてもディスプレイオーディオにおいては初物になります。
AV INポートはパイオニア製品にも装備されていますので、11型の超大型液晶とリアモニターへのHDMI OUTの実装の2点がパイオニア製品対するアドバンテージになりそうです。
通常、このようなシートバックプライベートモニターにはHDMI INポートが装備されており、このポートにスマホを直接ミラーリングする事も可能ですが、ディスプレイオーディオを中継させた場合には、音声も車のスピーカーから出力出来るようになります。
因みにCarPlay、Android AutoはUSB経由となりますので、スマホをミラーリング動画再生用のHDMIソースとして使う場合には別途HDMI用のスマホが1台必要になります。
また、スマホをHDMIミラーリングする為には、他の液晶やカーナビと接続する際と同様に別途ケーブル類が必要になります。
もちろん、Fire TVやChromecastなども使用可能でしょう。
ただし、これらのガジェットを使うと解像度の問題でスマホよりも通信費が増えますので、車載WiFiの構築を検討した方がよさそうです。
別売のデジタルアンプに対応だが?
これらの製品は3月発売の別売のデジタルアンプに対応しており、音質のパワーアップが可能ですが、これはひょっとしてこのアンプを使わないと音質がしょぼいという事の裏返しでは?と穿った見方をしてしまいます。
こう言ったものがある以上、購入必須のような気がしてならなくなるのですがどうでしょう…。
因みにパイオニアのディスプレイオーディオは、サイバーナビ並に音質に拘ったチップを使用しているとの事です。
この辺りはスピーカーやサブウーファーの構成にも依存しますが、私はパイオニアの「DMH-SF700」の音質には満足しています。
パイオニアのディスプレイオーディオに劣る点
アルバインの2021年モデルはリアモニターとの連動性や画面サイズにおいてはパイオニア製品に対してアドバンテージがありますが、逆にパイオニア製品劣る点は以下の通りとなります。
・YouTubeブラウザがないのでスマホの動画メディア再生にはHDMI接続が必須
・ハイレゾの再生は有線接続のみでBluetoothには非対応
まあ、これはHDMI接続をする方にとっては大した問題ではないような気もしますね。
AV再生におけるCarPlay、Android Autoの問題点
なお、CarPlay、Android Autoが抱えている根本的な問題として、CarPlay、Android Autoの画面を全面に出している時にはHDMIなどのAVソースを別ウィンドウなどに表示させる事が出来ない点が挙げられます。
一般的なカーナビの場合には地図画面の横にAV画面の表示が可能なものが多いですが、CarPlay、Android Auto場合は他のソースとは同時に表示する事が出来ません。(リアモニターに別ソースを表示する事は可)
なので…走行中に助手席に座っている人が動画メディアを見たい場合には、地図アプリはバックグラウンドに持って行き、音声案内のみに頼る事になります。
そもそも無料カーナビアプリは案内に難がある
アルパインのセールス動画だけを見ていると、今すぐに注文したくなってしまいますが、ちょっとマテ!です(笑)
ディスプレイオーディオはここ1年位でかなり客層が広がっているように見受けらますが、従来式のカーナビからの乗り換えについては注意が必要です。
というのは…、ディスプレイオーディオはカーナビソフトを積んでいないので無料カーナビアプリを中心に使っていく事になりますが、この無料アプリがまだまだ従来型のカーナビを使っていた層に手放しでおすすめ出来るような完成度になっていません。
例えばGoogle Mapでは右左折の案内が遅かったり、右左折レーンの案内が無かったり、油断していると車のすれ違いが困難どころか、車が1台通れるか通れないかの道幅しかない道路に誘導される事があります。
つい最近もアクアのディスプレイオーディオでGoogle Mapを使っていたら、こんな道に連れて行かれました。(笑)
小型のアクアだったのでまだ良かったですが、これがアルファードを運転している時だったらかなりのトラウマになりそうです。
Google Mapは登録ポイントなどが端末ごとにクラウド同期されているので、そう言った面では手放せないくらいに利便性が高いですし、渋滞回避の精度も高く、到着時間も正確ですが、走りやすさの面から考えると案内がクソです(笑)
一方でヤフーカーナビは案内はGoogle Mapよりもマシで、走り易い道路を選んでくれますが、渋滞回避能力はイマイチでGoogle Mapに比べると到着時間の誤差がかなりあります。
また、端末ごとにデータのクラウド同期も出来ないので私はあんまり使わないですね。
ただ、アルファードでどっちかを選べと言われたら、100%ヤフーカーナビを選びます。
そもそも、次に車を買い換える時にアルファードクラスのサイズの車でディスプレイオーディオを入れるかどうかと聞かれたら、現時点では7:3くらいで選ばないと答えると思います。
こう言った事情を考えると、ディスプレイオーディオとファミリー向けのリアモニター連動機能は相性が悪い気がしますね。
私はアクアやコペンなどの小型の車だとガンガンGoogle Mapを使うのですが、取り回しの悪いランエボだと普段はほとんど使わないですし、アルファードでは全く使わないです。
…というくらいなので、誰にでもおすすめ!とは言えない、まだまだユーザーを選ぶカテゴリーの製品ではあると思います。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
コメント
質問なのですが、28年式のAQUAスタイルブラックにアルパインDAF9Vは付けれるのでしょうか?
主様のDMH-SF700の記事を見て購入しようと考えたのですが販売されて無く。DAF9Vで妥協しょうと考えてます。
立花様
昨年起きた旭化成の工場の火災の影響で、この手のガジェットは生産が遅れているみたいですね。
アクアに関してはこちらに適合可と書いてあります。
https://ec.alpine.co.jp/PDF/DA/DAF9-tekigou_20191002.pdf
私が付けた際にはアクアの開口部に特に変わった点はなかったです。普通の200mmワイドって感じですね。
丁寧に有難うございます、購入し付けてみます!
Omi様好評のDMH-SF700が入荷次第つけてみます!有り難うございました。
立花様
また何かありましたらご質問下さい。
質問失礼します
DAF−9V検討しているのですがフリードに付けたいと考えています
適合表にのっていませんが動作するか心配です
また、純正のバックカメラが付いています
これも線を買って接続すると使用可能でしょうか?
ナンシー様
アルパインは個別車種との適合管理をセールスポイントしているメーカーなので、問い合わせたら教えてくれると思いますよ。
こちらでは確実な事は言えないですね。