amazonで販売されている2カメラドライブレコーダー「YO-660」についてご質問を頂きましたので調査を行いました。
まず、「YOKOO」というブランド名は海外サイトで探してみても見つかりませんでしたので、日本のamazonでの販売者名かと思います。(AukeyやAUTO VOX、VANTRUEなどの大手を除き、大体の中国メーカーはこのパターンが多い)
また、amazonで「YOKOO」から販売されている製品はドライブレコーダーが3モデルのみで、他の雑貨などの出品がない事から、専門的にドライブレコーダーを扱っている可能性がありますが、この製品が工場直の企画・販売であるのか、無名に近い業者がありモノの構成で工場から購入してるのかは不明です。
ただ、このハードウェア構成で外観も同じものは中国の複数の工場が生産はしているようですから、「YOKOO」の完全オリジナルという訳ではなさそうです。
「YO-660」のスペック
「YO-660」のスペックは以下の通りです。
YO-660 |
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18.0?発売 |
フロント 1920×1080/30fps/WDR リア1920×1080/30fps/WDR |
LED信号対応 |
フロント:対角170°(レンズ) リア:対角170°(レンズ) |
microSD付属なし |
microSD最大64GB |
GPS外付け付属 |
駐車監視モード |
動体検知 |
手動起動 |
専用ケーブルなし |
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
ハードウェアの構成は、よくあるチップセットNovatek NT96663、フロントカメラのCMOSセンサーは、Omnivison「OV4689」、リアカメラはSONY「IMX323」となっています。
現在の中国メーカーのドラレコは、高解像度モデルでOmnivison「OV4689」、フルハイビジョンだとSONY「IMX323」を採用するものが非常に多くなっています。
なお、チップセットも含めて高性能・高品質である事は間違いないのですが、フロントカメラに使用されている「OV4689」については、あくまでも高解像度向けの400万画素のセンサーで、1カメラ録画時には、UHD 2160P@24fps/QHD 1440P@30fpsでの録画が可能との記載があります。
※2160pだと400万画素のセンサーでは画素数が足りないので画質はイマイチになります。
また、問題点としてフロント・リアの2カメラで使用する場合にはフルハイビジョンまでの画質にしか設定出来ない点が挙げられます。
2カメラモデルでフロントに「OV4689」を使用するなら、CPUを強化して1440pの録画が出来るようにしなければ宝の持ち腐れになります。
フルハイビジョンで運用するなら、明るさが出やすいSONY「IMX323」の方が向いていると感じますね。
・「OV4689」は高解像度向けのセンサー
・「IMX323」は明るさが出やすいバランスタイプ
因みにAUKEYの「DR02」には前後に「IMX323」が搭載されています。
■ AUKEYドライブレコーダー「DR02/DR02D」の修正モデル発売
ただし、「DR02」も良いモデルですが、録画視野角はフロント水平107~108°(レンズ対角170°)、リア(レンズ152°)ですので、「YO-660」の方がリアが広角に撮影できる可能性があります。
また、「DR02D」のリアカメラは露出が低めに設定されているような気がします。(明るい方だが、フロントの味付け程ではない)
…という訳なので、多分フロントは「DR02D」の方が明るいと思いますが、リアは「YO-660」の方が明るい可能性はあります。
生産の背景を見る限り、地デジの干渉はそこそこあると思った方が良いと思います。
WiFi通信対応だが、技適認証は不明
「YO-660」はWiFi対応モデルであるのですが、日本国内での通信に必要な技適認証が済んでいるか不明です。
技適を通していないと、販売者ではなく使用者が罰せられる可能性がありますが、最近中国のメーカーからレビュー依頼を受けた製品にが技適未認証のものも結構あります。
技適マークが付いていない無線機を使用したらどうなりますか?
A:一部の無線機を除いて、技適マークが付いていない無線機を使用すると、電波法違反になる恐れがあります。
また、技適マークが付いていても無線局を開設するためには総務大臣の免許を受けなければならない無線機(アマチュア無線、パーソナル無線など)がありますので、使用には十分ご注意下さい。
で、WiFi搭載モデルにも関わらず、技適を通していないモデルがいくつかありました。
(免許を受けずに無線局を開設若しくは運用した場合は電波法違反となり、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金の対象となります。また、公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金の対象となります。)
amazonの規約でも技適未認証の製品については、国内で販売不可となっていますが、普通に売られているものも多いです。(どことは言いませんが)
こう言った製品のレビューについては、認証が取れるまでお受けしていませんが、認証には200万円程度のコストが掛かる為、通さない中国メーカーの多いのが実情です。
※日本と韓国のメーカーのメーカーは、規模に関わらずその辺りはしっかり対応しています。
「YO-660」の技適認証については、amazonの販売ページで質問していますが、都合の悪い質問にはかなりの高確率で返事がありませんので、未認証である場合には答えが出ないかも知れません。
※質問に関しては非回答で処理されていますので、技適未認証である可能性があります。
因みにWiFi機能を使用さえしなければ問題ありませんので、全く使えないという事もないです。
「YO-660」のまとめ
「YO-660」はスペック自体はなかなか良さそうなモデルではありますし、価格も安いのでおすすめしても良さそうに感じますが、LaBoon!!では技適認証の確認が取れていないWiFiモデルについてはおすすめしていません。
という訳なので、確認が出来るまではやめた方が良いです。
なお、WiFiを使用しない前提で考えた場合でも、GPSユニットがついてこの価格は他社に比べると魅力的であるとは思いますので、後は購入される方の考え方次第ではないかと思いますね。
(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣)
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