スマートミラー型のドライブレコーダーは今年の4月にAUTO・VOXから「X1」が発売されていますが、非常に便利で価格もそれほど高くない事から、カテゴリー的になかなか好調なようで徐々に各社から同様の製品が出回り始めてます。

過去にこのタイプは2モデル程テストを行っていますが、最近になって日本のメーカーである液晶王国からこのタイプのドライブレコーダー「QD-M301」が発売されましたので、久々にテストしてみる事にしました。

形状的にAUTO・VOXの「X1」と並べて設置する事が出来ませんが、出来る範囲での比較結果が意外なことに!

「QD-M301」のスペック

「QD-M301」のスペックは以下の表の通りです。(参考までにAUTO・VOXの「X1」も掲載)

液晶王国 QD-M301AUTO・VOX X1


18.0?発売18.04発売
液晶解像度
未確認
液晶解像度 1600×400
フロント:1920×1080/30fps
リア:1280×720/30fps
フロント:2304×1296/27.5ps
リア:1280×720/25fps
LED信号対応不明
フロントのみLED信号対応
視野角フロント:120°(レンズ)
視野角リア:110°(レンズ)
視野角フロント:120°(録画)
視野角リア:85°(録画)
付属16GB付属なし
最大128GB最大32GB
GPS非対応GPS外付け付属
駐車監視モード
衝撃検知衝撃検知
自動起動自動起動
専用ケーブルなし専用ケーブルなし
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

ドライブレコーダーとしてのスペックは、録画解像度が「QD-M301」がフルハイビジョン、「X1」は「2304×1296」、「QD-M301」の方はGPSに非対応となっているのが主な違いです。

ミラー液晶の解像度は不明ですが、見た目の画質の差は感じません。(並べて比べた訳では無いですが)

セット内容とデザイン

「QD-M301」のセット内容は…

①ミラー筐体

②リアカメラ

③miniUSBシガーケーブル

④カメラ接続ケーブル(アナログピン)

⑤16GBのmicroSD

⑥ゴムバンド2種類

⑦ドラレコステッカー

⑧取り付け用両面テープ・ネジ

 

となっています。

ミラーのデザインは台形型でサイドに若干の出っ張りがあります。(レンズスペース用ですが、左右デザインを合わせているのでしょう)

リアカメラの端子は4極のアナログピンですが、コムテックの「ZDR-015」などのように最近この手のリアカメラ端子を良く見かけます。

アナログなのでかなり劣化すると考えていたのですが、思ったよりも画質は劣化していない印象です。

ミラー筐体上部はminiUSB電源ポート、リアカメラ接続ポート、microSDスロットの3つが装備され、GPS接続用の穴は塞がれています。

この手のドライブレコーダーは車両純正のルームミラーに多い被せるのですが、最近はこのようなゴムバンドで圧着するものが増えています。

バンドは長短2種類あり、普通のサイズのミラーであれば短い方で装着出来ます。

長い方のゴムバンドの長さは10cmで、15~7cm位に伸ばしても切れそうにはありませんでした。

ミラーの高さは7.5cm程度ですので、外周が25cm程度の純正ミラーまでは装着出来そうです。

「QD-M301」の取り付け方法

「QD-M301」の取り付けの難所はやはりリアカメラ部分です。(笑)

配線図は以下のメーカーの説明を見た方が分かり易いかと思います。

まぁ、単純と言えば単純ですね。

以下のケーブルの赤を後退灯のケーブル、黒をボディの金属部部に落とすだけです。

…だけです、と言っても車種によって全く難易度が異なりますので、自信のない方は業者さんに頼みましょう。

■ ネット通販で購入した持ち込みパーツの取り付け店舗の探し方

 

とりあえず自分で取り付け出来るかどうか分からないけど出来ればやってみたい、と考えている方は、配線自体は通常のバックカメラと全く同じですので、以下の記事をご参照下さい。

バックカメラの取り付け方法について

因みに「QD-M301」はリアカメラの形状とステー部分が完全に通常のバックカメラと同じですが、使用してみてどちらかと言うとスモークありの車のリアガラスに設置した方が良さそうな画質の特性であると感じました。

今回はとりあえず車外に出してテストを行いましたので、バックカメラの設置位置となります。

ボルトは使わず、両面テープで貼り付けただけですが、今までこの方法で脱落した事はありません。

サイズ的には普通のバックカメラと比べると2回りくらい大きいですが、ギリギリバンパー内に収まりました。

因みにリアガラスに設置する場合ですが、ステーの形状が以下のようになっていますので、セダンやクーペだと後方が広く映るものの、ミニバンなどのリアガラスが垂直に近い場合には真下に近い方向しか映せなくなります。

操作方法とスマートルームミラーとしての使用感

「QD-M301」の主な機能については以下の通りです。

①リアカメラの映像に関しては上下に6段階で調節が可能(上下にスワイプ)

②リバースギアに入れると自動でバックカメラの倍率に切り替わり、補助線が出る

③バックカメラモードの場合には、映像の上下の調整は出来ない

④液晶の明るさは左右にスワイプで調整が可能

 

なお、リアカメラの映像は画面出力・録画ともに鏡面固定になります。

表面は光沢素材ですので、通常のミラーとしても使用が可能ですが、「X1」と同様に周囲の映り込みはそれなりにあります。

映り込みについては、前面から日が差し込むほど強くなり、内装が光を反射し易い単色系の車程強くなります。(黒だとそうでもない)

以下のような反射防止フィルムを使用する事で、幾分映り込みは抑える事は可能かと思います。

バックカメラとしての使用感

これは他のスマートルームミラータイプのドラレコと共通ですが、自車のバンパーが映らないと距離感が掴めませんし、かと言ってバンパーを映すと後方が映りませんので、スマートルームとしては微妙になります。

因みにこのシチュエーションを普通のバックカメラで映すと以下のようになります。(水平視野角180°の超広角バックカメラなので普通じゃないかも?)

バンパー下に取り付けて、後方を映した「QD-M301」だとこう見えます。

あくまでもバックする際の後方の状況確認と言った用途なら問題ないですが、障害物との距離感は掴めません。

「QD-M301」の録画視野角と画質について

「QD-M301」の画質については、現在2カメラドラレコで最も売れているであろう、コムテックの「ZDR-015」と比較を行いました。

録画視野角について

録画視野角については、ぱっと見レンズ視野角と同等の120°程度出ているかと思います。

「ZDR-015」が116°なので、それより若干広い感じです。

白潰れ耐性について

この項目が「QD-M301」の最も良くない部分で、特に「ZDR-015」が強烈なHDR補正を入れている事を考え合わせても、最近のWDRモデルの中でもフロントカメラが白潰れに弱い印象です。

精細感について

精細感については、「ZDR-015」自体がそれほど高い方ではなく、「QD-M301」は「ZDR-015」と同等なので標準マイナスαと言ったところかと思います。

多分、ケンウッドのフルハイビジョンクラスの「DRV-320」よりは幾分高いかと思います。

リアに関してはHDなので、精細感そのものは低いものの、車外に設置した場合には距離が近くなるので、後続車のナンバーは割と読み取れます。(以下停車時)

夜間の明るさについて

夜間については明るい場所、暗い場所の何れにおいてもかなり明るめです。(前後ともに)

特にフロントの見え方がSTARVS対応のIMX291に近い印象ですね。イメージセンサーの型番は公表されてませんので何とも言えませんが、低照度への対応力は極めて高いです。

フレームレートがおかしいです

「QD-M301」は前後ともにフレームレートは30fpsと仕様表に記載されていますが、実機ではフロントが25fps撮影、25fps出力となっており、50Hzの東日本のLED信号が同期して数秒間消灯しました。

この件については液晶王国さんに確認しましたが、アンチフリッカーの設定を50Hzにして下さいとのご返答でした。

そもそも最初から50Hzに設定してこの結果ですし、アンチフリッカーと同期対策は全く別物です。

いちいち説明するのも面倒なので、25fpsが仕様という事で受け取りました。(このメーカーは中国工場のアリモノに自社ブランドをつけて輸入しているだけ臭いです)

駐車監視について

駐車監視については、内蔵バッテリーによる衝撃後の録画となりますので、オマケ程度に考えた方が良いですね。

地デジへのノイズの影響

地デジへのノイズの影響はそこそこありました。

フルセグ2/3状態から、「QD-M301」を通電させるとワンセグしか見れなくなる事があり、場所によっては「QD-M301」を起動していてもフルセグ2/3くらいになる場合もありました。

※地デジへの影響は車種やカーナビの種類、アンテナの位置によっても異なります。

「X1」との比較

AUTO・VOX「X1」は私自身がかなり気に入っているので、半年間ずっとアルファードに取り付けっ放しにしているのですが、流石にミラー型は2つ付けられないので、「QD-M301」のリアカメラのみ「X1」の真横に追加してみました。

結論としては「X1」の圧勝でした…。

どう言った点で「X1」が優れているかと言うと、以下の8点となります。

・「X1」はフロントカメラの映像も上下に調節可能

・「X1」の方がフロント・リアともに白潰れに強い

・「X1」の方がリアカメラが明るい(フロントは「QD-M301」の方が明るいが、白潰れに弱い)

・リアカメラのケーブルが「QD-M301」は短く、アルファードでは配線を上に這わせなければ届かない(サイドエアバッグなどがあるので、下を這わせたいところ)

・「X1」はGPSが付属している

・スワイプ操作が「X1」スムーズ、「QD-M301」は反応しない事もある

・フレームレートが「X1」は27.5fpsで東西のLED信号に対応、「QD-M301」は仕様上は30fpsだが、実物は25fpsで何れにしても東西どちらかのLED信号が同期する

・地デジへのノイズ干渉は「QD-M301」の方が強く出た

 

「X1」はフロントカメラの映像も上下に調節可能

一つ目のフロントカメラの表示範囲の調整ですが、「QD-M301」上下に調性出来ませんのでどの範囲が録画されているのかが分かりません。

勘でいつものようにレンズの向きを合わせると、映したくないダッシュボードが盛大に映ってしまいました。

「X1」の方がフロント・リアともに白潰れに強い

「QD-M301」は真後ろから西日に差されると結構白潰れします。(「X1」では白潰れ!とそこまで気になる事はない)

夜間はかなりの明るさなのですが、カメラの取り付け位置が後続車両のヘッドライトが直撃する位置なので、距離によっては周囲が認識しにくくなる事もあります。

「X1」の方がリアカメラが明るい

ランエボ10の時にはカメラを車外に出していましたが、車外だと夜間はかなり明るく映るものの、昼間の日差しや夜間の後続車両のヘッドライトでかなり白潰れする事があります。

要はリアカメラの性能が低いという事なんですが、アルファードの車内に「X1」のリアカメラと並べて設置したろころ、(設置自体は上手く出来ました)ダイナミックレンジが「QD-M301」の方がかなり狭いという事が分かりました。

以下の画像は全て上が「X1」です。

「X1」と比較すると完全に勝負あり…と言う感じになりますね。(「X1」の方が白潰れも黒潰れも少ない)

まぁ…車内設置する事は想定されていないにしても、晴れた日に車外に出すと白つぶれが出る事から、肉眼の方が見易いと感じるタイミングがありました。(「X1」では気になった事がない部分です…上の比較写真を見れば、その差は気のせいではないと分かるかと)

「QD-M301」のまとめ

「QD-M301」は液晶やカメラ関係の専業メーカーである「液晶王国」から販売されており、AUTO・VOX「X1」よりも半年遅れてデビューした事から、ある程度の期待はしていました。(価格もそれなりに高いですし)

ただし、この結果を見る限り価格以外の面で「X1」に勝っている点を見出す事が出来ず、おすすめポイントが価格しかない、と言うまさかの結果に…。

価格的には「QD-M301」の方が5,000円位安いので、この差をどう考えるか…ですが、性能差は思ったより大きいと感じました。

改めて「X1」は凄かった…、と感じたくはなかったですが、感じさせられる結果となっています。

リアカメラが「X1」よりも高性能であれば、3.5万円くらいでもおすすめしたんですけどねぇ…。

今の段階ではやはりAUTO・VOXの「X1」「X2」がベターな選択でしょう。

後付け「スマートルームミラー」的な2カメラドライブレコーダーAUTO・VOX「X1」「X2」

(ドライブレコーダー専門家 鈴木朝臣

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