※2025年12月8日更新:スマートミラー画質の比較結果を追記
こんにちは!ドライブレコーダー専門家で「車とカー用品の研究室 LaBoon!!」編集長の鈴木朝臣です。
MAXWINから60fpsのミラー出力に対応した「MDR-G1011」が発表されています。
製品特徴としては、「MDR-A002」と非常に良く似たものとなっていますが、取り急ぎ製品概要について解説します。
「MDR-G1011」のスペックと特徴
「MDR-G1011」のスペックは以下の表の通りです。
| MDR-G1011 |
|---|
| 10.88型IPS液晶 |
| フロント:1920×1080/27.5fps リア:1920×1080/60fps |
| LED信号対応 |
| レンズ視野角 フロント:未確認 リア:未確認 |
| フロントカメラケーブル?m リアカメラケーブル?m |
| microSD付属?GB/最大128GB |
| GPSは外付け付属 |
| 駐車監視モード |
| 衝撃検知/自動起動 タイムラプス/自動起動 |
| 専用ケーブル 付属 |
| 「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店 |
イメージセンサーはフロントがIMX307、リアがIMX462となっており、「MDR-A002」と同じリアカメラセンサーを使用しています。
ただし、「MDR-A002」より後に発売されたMAXWINと他社の60fps対応のデジタルミラーは、LaBoon!!でテストした限りにおいては、「MDR-A002」に肉薄するような高画質のモデルは一つもありません。
そのような事情から、LaBoon!!では「MDR-A002」をデジタルミラーテストのベンチマークとして使用し続け、高画質を求める場合にはこの製品をおすすめして来ました。
今回は発表されている「MDR-G1011」については、デビュー時の実売価が49,000円から割引クーポン10,000円となっており、実質的には39,000円、保証期間は1年となっています。
デザインの見た目は「MDR-A002」よりも薄型、ディスプレイサイズも8.88型→10.88型と進化しているのは確かです。
しかしながら、画質の面では現段階では何とも言えず、少なくともプロモーション動画の夜間映像を見る限りではリアカメラの映像が「MDR-A002」と比べると暗いと言う印象を受けています。
従って60fpsの純正交換式の駐車監視中向けデジタルミラーと言う条件で、そこまで高画質を求めないのであれば「MDR-G1011」はアリと言えるかも知れませんが、保証期間が1年なのは気がかりなところです。
※最近は海外メーカーでも保証期間を伸ばしているメーカーも増えています。
高画質を求める場合には、LaBoon!!の比較レビューをお待ち頂けると幸いです。
なお、比較レビューについては、現在自社企画ドラレコのデバッグ作業を優先して実施している為、早くても12月中になる予定です。
付属品とデザインについて
今回はMAXWINからの提供サンプルにて、ドラレコ機能付きの車外リアカメラ「G1011A」、室内リアカメラタイプ「G1011B」の実機レビューを行いました。
セット内容については以下の通りです。
・フロントカメラ
・車外リアカメラ・車内リアカメラ(製品版はどちらか一方)
・リアカメラ接続ケーブル(6m)
・3芯ヒューズ直結ケーブル
・GPSアンテナ
・ターミナルケーブル
・ミラーステー
・配線カバー類
・取扱説明書はWEB版
ミラー型筐体
ミラー型筐体のデザインは過去に見た事のないものですが、サイズの割に軽く何か拍子抜けしました。
筐体上部にはmicroSDスロット
本機はタッチパネル操作に対応しないため、下部には3ボタンが配置されています。
※この辺りは賛否がありそうですが、製品寿命や動作安定性の向上のためにコムテックやセルスターなどと同様にタッチパネル非対応となっていると考えられます。
本体から伸びているケーブルはターミナルケーブルと接続する1本のみ、こちらのターミナルケーブルで各種パーツと分岐させます。
筐体ステー
筐体ステーは純正ミラーと交換して+ネジで固定するタイプ
フロントカメラ
フロントカメラはこのようなMDR-A002系と同様のガラス貼付け専用タイプです。
リアカメラ
リアカメラはAが車外タイプ、Bが車内タイプとなります。
電源ケーブル
電源ケーブルはこちらの3芯ヒューズ直結タイプが付属します。
リアカメラ中継ケーブル
付属のリアカメラ中継ケーブルは6mですので、ミニバンなどの場合には配線を上から這わせないとフロント筐体まで届かない可能性があります。
取付けについて
30系アルファ―ドに「MDR-G1011」の取付を行いました。(画質の比較の為に「MDR-A002A」の下に吊り下げ)
一般的な2カメラドライブレコーダーの取り付け手順はこちらの記事で解説しています。

インターフェイスについて
「MDR-G1011」の電源ONからの起動時間は13秒程度と、一般的なスマートミラーとしてはやや遅めです。
画面に表示されている情報は、カレンダーやアイコンなどとなっていますが、いくつかの項目は設定から消す事も出来ます。
以下は消せる項目は全て消した状態です。
バックカメラ機能について
「MDR-G1011」のバックカメラ機能は、スマートミラーとしてはスタンダードでリアカメラ中継ケーブルの赤線を後退灯などに接続する事でバックギアに連動して画面が切り替わります。
映像の位置とガイド線の調整はボタン操作で行う事が可能となっていますが、幅と奥行きの調整は出来るものの、左右の位置を平行に移動させる事は出来ませんでした。(カメラを車体の真ん中に取り付ければ問題ないかと)
なお、スマートミラーのバックカメラ機能全般には人によっては使いにくいと感じるような問題点もありますので、バックカメラ機能について詳しく知りたいと考えている方はこちらの記事にも目を通しておいた方が良いと思います。

スマートミラーとしての比較評価
今回は既設の「MDR-A002」が車外カメラのAタイプとなっている為、同様に「MDR-G1011」についても車外カメラのAを使用しました。
取り付け位置は「MDR-A002A」の真横のリアスポ下です。
画質について
スマートミラーとしての画質は、以下の項目について車外カメラの「MDR-G1011A」と同じく車外カメラのの「MDR-A002A」を比較しました。(車内のBについては後日夜間のみ比較予定)
- 視野角と後続車両との距離感
- 映像の滑らかさ
- 画面の明るさ、反射のしにくさ
- 昼間の逆光補正
- 夜間のヘッドライトの防眩効果
- 夜間の明るさ
視野角と後続車両との距離感
「MDR-A002A」と「MDR-G1011A」との比較では、ベースの倍率では「MDR-G1011A」の方が若干広めです。(西日がきつい時間帯なので少し見にくいです)
最大倍率でも同様で「MDR-G1011A」の方がやや後続車が小さく映りますが、概ねどちらも平面鏡の距離感と言っても差し支えないでしょう。
同じ場所でどちらも車内のBタイプに変更したのが以下の画像です。(等倍→最大倍率)
「MDR-A002」は車外のAタイプの方が車外のBタイプよりもベース・拡大時の視野角が広いのですが、「MDR-G1011」はA・Bタイプとも、視野角の大きな差はなく、「MDR-A002」の車外のAタイプよりも若干広い程度です。
映像の滑らかさ
映像の滑らかさについては、いずれも60fpsモデルのため、非常に滑らかで体感的な差は感じられません。
画面の明るさ、反射のしにくさ
「MDR-G1011A」は特別明るいモニターには感じられませんが、おそらく内部に反射防止のための処置が施されていると見受けられ、「MDR-A002A」と比べるとかなり効果的に車内の反射が抑えられています。
昼間の逆光補正
昼間の逆光補正については、トンネル内で「MDR-G1011A」の方がやや光源部分が強く白飛びしますが、一般的なスマートミラーと比べるとかなりの精度の高さです。
※撮影側のカメラのダイナミックレンジが低いため、実際の映像よりも若干強めに白飛びが出ているように見えます。
夜間のヘッドライトの防眩効果
夜間のヘッドライトの防眩効果については、ミラー画面の見た目では「MDR-A002A」よりも「MDR-G1011A」の方が効果的に白飛びを抑えられています。(いずれもかなりのハイクオリティ)
※撮影側のカメラのダイナミックレンジが低いため、実際の映像よりもかなり強めに白飛びが出ているように見えます。また、おそらく光源の中心部分の明るさの絶対値が「MDR-A002A」よりも高いからなのか、カメラでミラー画面を撮影すると「MDR-A002A」よりも白飛びが強く見えます。
夜間の明るさ
夜間の明るさについては、市街地では「MDR-A002A」と同等で、モニターが眩しく見にくいと言う事もありませんでした。
また、街灯が少ない暗い場所でも「MDR-A002A」と同等の明るさである事が確認出来ました。
砂嵐のような高感度ノイズは、若干「MDR-A002A」よりも多い様にも感じられますが、その差はほとんど気にならないレベルです。
ドライブレコーダーとしての画質について
ドライブレコーダー画質は、以下のポイントについて車外カメラの「MDR-G1011A」を同じく車外のカメラの「MDR-A002A」と前後カメラを比較しました。
- 録画視野角
- 逆光補正能力
- ナンバー読み取り精度
- 夜間の明るさ
※MDR-A002のフロントカメラは、正常品が手元になかった為、レンズの焦点がズレている故障品を使っていますので、A002はぼやけています。その点を考慮して参考にして下さい。
録画視野角について
「MDR-G1011A」の録画視野角は以下の通りです。
逆光補正能力について
逆光補正能力については、強いHDR補正の効果で非常に高めとなっていますが、トンネル内ではフロントカメラは黒潰れが出易いシチュエーションがあります。(大手国産メーカーよりレベルは高く、一般的な製品と比べるとかなり良い)
ナンバー読み取り精度について
「MDR-G1011」は前後カメラとも標準的な解像度であるフルハイビジョン、録画視野角も標準的ですので、ナンバー認識精度はフルハイビジョンドラレコとしては標準的です。
夜間の明るさについて
ネオンや街灯が多い市街地では、フロントカメラ・リアカメラとも絞りが強く、最近のSTARVIS対応ドラレコと比べるとやや暗めですが、実用面では問題のないレベルです。
街灯が少ない暗い場所ではまずまず暗視能力が高い部類に入ります。
動画ファイルの再生方法について
「MDR-G1011」の動画の再生については、ミラー液晶、PCの専用ビュワー、PCの汎用ビュワーでのテストを行いました。
PC専用ビュワーでの再生について
専用のPCビュワーは、本機のmicroSDカードの中のテキストファイルに以下URLが指定されています。
※どうやらレジストレーションコードが必要なようです。
これは同梱の案内書のシリアルナンバーを入力するとの事。
ミラー液晶での再生について
ミラー液晶での再生については、一般的なドラレコに比べると大画面ですので、非常に見易くなっています。
PC汎用ビュワーでの再生について
PC汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されている「フォト」「映画&テレビ」、汎用ソフトのVLCでの再生も可能でした。
フレームレートとLED信号の映り方について
「MDR-G1011」のフロントカメラのフレームレートは27.5fpsですので、西日本・東日本の何れにおいても高速点滅して映るでしょう。

駐車監の仕様について
「MDR-G1011」の駐車監視については専用ページを作り、こちらで解説します。
■「MDR-G1011」の駐車監視の仕組みと使い方について解説
地デジへのノイズの影響について
地デジへのノイズの影響は、アルファード+サイバーナビの組み合わせでは確認出来ませんでした。
ラジオへの干渉も確認できませんでしたが、ノイズ干渉に関しては車種やカーナビ、アンテナの位置により影響が出る場合もありますので結果は参考程度に捉えて下さい。

「MDR-G1011」の総評
コンテンツ準備中






















































コメント
レビューを待てなかったので、試してみました。前に使っていたのがLMR-001ですので、そちらとの比較になります。
結論から言えば、ほとんどのユーザにはこれで十分な性能だと思いました。
暗所はやや見えづらいところがありますが、その分熱ノイズも少ないので、見た感じはとても綺麗です。
問題は、実際に60fps出ているのかどうにも怪しい雰囲気なところです。フロントの27.5よりは明らかに滑らかですが、60も出ているようにはとても感じられず、LMR-001の50fpsより低い「気がします」。
とはいえ値段を考えれば何も不満はなく、安っぽくはなりましたがその分薄く表示エリアは広く、ベゼルは狭く本体も軽いので垂れてくることもなく、あとは耐久度だけの問題だけですが、こればかりは使い続けないとわかりません。
総じて、4万円で買えるものとしては悪くないとは思いました。
MAXWINはコストと画質のバランスを考えているようなので、狙い通りですね。
コスパ重視でこの製品も考えていましたが、AmazonでMR PRO2とMR PROが見られるようになっていて 、上下調整以外に左右と傾きの調整も出来るようでめちゃくちゃ気になっています。
性能重視にも揺らぎ始めてしまいました笑
なかなかのお値段ですが…
PRO2はテストしていませんが、PRO系は品質重視で画質重視ではないように思われます。
G1011は画質はそこそこ良いみたいですよ。
ただし、品質面では何とも言えません。
なんでもお高くなる時代にコストダウンは嬉しいですね。(^ ^)
画質も思ったより良い感じですよ。