実機レビュー AKEEYO「AKY-NV-360」の評価 360°スマートミラー+ナイトビジョンの複合ガジェット

※2024年1月27日更新:【リヤナイトビジョン化キット×LaBoon!!による1年保証×個別サポート】AKY-NV-360ナイトビジョン360度ドライブレコーダーの販売を開始しました。

「AKEEYO AKY-NV-360」リヤナイトビジョン化キット×LaBoon!!による1年保証×個別サポート

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「AKEEYO AKY-NV-360」LaBoon!!による  1年保証×個別サポート

「AKEEYO AKY-NV-360」LaBoon!!による   2年保証×個別サポート

こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。

ここ2~3年でスマートミラー市場は飽和状態になっており、中華メーカーによる値段戦の様相を呈すようになって久しいですが、今回AKEEYOからクラウドファンディングにて360°スマートミラー+ナイトビジョンの複合ガジェットである、「AKY-NV-360」が発売されています。

後日レビューの予定ですが、今回は「AKY-NV-360」の製品概要について解説します。

「AKY-NV-360」のスペックと特徴

「AKY-NV-360」のスペックは以下の表の通りです。

AKY-NV360
11型IPS液晶
フロント:1920×1080/25fps
リア:1920×1080/25fps
360°:1920×1920/??fps
LED信号対応
レンズ視野角
フロント:水平56°
リア:水平106°
360°:水平180°×垂直220°
リアカメラケーブル10m
microSD付属64GB/最大128GB
GPSは外付け付属
駐車監視モード
衝撃検知/自動起動
専用ケーブルはOP
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

フロントカメラのナイトビジョン機能を除けば、360°+前後カメラのスマートミラーである、MAXWINの「MDR-I002」と同様のスペック、ソフトウェアの構成です。

実機レビュー「MDR-I002」の評価 360°+前後2カメラのスマートミラー MAXWIN
...

※「MDR-I002」は現時点では「MDR-I002AZ/BZ」にモデルチェンジし、フロントカメラがスポイルされていますので、3カメラの負荷と筐体の内蔵のチップセットのバランスが悪かった可能性があります。

ナイトビジョンカメラの特徴は、おそらく同社の「AKY-NV-X」と同様であろうと予測されますが、「AKY-NV-X」のナイトビジョンカメラについて、LaBoon!!では以下のように評価しています。

「AKY-NV-X」の良い点

こちらは従来のナイトビジョンシステムの問題点を解決していると評価できる点です。

・画質が安定しており、夜間映像が鮮明化、白飛びの処理も強い
・スマートミラー筐体を流用する事で、タッチパネル操作に対応、使い勝手が向上した
・カメラがセパレート化した事で、筐体設置位置の自由度が増した

「AKY-NV-X」の問題点

・ケーブル類が多いので、筐体の設置位置を考えると配線を目立たなく処理するには相当な工夫が必要
・視野角が狭いのでナイトビジョンシステムとしては直進時にしか役に立たない

なお、スマートミラーのフロントカメラのナイトビジョン化は、即ち後方を視認する為のスマートミラー機能と競合する事になりますので、個人的には企画的にどうなの?と感じるところがあります。

直近でレビューしたCarPlay・Android Auto対応のスマートミラーでも、機能的には便利だがスマートミラー機能を殺す事になるのでどうか?と言った最終評価を私はしてますから、「AKY-NV-360」の画質が如何に優れたものであっても、最終的にはそのような評価になろうかと思います。

Makuakeのプロダクトページでは、このような表現をされていますが

スマートミラー機能とナイトビジョンをどのように使い分けるのかを提案するのが、メーカーに課せられた最優先のミッションだと思っています。

セット内容とデザイン

「AKY-NV-360」のセット内容はこちらの通りです。

・11型ミラー液晶
・リアカメラ
・フロントカメラ
・フロンカメラ接続ケーブル(2m)
・リアカメラ接続ケーブル(10m)
・Type Cシガー電源ケーブル
・GPSアンテナ
・64GBのmicroSD
・ゴムバンド(長短)
・ふき取りクロス
・取扱説明書
・3芯電源ケーブル(OP)

フロント筐体のデザイン

長方形11型のフロント液晶はAKEEYOの「AKY-V360ST」、MAXWINの「MDR-I002」と近いもので、生産背景は共通しているように見受けられます。

「AKY-V360ST」と同様にレンズが下から飛び出す形になっています。レンズ上にはスタンダードな1ボタン、このボタンで液晶表示、または電源のON/OFFを行います。

レンズ部分は前後の角度の調整が可能となっています。

上部には左からType C電源端子、リアカメラ入力端子、microSDカードスロット、GPS端子、フロントカメラ入力端子が配置されています。

リアカメラ

リアカメラは過去に見た事がないデザインの車外タイプです。

リアカメラの中継ケーブルは、赤いバック信号線付きの10m。

フロントカメラ

フロントカメラは「AKY-NV-X」と同じタイプの奥行きが深いデザインです。

中継ケーブルは2mのものが付属します。

GPSアンテナ

GPSアンテナは両面テープで貼り付けるセパレートタイプです。

取付状況について

今回は30系アルファードに取り付けを行い、純正交換式のスマートミラーMAXWIN「MDR-A002」に被せてみました。

この車には比較用に他のドラレコもついていますので、ゴチャゴチャ感が凄いですが、「AKY-NV-360」から出ているケーブルは4本です。

リアカメラ接続ケーブルは10mですのでミニバンなどでも配線を下から這わせる事が出来るでしょう。

リアカメラはカメラの角度調整の幅が狭いので、水平面以外への取付に関しては市販の別途ステーなどで角度調整する必要が出てきます。

フロントカメラはフロントガラスのセンター付近に取り付けています。

 

「AKY-NV-360」はセパレートのフロントカメラがありますが、視野角が狭いので前方も、360°カメラでカバー出来るようにやや前側に向けています。

一般的な2カメラドライブレコーダーの取り付け手順はこちらの記事で解説しています。

【保存版】自分で前後2カメラドライブレコーダーを取り付ける方法について解説
...

インターフェイスについて

「AKY-NV-360」の電源ONから録画開始までの起動時間は18秒程度と、一般的な3カメラドライブレコーダーとしては遅めです。

インターフェイスは「MDR-I002」「AKY-V360ST」とほぼ同じで、初期状態で画面に表示されている情報は、録画状態を示すアイコン、GPSの補足状態を示すアイコン、カレンダーの表示、速度、方位の5つの項目です。

※これらの表示項目のうち、右側の日時・速度・方位については設定からOFFにする事が出来ます。

 

基本操作はやや分かりにくいのですが…

・ボタンの短押しでディスプレイ表示ON/OFF、長押しで電源ON/OFF

・画面の上下ドラッグで映像範囲の調整(バックカメラ切り替え時も同様)
・画面のダブルタップでカメラの分割表示と単体表示の切り替え

となっています。

画面の構成はいくつかのパターンから選ぶ事が出来ますが、リアカメラ全面表示、またはフロントリアの2分割しか使わないでしょう。

ナイトビジョンシステムとしての見え方について

今回は比較するナイトビジョン製品がありませんでしたので、単品インプレッションのみになります。

ナイトビジョンシステムとしての絶対的な明るさに関しては、過去にテストした「AKY-NV-X」と同等の画質です。

他社製品よりもやや明るく、暗視状態での高感度ノイズが少ないクリアな映像だと感じました。

 

これらのナイトビジョンシステムの特徴としては、暗くなればなるほど露出が上がり、暗視能力が高まる点が挙げられますが、「AKY-NV-X」と同様に過去にテストした他社製品よりも暗視能力が高いと感じました。

こちらのシーンは近くに街灯がなく、肉眼では左側のガードレールがうっすら見えるかどうかの明るさですが、ナイトビジョンの方はヘッドライトを点けなくてもどうにか走行出来そうな明るさです。

肉眼の1/4サイズ見え方

また、これは「AKY-NV-X」に限らず全てのナイトビジョンシステムに言える事ですが、ディスプレイに映る映像は前方を肉眼で見た場合と比べてかなり小さくなります。

・縦、横とも1/2サイズくらい、面積では1/4程度

因みに以下の写真では前方の車がそこそこ大きく映っているように見えますが、

これはスマホのレンズの焦点距離の特性が関係しており、近いものが広がって見え、遠くのものは狭く見えている状態で、実際に運転席に座ってモニターを見た状態では、先行車は肉眼の1/4程度の面積に見えます。

 

以下はナイトビジョンシステム全体の課題です。

夜間では確かに「AKY-NV-X」を通した映像の方が全体が明るく見えるのですが、液晶サイズの関係で私の感覚では肉眼よりも明らかに発見が早くなるという結論には至りませんでした。

とは言え、シチュエーションによってはヘッドライトの外側も明るく見えるケースもありますので、その場合には「AKY-NV-X」のディスプレイをちょくちょくチェックしていれば肉眼よりも早く歩行者や自転車を認知出来る可能性もあります。

スマートミラーとの共存は出来なくもないが?

この製品の最大の問題点は、ディスプレイをスマートミラーと共有している点です。

一応、このようにナイトビジョンとスマートミラーを分割表示させる事も出来ますが、ただでさえ小さく映る映像が更に小さくなり、視認性が悪化します。

スマートミラーとしての画質について

スマートミラーとしてのリアカメラの画質は、現時点では最高評価のMAXWIN「MDR-A002A」と次の4つの項目について比較しました。

・ディスプレイの明るさ(反射のしにくさ)

・視野角と後続車両との距離感

・昼間の逆光補正
・夜間の明るさ
・後続車両のヘッドライトの見え方

ディスプレイの明るさ(反射のしにくさ)

「AKY-NV-360」はディスプレイの輝度が低いのか、昼間は全体的に暗く映ります。

また、カメラのダイナミックレンジが狭いからなのか、日陰の部分が暗くなり過ぎている印象です。(これ以上露出を上げると白飛びが出そうな感じ)

従って車内の反射にも弱く、昼間の視認性はイマイチ良くないと感じました。

※イメージセンサーのグレードが低い気がします。

視野角と後続車両との距離感

「AKY-NV-360」のスマートミラーとしての視野角は、スマートミラーとしては標準的な水平113°程度でした。

スマートミラーとしてはやや広めの視野角ですが、液晶サイズが充分に大きいので他の製品と比べて特別に距離感が掴みにくいという事もありません。

昼間の逆光補正

昼間の見え方は「MDR-A002A」と比べるとやや白飛びが強く出る印象ですが、実用上は問題のないレベルです。

夜間の明るさ

夜間の明るさに関しては、「MDR-A002A」が明るい部分の明るさを抑え、暗い部分を明るく見せているのに対して、「AKY-NV-360」は明るい分が白く飛び、暗い部分は黒く潰れやすい画質です。

イメージセンサーのグレード差が顕著に出ていると言う印象を受けました。

 

街灯が少ない場所や、街灯が無いような暗い場所ではまずまず明るく映ります。

後続車両のヘッドライトの見え方

後続車両のヘッドライトの防眩能力は、スマートミラーとして最も重視したいポイントです。

他の項目でも述べていますが、「AKY-NV-360」は昼夜ともにダイナミックレンジが狭い点が目立ちました。

バックカメラとしての使い勝手について

「AKY-NV-360」はリアカメラ接続ケーブルの赤線をバックランプのプラス線に接続する事でバックギアと連動して映像をこのように切り替える事が出来ます。(ガイド線の位置調整は不可)

なお、リアカメラの映像範囲は上下に調整が可能ですが、バンパーは映りません。

バックランプのプラス線との接続方法は一般的なバックカメラの場合と同様です。

■ バックカメラの取り付け手順

スマートミラーのバックカメラ機能には全般的に人によっては使いにくいと感じるような問題点もありますので、バックカメラ機能について真面目に考えている方はこちらの記事にも目を通しておいた方が良いでしょう。

ミラー型ドラレコのバックカメラ連動機能について
...

ドライブレコーダーの画質と機能・性能について

ドライブレコーダー画質は、以下のポイントについてMAXWIN「MDR-A002B」と比較しました。

・録画視野角
・逆光補正能力
・ナンバー読み取り精度
・夜間の明るさ

録画視野角

「AKY-NV-360」の360°カメラ部分の録画視野角は「水平180°×垂直220°」で、360°ドラレコとしては必要充分なものとなっています。

・360°カメラ:水平180°×垂直110°+水平180°×垂直110°

フロントカメラ、リアカメラの視野角はこちらの通りです。

・フロントカメラ:水平60°
・リアカメラ:水平113°

逆光補正能力

「AKY-NV-360」の360°カメラはWDR補正のような映像の特性となっており、白飛が出易くなっています。

フロントカメラ、リアカメラは強めのHDR補正で、白飛びにはまずまず強いという印象です。

【前】

【後】

【前】

【後】

ナンバー読み取り精度

「AKY-NV-360」はドラレコとしては極端に録画視野角が狭いので、ナンバー認識精度は高めです。

 

リアカメラについては標準的なフルハイビジョンのドラレコと同等のナンバー読み取り精度です。

夜間については強いHDR補正の効果で、白飛びが抑えられており、ヘッドライト反射時のナンバー読み取り精度は高めです。

【前】

【後】

夜間の明るさ

この製品のベースと思われるAKEEYOの「AKY-V360ST」も夜間の明るさの面では高評価でしたが、「AKY-NV-360」も非常に明るめの特性となっています。

 【前】

【後】

ナイトビジョンのフロントカメラは、暗い場所でも相当明るく映ります。

 【前】

【後】

パソコンでの動画再生について

「AKY-NV-360」の360°カメラ部分の録画ファイルは、一般的な360°ドラレコと同様にこのように魚眼形式で保存されます。

Windows media playerなどのパソコンの汎用ビュワーではこの魚眼のまま再生されますが…

microSDカードに生成される専用ビュワーを使用する事でいくつかのビューや視点の変更が可能となります。

ビュワーの主な機能はこちらの通りです。

・複数カメラ同期再生~×
・映像の拡大・縮小~〇
・再生速度の変更~×
・地図への走行軌跡の表示~〇
・速度の表示~〇
・Gセンサーグラフの表示~〇

フレームレートとLED信号の映り方について

「AKY-NV-360」のそれぞれのカメラのフレームレートは以下の通りです。

・フロントカメラ:25fps
・リアカメラ:25fps
・360°カメラ:27.5fps

電力周波数が50Hzの関東エリアではフロントカメラでLED信号を撮影すると同期していまい、長時間信号が消えて見える事があります。(360°カメラ部分では高速点滅するので、しっかり認識出来る)

ドライブレコーダーで信号は点滅して映った方が良い?
...

 駐車監視の仕様について

「AKY-NV-360」の駐車監視モードは、OPの3芯ケーブルを使用しての衝撃検知モードです。

衝撃を検知してから数秒後に録画を開始する仕組みですし、少々の衝撃では検知されませんので、この機種での駐車監視の運用はおすすめしません。

地デジへのノイズ干渉について

地デジへのノイズの影響は、アルファード+サイバーナビの組み合わせでは、アンテナ5本→4本→5本と行ったり来たりしています。

ラジオへの干渉は確認できませんでしたが、ノイズ干渉に関しては車種やカーナビ、アンテナの位置により影響が出る場合もありますので結果は参考程度に捉えて下さい。

ドライブレコーダーのノイズ対策と、ノイズが少ないであろうドライブレコーダー
...

「AKY-NV-360」の総評

最後に「AKY-NV-360」の総評です。

ナイトビジョンシステムの画質面では、「NV-X」と同様にかなりのハイクオリティであるのは間違いありませんが、やはりスマートミラーとの共存は無理があるように私には感じられました。

AKEEYO 日本正規代理店 LaBoon!!セレクトショップ【1年及2年保証×個別サポート】の説明

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コメント

  1. かねだ より:

    この商品すごく気になってます。
    ただ、ナイトビジョンをリアにして欲しかった。

    前後のカメラを逆に付けることが出来れば買いたい所ですが…

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

      コンセプトが微妙ですよね。

  2. ドラレコマニア より:

    早速の記事に感謝します。
    先日も申し上げましたが、かねだ様と同じくリアがNVだったら…と思ってましたが、冷静に考えると360度のカメラがNVだったら特に駐車監視には良いのかなと感じました。でも魚眼だとNVは無理なのでしょうかね。
    まあ、なんなら3つともNVなら理想なのでしょうが(笑)、きっと一般人には価格的に不向きな商品になっちゃいますよね。

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

      なかなか使いどころが難しいですが、こう言うの好きな方もいらっしゃるようですよ。
      そこそこ売れてるんじゃないですかね。

  3. ben500 より:

    画質の比較の所でA002AとNV-360の表記が、一部上下逆になっていると思います。

    • ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 ドライブレコーダー専門家 LaBoon!!編集長 鈴木朝臣 より:

      ご指摘ありがとうございます。
      確かに逆転してますね。
      修正します。

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