実機レビューと評価「VREC-DZ410D」パイオニアのスタンダード2カメラドライブレコーダー 2025年向け

4.5

※2025年7月19日更新:実機レビューを追記

こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。

このところ、日本メーカーの2カメラドライブレコーダーは各社ともこなれた価格でそこそこ高画質な製品に集約されているように見受けられ、モデル更新のスパンも長くなっています。

2024年12月に発売されたパイオニアの「VREC-DZ410D」についても、基本コンセプトは同様のようですが、この製品はコムテックの「HDR801」「ZDR055」辺りを競合モデルとして捉えて似たよう価格帯で日本製の3年保証モデルとして展開しています。

「VREC-DZ410D」のスペックと特徴

「VREC-DZ410D」のスペックは以下の表の通りです。

VREC-DZ410D
24.12発売
フロント:1920×1080/27.5fps
リア:1920×1080/27.5fps
LED信号対応
フロント録画視野角:水平115°
リア録画視野角:水平125°
microSD付属32GB/最大128GB
microSDカードフォーマット不要
リアカメラケーブル9m
GPS内蔵
駐車監視モード
衝撃検知の前後20秒/自動起動
専用ケーブル別売
RD-DR002
「ドライブレコーダーの持込取り付け」が出来るお店

仕様としては前後STARVIS対応のフルハイビジョン、録画視野角もスタンダードな水平115°となっており、特筆すべき部分はありません。

ただし、こちらのプロモーション動画を見る限り、動画のチューニングレベルが向上しており、特に同社の上位4Kモデルの「VREC-DZ810D」と比べても、夜間の明るさと対向車のヘッドライトの防眩のバランスが良い様に感じます。

録画視野角は水平130°程度は有った方が良い様に思いますが。

セット内容とデザイン

今回は「VREC-DZ410D」を購入し、実機テストを行いました。

こちらは箱に中国製と書かれた3年保証の製品となり、コムテック・ユピテル・セルスター・ケンウッド・パイオニアの主力モデルが全て同等の保証期間になりました。

セット内容についてはこちらの通りとなります。

・フロントカメラ筐体、板型ステー
・リアカメラ
・カメラ中継ケーブル(9m)
・4PINシガー電源ケーブル
・32GBのmicroSD
・取扱説明書

フロント筐体

フロント筐体のデザインは平型タイプで、一般的な2カメラドライブレコーダーと比べるとスタンダードなサイズ感となっています。

筐体正面には3.0型のラージサイズの液晶、操作ボタンは正面に4つ

右サイドにはmicroSDカードスロット

右サイドにはリセットボタン

筐体上部には4PIN電源端子とリアカメラ中継端子が配置されています。(1PINは使用していない)

リアカメラ

リアカメラは横長円筒タイプのデザインです。

リアカメラケーブルは両側がminiUSB形状の9m

電源ケーブル

付属の電源ケーブルはシガープラグタイプの4PIN端子です。

車内への取付けについて

今回はアクアに「VREC-DZ410D」の取り付けを行いました。

本体部分はミラー裏に隠せますが、なるべくレンズが車の真ん中近くになるように設置したいところです。

一般的な2カメラドライブレコーダーの取り付け手順はこちらの記事で解説しています。

【保存版】自分で前後2カメラドライブレコーダーを取り付ける方法について解説
※2021年6月7日更新~最新の情勢に合わせて全面的に内容を見直しました。一部車種に関しては以下に解説記事へのリンクあります。■ アルファード【30系】の2カメラドラレコ取り付け方法■ アクア【初代】の2カメラドラレコ取り付け方法■ S66...

インターフェイスについて

電源ONから録画開始までの起動時間は15秒程度と2カメラドライブレコーダーとしては遅めです。

メニューツリーは一本化されており、操作ボタンは下側にアイコンの目印がありますので操作性はまずまず良好です。

ただし、最近はタッチパネル操作に慣れてしまったので、出来る事ならタッチパネルが好ましいとは感じています。

ドライブレコーダーとしての画質について

画質についてはフルハイビジョン2カメラドラレコのベンチマーク基準としている、コムテックの「HDR801」と比較しました。

比較ポイントはこちらの通りです。

・録画視野角
・逆光補正能力(白飛び・黒つぶれ)
・ナンバー認識精度
・夜間の明るさ

カメラの明るさは「VREC-DZ410D」「HDR801」とも、フロント・リア標準に設定しました。

録画視野角について

前後カメラの録画視野角は以下の通りとなっています。

2カメラドライブレコーダーとしては、スタンダード~やや広めの視野角となっていますが、視野角は広ければ広いほど状況証拠能力が上がります。

逆光補正能力について

トンネル内での逆光補正については、フロントカメラは「HDR801」には劣るものの、実用上の問題はなく、前後カメラとも白飛び・黒潰れが非常に良く抑えられています。

【フロント】

【リア】

ナンバー読み取り精度について

ナンバー読み取り精度については、一般的なフルハイビジョンのドラレコと同等のレベルです。

【フロント】

【リア】

ヘッドライトが反射したナンバー認識精度は最近の一般的なドラレコよりも高めになっています。

【フロント】

【リア】

夜間の明るさについて

夜間の明るさについては、いずれのドラレコも無料再生ソフトのVLCで補正したものを合わせて掲載しています。

※「HDR801」はこれに近い処理をドラレコ内部のソフトウェアで行っている為、視認性の向上は見込めません。

【フロント】

【リア】

【フロント】

 

【リア】

特性としては「HDR801」よりも「ZDR055」に近い画質ですので、合わせて「ZDR055」の画像も掲載します。

VLCで補正した「ZDR055」の明るさが圧倒的ですが、「VREC-DZ410D」も全体のバランスはなかなか良いと感じました。

VLCでの補正なしでは「HDR801」に軍配が上がります。

西日本LED信の見え方について

「VREC-DZ410D」のフレームレートは前:27.5fps、後:27.5fpsとなっていますので、日本全国でLED信号が高速点滅して映るでしょう。

ドライブレコーダーのLED信号対策のまとめ
ドライブレコーダーでLED信号を撮影すると一定時間信号が消えて映らなくなる現象が問題視されて久しいですが、最近ではLED信号対策済みのモデルが主流となっていますね。因みにLED信号は常時点灯しているように見えますが、1秒間に100~120回...

駐車監視について

「VREC-DZ410D」の駐車監視については専用ベージを作り、そちらで解説しています。

■「VREC-DZ410D」の駐車監視の仕組みと使い方について解説

動画ファイルの再生方法について

動画の再生については以下の3つの方法をテストしました。

・ドラレコ本体での再生
・PC汎用ビュワーでの再生

ドラレコ液晶での再生について

ドラレコ本体での動画の再生は、液晶サイズが3.0型でやや大き目のサイズの為、一般的な2.0型液晶のディスプレイの製品と比べると見易いと言う評価です。

PC専用ビュワーでの再生について

本機にはPCの専用ビュワーは存在しません。

PC汎用ビュワーでの再生について

PC汎用ビュワーでの再生については、Windows 10のメディアプレイヤー、OSにデフォルトで搭載されている「フォト」「映画&テレビ」、汎用ビュワーで明るさが調整出来る「VLC」での再生も可能でした。

 地デジへのノイズの影響について

「VREC-DZ410D」の単体使用では、アルファード+サイバーナビの組み合わせで影響は確認出来ませんでした。

ラジオへのノイズの影響も確認出来ませんでしたが、車種やカーナビの種類、アンテナの位置で状況は変わる事がありますので結果は参考程度に捉えて下さい。

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「VREC-DZ410D」の総評

最後に「VREC-DZ410D」の総評です。

今回は同クラスのコムテック「HDR801」と直接比較、間接的に「ZDR055」とも比較していますが、「VREC-DZ410D」も一般的なドラレコと比べると充分高画質と言えます。

ただし、VLCでの補正を前提とした場合には、コムテックの「ZDR055」には夜間の明るさの面で及ばず、補正無しでは「HDR801」に及ばずと言ったところです。

特にパイオニアファンでなければ、「ZDR055」または、その後継上位機種の「ZDR065」を選べば良いのでは?と感じます。

※因みに毎回パイオニア製品のレビューをすると、評価のベクトルが云々、コムテックから金貰ってる云々と言ってくる方がいますが、残念ながらコムテックからは製品提供、製品情報の提供すら受けた事はありません。

貰ってたらこんな記事は書けません。

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そんな事を言う人こそ、ベクトルが偏ってるのでは?と私は感じます。

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