オウルテック「OWL-DR02」のレビュー 評価

※2025年5月30日更新:電源が入らない、再起動を繰り返すなどの故障と思しき症状が発生した際の原因・対策について追記しました。

2015年12月に発売された「OWL-DR01」「OWL-DR02」が、国内大手PCパーツメーカー「オウルテック」のデビュー作になります。

今まで1万円以下のドライブレコーダーは、積極的に取り上げて来なかったのですが、「OWL-DR02」は1万円以下ながら、スタンダードな機能+αで一風変わった特徴を持っていますのでご紹介致します。

価格は安いが中途半端な作りではない

「OWL-DR02」は、良い部分と悪い部分がそれぞれ目立つ感じで、賛否はあるものの中々面白いモデルです。

価格帯としてはユピテルの「DRY-AS350GS」、コムテックの「HDR-101」辺りが競合モデルになります。

まず、以下のスペック表を見て頂くと分かりますが、フルハイビジョンでWDRに被せる形でHDRの設定もオンにする事が可能です。(デフォルトでWDRがオン、更にHDRのオンオフの設定があるとの事)

OWL-DR02
15.12発売
1920×1080/30fps/HDR
西日本LED対応
レンズ視野角水平135°
付属microSD8GB
microSD最大32GB
GPS非対応
駐車監視機能
動体検知
手動起動
専用ケーブルなし
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また、ドライブレコーダーの処理系統の要となるチップセットがAmbarella社の「A7LA30」となっており、HPのハイエンドドライブレコーダーの「f530g」と同系統のものが使用されているようです。(枝番は分かりませんので、同じものではないと思います)

また、水平視野角が135°とこのクラスではほとんど見かけない位に広く、更にモーションセンサーによる駐車監視にも対応しています。

ただし、内蔵バッテリーが2分程度分しかなく、専用の常時電源ケーブルも発売されていない為、説明書には駐車監視が出来るとは記載されておらず、動体検出のオンオフの設定についての記載があるのみです。

最も特徴的なのがWDR+HDRの強烈な補正能力!

「OWL-DR02」の一番の特徴は、WDRとHDRによるダブル補正で(オウルテックの言うところのWDR、HDRの処理がどうなっているのか正直分かりませんが)、見えにくい部分を無理やり見え易くしている点です。

逆光下に置かれると、まるで異次元の世界に連れていかれるような強烈な補正が入り、二度とこの世には戻れなくなります。

というような事はありませんが、「これだけ補正を効かせれば、どんな女性も美人に見える」くらい強烈です。

そんな事を言っていると女性の読者が減るかも知れないのでこれくらいにしておきます。

とにかく、この強烈な補正を見て下さい。

 

かなりあからさまに補正が入っているので、この見え方が嫌いな人もいるかも知れませんが、ドライブレコーダーの最も重要な能力である、「いかなる時にも周囲の状況を把握出来るようにする」という点ではかなり実用性の高い仕様だと思います。

正直、「こんなの見たことねーよ!」と言いますか、「ドライブレコーダーでここまでやっちゃうのか!?」というのが率直な感想ですが、個人的にはここまでやっちゃうオウルテックの企業カラーは好きです。

夕方なのでトンネル以外の部分が若干暗く感じると思いますが、それでもドライブレコーダー業界で売れ水No.1のケンウッド「KNA-DR350」よりも明るいですね。

 

 

夜間に関してもケンウッドの「KNA-DR350」、パイオニアの「ND-DVR10」と比較しても周囲の状況は見え易いです。

 

視野角もこれらの2モデルと比べても格段に広いので、走行中に関しては抜群の証拠能力を誇っていると言えます。

「OWL-DR02」の残念なところ

ドライブレコーダーとしての本来あるべき性能に関してはかなりハイレベルではあるのですが、良いところも悪いところもはっきりしているのが「OWL-DR02」の特徴でもあります。

飛びぬけて素晴らしいところもけれど、バランスが悪く、「KNA-DR350」や「ND-DVR10」のような優等生タイプではないのです。

その「OWL-DR02」の残念なところは主に3点です。

ひとつ目は色々なところのレビューでも書かれているのですが、電源コネクタが本体の下側に付いている点です。

ドライブレコーダーは通常フロントガラスの上部から20cm以内の位置に設置しますので、下からケーブルが出ているとルーフパネルまでの距離が遠くなるのでどうしても目立ってしまいます。

二つ目はインターフェイスの問題で、画面上に日付と録画中のアイコンしか表示されないのでドライブレコーダーの設定状況などが分かりにくい点です。

三つ目は液晶が薄暗い点です。

他社モデルと比べてみると良く分かりますね。

【OWL-DR02】
2016-06-07 21.49.56
【KNA-DR350】
2016-06-07 21.50.15
【ND-DVR10】
2016-06-07 21.50.11

こうやって見ていくと、【KNA-DR350】と【ND-DVR10】は中身もそうですが、エクステリアやインターフェイスまでソックリなのです。

優等生だからしょうがない…。

「OWL-DR02」の総評

まとめると「OWL-DR02」の残念な点は、電源ケーブルの収まり悪い、ドライブレコーダーの状態が把握しにくい、液晶がみにくい、の3点です。

素晴らしい点は、視野角の広さと強烈な逆光補正能力による広い範囲の状況の把握能力ですが、ドライブレコーダーの基本的な役割を考えるとこれで充分と考える人も多いと思います。

見た目はさほど気にせず、一度設定してしまえばドライブレコーダーはいじらない(そもそも普通の人は駐車監視モードを使用しない限りそんなにいじる必要はない気がします)という人であれば、この性能と価格を考えるとかなりのお買い得のモデルだと言えます。

そもそも本来は価格帯的には比べる相手が「KNA-DR350」や「ND-DVR10」ではなく、2ランク下のユピテルの「DRY-AS350GS」、コムテックの「HDR-101」辺りな訳ですから、同価格帯のモデルと比べると圧倒的なコストパフォーマンスを誇っていると言えるでしょう。

なお、「OWL-DR02」の残念な点は、同価格帯の「OWL-DR04」にて全て改善されていますので、こちらの記事もお読みください。

「OWL-DR02」の電源が入らない場合

「OWL-DR02」の電源が入らない時に考えられる主な原因は以下が考えられます。

  • ヒューズ切れ
  • 接触不良
  • 内蔵バッテリーの充電不足
  • microSDカードの故障
  • 熱暴走対策による保護
  • ファームウェアの不具合
  • 本体の故障

これらの原因を見極める方法は以下記事にて解説しています。

ドライブレコーダーが起動しない時に疑うべき原因と対処法
※2023年3月6日更新:最新の情勢に合わせて内容を見直しました。こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。ドライブレコーダーが購入時から起動しない、または今まで正常に動作していたものが起動しなくなった、と...

「OWL-DR02」が再起動を繰り返す場合

「OWL-DR02」が再起動を繰り返す場合、以下の原因が考えらえます。

  • microSDカードの相性不適合
  • microSDカードの接触不良
  • microSDカードにゴミデータが溜まっている
  • microSDカードが壊れている
  • 接触不良などにより、安定した電圧が供給されていない
  • 熱暴走を防ぐ為の保護機能が働いている

これらの原因を見極める方法は以下記事にて解説しています。

ドライブレコーダーが再起動を繰り返す時の原因と対策
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